製品速報 最終電気的仕様 LTC1706-19 VID電圧プログラマ 1998年7月 特長 概要 ■ LTC®1706-19は高精度でデジタル・プログラムの、どの 1.19V基準レギュレータの出力でも調整できる抵抗性ラ ダーです。4つのVID入力の状態に従って、出力電圧は 1.3Vから2Vまで50mV単位でプログラムできます。 ■ ■ ■ ■ ■ レギュレータ出力電圧を1.3Vから2Vまで50mVステッ プでプログラム リニアテクノロジーのDC/DCコンバータの全ファミ リをプログラム インテルのモバイルVID仕様に完全に準拠 出力電圧精度:±0.25% VID入力の内蔵40kプルアップ抵抗 SO-8パッケージで供給 アプリケーション ■ ■ ■ ■ インテルのモバイルPentium®IIプロセッサ用電源 ノートブックおよびパームトップ・コンピュータ、 PDA 携帯用計測器 バッテリ駆動機器 LTC1706-19はリニアテクノロジーのDC/DCコンバータ の全ファミリをプログラムするように特別に設計されて おり、インテルのモバイルVID仕様に完全に準拠します。 LTC1706-19は、リニアテクノロジーのDC/DCコンバータ 製 品:LTC1433、LTC1434、LTC1435、LTC1435A、 LTC1436、LTC1437、LTC1438、LTC1439、LTC1538-AUX、 LTC1539、LTC1624、LTC1625をプログラムします(将来 対応予定のDC/DCコンバータ製品については、弊社にお 問い合わせください)。 、LTC、LTはリニアテクノロジー社の登録商標です。 PentiumはIntel Corporationの登録商標です。 標準的応用例 インテルのモバイルPentium IIプロセッサ用電源 COSC 47pF 1 2 3 CSS 0.1µF COSC VIN RUN/SS TG SW 50pF INTVCC 5 6 16 M1 Si4410 CIN 10µF 30V X2 + CF 0.1µF CC 1000pF RC 10k 13 ITH LTC1435A CC2 220pF VIN 4.5V TO 22V RF 4.7Ω L1 3.3µH 14 RSENSE 0.015Ω SENSE 12 VCC *DB SGND LTC1706-19 0.22µF BOOST VOSENSE BG PGND SENSE – + 15 FB + 11 10 VOUT 1.3V TO 2V 7A 4.7µF M2 Si4410 COUT 820µF 4V X2 D1 MBRS140T3 VID 0 1 2 3 GND SENSE+ 7 8 FROM µP 1000pF *CMDSH-3 1706-19 TA01 4-199 4 LTC1706-19 パッケージ/発注情報 絶対最大定格 (電圧はGNDピンを基準にする) 入力電源電圧(VCC)...................................... −0.3V∼7V VID入力ピン ................................................. −0.3V∼7V センス・ピン ............................................... −0.3V∼7V FBピン ......................................................... −0.3V∼7V 動作温度範囲 LTC1706C-19 ............................................ 0℃∼ 70℃ LTC1706I-19 ........................................ −40℃∼85℃ 接合部温度 ............................................................ 110℃ 保存温度範囲 ......................................... −65℃∼150℃ リード温度(半田付け、10秒)............................... 300℃ ORDER PART NUMBER TOP VIEW VID2 1 8 VID1 VID3 2 7 VID0 VCC 3 6 SENSE GND 4 5 FB LTC1706CS8-19 LTC1706IS8-19 S8 PART MARKING S8 PACKAGE 8-LEAD PLASTIC SO TJMAX = 110°C, θJA = 120°C/W 170619 706I19 ミリタリ・グレードに関してはお問い合わせください。 電気的特性 注記がない限り、TA=25℃、2.7V ≤ VCC ≤ 5.5V、VID0=VID1=VID2=VID3=N.C。 SYMBOL PARAMETER CONDITIONS MIN VCC Operating Supply Voltage Range IVCC Supply Current RFB-SENSE Resistance Between SENSE and FB VOUT Error % Output Voltage Accuracy RPULLUP VID Input Pull-Up Resistance VDIODE = 0.6V, VCC = 5V, (Note 2) VIDT VID Input Voltage Threshold VIL (2.7V ≤ VCC ≤ 5.5V) VIH (2.7V ≤ VCC ≤ 5.5V) TYP 2.7 (Note 1) Programmed From 1.3V to 2V ● 8 ● – 0.25 5.5 5 µA 20 kΩ 0.25 % 40 kΩ 0.4 V V ±1 µA 1.6 VID Input Leakage Current VCC < VID < 7V, (Note 2) 0.01 VID Pull-Up Voltage VCC = 3.3V VCC = 5V 2.8 4.5 4-200 V 15 VPULLUP Note 1:4つのVID入力がすべてフロートしている状態では、VCC電源電流は単 にデバイスのリーク電流である。ただし、VCC電源電流は増加する。接地され たVID入力ピン数×(VCC−0.6V)/40kにほぼ等しくなる(詳細については、標準 的応用例のセクションを参照)。 UNITS 0.1 IVID-LEAK ● は全規定温度範囲の規格値を意味する。 MAX V V Note 2:VID入力に接続されている内蔵プルアップ抵抗は、それぞれVCCに接続 されている直列ダイオードを持っており、損傷やクランピングなしでVCC電源 より高い入力電圧を許容する(詳細については、動作のセクションを参照)。 LTC1706-19 標準的性能特性 標準誤差%と温度 標準誤差%と出力電圧 0.25 ERROR (%) ERROR (%) 0.25 0 –0.25 –50 –0.25 1.3 1.5 1.7 OUTPUT VOLTAGE (V) 1.9 VOUT = 1.3V 0 2.0 VOUT = 1.7V VOUT = 2V 0 50 TEMPERATURE (°C) 100 1706-19 G02 1706-19 G01 RFB1と温度 IVID-PULLUPと温度 30 120 VID PULL-UP CURRENT (µA) VCC = 5V RFB1 (kΩ) 20 10 4 100 80 60 40 20 0 –50 0 50 TEMPERATURE (°C) 0 –50 100 0 50 TEMPERATURE (°C) 1706-19 G03 100 1706-19 G04 電源電流と温度 電源電流と電源電圧 5 2.0 SUPPLY CURRENT (µA) SUPPLY CURRENT (µA) 4 1.5 1.0 VCC = 5V VCC = 3.3V 0.5 0 –50 VCC = 2.7V 3 2 1 0 0 50 TEMPERATURE (°C) 100 1706-19 G05 0 2 4 6 SUPPLY VOLTAGE (V) 8 1706-19 G06 4-201 LTC1706-19 ピン機能 VID2( ピン1) :第2のMSBプログラミング入力。ロジック “L” =GND、 ロジック “H” =VCCまたはフロート状態。VID2 を接地すると、 出力センス電圧に200mVが加算されます。 FB (ピン5) :帰還入力。 コンパチブル・レギュレータの1.19V 帰還ピンに接続してください。 SENSE (ピン6) :レギュレータ出力電圧。 レギュレータ出力 センス・ノードに直接接続してください。 VID3( ピン2) :第1のMSBプログラミング入力。ロジック “L” =GND、 ロジック “H” =VCCまたはフロート状態。VID3 を接地すると、 出力センス電圧に400mVが加算されます。 VID0( ピン7) :LSBプログラミング入力。ロジック“L”= GND、ロジック“H”=VCCまたはフロート状態。VID0を接 地すると、出力センス電圧に50mVが加算されます。 VCC(ピン3) :電源電圧。範囲は2.7V∼5.5Vです。 GND(ピン4) :グランド。レギュレータ信号グランドに接 続してください。 VID1 ( ピン8) :第3のMSBプログラミング入力。ロジック VID1 “L” =GND、 ロジック “H” =VCCまたはフロート状態。 を接地すると、 出力センス電圧に100mVが加算されます。 ABSOLUTE MAX (V) MIN MAX NAME DESCRIPTION 1 VID2 2nd MSB Programmable Input 0 VCC – 0.3 7 2 VID3 1st MSB Programmable Input 0 VCC – 0.3 7 3 VCC Power Supply 2.7 5.5 – 0.3 7 4 GND Ground 0 0 5 FB 1.19V Feedback Input 1.5 – 0.3 7 6 SENSE Regulator Output Voltage 1.3 2 – 0.3 7 7 VID0 LSB Programmable Input 0 VCC – 0.3 7 8 VID1 3rd MSB Programmable Input 0 VCC – 0.3 7 ブロック図 VCC MIN NOMINAL (V) TYP MAX PIN 0 0 1.19 VCC 40k VID0 VCC SENSE 40k VID1 RFB1 VCC FB SWITCH CONTROL LOGIC 40k RFB2 GND VID2 VCC 40k VID3 1706-19 BD 4-202 LTC1706-19 動作 LTC1706-19は高精度抵抗分割器で、特にリニアテクノ ロジー社の1.19V内部リファレンスおよび帰還電圧付き DC/DCスイッチング・レギュレータの全ファミリに使用 できるように設計されています。LTC1706-19は、適切 な抵抗分割器ネットワークを使用し、レギュレータの出 力電圧センスと帰還入力の間のループを閉じることによ り、50mVステップで1.3Vから2Vまでの出力電圧を生成 します。 SENSEとFBの間に接続された「上側」帰還抵抗RFB1は標 準15kであり、VIDプログラム入力の状態により変化す ることはありません。しかし、「下側」帰還抵抗RFB2は4 つのVID入力により変化し、正確にRFB1との比率になり ます。 VIDプログラミング プログラミングは、4つのデジタルVID入力に適切な電 圧(またはフロート状態)を印加することによって行われ ます。VID3は最上位ビット(MSB)で、VID0は最下位 ビット(LSB)です。4つの入力がすべてロジック“L”であ るか接地されているとき、レギュレータの出力電圧は 2Vに設定されます。バイナリ・カウントが1つ増加す ると、出力電圧は50mV減少します。したがって、1.3V の出力を得るためには、3つのMSBはフロートのままか ロジック“H”にし、LSBつまりVID0のみを接地してくだ さい。プログラムされた入力と対応する出力電圧のリス トを表1に示します。 4つのVID入力がすべて“H”かフロート(1111)になると、 システム中にCPUが存在しないときのように、VSENSEで 安定した1.25V出力が生成されます。 各VID入力は、VCCに接続されているダイオードと直列 に配置された40k抵抗でプルアップされます。したがっ て、デジタル“L”入力を得るには、接地(または“L”にド ライブ)してください。デジタル“H”入力はフロートさ せるかVCCに接続して得ることができます。入力がVCC より高くドライブされる場合は、直列ダイオードが入力 の損傷またはクランプを防止します。 表1. VID入力と対応する出力電圧 CODE VID3 VID2 VID1 VID0 OUTPUT 0000 GND GND GND GND 2V 0001 GND GND GND Float 1.95V 0010 GND GND Float GND 1.9V 0011 GND GND Float Float 1.85V 0100 GND Float GND GND 1.8V 0101 GND Float GND Float 1.75V 0110 GND Float Float GND 1.7V 0111 GND Float GND GND 1.65V 1000 Float GND GND GND 1.6V 1001 Float GND GND Float 1.55V 1010 Float GND Float GND 1.5V 1011 Float GND Float Float 1.45V 1100 Float Float GND GND 1.4V 1101 Float Float GND Float 1.35V 1110 Float Float Float GND 1.3V 電圧のセンスと帰還ピン 共用SENSEピンは低インピーダンス・ノードなので、そ の接続経路と寄生負荷はそれほど重要ではありません。 しかし、FBピンは高インピーダンス・ノードであり、 必要以上の負荷および不要な抵抗を減らすために、レイ アウト距離を最短にする必要があります。 LTC1435Aと と も に 使 用 す る 場 合 は 、 LTC1706-19の FB、SENSE、VCC、GNDピンはそれぞれ、LTC1435Aの VOSENSE、VOUT、INTVCC、SGNDピンに接続しなければ なりません。このアプリケーションは、精密に制御され た可変電圧をパームトップ・コンピュータやラップトッ プ・コンピュータなどの低電圧システムに供給すること ができます。 4-203 4 LTC1706-19 動作 VID入力特性 VID入力は、最大0.4VのVILおよび最小1.6VのVIHでドラ イブしなければなりませんが、VID入力範囲はVCC以下 に制限されません。VCCとプルアップ抵抗の間にダイ オードがあるため、VCCにブートストラップされたり入 力に損傷を与えたりすることなく入力をVCCより高くで きます。これにより、LTC1706-19はロジックレベル・ コンパチブルでかつ高い入力電圧範囲において動作可能 です。 VID入力が接地されている場合、VCCから直列ダイオー ドを介して入力への抵抗があるために、VCCから流れる 消費電流は大きくなります。この消費電流の増加量は次 式から算出されます。 N • (VCC−VDIODE)/RPULLUP. ここで、Nは接地されたVID入力ピン数です。 VDIODEは標準0.6V、RPULLUPは標準40kΩのプルアップ抵 抗です。つまり、各VID入力のプルアップ電流は標準で (VCC−0.6V)/40kであり、3.3Vのシステムでは約68µAと なります。 標準的応用例 450mA、低ノイズ電流モード降圧DC/DCコンバータ 0.1µF 68µF 20V + D1* 1 L1** 100µH VOUT 1.3V TO 2V 450mA 2 3 SENSE 4 VCC 2.7V TO 5.5V 5 1µF LTC1706-19 + FB COUT 820µF 4V X2 6 0.1µF 7 8 PWRVIN SSW SVIN BSW NC COSC LTC1433 RUN/SS LBO LBI INPUT VOLTAGE 3.5V TO 12V PGND 15 NC SGND 16 POR ITH VOSENSE VPROG 14 10k 13 12 POWER ON RESET 11 10 5.1k VID 0 1 2 3 6800pF GND FROM µP * MOTOROLA AMBRS130LT3 ** COILCRAFT D03316-104 4-204 680pF NC 1706-19 TA02 47pF LTC1706-19 標準的応用例 高効率低ノイズ同期式降圧スイッチング・レギュレータ 0.1µF 10k 1 COSC 39pF 24 PLL LPF 2 3 4 CSS 0.1µF EXTERNAL FREQUENCY SYNCHRONIZATION VIN 4.5V TO 22V PLLIN COSC VIN RUN/SS TGL ITH TGS LTC1436A-PLL SW CC 510pF NC RC 10k 7 6 100pF 8 VPROG INTVCC 18 21 M1 Si4412DY 19 M3 IRLML2803 CIN 22µF 35V X2 + L1 3.3µH 20 RSENSE 0.02Ω SENSE 17 VCC *DB SGND LTC1706-19 0.22µF BOOST VOSENSE BG PGND + 22 FB + 16 VOUT 1.3V TO 2V 5A 4.7µF D1 MBRS140T3 M2 Si4412DY COUT 100µF 10V X2 VID 15 0 1 2 3 4 GND SENSE+ SENSE – 9 10 FROM µP 1000pF *CMDSH-3 1706-19 TA03 可変出力電圧の超高速過渡応答、低損失レギュレータ VCC 3.3V 1µF 7 8 VID0 VIN 12V 3 VCC SENSE 6 2 VID1 LTC1706-19 1 2 1 1µF VID2 VID3 GND FB 5 3 4 SHDN VIN IPOS INEG LT1575-ADJ GND FB GATE COMP 8 3.3V + 7 220µF 6 5Ω IRFZ24 5 4 10pF 7.5k ADJUSTABLE VOUT 1.27V TO 2.03V (50.8mV STEPS) 1µF X24 1000pF 1706-19 TA04 1.21Vリ フ ァ レ ン ス を 内 蔵 し た LT1575-ADJと と も に LTC1706-19を使用すると、超高速過渡応答の低損失レ ギュレータの出力電圧をプログラムすることができ、多 くの電力を必要とする最近のマイクロプロセッサに理想 的です。ただし、LT1575は1.19Vリファレンスを備えて いないため、出力範囲は50.8mVステップで1.27Vから 2.03Vまでです。 4-205 LTC1706-19 標準的応用例 出力をプログラム可能な高効率SO-8 Nチャンネル・スイッチング・レギュレータ・コントローラ VIN 4.8V TO 20V VCC 10µF 7 8 3 VCC SENSE 6 VID0 1 2 VID1 LTC1706-19 1 470pF 3 VID2 SENSE – VIN ITH/RUN BOOST LTC1624 VFB TG 8 VID3 GND 4 FB 6 GND SW + CIN 22µF 35V X2 + COUT 100µF 10V X2 Si4412DY 0.1µF 4 5 RSENSE 0.05Ω 7 100pF 2 1000pF 10µH 5 6.8k MBRS340T3 VOUT 1.3V TO 2V 1706-19 TA05 関連製品 製品番号 説明 注釈 LTC1174/LTC1174-3.3 高効率降圧および反転DC/DCコンバータ モノリシック・スイッチング・レギュレタ、バースト・モードTM動作 LTC1265 1.2A、 高効率降圧DC/DCコンバータ 定オフタイム・モノリシック、 バースト・モード動作 LT1375/LT1376 500kHz、 1.5A降圧スイッチング・レギュレータ 高周波数、 小型インダクタ、 高効率 LTC1435/LTC1435A 高効率、 低ノイズ、 同期降圧コンバータ 16ピン細型SOおよびSSOPパッケージ LTC1436/LTC1436-PLL 高効率、 低ノイズ、 同期降圧コンバータ 24ピン細型および24ピンSSOPパッケージ LTC1438/LTC1439 デュアル、 低ノイズ、 同期降圧コンバータ 多出力能力 LTC1538-AUX デュアル、 低ノイズ、 同期降圧コンバータ シャットダウン時の5Vスタンバイ・レギュレータ Burst Modeはリニアテクノロジー社の商標です。 4-206