日本語参考資料 最新版英語回路ノートはこちら 回路ノート CN-0364 使用したリファレンス・デバイス テスト済み回路設計集“Circuits from the Lab™ ”は共 通の設計課題を対象とし、迅速で容易なシステム 統合のために製作されました。さらに詳しい情報 又は支援は http://www.analog.com/jp/CN0364 をご覧 ください。 AD7173-8 A/D コンバータ、24 ビット、8/16 チ ャンネル、ΣΔ型、31.25 kSPS、高集 積 IC、低消費電力 AD5700-1 高精度発振器内蔵の低消費電力 HART モデム ADuM5211 デジタル・アイソレータ、デュアル チャンネル、DC/DC コンバータ内蔵 (1/1 チャンネル方向) ADuM3151 SPI インターフェースに特化したアイ ソレータ、3.75kV、(信号方向 2/1 の AUX チャンネル内蔵) ADG704 CMOS 低電圧 4 W、4 チャンネル・マ ルチプレクサ ADP2441 ステップダウン DC-DC レギュレー タ、36V、1A、同期型 HART 準拠の PLC/DCS 用クワッド・チャンネル電圧および電流入力 回路の機能とその利点 を重要視する場合に最適です。クロックと 2.5V の高精度電圧 リファレンスを内蔵していることによって外付け部品が最小 限に抑えられ、その結果、さらなる省スペースが図られま す。4 本の設定可能な汎用出力ピン(GPIO0、GPIO1、 GPO2、GPO3)で外部マルチプレクサを制御できるため、多 重化された HART インターフェースの制御を可能とし、プロ セッサやコントローラからの制御ラインを追加する必要があ りません。AD7173-8 は、入力経路全体のオフセットとゲイン の補正を行うための設定可能なキャリブレーション・レジス タを内蔵しています。 図 1 に示す回路は、複数の電圧入力と HART 準拠の 4mA~ 20mA 電流入力を必要とする、プログラマブル・ロジック・ コントローラ(PLC)や分散制御システム(DCS)のアプリ ケーションに適した、フル機能、完全絶縁型、高柔軟性のク ワッド・チャンネル・アナログ入力システムを実現します。 AD5700-1 は消費電力とフットプリントが業界最小の HART 準 拠モデムで、電流入力チャンネルと併用して HART 準拠の 4mA~20mA レシーバ・ソリューションを構成します。 AD5700-1 は高精度の内部発振器を備えており、特に絶縁型ア プリケーションでさらなる省スペースを実現します。 アナログ入力回路は、グループ絶縁された工業用アナログ入 力用に設計されており、±5V、±10V、0V~+5V、0V~+10V、 +4mA~+20mA、および 0mA~+20mA の電圧と電流の入力範 囲に対応することができます。 マルチプレクサ ADG704 は複数の電流入力チャンネルへの HART 接続を行います。 評価および設計サポート環境 回路評価ボード CN-0364 評価用ボード(EVAL-CN0364-SDPZ) システム・デモンストレーション・プラットフォーム (EVAL-SDP-CB1Z) 設計と統合ファイル 回路図、レイアウト・ファイル、部品表 この回路は 24V 標準バス電源から給電され、絶縁された 5V システム電源電圧を発生します。 回路説明 データ変換は 24 ビット Σ-Δ A/D コンバータ(ADC)AD71738 によって行われます。AD7173-8 は、8 つの完全差動チャン ネルまたは 16 のシングルエンド入力チャンネルをソフトウェ アで設定可能なデバイスで、内部クロスポイント・マルチプ レクサにより高い柔軟性を提供します。AD7173-8 は小型 6mm × 6mm LFCSP パッケージを採用しているため、スペース ADuM5211 は 2 つのデータ・チャンネル(Tx、Rx)の絶縁 と、搭載した isoPower®技術による 5V 電源の絶縁も行いま す。ADuM3151 SPIsolator は、最大 17MHz のクロック・レー トでのシリアル・ペリフェラル・インターフェース(SPI)の 絶縁(B グレード)を行うとともに、さらに 3 本のデータ・ チャンネルを絶縁します。 36V 降圧 DC/DC レギュレータ ADP2441 は、工業用の 24V 標 準電源に対応でき、広い入力電圧範囲で動作します。 ADP2441 は入力電圧を 5V に降圧し、コントローラ側の全て の回路に電力を供給します。この回路は 24V 電源端子の標準 的な外部保護も行います。 アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいは利用に よって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利 の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標 は、各社の所有に属します。※日本語資料は REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。 Rev. 0 ©2016 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 本 社/〒105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 03(5402)8200 大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 06(6350)6868 CN-0364 回路ノート +5V_ISO +5V_ISO AVDD1 V+ CH 1 V− CHANNEL 1 VOLTAGE INPUT NETWORK VDD2 SCLK AIN15 SCLK DIN CH 1 GND ADuM3151 V DD1 CH 1 VOLTAGE FAST I I+ VIO AVDD2 AIN14 CHANNEL 1 CURRENT INPUT NETWORK MCLK SCLK SI MO SDI SO MI SDO SPI AIN0 DOUT CH 1 CURRENT SLOW I AIN1 CS AD7173-8 V+ CH 2 iCOUPLER CORE SSS MSS VOA VIA VIC VOC CS V− AIN8 +5V_ISO ADG704 CH 2 GND2 CH 4 VOLTAGE I+ GND1 AIN9 RTS GND CH 4 CURRENT V+ VIO +5V_ISO AIN2 VDD2 CD ADuM5211 VDD1 UART AIN3 VIA GPIOx DGND AVSS CH 3 4 1 OF 4 DECODER VOB +5V_ISO I+ GPIOx HART OUTPUT NETWORK ADG704 CH 4 V− RTS ADC_IP REF I+ 1 OF 4 DECODER 5.5V TO 36V +5V VISO CD HART OUTPUT NETWORK GPIOx TX VDDP HART_OUT V+ GND VIB +5V_ISO AD5700-1 +5V_ISO CH 4 RX 4 CH 3 GND VOA RXD TXD ADP2441 DC-TO-DC CONVERTER CIRCUIT isoPOWER DC-TO-DC CONVERTER GNDISO FIELD SUPPLY GNDP AGND DGND ISOLATED SIDE 4 PROCESSOR SIDE 12592-001 V− 2 2-CHANNEL iCOUPLER CORE 図 1. PLC/DCS 用クワッド・チャンネル電圧および電流入力のフロントエンド (簡略回路図:全接続の一部およびデカップリングは省略されています) 抵抗 R1、R2、R3、および R4 は差動抵抗分圧器を形成しま す。これらの抵抗のマッチングが回路の DC 精度にとって非 常に重要になります。初期誤差を除去するため、シングルポ イント・キャリブレーションを行うことを推奨します。マル チポイント・キャリブレーションを使って温度ドリフトの影 響をキャンセルすることができます。ボードはデフォルトと して、R1、R2、R3、および R4 に許容誤差 0.1%、温度ドリフ ト 25ppm/℃の抵抗を実装しています。 電圧入力回路 チャンネル 1 の電圧入力ネットワークを図 2 に示します。 R1 402kΩ V+ 0V ±10V AIN14 R3 49.9kΩ +2.2V C1 16pF R5 4.99kΩ R4 49.9kΩ C2 16pF R6 4.02kΩ C3 82pF AIN15 抵抗 R5 と R6 によって ADC の同相電圧を設定します。 AD7173-8 の許容入力電圧範囲は 0V~3.9V です。+2.2V のバ イアス電圧と入力分圧器の抵抗により、±10V の入力信号をレ ベル・シフトして減衰し、ADC 入力で+2V の同相電圧を中心 とした±1.1V の信号にします。 12592-002 V– R2 402kΩ +2.0V ±1.1V VDD (5V) 図 2. 電圧入力の等価回路(簡略図) この回路は差動入力を備え、同相電圧が最大±5V で最大±10V の入力範囲に対応します。入力インピーダンスは約 900kΩ で、高抵抗値の R1 と R2 は高電圧のトランジェントが生じた ときに入力の保護も行います。 入力同相ノイズの除去は R1||R3/C1 および R2||R4/C2 によって 行われ、周波数は約 200kHz です。差動ノイズの除去は R1||R3、R2||R4、および C3 によって行われ、周波数は約 20kHz です。 4 つの電圧入力チャンネルのパラメータを表 1 に示します。 Rev. 0 -2/6 - CN-0364 回路ノート 表 1. 電圧入力回路のパラメータ(ワーストケースの計算による 最大値) Test Conditions/ Comments Parameter Value Unit Input Impedance 903 kΩ Divider Ratio 0.11 Resistor divider of 402 kΩ and 49.9 kΩ Initial Error from 0.18 %FSR 25°C, uncalibrated; Resistors max assumed 0.1% resistors Error from Input ±0.01 %FSR ±10 V range; AD7173-8, Leakage ±2 nA typical leakage Error from 18 ppm/°C Assumed 10 ppm/°C Resistor Drift max resistors 9 ppm/°C Assumed 5 ppm/°C max resistors Error from 10 ppm/°C Internal reference Reference Drift max Common Mode ±5 V Data Rate 31.25 kSPS 1 input enabled (14.7 bit noise-free code resolution for ±10 V) 1.55 kSPS 4 channels, each fully settled, sinc5+1 filter (14.7 bit noise-free code resolution for ±10 V) 6.25 SPS 4 channels, each fully settled, 50 HZ/60 Hz reject (18.8 bit noise-free code resolution for ±10 V) Input Filter 20 kHz Differential 200 kHz Common mode 圧は AD7173-8(2.5V の内部リファレンスを使用)の 2.5V フル スケール範囲内です。ボードはデフォルトとして、許容誤差 0.1%、温度ドリフト 10ppm/℃の RSENSE 抵抗を実装しています。 ADC 入力を分離するための 2 つの入力経路があります。高速入 力経路は HART を使用しないチャンネル用で、低速入力経路は HART を使用するチャンネル用です。 高速入力経路では Σ-Δ ADC の全入力帯域幅までの信号を入力で きます。内部 sinc フィルタを使って、1.2kHz~2.2kHz の HART 周波数を除去することもできます。ただし、sinc フィルタを使 用するには関連するチャンネルを 400SPS のデータレート (sinc3 フィルタ)で動作させる必要があり、これにより 4 つ全 てのチャンネルを変換するのに必要な時間が増加します。 低速入力は 16Hz の 2 極フィルタを備えており、これにより 1.2kHz~2.2kHz の HART デジタル信号周波数を除去します。こ の入力を使用すると、Σ-Δ ADC は高速データレートでの動作を 維持することができ、HART デジタル信号周波数の除去も行い ます。4 つ全てのチャンネルを変換するのに必要な時間が減少 することはありません。HART がイネーブルされていないチャ ンネルもある場合、ADC を高速データレートで動作させること は特に有用です。 電流入力回路のパラメータを表 2 に示します。 電流入力回路 チャンネル 1 の電流入力ネットワークを図 3 に示します。 7.15kΩ AIN0 820pF FAST INPUT ~27kHz BW R1' 150Ω 47kΩ RSENSE 100Ω GND 100Ω AIN1 100nF 47nF SLOW INPUT ~16Hz BW AIN16 (COMMON) 12592-003 CURRENT INPUT 図 3. 電流入力の等価回路(簡略図) この回路は 4 つの電流入力チャンネルを備え、0mA~24mA の 最大入力範囲に対応します。回路の入力インピーダンスは 250Ω で、入力はグラウンドを基準にしています。100Ω の高精度電流 検出抵抗を使って、24mA の入力で 2.4V を生成します。この電 Rev. 0 -3/6 - 表 2. 電流入力回路のパラメータ(ワーストケースの計算による 最大値) Test Conditions/ Parameter Value Unit Comments Input Impedance 250 Ω Grounded Error from N/A1 %FSR Per RSENSE resistor Resistor max specifications Error from N/A1 ppm/°C Per RSENSE resistor Resistor Drift max specifications Error from 10 ppm/°C Internal reference Reference max Drift Data Rate 31.25 kSPS 1 input enabled (14.8 bit noise-free code resolution for 0 mA to 20 mA) 1.55 kSPS 4 channels, each fully settled, sinc5+1 filter (14.8 bit p-p resolution for 0 mA to 20 mA) 6.25 SPS 4 channels, each fully settled, 50 Hz/60 Hz reject (18.1 bit p-p resolution for 0 mA to 20 mA) Input Filter 27 kHz Fast input 16 Hz Slow input providing HART filtering 1 N/A は適用なしを表します。 CN-0364 回路ノート HART 入出力回路 電源回路 HART 入出力回路を図 4 に示します。 図 5 に示すように、評価用ボードは 5.5V~36V の DC 電源か ら給電され、内蔵のスイッチング・レギュレータを使ってシ ステムに 5V 電源を供給します。テスト・セットアップで は、この 5V は EVAL-SDP-CB1Z システム・デモンストレ-シ ョン・プラットフォーム(SDP)ボードにも供給されます。 EVAL-SDP-CB1Z SDP ボードは VIO 電圧用の安定化された 3.3V を供給します。 VREF (1.5V) C2 300pF R3 150kΩ SW1 R4 1.2MΩ ADC_IP (AD5700-1) R5 1.2MΩ C1 150pF HART INPUT ADP2441 のスイッチング周波数が高いので、小さなインダク タを使った場合でも出力電圧リップルを最小限に抑えること ができます。インダクタのサイズを選択するには、効率と過 渡応答の間のトレードオフを検討する必要があります。イン ダクタを小さくするとインダクタ電流リップルが大きくな り、優れた過渡応答が得られますが効率が低下します。 ADP2441 のスイッチング周波数が高いため、コア損失が小さ く電磁干渉(EMI)が少ないという理由から、シールド型フ ェライト・コア・インダクタを使用することを推奨します。 VDD (5V) R1 50Ω R2' 200Ω SW2 R6 11.3kΩ R7 2kΩ HART_OUT (AD5700-1) C4 22nF GND 12592-004 CURRENT INPUT C3 2.2µF HART OUTPUT 図 4. HART 入出力回路(簡略図) HART 機能は 4 つの電流入力チャンネル間で多重化されてい ます。HART 入出力ネットワークは、2 個のマルチプレクサ ADG704(図 4 の SW1 と SW2)を使って 4 チャンネル間で共 有されます。 図 5 の回路では、88.7kΩ の外付け抵抗によるスイッチング周 波数は約 1MHz です。値が 12µH のインダクタ(Coilcraft の LPS6235-123MLC)は、ADP2441 のデータシートの表 8 から 選択したものです。 HART 入力回路は、R3、C1、C2、R4、および R5 で形成され る HART バンドパス・フィルタからなります。このフィルタ は AD5700-1 のデータシートに記載されています。各チャン ネルでは、スイッチ(SW1)を使って HART 入力回路をアク ティブな HART チャンネルに切り替えます。各チャンネルに は 150kΩ 抵抗(R3)があり、この抵抗は HART バンドパス・ フィルタの一部であるだけでなく、スイッチ(SW1)のさら なる保護を行います。HART 入力を電流入力端子に直接接続 することにより、AD5700-1 の ADC_IP ピンに正しい電圧レベ ルが入力されるようにします。 回路はネジ端子を使って 5.5V~36V のフィールド電源に接続 します。EARTH 端子は外部アースに接続するか、または外部 アース接続を行わない場合には GND 端子に接続することがで きます。 パワー・インダクタ(DR73-102-R)、バリスタ(V56ZA3P、 56V)、パワー・ダイオード(S2A-TP、50V)、および 1.1A のヒューズにより、高電圧トランジェントに対する入力保護 を強化します。 各チャンネルでは、スイッチ(SW2)を使って HART 出力回 路をアクティブな HART チャンネルに切り替えます。コンデ ンサ C3 で HART 信号を結合します。R1、C3、R6、および R7 の組合わせは慎重に選択し、25 Hz の 4mA~20mA 入力信 号(HART 対応デバイスの最大許容スルーレートを示す)の 間、AD5700-1 の HART_OUT ピンの電圧が GND を下回らな いようにしました。 10nF 0.1µF VCC BST SW 86.6kΩ VIN S2A-TP 50V 11µF ADP2441 0.6V DR73-102-R 1mH FIELD SUPPLY 4.7µF PGND 270pF SS/TRK 35.7kΩ FUSE 1.1A FREQ DR73-102-R 1mH GND EARTH 10nF 88.7kΩ 図 5. 電源回路(簡略回路図:全接続の一部は省略されています) Rev. 0 5.5V TO 36V FB COMP 11.8kΩ VARISTORS: V56ZA3P, 56V AGND 12592-005 +5V COILCRAFT LPS6235-123MLC 12µH -4/6 - CN-0364 回路ノート ノイズ・テスト バリエーション回路 各チャンネルの入力端子を短絡してシステム・ノイズを評価 すると、電圧入力チャンネルではゼロ差動電圧に、電流入力 チャンネルでは接地入力になります。入力を短絡してデータ を収集し、サンプルの設定数からコードの広がりとノイズフ リー・コード分解能を計算します。 高いチャンネル・データレートが必要な場合には、AD7175-2 ADC を使用することができます。AD7175-2 は、最大 50kSPS のチャンネル・スイッチング・レートで最大 250kSPS のデー タレートに対応し、250kSPS のデータレートで 17.2 ビットの ノイズフリー分解能を実現できます。データレートが高いこ と以外は、AD7175-2 の機能は AD7173-8 の機能と同様です。 このノイズ・テストは CN-0364 評価用ソフトウェアを使って 行うことができます。各チャンネルのコードの広がりとノイ ズフリー・コード分解能が得られ、そのデータがヒストグラ ムに表示されます。チャンネル 1 の電圧入力から収集したサ ンプル・データによるヒストグラムを図 6 に示します。 150mW より大きな絶縁電源を必要とするアプリケーションで は、ADuM540x や ADuM347x を使用することができます。 ADuM540x は isoPower 技術を使って最大 500mW の絶縁電源 を供給します。ADuM347x は外付けのディスクリート・トラ ンスを駆動し、最大 70%の効率で最大 2W を供給します。 35 回路の評価とテスト NUMBER OF OCCURRENCES 30 図 1 に示す回路は、EVAL-CN0364-SDPZ 評価ボードと EVALSDP-CB1Z SDP コントローラ・ボードを使用します。 25 EVAL-CN0364-SDPZ 評価ボードは、外部のコントローラ・ボ ードを組み込むための PMOD 互換ヘッダを備えています。 20 CN-0364 評価用ソフトウェアは SDP ボードと情報をやり取り し、EVAL-CN0364-SDPZ 評価ボードからのデータの設定と取 得を行います。 15 10 必要な装置 5 以下の装置が必要です。 • 8388440 ADC OUTPUT CODE • • • • • 12592-006 8388400 8388420 8388380 8388360 8388340 8388300 8388320 8388280 8388260 8388240 8388220 8388200 8388180 8388160 8388140 0 図 6. チャンネル 1 の電圧入力、入力を短絡してリファレンス 電圧にバイアス、31.25kSPS、Sinc5+1 フィルタ、2000 サン プル(15.8 ビットのノイズフリー・コード分解能) USB ポート付き PC および Windows® Vista(32 ビット) または Windows 7(32 ビット) EVAL-CN0364-SDPZ 回路評価ボード EVAL-SDP-CB1Z SDP コントローラ・ボード CN-0364 評価用ソフトウェア 高精度な電圧源と電流源 電源:5.5V~36VDC(500mA) 評価開始にあたって HART テスト HART 機能は HART 物理層テスト仕様(HCF-TEST-2)に従っ てテストしました。この回路は HART 物理層の要件を満たし ています。HART 仕様の詳細は HART 通信協会から直接入手 することができます。 ftp://ftp.analog.com/pub/cftl/CN0364/からダウンロードして入手可 能な CN-0364 評価用ソフトウェアをインストールします。画 面上の指示に従い、ソフトウェアをインストールして実行し ます。詳細については CN-0364 ソフトウェア・ユーザー・ガ イドを参照してください。 1.2kHz と 2.2kHz の HART 信号に対する ADC 入力での除去を 測定しました。その結果を表 3 に示します。 機能ブロック図 テスト・セットアップの機能ブロック図を図 7 に示します。 5.5V TO 36V SUPPLY AT 500mA Rejection (dB) 60.5 P1 USB P9 120 SDP 回路図、部品表、レイアウトを完備した EVAL-CN0364-SDPZ ボードの設計サポート・パッケージは www.analog.com/CN0364-DesignSupport からダウンロードする ことができます。 HART ENABLED TRANSMITTER (DEMO-AD5700D2Z) P8 CON A OR CON B EVAL-SDP-CB1Z EVAL-CN0364-SDPZ 図 7. テスト・セットアップの機能ブロック図 Rev. 0 -5/6 - 12592-007 PRECISION VOLTAGE OR CURRENT SOURCES EARTH 66.5 ≥74.4 66.6 GND PC 24V 表 3. 1.2kHz と 2.2kHz の HART 周波数の除去 Frequency Operating Mode (kHz) Slow Input Path, 31 kSPS Sinc5+1 1.2 Filter 2.2 Fast Input Path, 400 SPS Sinc3 Filter 1.2 2.2 CN-0364 回路ノート セットアップ さらに詳しい資料 EVAL-CN0364-SDPZ 評価ボードを EVAL-SDP-CB1Z SDP ボー ドに、両方のボード上の 120 ピン接続用コネクタを介して接 続します。CN-0364 評価用ソフトウェアと SDP ボードによ り、PC を使ってデータを解析することができます。 CN-0364 Design Support Package. SDP-B User Guide. CN-0267 Circuit Note:インターフェースを備えたフル機能の 4 MA~20 MA ループ電源フィールド計測器 CN-0267 回路(HART インターフェースを備えたフル機能の 4 mA~20mA ループ電源フィールド計測器)を接続して、 HART 物理層機能を容易にテストすることができます。CN0267 のハードウェアは CN-0364 評価用ソフトウェアで利用可 能な HART コマンドに対応します。 CN-0270 Circuit Note:完全な 4mA~20mA HART ソリューシ ョン CN-0278 Circuit Note:Complete 4 mA to 20 mA HART Solution with Additional Voltage Output Capability, Analog Devices. 外部コントローラを使用し、SPI 通信や UART 通信用の PMOD ヘッダを使って評価用ボードに対して情報のやり取り や給電をすることもできます。 CN-0321 Circuit Note:Fully Isolated, Single Channel Voltage and 4 mA to 20 mA Output with HART Connectivity, Analog Devices. CN-0328 Circuit Note:Completely Isolated 4-Channel Multiplexed HART Analog Output Circuit, Analog Devices. 高精度の電圧源や電流源をアナログ・フロントエンドへの入 力として使ってシステム性能を評価することができます。 Application Note AN-0971:isoPower デバイスでの EMI 放射制 御についての推奨事項 EVAL-CN0364-SDPZ 評価ボードの写真を図 8 に示します。 HART® Communication Foundation データシートと評価ボード AD7173-8 データシート AD5700-1 データシート ADuM3151 データシート ADuM5211 データシート ADG704 データシート ADP2441 データシート 12592-008 改訂履歴 12/14—Revision 0: 初版 図 8. EVAL-CN0364-SDPZ 評価ボードの写真 「Circuits from the Lab/実用回路集」はアナログ・デバイセズ社製品専用に作られており、アナログ・デバイセズ社またはそのライセンスの供与者の知的所有物です。お客さまは 製品設計で「Circuits from the Lab/実用回路集 」を使用することはできますが、その回路例を利用もしくは適用したことにより、特許権またはその他の知的所有権のもとでの暗示 的許可、またはその他の方法でのライセンスを許諾するものではありません。アナログ・デバイセズ社の提供する情報は正確でかつ信頼できるものであることを期しています。し かし、「Circuits from the Lab/実用回路集 」は現状のまま、かつ商品性、非侵害性、特定目的との適合性の暗示的保証を含むがこれに限定されないいかなる種類の明示的、暗示 的、法的な保証なしで供給されるものであり、アナログ・デバイセズ社はその利用に関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許権もしくはその他の権利の侵害に関して一 切の責任を負いません。アナログ・デバイセズ社はいつでも予告なく「Circuits from the Lab/実用回路集 」を変更する権利を留保しますが、それを行う義務はありません。 商標お よび登録商標は各社の所有に属します。 ©2016 Analog Devices, Inc. All rights reserved. Rev. 0 商標および登録商標は各社の所有に属します。 -6/6 -