ALPS REPORT

■ 会社の概要
社 名
英文社名
本 社
(2012年5月31日現在)
アルプス電気株式会社
ALPS ELECTRIC CO., LTD.
〒145-8501
東京都大田区雪谷大塚町1番7号
TEL. (03) 3726-1211
(大代表)
(03) 5499-8026(IR部門直通)
1948年11月1日
23,623,571,711円
181,559,956 株
設 立
資本金
発行済株式総数
■ 株主メモ
事業年度
基準日
アルプス電気株式会社 2012年6月1日発行
NO.
毎年 4月1日から翌年3月31日
定時株主総会権利行使確定日 毎年3月31日
期末配当金支払株主確定日 毎年3月31日
中間配当金支払株主確定日 毎年9月30日
その他あらかじめ公告して定めた日
毎年6月下旬
電子公告により、
当社ホームページ
(http://www.alps.com/j/ir/index.html)
に
掲載します。
なお、
やむを得ない事由により、
電子公告ができない場合は、
日本経済新聞に
掲載します。
定時株主総会
公告掲載
上場証券取引所
1単元の株式数
100株
株 主 名 簿 管 理 人 及び
特別口座の口座管理機関
三菱UFJ信託銀行株式会社
同連絡先
ALPS
REPORT 147
第79期 報告書
東京(第一部) 証券コード 6770
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
ホームページ
http://www.tr.mufg.jp/daikou/
三菱UFJ信託銀行証券代行部
検索
【ご注意】
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廃止いたしました。
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■ 株式事務に関するお問い合わせ
三菱UFJ 信託銀行証券代行部 テレホンセンター
お問い合わせ
0120-232-711
(受 付 時 間:土・日・祝 祭日を除く平日 9:00 ∼ 17:00)
住所変更等諸届用紙ご請求
0120-244-479( 24時間受付)
宝剣岳
皆様へ
Top Message
代表取締役社長
樹木の緑が色合いを深め、梅雨入りの近さを感じる
本部を、ものづくりの更なる深耕を目指して生産本部を
季節となりましたが、皆様におかれましては、ますます
設置しました。当社のコア・要素技術と固有の材料を
ご健勝のこととお慶び申し上げます。
生かした新製品を創出し、確実にビジネスへとつなげて
2011年度における世界経済は、欧州財政不安の深刻
まいります。
化や米国経済の回復ペースの鈍化などによる景気の減速
注力する分野につきましては、民生市場では今後も
懸念が広がりました。日本経済におきましても、東日本
成長が期待されるスマートフォン向けを中心に積極的に
大震災からの復興需要が期待されたものの、海外経済の
新製品を投入し、拡販活動を行ってまいります。車載関連
変調や戦後最高値を記録した円高に加え、タイの洪水の
市場については、自動車の安全性や省エネの向上のため
影響などから景気回復には至らず、依然として先行きの
の電子化が、今後ますます進展する見通しであり、センサ
不透明感を拭いきれない状況が続いております。
や高周波部品をはじめとする独自製品の開発に注力して
当エレクトロニクス業界におきましても、景気の低迷
まいります。
に加え、新興国メーカーの台頭などが影響し、テレビ
アルプス・グリーンデバイス
(株)においては、省エネに
やパソコンなどの民生機器向け電子部品が伸び悩み
対する世の中の関心が一層高まっていることから、
PCや
ました。このような状況下で、当社では車載関連製品の
スマートフォンの消費電力低減を目的としたパワーイン
好調や徹底した合理化などにより、
2011年度の利益を
ダクタや自動車用電流センサなど、当社の材料技術を
確保することができました。
用いた製品を各市場に展開してまいります。
当 社 は、2009年に 構 造 改 革 を 実 施 し、
「利益の出る
既にマスコミ報道でご承知のとおり、本年度の株主
ものづくり」を主眼とした3事業本部制を導入してさま
総会を経て、役員人事を実施し経営の若返りを図り、
事業
ざまな成果を上げることができました。しかし、世の中
のスピードアップと企業体質の一層の強化を目指して
の動きは想像以上に速く、今後は時代の先を見据えた
まいります。
ファーストワン、オンリーワンの新製品の創出が必要
最後に、当期の期末配当金は10円とさせて頂き、年間
との強い認識により、2012年4月から各部門の機能を
配当金は既に実施済みの10円と合わせ、20円を継続させ
より一層強化した組織へと変更いたしました。その中核
て頂く予定です。皆様には、今後ともより一層のご支援と
として、従来二つの事業本部に配置していた技術部門を
ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
一体化して技術本部を発足し、開発力の強化を狙って
2012年6月
ま い り ま す。そ し て、よ り 強 い 営 業 を 目 指 し て 営 業
1
2
話題の新製品
この 4カ月間に、新たに発表した新製品を紹介します。
モバイルマルチメディア放送に対応
携帯機器用ISDB-Tmmチューナ
2012年度 に 日 本 国 内 の 出 荷
が 広 が る ス マ ー ト フ ォ ン。4月
か ら は 、ス マ ー ト フ ォ ン 用 モ バ
イ ル マ ル チ メ デ ィ ア 放 送「NOT
TV」
が開始されるなど、さまざまな機能でユーザーの生活を
豊かにしています。
これら発展し続けるモバイルマルチメディア市場に
対して、当 社 で は、NOTTV及び 地 上 デ ジ タ ル 放 送 を 受 信
す る、携 帯 機 器 用ISDB-Tmmチューナ「TDPJ6シリーズ」を
開発、
量産を開始しました。
NOTTVや地上デジタル放送に対応することで、これまで
のワンセグ放送用受信モジュールと比較して、混信やノイズ
などの影響を受けやすくなります。しかし、本シリーズでは、
長年培った高周波技術や回路設計技術により、優れた対妨害
性能を発揮。また、樹脂封止技術を採用し、小型化・薄型化も
実現しています。
[主な用途] ◎スマートフォンやタブレットPC などのモバイル機器
◎モバイルルータ
◎ゲーム周辺機器
※調査会社 IDC Japan調べ
カーオーディオ向け
アンテナ付車載用BluetoothTM HCI※モジュール
現在、
スマートフォンや携帯音楽
プレーヤーなど多くのモバイル
機器で、
BluetoothTM 通信が利用
さ れ て い ま す。ま た、同 通 信 方 式
は 自 動 車 で も 利 用 さ れ て お り、
Bluetooth TM 通 信 は モ バ イ ル
当社では、ますます増加する同市場に向けて、アンテナ付
車載用BluetoothTM HCIモジュール
「UGXZD-Gシリーズ」を
開発しました。
本製品はこれまで培ってきた高周波技術や回路設計技術を
駆使し、カーオーディオ内に搭載可能な小型化を実現。加え、
アンテナを一体化したことで、車載機器内でモジュールと
アンテナ双方の搭載位置を検討する必要がなくなるため、
車載機器メーカーの設計負荷低減に貢献します。
[主な用途] ◎カーナビゲーション、
カーオーディオなど車載機器
※HCI(Host Controller Interface)=BluetoothTMとカーオーディオの制御プログラム
などをつなぐ共通インターフェースの仕様
コンパクトデジタルカメラに最適
小型2方向2段検出スイッチ
昨今、
コンパクトデジタルカメラ
に は、高 倍 率 ズ ー ム や フ ル ハ イ
ビジョンによる動画撮影機能など
に対応する機種が増え、多機能化
が進んでいます。これらの機器に
搭 載 さ れ る 部 品 に は、小 型 化 と
ともに複合操作対応などの高機能化が求められています。
こうしたニーズに対応すべく、現在、高い評価を得ている
2方向検出スイッチ
「SSCMシリーズ」
に、
2段階の検出機能を
加えた、
小型2方向2段検出スイッチ
「SSCQシリーズ」を開発、
量産を開始しました。
片 方 向 で2段階、両 方 向 で は4段階 の 検 出 を 可 能 に し た
ことで、ズームレバーの移動量に応じ、ズームスピードを可変
させる操作に対応。当社独自の設計シミュレーション技術と
微細加工技術を駆使し、実装面積は従来製品に比べ約30%
小さく、
高さも約40%抑えた業界最小サイズとなっています。
[主な用途] ◎デジタルカメラなどのズームレバー
◎PC、
ポータブルゲームなどの音量調整
機器と車載機器をつなぎ、ハンズフリー通話や好きな音楽を
3
4
ALPS Now
台 数 が3,000万台 を 超 え る と
予測※ されるなど、ますます普及
聴くことができるなど、
快適な車室内環境を提供しています。
クローズアップ・アルプス
CLOSE 多種多様な製品群でスマートフォン・タブレットPC市場に貢献
UP スマートフォン・タブレットPC 向け製品
どんな製品がスマートフォンなどに使われているの
ですか。
A1
A2
ヨーロッパ、中国、韓国、台湾の主要なメーカーのスマート
フォンに搭載されています。また、タブレットPC を含めた
モバイル機器向けの製品としては、世界中のメーカーに採
Close Up ALPS
今後も大きな伸長が見込まれるスマートフォンやタブレット
PC 関連市場。アルプス電気の製品は、これら機器の中で活躍し
ています。
どのメーカーに、使われていますか。
アルプス電気の製品は、日本国内のみならず、アメリカ、
用されています。
アルプス電気は世界各国に生産・販売拠点があり、世界
中のお客様をサポートし、製品を送り出しています。
スマートフォン向けの代表的な製品としては、タッチパネ
ル、カメラのオートフォーカス用 VCM (ボイスコイルモー
タ)
アクチュエータ、SIM カード※1などの各種メモリカード
今後が期待される製品
は何ですか。
用コネクタ、電源やカメラシャッターなどの操作に使われ
ている各種小型スイッチがあり、これら製品はタブレット
P C にも搭載されています。また、機器の方位検知やモー
A3
ションセンシングに使用される地磁気センサや短距離無
線通信用の Bluetooth™ モジュール、磁性シートなど、多
機能化に対応するさまざまな製品も使われています。
リカロイ™
パワーインダクタ
オートフォーカス用
VCM(ボイスコイルモータ)
タッチパネル
地磁気センサ
タクトスイッチ
液晶画面の大型化やデータ
通信の大容量化・高速化、
さ
まざまなアプリケーション
がますます増えることで、
モバイル機器のバッテリ(電
池)の消費量は多くなって
きています。そこで活躍す
るのが、アルプス・グリーン
デバイス(株)のパワーイン
ダクタ※2です。独自に開発
したリカロイ™ ※3を応用す
ることで、スマートフォンな
ど電子機器の電源効率が向
上し、
バッテリ消費量の低減
に貢献するものと期待され
ています。
SIMカード用コネクタ
用語解説
※1 SIM カード
W-CDMA 方式などの携帯電話で使われている、電話番号を特定するための
固有 ID 番号が記録された IC カード。
※2 パワーインダクタ
半導体への電源供給回路や DC/DC コンバータなどの電源回路に使用され、
昇圧・降圧など電力変換用の部品。
5
※3 リカロイ™
アルプス電気の子会社であるアルプス・グリーンデバイス(株)が所有する
独自の磁性素材。優れた軟磁気特性と低損失である特長から、パワーイン
ダクタをはじめとするコア材など、民生機器から車載用途まで、幅広い応
用が期待される。
6
トピックス
2012年
1月
●
●
2月
●
アルプス電気全社統一でISO9001/ TS16949
を取得
お取引先様との新年懇談会を開催
経済産業省選定の
「国内立地補助事業」
として、
古川工場など宮城県内の3工場及び長岡工場が
認定
当社の古川工場など宮城県内の3工場、及び新潟県内の長岡
工 場 は、2012年2月3日、平成23年度第3次 補 正 予 算 で 措 置
された「国内立地推進事業補助金」交付対象に採択されました。
こ れ は、昨年3月 の 東 日 本 大 震 災 で 寸 断 さ れ た サ プ ラ イ
チェーン(部品の調達・供給網)の強化や、円高による産業空洞化
防止のため、経済産業省によって選択された工場や研究開発
3月
●
小型2方向2段検出スイッチを発表
●
アルプス電気グループ合同入社式を挙行
また、この補助金交付により、約1兆2,600億円の設備投資など
4月
●
組織変更実施
の経済効果、すそ野産業への毎年約4.9兆円の需要創出の他、
●
2012年3月期通期決算発表
5月
●
アンテナ付車載用BluetoothTM HCIモジュール
を発表
施設の国内立地を促す総額約2千億円の補助金制度のことです。
約20万人の国内雇用が生まれると見込まれています。
この補助金を使い、
当社・古川工場など宮城県内の3工場では、
旺盛な需要拡大に対応するためにスマートフォン関連部品の
製造装置を、また、長岡工場では、環境に配慮し低炭素・省資
源社会の実現・貢献に向けた小型・低損失の高効率電力変換デ
バイスの製造装置をそれぞれ導入する予定です。
(注)
下線のトピックスを以下に詳しくご報告しています。
■ 組織変更実施
当社は2012年4月1日付けで組織変更を実施しました。
■ アルプス電気全社統一でISO9001/TS16949を取得
2012年1月27日、当社は国内全社統一で、品質保証マネジ
メントシステムの国際規格ISO9001、及び自動車産業向け
品質マネジメントシステム(QMS)
であるTS16949を取得しま
した。
従来、国内の拠点別に取得していた同認証を、全社で品質
標準を統合することで、統一取得したものです。
これにより、全社共通の品質方針・目標を展開することが
1.業務効率とスピードを加速する組織の統廃合
2.階層を浅くし、意思決定のスピードを早めることによる売上
拡大の実現
3.良質なビジネスへリソースを集中する機能別組織強化の
推進
AUTO事業本部、HM&I事業 本 部、MMP事業本部 を 廃 止 し、
可能になり、事業ごとの最適性から全社の最適性の確保を意識
よりお客様、市場のニーズを掘り起こすことを目指し「営業
したシステムへ統一を図ることができました。なお、統一取得の
本部」、開発のスピードをより一層速めるために「技術本部」、
過程においては、従来の国内拠点別のそれぞれ優れた項目を全
ものづくりの生産性をさらに上げるために「生産本部」として
社で採用、展開しています。
統合しました。新製品の創出と良質なビジネスの継続的な確保
更に、全社で統一されたシステムとすることで、お客様の
評価や監査過程における負担の軽減も図れ、信頼と安心感に
つながると考えています。
7
組織変更を実施した目的・骨子は以下の通りです。
に、全力を挙げてまいります。
また、本社直轄組織として「生産革新担当」を新設し、当社
全体の経営体質強化を図っていきます。
8
Topics
■ 経済産業省選定の
「国内立地補助事業」
として、
古川工場
など宮城県内の3工場及び長岡工場が認定される
業績ハイライト
連結業績の概況 2011年4月1日から2012年3月31日まで
当連結会計年度の当社グループにおける連結業績は、
売 上 高5,265億円
(前期比4.4%減)
、営 業 利 益151億円
%減)、当期純利益は41億円(前期比62.5%減)となり
ました。
(前期比47.5%減)、経常利益143億円(前期比38.1
1株当たり当期純損益
円
億円
6,000
Financial Highlights
売上高
5,389
5,000
4,936
5,506
5,265
前期比
241億円減
75
38.85円減
50
4,000
23.29
25
3,000
前期比
62.14
3.18
2,000
0
1,000
0
2009/3
2010/3
2011/3
-400
2012/3
営業損益・営業損益率
450
288
300
10
151
150
47
0
5.2
137億円減
2012/3
2011/3
2012/3
4,000
3,752
4,109
4,275
4,420
前期比
145億円増
3,000
2,000
0
△265
△4.9
5,000
5
2.9
1.0
2010/3
前期比
1,000
-5
0
当期純損益
2009/3
2010/3
2011/3
2012/3
純資産・自己資本比率
億円
自己資本比率(右目盛り)
億円
150
前期比
100
41
50
5
0
2010/3
40
1,847
2,000
%
29.6
1,864
27.4
1,907
27.0
1,931
26.1
30
前期比
23億円増
20
1,000
10
△700
2009/3
3,000
69億円減
111
-750
2011/3
億円
%
15
2009/3
2010/3
総資産
営業損益率(右目盛り)
億円
-300
△390.93
2009/3
2011/3
2012/3
0
2009/3
2010/3
2011/3
2012/3
0
(注)単位は億円未満切り捨て。よって、グラフ中の数値に差異が生じる場合があります。
9
10
第80期業績の見通し
2012年4月1日から2013年3月31日まで
■ 第80期(2012年度)
連結業績概況
■事業別業績予想
●売上高
●経常利益
(億円)
(億円)
6,000
5,506
5,650
5,265
300
231
190
200
4,000
143
100
2,000
0
2011/3
2012/3
0
2013/3
●営業利益・営業利益率
300
288
5.2
150
4
100
2
50
3
105
111
3.9
151
2013/3
当期純利益率(右目盛り)
(億円)
6
220
200
2012/3
●当期純利益・当期純利益率
営業利益率(右目盛り)
(億円)
2011/3
2.0
1.9
2
2.9
100
41
1
0.8
0
11
2011/3
2012/3
2013/3
0
0
2011/3
2012/3
2013/3
0
電子部品事業
当事業においては、民生機器では今後も
成 長 が 期 待 さ れ るスマートフォン 向 け を
中心に積極的に新製品を投入し、拡販活動を
行っていきます。
また、車載関連製品について
は、自動車の安全性や省エネ向上のための
電子化が、今後ますます進展する見通しで
あり、センサや高周波部品をはじめとする
独自製品の開発に注力していきます。
当事業の売上高は2,880 億円(前期比7.1
%増)
、営業利益は120億円
(前期比161.4%
増)
を予想しています。
●売上高
(億円)
3,000
2,689
2,880
Forecast
世界経済は、欧州財政不安の解決が進まず、先行きの不透明
感が増しています。日本経済においても、東日本大震災からの
復興需要が期待されたものの、海外経済の変調や戦後最高値を
記録した円高、タイの洪水の影響などから景気回復には至らず、
依然として先行き不透明感を拭いきれない状況が続くもの
と予想されます。
当社グループの連結業績見通しについては、売上高は5,650
億円
(前期比7.3%増)、営 業 利 益 は220億円
(前期比45.0%増)
などを予想しています。なお、この見通しの前提となる想定為替
レートは、1米ドル=80円、1ユーロ=105円です。
2,000
1,000
0
2012/3 2013/3
●売上高
音響製品事業
(億円)
当 事 業 に お い て は 、北 米 市 販 市 場 に 8
3,000
インチ大画面ナビゲーションとパーフェクト
フィットを展開するとともに、
スマートフォン
2,180
とリンクした車載インフォテイメントシス
2,002
2,000
テムの拡販に注力していきます。また、車載
カメラやディスプレイ製品などドライバー
の安全・安心 を サ ポ ー ト す る
「ドライブアシ
1,000
スト製品」
の技術提案を得意先自動車メーカー
に行うなど、
競合他社との差別化を図り、
より
一層お客様のニーズにあった製品とサービス
0
2012/3 2013/3
を提供していきます。
当事業の売上高は2,180億円
(前期比8.9
%増)
、営 業 利 益 は60億円
(前期比6.5%増)
を予想しています。
●売上高
物流事業
(億円)
当 事 業 に お い て は、
グローバル・ネット
600
ワーク や 独 自 の 高 品 質 な 物 流 サ ー ビ ス を
活用し、お客様のニーズにあった提案活動に
494
479
よ り、新規・深耕 拡 販 を 推 進 し て い き ま す。
400
また、
「絶対品質」の追求やシステムを活用
した生産性の向上など、各事業の効率化に
継続して取り組み、一層の体質強化を進めて
200
いきます。
当事業の売上高は494億円
(前期比2.9%
増)
、営 業 利 益 は40億円
(前期比7.8%増)
を
0
2012/3 2013/3
予想しています。
12
財務情報
電子部品事業
■ AUTO(Automotive)事業本部
●売上高
●売上高構成比
億円
1,249
1,324
2011/3
2012/3
1,500
AUTO
25.2%
1,000
500
0
当 事 業 本 部 が 手 掛 け る 車 載 関 連 市 場 に お い て は、タ イ の
洪水の影響により部材調達や製品販売の一部に影響があった
ものの、当社のグローバル生産・販売ネットワークを生かし、
おおむね順調に増加基調で推移しました。
この結果、当連結会計年度における当事業本部の売上高は
1,324億円(前期比6.0%増)となりました。
幅広い領域で活躍する当社製品群
●売上高
●売上高構成比
その他
億円
4,000
3,000
物流事業
2,961
2,689
音響製品
事業
2,000
51.1%
電子部品
事業
■ HM&I(Home, Mobile & Industry)事業本部
●売上高
2,000
1,000
●売上高構成比
億円
1,712
1,500
0
2011/3
2012/3
1,364
1,000
HM&I
500
当エレクトロニクス業界においては、景気の低迷に加え、
新興国メーカーの台頭などが影響し、テレビやパソコンなどの
民生機器向け電子部品が伸び悩みました。また、為替の円高基調
が続いている影響もあり、売上高・利益ともに前年同期実績を
下回る結果となりました。
こ の 結 果 、当 連 結 会 計 年 度 に お け る 当 電 子 部 品 事 業 の
売上高は2,689億円(前期比9.2%減)
、営業利益は45億円
(前期
比64.6%減)となりました。
13
0
25.9%
2011/3
2012/3
当事業本部が主に手掛ける民生市場では、
スマートフォン市場
が急成長する一方、
家庭用ゲーム機器向けユニット製品や、
テレビ
等のデジタル機器向けの電子部品が低調に推移しました。また、
スマートフォン向けのタッチパネル、スイッチ、カメラ用アク
チュエータなどのコンポーネント製品については、新規顧客
開拓を推進しましたが、民生市場全体での円高や原材料価格
の高騰などの影響を受け、売上高・利益ともに前年同期実績を
下回る結果となりました。
この結果、当連結会計年度における当事業本部の売上高は
1,364億円(前期比20.3%減)となりました。
14
Financial Data
2,000
財務情報
音響製品事業
(アルパイン株式会社)
●売上高
●売上高構成比
億円
1,983
2,000
連結財務諸表(要約)
2,002
連結貸借対照表
その他
物流事業
1,500
音響製品
事業
1,000
38.0%
電子部品
事業
2011/3
A
2012/3
音響製品事業(アルパイン(株)
・東証一部)において、国内市販
市場では、
「2011年度グッドデザイン賞」を受賞した「BIG X」及び
「パーフェクトフィット」の拡販キャンペーン実施が奏功し、売上は
好調に推移しました。また、上海など海外のモーターショーに積極
的に出展しアルパインブランドを訴求するなど、ビジネス拡大を
図りました。この結果、当連結会計年度の売上高は2,002億円(前期
比1.0%増)、営業利益は56億円(前期比49.4%減)となりました。
●売上高構成比
億円
500
475
479
物流事業
音響製品
事業
200
9.1%
電子部品
事業
100
0
2011/3
2012/3
物流事業((株)アルプス物流・東証二部)では拡販を推進する
とともに、運営体制の効率化に取り組みました。一方で、
グロー
バル・ネットワークの強化として、
小名浜営業所
(福島県)の増築
倉庫稼動や韓国アルプス物流の設立・事業開始など、
国内・海外
ともに着実に拠点・ネットワークの整備・拡充を進めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は479億円
(前期比1.0%
増)
、
営業利益は37億円(前期比3.4%減)
となりました。
15
流動資産
2,757
1,585
1,663
有形固定資産
1,092
1,209
無形固定資産
98
93
投資その他の資産
資産合計
394
359
4,275
4,420
1,526
2,063
840
426
2,367
2,489
負債の部
B
流動負債
固定負債
負債合計
株主資本
1,354
1,360
その他の包括利益累計額
△200
△206
752
777
少数株主持分
その他
400
300
2,689
固定資産
純資産の部
物流事業(株式会社アルプス物流)
●売上高
第79期
連結会計年度末
('12.3.31)
資産の部
500
0
第78期
連結会計年度末
('11.3.31)
Financial Data
(単位:億円)
純資産合計
1,907
1,931
負債純資産合計
4,275
4,420
A 流動資産
流動資産は、受取手形及び売掛金、たな卸資産の増加など
により、前連結会計年度末と比べ67億円増加の2,757億円
となりました。
B 流動負債
流動負債は、
短期借入金、
その他流動負債の増加などにより、
前連結会計年度末と比べ536億円増加の2,063億円となり
ました。
16
財務情報
連結財務諸表
(要約)
連結損益計算書
連結キャッシュ・フロー計算書
第78期
売上高
5,506
5,265
売上原価
4,414
売上総利益
1,091
販売費及び一般管理費
802
787
△15
営業利益
288
151
△137
19
28
8
営業外費用
285
234
4,325
△89
B
投資活動によるキャッシュ・フロー
△209
△293
△84
939
△152
C
財務活動によるキャッシュ・フロー
51
△66
△118
現金及び現金同等物に係る換算差額
△29
△8
20
97
△134
△232
現金及び現金同等物の期首残高
887
984
97
現金及び現金同等物の期末残高
984
850
△134
36
△ 39
△88
特別利益
41
40
△0
特別損失
60
27
△32
212
156
△56
71
60
△11
△11
23
35
41
31
△10
111
41
△69
少数株主利益
当期純利益
包括利益計算書※
(’
10.4.1~
’
11.3.31)
第79期
(’
11.4.1~
’
12.3.31)
前期比
増減
少数株主損益調整前当期純利益
152
72
△80
その他の包括利益合計
△91
△11
79
61
61
△0
当期包括利益
現金及び現金同等物の増減額
△51
A 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における営業活動による資金の増加は、
234億円(前年同期は285億円の増加)となりました。この
増加は、主に税金等調整前当期純利益156億円、減価償却
費197億円及び仕入債務の増加127億円による資金の増加
と、売上債権の増加89億円及びたな卸資産の増加127億円
による資金の減少によるものです。
B 投資活動によるキャッシュ・フロー
第78期
(単位:億円)
前期比
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
143
法人税等調整額
第79期
(’11.4.1~
’12.3.31)
A
76
法人税、住民税及び事業税
(’10.4.1~
’11.3.31)
△241
231
税金等調整前当期純利益
(単位:億円)
Financial Data
(’
11.4.1~
’
12.3.31)
経常利益
第78期
前期比
増減
(’
10.4.1~
’
11.3.31)
営業外収益
A
第79期
(単位:億円)
A 営業外費用
営業外費用は、支払利息や支払手数料の減少などにより、前連
結会計年度末と比べ39億円減少して36億円となりました。
※平成23年3月期より包括利益計算書の作成及び包括利益・その他の包括利益の内訳を
開示することになりました。
当連結会計年度末における投資活動による資金の減少は、
293億円(前年同期は209億円の減少)となりました。この
減少は、主に電子部品事業を中心とした有形及び無形固定
資産の取得による支出309億円によるものです。
C 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における財務活動による資金の減少は、
66億円(前年同期は51億円の増加)と な り ま し た。こ の
減少は、主に長期借入金の返済による支出176億円、配当金
の支払額35億円による資金の減少と、長期借入れによる
資金の増加134億円によるものです。
(注)単位は億円未満切り捨て。よって、表中の数値に差異が生じる場合があります。
(注)単位は億円未満切り捨て。よって、表中の数値に差異が生じる場合があります。
17
18
財務情報
設備投資・研究開発・減価償却・たな卸資産の推移
※内訳には連結消去を含んでおりません。
設備投資額
減価償却費
売上高比率
(右目盛り)
500
422
7.8
400
%
億円
9
400
売上高比率
(右目盛り)
7
6.5
6
300
299
5
4.3
6
300
4.3
200
−電子部品事業 245
3.7
−音響製品事業 53
物流事業
55
その他
2009/3
2010/3
200
4
2011/3
7
2012/3 ※
2
197
3
−電子部品事業 108
0
2
100
音響製品事業 67
物流事業
18
その他
4
0
2009/3
2010/3
2011/3
2012/3 ※
1
0
たな卸資産
億円
400
187
4
3.8
1
研究開発費
500
3.4
3
100
0
212
5
235
184
%
5.6
8
340
Financial Data
億円
売上高比率
(右目盛り)
7.5
403
5.6
300
278
5.1
281
280
5.3
−電子部品事業 108
200
%
億円
8
800
7
700
6
600
5
500
4
400
3
300
2
200
1
100
0
0
たな卸資産回転率
(右目盛り)
10.5
8.7
520
9.9
回
12
691
10
565
481
8.4
−電子部品事業 408
8
6
4
100
0
19
−音響製品事業 270
−音響製品事業 172
その他
2009/3
2010/3
2011/3
2012/3
0
物流事業
その他
2009/3
2010/3
2011/3
2012/3 ※
13
0
2
0
20
株主広場
株式情報
アルプスショー2012ご招待のご案内
■ 株式状況
会社が発行する株式の総数
発行済株式総数
500,000,000 株
181,559,956 株
■ 大株主の状況(2012年3月31日現在)
株主名
株式数
持株比率(%)
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 18,501,700
10.19
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 16,496,600
9.08
全国共済農業協同組合連合会
5,400,000
2.97
株式会社東芝
4,075,200
2.24
JPモルガン証券株式会社
3,707,970
2.04
■ 所有者別分布状況(2012年3月31日現在)
証券会社
7.2%
その他
1.3%
企業
6.9%
個人
24.2%
発行済株式総数
181,559,956株
外国人
19.1%
株主 Q&A
株主の皆様から
よく頂くご質問とその答えをご紹介します。
Q配当金はいつ受け取れますか。
A 口座振込の場合は6月25日に、配当金領収証が送付の
場合は6月25日から7月31日の間にゆうちょ銀行または
郵便局で受け取れます。なお、
2011年度期末配当金は、
1株当たり10円です。
Information
当社は、お客様や業界関係者
の方々を中心に、新製品・新技術
をご紹介するアルプスショーを
隔年で開催しています。
「ALPS SHOW 2012」は、
本社(東京都大田区雪谷大塚町)
で開催いたします。
つきましては、株主の皆様のご見学日を9月22日(土)に設け
ましたので、ご希望の株主様は、同封の応募ハガキにてお申し
込みくださいますようお願いいたします。抽選で200名様を
ご招待させて頂きます。株主の皆様とのコミュニケーションを
深める機会にしたいと考えております。
今回は、
「YOU MEET COMFORT」
「Smart」をテーマとし、
、
「美しい電子部品を究める」当社の企業姿勢をご覧頂ければ幸い
でございます。
皆様のご応募を心よりお待ちしております。
金融機関
41.3%
(注)その他は、自己名義株式と保管振替機構名義
の失念株式です。
(注)個人は、個人・持株会名義の株式です。
IR情報Webサイトのご案内
IR情報
直近の財務諸表から
よく頂くご質問まで、
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入手できます。
2012
年の主なIR活動の
カレンダーも掲載
しておりますので
ご確認ください。
IRニュース
当社株式に関連する
新しいニュースが
掲載されている
コーナーです。
http://www.alps.com/j/ir/index.html
Q2012年度予定年間配当金はいくらですか。
A 今期2012年度は、1株につき年間配当金20円(中間
配当金10円、期末配当金10円)
を予定しています。
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表紙の
写真から
宝剣岳(2,931m)。長野県の木曽山脈(通称「中央
アルプス」)に位置している山。
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