J2W0034-27-X2 作成:1998年 1月 MSM6252 l 前回作成:1996年 7月 ¡ 電子デバイス MSM6252 64words×4Bit FIFO n 概要 MSM6252は,シリコンゲートCMOSを用いた64words×4 bits First In First Out Memoryで,Fairchild 3341 MOS FIFOとはコンパチブルでデータの入力(Shift In)は非同期動作が可能です。またビットおよ びワード方向の拡張も容易にできます。 n 特長 l シリコンゲートCMOSテクノロジ l 5V単一電源 l 最大動作周波数 6MHz l 低消費電力(150mW MAX 6MHz動作時) l Fairchild社F3341 MOS FIFOとコンパチブル(データのリセット機能無し) l 入出力はTTLコンパチブル l パッケージ:16ピンプラスチックDIP(DIP16-P-300-2.54) (製品名:MSM6252RS) n ブロック図 D0 D1 D2 D3 IR SI MR 4 5 6 7 2 3 0 デ ー タ ラ ッ チ 回 路 1 デ ー タ ラ ッ チ 回 路 63 デ ー タ ラ ッ チ 回 路 入 力 コ ン ト ロ ー ル 回 路 レ ジ ス タ コ ン ト ロ ー ル 回 路 レ ジ ス タ コ ン ト ロ ー ル 回 路 13 O0 12 O1 11 O2 10 出 力 コ ン ト ロ ー ル 回 路 O3 15 14 SO OR 9 1/12 MSM6252 l n 端子接続(上面図) 16ピンプラスチックDIP (NC) 1 16 V CC IR 2 15 SO SI 3 14 OR D0 4 13 O 0 D1 5 12 O 1 D2 6 11 O 2 D3 7 10 O 3 GND 8 9 MR DATA IN OUTPUTS n 端子説明 PIN No. 端子名 1 ― 2 IR 説明 NC PIN No. 端子名 9 MR 説明 MASTER RESET INPUT READY 10 O3 データ出力 3 SI SHIFT IN 11 O2 〃 4 D0 データ入力 12 O1 〃 5 D1 〃 13 O0 〃 6 D2 〃 14 OR OUTPUT READY 7 D3 〃 15 SO SHIFT OUT 8 GND 電源(0V) 16 VCC 電源(+5V) (注) 形名の現品への表示は簡略形を用い, M6252となります。 2/12 MSM6252 l n 絶対最大定格 項目 記号 VCC 電源電圧 入力電圧 VIN 出力電圧 VOUT 保存温度 TSTG 許容損失 PD 条件 GNDを 基準にした場合 定格値 単位 −0.5∼+7.0 V −0.5∼VCC+0.5 V −0.5∼VCC+0.5 V ― −55∼+150 ℃ Ta=25℃ 0.8 W n 推奨動作条件 項目 記号 Typ Min 単位 Max 電源電圧 VCC 4.5 5.0 5.5 V 動作温度 TOP −40 +25 +85 ℃ "L"入力電圧 VIL −0.3 ― +0.8 V "H"入力電圧 VIH 2.2 ― VCC+0.3 V n 電気的特性 l 直流特性 (VCC=4.5V∼5.5V,Ta=−40℃∼+85℃) 記号 条件 Min Typ Max 単位 "L"出力電圧 項目 VOL IOL=2mA ― ― 0.45 V "H"出力電圧 VOH IOH=−400mA 2.4 ― ― IOH=−40mA 4.2 ― ― ILI 0V≦VIN≦VCC −10 ― 10 mA ICCO 6MHz動作時 負荷容量 CL=0 ― 16 30 mA 入力リーク電流 動作時電源電流 V 3/12 MSM6252 l l 交流特性 (VCC=4.5V∼5.5V,Ta=−40℃∼+85℃) 項目 記号 図 Min Typ Max 単位 SI"H"時間 tSIH SI"L"時間 tSIL 1 30 ― ― ns 1 120 ― ― ns SIの立ち上がりに対するデータのセットアップ時間 tIDS 1 10 ― ― ns SIの立ち上がりに対するデータのホールド時間 tIDH 1 120 ― ― ns SO"H"時間 tSOH 5 30 ― ― ns SO"L"時間 tSOL 5 120 ― ― ns MRパルス幅 tMRW 9 80 ― ― ns MRの立ち上がりからSIの立ち上がり迄の時間 tMRS 9 80 ― ― ns fIN 1 ― ― 6 MHz SIの立ち上がりからIRの立ち下がり迄の遅延時間 tIRL 1 ― ― 110 ns SIの立ち下がりからIRの立ち上がり迄の遅延時間 tIRH 1 ― ― 120 ns SIの周波数 SOの周波数 fOUT 5 ― ― 6 MHz SOの立ち上がりからORの立ち下がり迄の遅延時間 SOの立ち下がりからORの立ち上がり迄の遅延時間 tORL tORH 5 5 ― ― ― 110 ns ns SOの立ち下がりから次のデータが出力される時間 データのスループット時間(フォールスルー時間) tOD tPT 5 3,7 10 ― ― 120 ― 5 ns ms MRの立ち下がりからORの立ち下がり迄の遅延時間 tMRORL 9 ― ― 100 ns MRの立ち下がりからIRの立ち上がり迄の遅延時間 tMRIRH 9 ― ― 100 ns IR"H"パルス幅 tIPH 3 ― 28 ― ns OR"H"パルス幅 tOPH 7 ― 30 ― ns ― 120 注1) 測定時の負荷はCL=20pF 4/12 MSM6252 l n タイム・チャート 1/fIN 1/fIN tSIH tSIL SHIFT IN tIRH INPUT READY tIRL tIDH INPUT DATA tIDS 図‐1 入力タイミング図 4 2 SHIFT IN 1 3 INPUT READY 5A 5B INPUT DATA STABLE DATA 図‐2 入力タイミング説明図 1 IRが“H”ということは,SIパルスによってデータの格納が可能であることを示しています。 2 First Wordにデータを格納。 3 First WordがFull。 4 データをFirst WordからSecond Wordへ転送。 5A データがFirst WordからSecond Wordへ転送された為First WordはReady状態。 5B Second WordがFullの為IRが“L”のまま。 (注) IRが“L”の間SIパルスは無視されます。(図4参照) 5/12 MSM6252 l SHIFT OUT 2 SHIFT IN tIPH tPT 1 INPUT READY 図‐3 tPT及びtIPH仕様 1 FIFOがすでにFull。 2 SIは“H”に保たれています。 2 SHIFT OUT 3 5 SHIFT IN 4 1 tPT INPUT READY INPUT DATA 図‐4 SIとIRが共に"H"時の動作 1 FIFOがすでにFull。 2 SOパルスでLast Wordのデータを出力しFIFOに空きをつくります。 3 SIは“H”に保たれています。 4 IRが“H”になるとすぐにINPUT DATAがFirst Wordに取り込まれます。 5 SIが“L”に変化するとFirst WordのデータがSecond Wordに転送されます。 6/12 MSM6252 l 1/fOUT 1/fOUT tSOH tSOL SHIFT OUT tORH OUTPUT READY tORL tOD(MIN) tOD(MAX) A-DATA OUTPUT DATA B-DATA C-DATA 1 図‐5 出力タイミング 1 このタイミングでA,B,C各データは63,62,61Wordのデータを示します。 4 2 SHIFT OUT OUTPUT READY 5A 3 1 5B OUTPUT DATA A-DATA B-DATA A or B 図‐6 出力タイミング説明図 1 ORが“H”ということは,SOパルスによってデータの出力が可能であることを示しています。 2 SOが“H”となり次のステップに進みます。 3 ORが“L”となります。 4 Word 62のデータ(B)がWord 63へ転送されます。 5A ORが“H”となりFIFOにNew Data(B)が出力されます。 5B FIFOに一つだけしかデータ(A)が格納されていない場合,ORは“L”のままであり,出力(A- Data)は変化しません。 7/12 MSM6252 l SHIFT IN 2 SHIFT OUT tPT tOPH 1 OUTPUT READY 図‐7 tPT及びtOPH仕様 1 FIFOがEmpty。 2 SOを“H”に保持。 SHIFT OUT 5 4 3 OUTPUT READY 2 1 OUTPUT DATA A-DATA 図‐8 SOとORが共に"H"の時の動作 1 Word 63がEmpty。 2 New Data(A)が出力(Word 63)へ到着。 3 ORが“H”となりNew Dataが到着したことを示します。 4 SOを“H”に保って置くとORがすぐに“L”になります。 5 SOが“L”になるとすぐに,ORのダッシュ・ラインの状態により出力が変化します。 tMRW MASTER RESET tMRIRH INPUT READY 1 tMRORL OUTPUT READY tMRS SHIFT IN 図‐9 Master Reset タイミング 1 FIFOがFull。 8/12 MSM6252 l n 機能説明 l データの入力 データの入力ピンはD0∼D3です。最初のワード(word 0)がデータの受け入れ可能な状態ならば, INPUT READY(IR)は“H”となっています。SHIFT IN(SI)を“H”にしますと、その時点のデータ(D0 ∼D3)がFIFOのword 0に入力され,IRが“L”に変化します。 SIが“L”になるまでそのデータはword 0に留まり,IRは“L”を保持します。 word 1にデータが格納されていない場合,SIを“L”にしますと,データはword 1に転送され,IRが “H”となり,次のデータの受け入れが可能となります。 もし,FIFOがFullなら,IRは“L”を保持します。 l データの転送 一旦word 1に転送されたデータは,データの格納されている隣(一つ前)のワードまで,FIFO内部の 制御により自動的に転送されます。この様に,空きワードがあるうちはFIFOの出力側からデータが 徐々に詰まっていきます。Empty状態のFIFOにおいて,最初のデータが入力されてから最後のワード (word 63)までの転送に要する時間をスループットタイム(tPT)と言います。また,FIFOがFullの時, SHIFT OUT(SO)によりデータを出力し,word 0に空きが出来る(IRが“H”となる)まで要する時間を フォールスルー・タイム(tPT)と言います。 l データの出力 データの出力ピンはO0∼O3です。データがword 63までシフトされますと,OUTPUT READY(OR) が“H”となり,O0∼O3が有効な(出力可能な)データである事を示します。SHIFT OUT(SO)を“H” にしますと,ORが“L”に変化しますが,O0∼O3は前のデータを保っています。SOを“L”にします と,新しいデータ(word 62に格納されている)をword 63にシフトし,O0∼O3に出力され,ORが“H” になります。もしFIFOがEmptyの場合は,ORは“L”を保持し,O0∼O3も前の状態を保ちます。 IR及びORはFIFOがEmpty(少なくともtPTの間IRが“L”)または,Full(少なくともtPTの間ORが“L”) の状態を示す信号として使用出来ます。 l マスターリセット MASTER RESET(MR)を“L”にしますと,コントロール回路をクリアし,FIFOをEmptyの状態(IR =“H”、OR=“L”)にします。MRを“H”に戻しても,ORは“L”を保ち,SIが“L”ならばIRは “H”を保ちます。出力データ(O0∼O3)はMRによりリセットされませんから,O0∼O3のデータはOR が“H”の間のみ有効な値と考えて下さい。 9/12 IR SO IR SO SHIFT OUT SHIFT IN SI OR SI OR OUTPUT READY D0 O0 D0 O0 D1 O1 D1 O1 D2 O2 D2 O2 O3 D3 DATA IN D3 MR MR n 応用回路例(FIFOの拡張) l 128×4 FIFO 構成例 (注) SO←IR及びOR→SIの配線容量は20pF以下とします。 INPUT READY DATA OUT O3 MASTER RESET MSM6252 l 10/12 COMPOSITE INPUT READY SHIFT IN IR SI D0 DI D2 D3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 IR SI D0 D1 D2 D3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 MR SO OR O0 O1 O2 O3 SHIFT OUT l 192×12 FIFO 構成例 (注) SO←IR及びOR→SIの配線容量は20pF以下とします。 IR SI D0 D1 D2 D3 COMPOSITE OUTPUT READY MASTER RESET MSM6252 l 11/12 MSM6252 l n パッケージ寸法図 (単位:mm) DIP16-P-300-2.54 パッケージ材質 エポキシ樹脂 リードフレーム材質 42アロイ 端子処理方法・材質 半田メッキ 半田メッキ厚 5μm以上 パッケージ質量(g) 0.99 TYP. 表面実装型パッケージ実装上のご注意 SOP、QFP、TSOP、TQFP、LQFP、SOJ、QFJ(PLCC)、SHP、BGA等は表面実装型パッケージであ り、リフロー実装時の熱や保管時のパッケージの吸湿量等に大変影響を受けやすいパッケージです。 したがって、リフロー実装の実施を検討される際には、その製品名、パッケージ名、ピン数、パッケー ジコード及び希望されている実装条件(リフロー方法、温度、回数)、保管条件などを弊社担当営業ま で必ずお問い合わせください。 12/12