マイクロパワー・モニタ能力を備えたオペアンプ、コンパレータ、 およびリファレンスIC − デザインノート 190 Jim Williams はじめに LTC®1541は8ピン・パッケージにマイクロパワーアンプ、 コンパレータ、および1.2Vリファレンスを内蔵していま す。このデバイスは2.5V∼12.6Vの単一電源で動作し、消 費電流は標準5mAです。オペアンプとコンパレータとも同 相入力動作範囲は、負電源から正電源の1.3V以内です。オ ペアンプの出力段はレール・トゥ・レールで振幅します。図 1にこのデバイスのブロック図とその他の特徴を記載しま す。このデバイスの特性は低消費電力モニタ・アプリケー ションに適しており、それらの回路を2とおり示します。 リファレンスからの小電圧と熱電対で生成された電圧を比 較します。 熱電対が熱いとき、 アンプの出力は “H” に振幅し、 Q1をオンにバイアスします。 10M抵抗によって提供される ヒステリシスはクリーンな遷移を保証し、 ダイオードは静的 に生成された電圧をレールにクランプします。100k-2.2mF のRCがアンプへの信号をフィルタします。 コンパレータ("C")は、2M-1Mの分割器を通してバッテリ 電圧をモニタし、それを1.2Vリファレンスと比較します。 3.6V以上のバッテリ電圧はC出力を “H” に保持し、Q2をオ ンにバイアスして、A の負入力で小さな電位を維持しま 低バッテリ・ロックアウト付きパイロット・ライト・フレーム す。バッテリ電圧が低くなり過ぎると、Cが“L”になり低 バッテリ状態を通知します。同時に、Q2がオフになり、A 検出器 “L” にバイ 図2に低バッテリ・ロックアウト付きパイロット・ライト・フ の負入力が1.2Vに移動します。これにより、Aを アスしてQ1をシャットオフします。 “L” 出力は、下流の回 レーム検出器を示します。 アンプ ("A") は開ループで動作し、 路にガス・フローをシャットダウンするよう警告します。 、LTC、LTはリニアテクノロジー社の登録商標です。 LTC1541 + 1 AMPOUT SUPPLY RANGE: 2.5V TO 12.6V IQUIESCENT: 5mA OP AMP VOS: 700mV COMPARATOR VOS: 1mV COMPARATOR HYSTERESIS: ± 3mV COMMON MODE RANGE: 0V TO (VSUPPLY – 1.3V) INPUT BIAS CURRENT: 1nA MAX, 10pA (25°C) TYP REFERENCE: 1.2V ± 0.4% OP AMP VCC 8 COMPOUT 7 REF 6 COMPIN + 5 – 2 AMPIN – ·1 3 AMPIN + COMP 4 VSS – + DN190 F01 図1. LTC1541のブロック図とマイクロパワー・オペアンプ、コンパレータ、およびリファレンスの特徴 9/98/190 VIN = 3.6V TO 9V 1N457 10M TYPE R 1k – + 100k 3 + 10k 1N457 2.2mF 2 8 A 1/2 LTC1541 + OUTPUT HIGH = “ON” OUTPUT LOW = “OFF” 1 – SCR LOAD 2M ICC = 7mA AT VIN = 5V Q1 2N3904 5 + C 1/2 LTC1541 1M 6 LOW BATTERY 7 – 2M 1.2V INTERNAL REFERENCE 10k Q2 VN2222 DN190 F02 図2. 低バッテリ・ロックアウト付きパイロット・ライト輝き検出器 出荷コンテナのための打撃加速検出器 図3の回路は、出荷コンテナ用打撃加速検出器です。出荷コ ンテナが過剰な打撃または加速を受けたことを検出し、検 出した出力を保持します。感度と周波数応答は調整可能で す。小さな振り子付きポテンショメータが利得12で動作し ているアンプ("A")をバイアスします。通常、Aの出力はC のトリップ点の下にあり、回路出力は “L” です。Aの出力が 1.2V以上に振幅するような打撃加速事象があると、Cが “H” 9.1M 10M 9V + 1M** * A 1/2 LTC1540 – にトリップします。Cの周囲の正帰還によってこれが “H"状 態にラッチされ、出荷された品物が誤って扱われたことを 受信側に警告します。感度はポテンショメータの機械的ま たは電気的バイアス、あるいはAの利得によって可変でき ます。帯域幅はAの入力のコンデンサを選択して設定可能 です。回路は電源を印加し、C出力のボタンを押せば使用 できる準備が整います。 10M 9.1M 1N4148 + C 1/2 LTC1541 NORMALLY CLOSED — PUSH TO INITIALIZE OUTPUT – 820k *OPTIONAL ACCELERATION/NOISE FILTER, TYPICALLY 0.1mF, SEE TEXT **POTENTIOMETER WITH PENDULOUS WEIGHT ATTACHED 1.2V DN190 F03 図3. トリガされると出力を保持する出荷コンテナ用の打撃加速検出器。 感度はアンプの帰還値によって変更可能。コンデンサで加速応答帯域幅を設定 お問い合わせは当社または下記代理店まで(50 音順) 東京エレクトロンデバイス株式会社 株式会社トーメンエレクトロニクス 株式会社マクニカ 〒 224-0045 横浜市都築区東方町 1 TEL(045)474-5114 FAX(045)474-5617 〒 108-8510 東京都港区港南 1-8-27 TEL(03)5462-9615 FAX(03)5462-9695 〒 226-0006 横浜市緑区白山 1-22-2 TEL(045)939-6104 FAX(045)939-6105 リニアテクノロジー株式会社 162-0814 東京都新宿区新小川町 1-14 NAO ビル 5F TEL(03)3267-7891 FAX(03)3267-8510 http://www.linear-tech.com 1198 4K • PRINTED IN JAPAN ª LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 1998