ETC BU97711-00

スタンダードIC
ドットマトリクス LCD コントローラ /
ドライバ
BU97711-00
BU97711-00はパネル制御に必要なキースキャン機能、LED表示などを内蔵した、キャラクタ表示用LCDコントロ
ーラ/ドライバです。10文字×1行または10文字×2行の表示が可能です。シリアルインターフェースで制御でき、
液晶駆動用電源回路を内蔵しているためシステムの小型化が容易に行えます。
●用途
携帯電話機、FAX、プリンタ、オーディオ
●特長
1)4線式シリアルインターフェースで制御。
2)6×6キーマトリクスインターフェース内蔵。
3)3bit LEDドライバ内蔵。
4)240文字データ内蔵。
5)8文字のユーザー設定が可能。
6)セグメント表示最大50ヶ。
7)液晶駆動用電源回路内蔵。
8)低電圧・低消費電流動作対応。
●絶対最大定格(Ta=25℃,VSS=0V)
Parameter
Symbol
Limits
Unit
電源電圧1
VDD
−0.3∼+7.0
V
電源電圧2
VLCD
−0.3∼+7.0
V
許容損失
1000*1
Pd
mW
1500*2
動作温度範囲
Topr
−20∼+75
℃
保存温度範囲
Tstg
−55∼+125
℃
*1 IC単体時。Ta=25℃以上で使用する場合は、1℃につき10mWを減じる。
*2 70(mm)×70(mm)×1.6(mm)基板実装時。Ta=25℃以上で使用する場合は、1℃につき15mWを減じる。
●推奨動作条件(Ta=25℃,VSS=0V)
Parameter
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
電源電圧1
VDD
2.7
―
5.5
V
電源電圧2*3
VLCD
2.7
―
6.0
V
発振周波数*4
fosc
40
70
100
kHz
キー接触抵抗
RKC
0
―
5
kΩ
*3 VLCD≧VC≧V1≧V2≧V3≧V4≧VSSの関係を保持すること。
*4 Rf=2.2MΩ
●形名案内
形名
内蔵フォント
BU97711-00
ROM Ver.00
1
BU97711-00
スタンダードIC
SR
INSTRUCTION
DECODER
SERIAL
INTERFACE
BUSY
FLUG
CPCB
CPC
TIMING
GENERATOR
KEYPAD INTERFACE
(6×6)
INSTRUCTION
REGISTER
KD
RE
WE
SCK
SD
OSC2
OSC1
R1
・
・
R6
C1
・
・
C6
●ブロックダイアグラム
LED
DRIVER
3bits
L1
・
・
L3
LCD
COMMON
DRIVER
17bits
COM17
・
・
COM1
LCD
SEGMENT
DRIVER
50bits
SEG1
・
・
・
SEG50
17BITS
SHIFT
REGISTER
ADDRESS
COUNTER
DATA
REGISTER
DISPLAY
DATA
RAM
(DD RAM)
20×8bits
CURSOR
BLINK
CONTROL
RESET
CIRCUIT
VLCD
VC
V1
V2
V3
V4
CHARACTER
GENERATOR
ROM
(CG ROM)
9,600bits
LCD DRIVER
BIAS
SELECTOR
CHARACTER
GENERATOR
RAM
(CG RAM)
40BYTE
SEGMENT
RAM
(SG RAM)
60bits
PARALLEL TO SERIAL DATA CONVERSION
50bits
LATCH
50bits
SHIFT
REGISTER
SEG9
SEG8
SEG7
SEG6
SEG5
SEG4
SEG3
SEG2
SEG1
R6
R5
R4
R3
R2
R1
C6
C5
C4
C3
C2
C1
SR
OSC2
OSC1
KD
●端子配置図
75 74 73 72 71 70 69 68 67 66 6564 63 62 6160 59 58 57 56 5554 53 52 51
SEG10
SEG11
SEG12
SEG13
SEG14
SEG15
SEG16
SEG17
SEG18
SEG19
SEG20
SEG21
SEG22
SEG23
SEG24
SEG25
SEG26
SEG27
SEG28
SEG29
SEG30
SEG31
SEG32
SEG33
SEG34
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
33
32
31
30
29
28
27
26
SEG35
SEG36
SEG37
SEG38
SEG39
SEG40
SEG41
SEG42
SEG43
SEG44
SEG45
SEG46
SEG47
SEG48
SEG49
SEG50
COM1
COM2
COM3
COM4
COM5
COM6
COM7
COM8
COM9
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 1516 17 18 19 20 21 22 23 24 25
2
RE
WE
SCK
SD
CPC
CPCB
VDD
VLCD
VC
V1
V2
V3
V4
VSS
L1
L2
L3
COM17
COM16
COM15
COM14
COM13
COM12
COM11
COM10
BU97711-00
スタンダードIC
●各端子説明
Pin NO.
端子名
機 能
I/O
36∼34
L1∼L3
O
LED駆動用出力端子です。
LEDレジスタに“1”を書き込むと出力FETが“ON”しLED点灯状態に、
“0”を
書き込むと出力FETは“OFF”しLED消灯状態になります。
33∼17
COM17∼COM1
O
LCD駆動用コモン出力端子です。
液晶パネルのコモンに接続します。
表示OFF時には全端子VLCDレベルを出力します。
16∼1
100∼67
SEG50∼SEG1
O
LCD駆動用セグメント出力端子です。
液晶パネルのセグメントに接続します。
表示OFF時には全端子VLCDレベルを出力します。
61∼66
55∼60
R1∼R6
C1∼C6
I/O
キーパッド出力端子です。
最大6×6のキーパッドをシングルコンタクトのキースイッチで構成することが
できます。
52
53
OSC1
OSC2
I
O
内部発振器の入出力端子です。
内部クロック動作時は端子間に抵抗を接続します。
外部クロック動作時はOSC1から入力し、OSC2はオープンとしてください。
51
KD
O
キー押下状態出力端子です。
キー押下後、オンデバウンス有効で“L”レベルを出力します。
キー開放後、オフデバウンス有効で“Z”(ハイインピーダンス)になります。
50
RE
I
リードイネーブル入力端子です。
“L”レベルでリードモードになります。
立下がりエッジで、出力シリアルレジスタに読み出しデータをセットします。
49
WE
I
ライトイネーブル入力端子です。
“L”レベルでライトモードになります。
LEDポートへの書き込み時は立上がりエッジでレジスタにデータをセットします。
47
SCK
I
シリアルデータのシフトクロック入力端子です。
RE=“L”のときは立上がりエッジで1bitずつSD端子から読み出します。
WE=“L”のときは立下がりエッジで1bitずつSD端子から書き込みます。
48
SD
I/O
シリアルデータ入出力端子です。
データフォーマットに該当するデータ入出力を行います。
RE=“L”,WE=“H”のときはデータ入出力状態です。
データ出力状態以外では“Z”(ハイインピーダンス)になります。
54
SR
I
スタンバイモード解除入力端子です。
RE=“L”,WE=“L”でも入力が可能で、“L”レベルでスタンバイモードが
解除されます。
抵抗プルアップされているため、
VSSに対してシングルコンタクトのキースイッ
チを接続してスタンバイモード解除キーを構成します。
46
45
CPC
CPCB
O
昇圧回路駆動用出力端子です。
外付けダイオードとコンデンサでVLCD用昇圧電源が構成できます。
43
41∼38
VLCD
V1∼V4
―
液晶用電源端子です。
(高)
VLCD≧VC≧V1≧V2≧V3≧V4≧VSS(低)の関係を満足すること。
42
VC
―
コントラスト調整用端子です。
44
VDD
―
VDD端子です。
37
VSS
―
VSS端子です。
3
BU97711-00
スタンダードIC
●入出力回路図
端子名
I/O
SCK,
WE,
RE
IN
内部等価回路図
VDD
端子名
I/O
KD
L1
L2
L3
IN
内部等価回路図
OUT
IN
GND
GND
SD
IN /
OUT
SR
IN
VDD
VDD
IN / OUT
IN
GND
GND
SEGn
COMn
OUT
VLCD
OSC1
OSC2
VDD
IN
OUT
VLCD
IN
GND
Rn
Cn
IN /
OUT
VC
V1
V2
V3
V4
VDD
IN / OUT
VC
V1
GND
V2
CPC,
CPCB
V3
OUT
V4
VDD
OUT
GND
4
GND
BU97711-00
スタンダードIC
●電気的特性
DC特性(特に指定のない限り VDD=2.7∼5.5V,VSS=0V,Ta=25℃)
Parameter
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
“H”入力電圧
VIH1
0.8×VDD
―
VDD
V
“L”入力電圧
VIL1
0
―
0.2×VDD
V
COMドライバON抵抗
RCOM
―
―
20
kΩ
Id=±50μA
COM1∼17
SEGドライバON抵抗
RSEG
―
―
30
kΩ
Id=±50μA
SEG1∼50
−1
―
1
μA
VIN=0∼VDD
RE,WE,SCK,SD
−1
入力電流1
IIN1
入力電流2
Conditions
Pin.
OSC1,RE,WE,
SCK,SD,SR,
R1∼R6
C1∼C6
―
100
μA
“H”出力電圧1
VOH1
0.8×VDD
―
―
V
“L”出力電圧1
VOL1
―
―
0.2×VDD
V
IOL=100μA
―
―
0.7
V
VDD=5V,IOL=40mA
―
―
0.9
V
VDD=3V,IOL=40mA
―
―
0.5
V
VDD=5V,IOL=10mA
―
―
0.7
V
VDD=3V,IOL=10mA
―
20
50
μA
VDD=3V,fOSC=70kHz,
無負荷
―
―
2
μA
スタンバイモード時
IIN2
“L”出力電圧2
VOL2
“L”出力電圧3
VOL3
消費電流
IDD
VIN=0∼VDD
SR
IOH=−100μA
SD
SD,KD
L1,L2
L3
VDD
AC特性(特に指定のない限り VDD=2.7∼5.5V,VSS=0V,Ta=25℃)
Parameter
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
fIN
―
―
200
kHz
Conditions
〈クロック(fOSC)特性〉
動作周波数
fDuty
45
50
55
%
クロック立上がり時間
tr
―
―
100
ns
クロック立下がり時間
tf
―
―
100
ns
400
―
―
ns
クロックデューティ
外部クロック動作
〈シリアルインターフェースタイミング特性〉
SCKサイクル時間
fCYC
fW
100
―
―
ns
tSUW
100
―
―
ns
セットアップ時間2
tSUD
100
―
―
ns
SD→SCK
セットアップ時間3
tSUR
100
―
―
ns
RE→SCK
セットアップ時間4
tSUK
100
―
―
ns
KD→RE
ホールド時間1
tHW
100
―
―
ns
SCK→WE
ホールド時間2
tHD
100
―
―
ns
SCK→SD
SD出力遅延時間
tDO
―
―
150
ns
SCK→SD,CL=30pF
―
1500 / fOSC
―
s
B1=1,B2=0,B3=0
―
800 / fOSC
―
s
B1=0,B2=1,B3=0
―
400 / fOSC
―
s
B1=0,B2=0,B3=1
―
2400 / fOSC
―
s
B1=1,B2=0,B3=0
―
1400 / fOSC
―
s
B1=0,B2=1,B3=0
―
650 / fOSC
―
s
B1=0,B2=0,B3=1
SCKパルス幅
セットアップ時間1
WE→SCK
〈キーインターフェース特性〉
キーオンデバウンス時間
キーオフデバウンス時間
tDBN
tDBF
〈電源リセット時電源特性〉
5
BU97711-00
スタンダードIC
●インターフェースタイミング
○シリアルデータ入力タイミング
WE
0.2VDD
0.2VDD
tw
tSUW
0.8VDD
SCK
0.2VDD
tSUD
0.8VDD
SD
0.2VDD
tHD
tCYC
○シリアルデータ出力タイミング
KD
0.2VDD
tSUK
0.8VDD
0.2VDD
RE
tw
tSUR
0.8VDD
SCK
0.2VDD
tDD
0.8VDD
SD
0.2VDD
tCYC
6
tHW
0.8VDD
BU97711-00
スタンダードIC
●データフォーマット
シリアルデータは4線式クロック同期転送方式です。SCKに同期して、シリアルデータを入力/出力します。
RE,WEの状態により次のモードが選択されます。
なお、データの入出力はいずれの場合もMSBから順に行われます。
動作モード
RE
WE
H
H
通常時
(インストラクション待ち受け状態)
SCK=“L”で停止すること
H
L
ライトモード
L
H
リードモード
L
L
スタンバイモード
シリアルデータは16bit長で入出力します。各インストラクションは最終bitの転送を確認した後、実行を開始します。
インストラクション実行中は“SR / BF / キーデータ読み出し”
、“SR / BF / LEDレジスタ読み出し”及び“LEDレ
ジスタ書き込み”命令以外の命令は実行できません。ビジーフラグはインストラクション終了まで“1”(ビジー状
態)に保存されるので、MPUからBU97711-00にインストラクションを送る前にMPUはビジーフラグが“0”
(非ビ
ジー状態)であることを確認しなければなりません。
もしビジーフラグを確認することなしに次のインストラクションを引き続き送る場合はインストラクション実行時
間よりも長い転送ウェイトが必要です。なお、前のインストラクションが実行中(ビジー状態)に次のインストラ
クションの最終bitを受信しても、その命令は無視されます。
注)全てのインストラクション実行前のRE,WE端子の状態は通常状態(RE=WE=“H”
)でなければなりません。
また、SCKは“L”にする必要があります。
7
BU97711-00
スタンダードIC
●インストラクション一覧
インストラクション
コード
D16 D15 D14 D13 D12 D11 D10 D9 D8 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1
説 明
実行時間
(fOSC=70kHz)
スタンバイモード
0
解除
1 * * * * * * * * * * * * * *
スタンバイモードを解除します。
発振が開始し、全てのインストラクションが実行可能
になります。
KEY SCAN
タイミングセット
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1 B3 B2 B1
KEY押下時のオンデバウンス時間及びオフデバウン
ス時間を設定します。
143μs
表示クリア
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
L SG * * *
LCDをクリックし、アドレスカウンタにDDRAMの
0番地をセットします。
286μs
リターンホーム
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1 * * * * * *
アドレスカウンタにDDRAMの0番地をセットしま
す。シフトしていた表示も元へ戻します。DDRAM
の内容は変化しません。
286μs
エントリーモード
セット
0
0
0
0
0
0
0
0
1 I/D S * * * * *
表示ON / OFF
0
0
0
0
0
0
0
1 D C B R * * * *
LCD全表示のON / OFF、カーソルON / OFF
カーソル位置の文字ブリンク / 白黒反転をセ
ットします。
143μs
カーソル / 表示
シフト
0
0
0
0
0
0
1 S / CR / L * * * * * * *
DDRAMの内容を変えずにカーソルの移動 / 表示の
シフトを行います。
143μs
表示モードセット
0
0
0
0
0
1 N * * * * * * * * *
SGRAM
アドレスセット
0
0
0
0
1
DDRAM
アドレスセット
0
0
0
1
CGRAM
アドレスセット
0
0
1
ADDRESS
ADDRESS
ADDRESS
0S
カーソルの進行方向、表示シフトの設定を行います。
143μs
RAMデータ書き込み時に設定された動作を行います。
1行表示 / 2行表示の設定を行います。 143μs
* * * * * * *
SGRAMのアドレスをセットします。以後受信する
データはSGRAMデータです。
143μs
* * * * * * *
DDRAMのアドレスをセットします。以後受信する
データはDDRAMデータです。
143μs
* * * * * * *
CGRAMのアドレスをセットします。以後受信する
データはCGRAMデータです。
143μs
0
SR端子の状態、内部動作を示すBF状態及びキー
データを読み出します。
0S
SR / BF /
SR BF R6 R5 R4 R3 R2 R1 C6 C5 C4 C3 C2 C1 0
キーデータ読み出し
LEDレジスタ
書き込み
1
0 * * * * * * * * * * * L3 L2 L1
LEDポートのON / OFF制御を行います。“1”で
ON状態です。
0S
CG / DD /
SGRAMデータ
書き込み
1
1 * * * * * *
CGRAM,DDRAMまたはSGRAMにデータを
書き込みます。
143μs
RAM WRITE DATA
B1,B2,B3によりKEYインターフェースタイミングを設定します。
B1 B2 B3 オンデバウンス時間 オフデバウンス時間
1
0
0
1500 / fOSC
2400 / fOSC
0
1
0
800 / fOSC
1400 / fOSC
0
0
1
400 / fOSC
650 / fOSC
L =1:LEDレジスタをクリアします。 L =0:LEDレジスタはクリアしません。
SG =1:SGRAMをクリアします。 SG =0:SGRAM内容は保持します。
I / D=1:インクリメント I / D=0:デクリメント。
S =1:表示シフトを伴います。 S =0:表示シフトは行いません。
D =1:表示ON
C =1:カーソルON
B =1:R=0の時ブリンクON,R=1の時白黒反転ON。
B =0:Rに関係なくブリンク,白黒反転共にOFF。
S / C=1:表示シフト S / C=0:カーソル移動
R / L=1:右シフト R / L=0:左シフト
N =1:2行表示 N =0:1行表示
BF =1:内部動作中 BF =0:インストラクション受付可
8
BU97711-00
スタンダードIC
●動作説明
(1)スタンバイモード解除(RE=“H”、WE=“L”)
実行時間:0s
MSB
LSB
1
0
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
スタンバイモードを解除します。発振が開始されすべてのインストラクションが実行可能になります。表示は
OFFでバイアス電流経路はカットされた状態になります。
電源投入時にBU97711-00はスタンバイモードになっていますのですべてのインストラクションに優先してこの
インストラクションを実行してください。
注)このインストラクションはスタンバイモード時にのみ受け付けます。スタンバイモードに設定されていない時にこの命令が入力されても命令は
無視されます。
(2)KEYスキャンタイミングセット(RE=“H”、WE=“L”) 実行時間:10 / fosc (fosc=70kHz時:143μs)
MSB
LSB
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
B3
B2
B1
インストラクションコード
KEY押下時のオンデバウンス時間、オフデバウンス時間を設定します。
B1
B2
B3
オンデバウンス時間
オフデバウンス時間
1
0
0
1500 / fOSC
2400 / fOSC
0
1
0
800 / fOSC
1400 / fOSC
0
0
1
400 / fOSC
650 / fOSC
電源投入時にはオンデバウンス時間:1500 / fosc、オフデバウンス時間:2400 / foscに設定されています。
(3)表示クリア(RE=“H”、WE=“L”)
実行時間:20 / fosc
(fosc=70kHz時:286μs)
MSB
0
LSB
0
0
0
0
0
0
0
0
インストラクションコード
0
1
L
SG
*
*
*
DON'T CARE
DDRAMの全アドレスにスペースコード“20H”が書き込まれます。(ROM書換えの場合キャラクタコード
“20H”が空白パターンになるようにする必要があります。)
アドレスカウンタにDDRAMアドレスの0番地をセットします。表示は消去され、カーソル/ブリンクは表示の
1番目(2行表示モードの時は1行目の1番目)に移動します。
L :L=1のとき、LEDレジスタに“0”が書き込まれ、LEDは消灯状態になります。
L=0のとき、LEDレジスタおよびLEDポートの状態は変化しません。
SG :SG=1のとき、SGRAMの全アドレスに“00H”が書き込まれます。
SG=0のとき、SGRAMの内容は変化しません。
9
BU97711-00
スタンダードIC
(4)リターンホーム(RE=“H”
、WE=“L”)
実行時間:20 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:286μs)
LSB
0
0
0
0
0
0
0
0
1
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
アドレスカウンタにDDRAMアドレスの0番地をセットします。表示がシフトしている時は、ホームポジション
に戻ります。DDRAMの内容は変化しません。
カーソル/ブリンクは表示の1番目(2行表示モードの時は1行目の1番目)に移動します。
(5)エントリーモードセット(RE=“H”
、WE=“L”)
実行時間:10 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:143μs)
LSB
0
0
0
0
0
0
0
インストラクションコード
1
I/D
S
*
*
*
*
*
DON'T CARE
I / D:キャラクタコードをDDRAMに書き込むときにDDRAMアドレスを+1(I / D=1)または−1(I / D=0)
します。
I / D=1の時、カーソル/ブリンクは右へ移動します。
I / D=0の時、カーソル/ブリンクは左へ移動します。
CGRAM,SGRAMに書き込む場合も同様です。
S
:S=1、I / D=1の時、DDRAM書き込み時に表示全体を左へシフトします。
S=1、I / D=0の時は、右へシフトします。
従ってカーソル位置は止まって見え表示のみ動くように見えます。
S=0の時は、表示はシフトしません。
注)2行表示の1行目と2行目のアドレスセットは単独で行ってください。
10
BU97711-00
スタンダードIC
(6)表示ON / OFF(RE=“H”
、WE=“L”
)
実行時間:10 / fosc
(fosc=70kHz時:143μs)
MSB
0
LSB
0
0
0
0
0
0
1
D
C
B
R
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
D
:D=1の時表示はON、D=0の時は表示はOFFし、LCD電源のバイアス電流経路はカットされます。
DがリセットしてもDDRAM内容は変わりません。従ってDをセットすれば前の状態で表示できます。
C
:C=1の時カーソル表示、C=0の時カーソル禁止。
カーソルは8ライン目の5ドットで表されます。
B,R:R=0、B=1の時、カーソル位置と一致した文字がブリンクします。
R=1、B=1の時、カーソル位置と一致した文字が周期的に白黒反転します。
このとき、カーソル表示とブリンクの設定は無効になります。
R=1、B=0の時、D、Cの状態に従います。
ブリンク及び白黒反転はfosc=70kHzの時411msごとに交互に繰り返します。
また、カーソルとブリンクは同時にセットできます。
・カーソル/ブリンク/白黒反転表示例
交互に表示
(a)カーソル表示例
(b)ブリンク表示例
交互に表示
(c)白黒反転表示例
11
BU97711-00
スタンダードIC
(7)カーソル表示シフト(RE=“H”
、WE=“L”)
実行時間:10 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:143μs)
LSB
0
0
0
0
0
1
S/C R/L
*
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
カーソルまたは表示は表示データを書き込まずに左右にシフトします。
表示シフトは水平方向のみのシフトです。(1行目表示と2行目表示が入れ換わることはありません)
S / C:S / C=0の時、シフトはカーソルのみについて行われます。
S / C=1の時、シフトは表示について行われます。この時、カーソルは表示と共にシフトします。アド
レスカウンタの内容は変化しません。
R / L:R / L=0の時、カーソルまたは表示は左にシフトします。
R / L=1の時、カーソルまたは表示は右にシフトします。
(8)表示セットモード(RE=“H”
、WE=“L”)
実行時間:10 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:143μs)
LSB
0
0
0
0
1
N
*
*
*
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
N :N=0の時1行表示モード(1 / 9デューティモード)
N=1の時2行表示モード(1 / 17デューティモード)
注)このインストラクションはプログラムの最初に他のインストラクションを実行する前に実行してください。“スタンバイモード解除”、
“SR / BF / キーデータ読み出し”
、“SR / BF / LEDレジスタ読み出し”及び“LEDレジスタ書き込み”
(命令を除く)以後このインスト
ラクションを実行することはできません。
(9)SGRAMアドレスセット(RE=“H”
、WE=“L”)
実行時間:10 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:143μs)
LSB
0
0
0
1
A
A
A
A
*
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
AAAAと2進で表されるアドレスデータがSGRAMアドレスカウンタにセットされます。以後MPUのRAMデータ
書き込みはSGRAMについて行われます。
(10)DDRAMアドレスセット(RE=“H”
、WE=“L”)
実行時間:10 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:143μs)
LSB
0
0
1
A
A
A
インストラクションコード
A
A
*
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
AAAAAと2進で表されるアドレスデータがDDRAMアドレスカウンタにセットされます。以後MPUのRAMデー
タ書き込みはDDRAMについて行われます。
12
BU97711-00
スタンダードIC
(11)CGRAMアドレスセット(RE=“H”
、WE=“L”
)
実行時間:10 / fosc
MSB
0
(fosc=70kHz時:143μs)
LSB
0
1
A
A
A
A
A
A
*
*
*
*
*
*
*
DON'T CARE
インストラクションコード
AAAAAAと2進で表されるアドレスデータがCGRAMアドレスカウンタにセットされます。以後MPUのRAMデ
ータ書き込みはCGRAMについて行われます。
(12)SR / BF / キーデータ読み出し(RE=“H”→“L”
、WE=“L”
) 実行時間:0s
インストラクションコード2bit転送後にREを“L”にします。REの立下がりエッジで出力シリアルレジスタに
データがセットされます。
MSB
SR
LSB
BF
R6
R5
R4
R3
R2
R1
C6
ROW側キーデータ
C5
C4
C3
C2
C1
0
0
読み出し時(RE=“L”)
COL側キーデータ
SR
:SR端子の状態を出力します。キー押下(“L”レベル)で1を、キー開放(
“H”レベル)で0を出力
します。
BF
:ビジーフラグを出力します。BF=1の時、内部動作中であることを示し、次のインストラクション
はBF=0となるまで受け付けません。BF=0となった後で次のインストラクションの最終bitを受信
するように転送レートを調整してください。
R1∼R6、:キーデータの出力です。キー押下されていると1を、キー押下されていないと“L”レベルなら0を
C1∼C6
出力します。
また下位の2bitは0として読まれます。
注)このインストラクションは内部動作ビジー状態でも実行可能です。
RE=“L”のまま連続して読み出す場合もこの順番で読み出されます。それぞれのデータは16bit分転送終了時に更新されます。
(13)LEDレジスタ書込み(RE=“H”
、WE=“L”→“H”)
実行時間:0s
MSB
1
LSB
0
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
L3
L2
L1
DON'T CARE
インストラクションコード
L1∼L3
LED端子データ
:LEDの制御データを入力します。1で点灯、0で消灯です。WE=“L”にしてデータを入力し、WE
の立上がりエッジでLEDレジスタにデータを取り込みます。
注)LEDデータを書き換える場合、該当bitだけでなくすべてのbitを書き込んでください。
このインストラクションはスタンバイモード及び内部動作ビジー状態でも実行可能です。
13
BU97711-00
スタンダードIC
(14)CG / DD / SGRAMデータ書き込み(RE=“H”
、WE=“L”
) 実行時間:10 / fosc (fosc=70kHz時:143μs)
MSB
1
LSB
1
*
*
*
*
*
*
D
D
D
D
D
D
D
D
ライトデータ
DON'T CARE
インストラクションコード
2進8bitデータDDDDDDDDをCGRAM、DDRAM、またはSGRAMに書き込みます。CGRAMに書き込む場合、
下位3bitのデータは無視されます。
CGRAM / DDRAM / SGRAMの選択は、このインストラクション実行以前に行った“CG / DD / SGRAMアドレ
スセット”命令により決定されます。
なお、アドレスセット命令は書き込み命令の直前に実行される必要はありません。
書き込み後、アドレスはエントリーモードに従って自動的に+1または−1されます。表示シフトはエントリー
モードに従います。
RE,WEを固定したまま連続して書き込む場合、2回目以降はRAMデータ8bitのみを入力します。
注)RAMデータを書き換える場合、該当bitだけでなくすべてのbitを書き込んでください。
連続書き込みの場合、各8bitデータを入力後インストラクション実行時間以上の転送ウェイトを置く必要があります。
●推奨データ入出力方法
(1)制御・書き込み命令のシリアル入力
# RE
# WE
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
# SCK
# SD
D16 D15 D14 D13 D12 D11 D10 D9
1
状態
2
D8
D7
D5
D4
D3
3
CPUの動作
(#)
1
待機時、RE=“H”、WE=“H”、SCK=“L”
2
WE=“L”にする。(ライトモードにする。)
3
SCKの立下がりに同期してSDへシリアルデータを入力して行く。
4
書き込みデータ転送後(16bit長 / RAM連続書き込み時の2回目以降であれば8bit
LED書込み命令時であれば、この時にLEDデータをラッチする。
5
インストラクション実行時間以上のウェイトを置く。
* 4 、5 はいずれが先でもよい
D2
D1
4
単位)WE=“H”にしてライトモードを終了する。
14
D6
5
BU97711-00
スタンダードIC
(2)連続書き込み命令のシリアル入力(RAM書き込み時)
# RE
# WE
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
1 2 3 4 5 6 7 8
1 2 3 4 5 6 7 8
D16 D15 D14 D13 D12 D11 D10 D9 D8 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1
D8 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1
D8 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1
# SCK
# SD
1
2
3
4
状態
5
CPUの動作
(#)
1
待機時、RE=“H”、WE=“H”、SCK=“L”
2
WE=“L”にする。(ライトモードにする。)
3
SCKの立下がりに同期してSDへシリアルデータを入力して行く。
4 5
6
6
指定アドレスの書き込みデータ転送後、インストラクション実行時間以上のウェイトを置く。
書き込みデータ転送後WE=“H”にしてライトモードを終了し、インストラクション実行時間以上
のウェイトを置く。
(3)読み出し命令のシリアル入/出力
# KD
# RE
# WE
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16
# SCK
SR BF R6 R5 R4 R3 R2 R1 C6 C5 C4 C3 C2 C1
# SD
1
2
3
4
状態
CPUの動作
(#)
1
待機時、RE=“H”、WE=“H”、SCK=“L”
5
BU97711の動作
(*)
キー押下により、KD=“L”となる。
2
3
RE=“L”にする。
(リードモードにする。)
読出しデータ設定。
4
順次、SCKの立上がりエッジを与える。
順次、SDからシリアルデータが出力される。
5
RE=“H”にして読出しモードを終了する。
15
BU97711-00
スタンダードIC
●スタンバイモード
(1)スタンバイモードの設定
RE=“L”、WE=“L”でスタンバイモードに設定されます。スタンバイモードでは次のファンクションが実行
されます。
・発振が停止し回路電流が非常に少なくなります。
・表示はOFFし、ブリンク、白黒反転も解除されます。
・DDRAMの全アドレスにスペースコード“20H”が書き込まれます。
・アドレスカウンタにDDRAMアドレスの0番地をセットします。
・LCD出力は“VLCD”レベルになり、バイアス電流経路はカットされます。
・キー入力は、SRキーしか受付けなくなります。キーパッド入力は受付けられません。
・SGRAMの内容はRE、WEを“L”にする直前の命令でインストラクションコードのD4が“1”であればク
リアされ、“0”であれば保持されます。
・LEDポートの状態は変化しません。
(2)スタンバイモードの解除
・スタンバイモード解除命令で解除されます。
・RE=“L”
、WE=“L”でない状態でSR=“L”とすると直ちに解除されます。
・RE=“L”、WE=“L”の状態でSR=“L”とすると発振は起動しますが解除はされず、SR=“H”でまた
発振が停止します。
(SRキーがオンデバウンス有効で、KDが“L”レベルを出力していた場合、オフデバウ
ンス有効までは発振が持続します。)
注)SGRAMをスタンバイモードでクリアしていない場合、スタンバイモードを解除して表示をONする前にSGRAMの設定を行ってくだ
さい。
(3)スタンバイモード設定例
Rx・Cx
push
push
SR
KD
WE
Read data
RE
OSC2
1
2
3
4
5
6
7
1RE=“L”
、WE=“L”でスタンバイモードに設定され発振が停止する。
2スタンバイモードではキーパッド入力は受付けられない。
3SR端子を“L”レベルにすることでスタンバイモードでも発振が起動する。
(RE=“L”
、WE=“L”よりもSR=“L”が優先される。
)
4SR端子をオープン(“H”レベル)にした時、RE=“L”、WE=“L”なので発振は停止しスタンバイモード
が持続する。
5SR端子“L”レベルにすることでスタンバイモードでも発振が起動する。
6RE=WE=“L”ではなくなりスタンバイモードは解除されSR端子がオープン(“H”レベル)になっても発
振は持続する。
7RE=の立下がりエッジでSR=“L”の状態がシリアルレジスタに設定され、読み出し可能となる。
16
BU97711-00
スタンダードIC
●各機能説明
(1)レジスタ
BU97711は2本の8bitレジスタを持っています。1本はインストラクションレジスタ(IR)
、他はデータレジスタ
(DR)です。
IRはインストラクションコード及びデータディスプレイRAM(DDRAM)、キャラクタジェネレータRAM
(CGRAM)及びセグメントRAM(SGRAM)のアドレスデータを格納します。IRはMPUから書き込むことはで
きますが読み出しはできません。
DRはDDRAM、CGRAM及びSGRAMに書き込み/読み出しするデータを一時的に書き込むレジスタです。ライ
ト動作ではDR中の書き込みデータは自動的にDDRAM、CGRAM及びSGRAMに書き込まれます。リード動作で
は、アドレスデータがIR書かれた時データは自動的にDDRAM、CGRAMまたはSGRAMより読み込まれ、MPU
はDRよりデータを読むことができます。
MPUがDR を読み出した後アドレスデータは次の読み出しのために自動的に+1または、−1されます。
(2)ビジーフラグ(BF)
インストラクション実行中は、ビジーフラグがセットされます。ステータスを読み出した結果、ビジーフラグ
がセットしている間BU97711-00はインストラクションを受付けません。(ビジーフラグ読み出し命令および
LED書き込み命令は除外されます。)従ってインストラクションを送る前にはビジーフラグがリセットされたこ
とを確認してください。
(3)アドレスカウンタ(AC)
アドレスカウンタ(AC)はDDRAM、CGRAM及びSGRAMのアドレスを示します。RAMアドレスセッティング
のインストラクションがIRに書かれた時アドレスデータは自動的にIRよりACに転送されます。同時にDDRAM /
CGRAM / SGRAMの選択もインストラクションにより決定されます。DDRAM / CGRAM / SGRAMにデータを
読み出し/書き込み後ACは自動的に+1(−1)されます。
(4)ディスプレイデータRAM(DDRAM)
ディスプレイデータRAM(DDRAM)は8bitのキャラクタコードを格納するために用います。その容量は20文
字×8bitです。DDRAMとディスプレイ位置との関係は以下のとおりです。
アドレスカウンタ(AC)にセットされるDDRAMアドレスは16進数で次のように表されます。
MSB
AC
LSB
AC4
AC3
AC2
AC1
AC0
1
0
0
(例)DDRAMアドレス=“14”の場合
MSB
LSB
1
0
1
4
1)1行表示モード(N=0)でのDDRAMアドレスとディスプレイ位置との関係。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
表示位置
10
11
18
DDRAMアドレス
19
11番目文字のDDRAMアドレスは“10”となります。
表示シフトを実行したとき、表示位置とDDRAMアドレスとの関係は次のようになります。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
19
00
01
02
03
04
05
06
07
08
表示左シフト
表示右シフト
17
BU97711-00
スタンダードIC
2)2行モード(N=1)でのDDRAMアドレスと表示位置との関係。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
表示位置
1行目
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
DDRAMアドレス
2行目
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
表示シフトを実行した時、表示位置とDDRAMアドレスとの関係は次のようになります。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
01
02
03
04
05
06
07
08
09
00
09
00
01
02
03
04
05
06
07
08
11
12
13
14
15
16
17
18
19
10
19
10
11
12
13
14
15
16
17
18
表示左シフト
表示右シフト
(5)キャラクタジェネレータROM(CGROM)
キャラクタジェネレータROM(CGROM)は8bitのキャラクタコードからキャラクタパターン(5×8ドット×
240文字を内蔵)を発生します。キャラクタコードとキャラクタパターンは『キャラクタコードとキャラクタパ
ターンの対応表(ROM Ver.00)
』に示します。
なお、ユーザー指定キャラクタパターンへのROM変更も可能です。
(6)キャラクタジェネレータRAM(CGRAM)
キャラクタジェネレータRAM(CGRAM)はユーザーが独自のキャラクタパターンを表示するために使用しま
す。(5×8ドット文字×8パターン)
キャラクタコードとCGRAMアドレスおよびキャラクタパターンの関係は次のようになります。
キャラクタコード
(DDRAM Data)
CGRAM
アドレス
キャラクタパターン
(CGRAM Data)
7 6 5 4 3 2 1 0
5 4 3 2 1 0
4 3 2 1 0
0 0 0
0 0 1
0 1 0
0 1 1
0 0 0 1 0 0
1 0 1
1 1 0
1 1 1
1 1 1 1 0
1 0 0 0 1
1 0 0 0 1
1 1 1 1 0
1 0 0 0 1
1 0 0 0 1
1 0 0 0 1
0 0 0 0 0
0 0 0 0 * 0 0 0
キャラクタパターン
0 0 0
0 0 1
1 1 0
1 1 1
0 0 0 0 * 1 1 1
0 0 0
0 0 1
0 1 0
0 1 1
1 1 1 1 0 0
1 0 1
1 1 0
1 1 1
1 0 0 0 1
1 1 0 1 1
1 0 1 0 1
1 0 0 0 1
1 0 0 0 1
1 0 0 0 1
1 0 0 0 1
0 0 0 0 0
*無効
注)1:キャラクタコードのbit0∼2はCGRAMアドレスのbit3∼5に対応します。
2:CGRAMアドレスのbit0∼2はキャラクタパターンのライン位置を示します。8ライン目はカーソルと表示データとで“OR”を取っ
て表示します。8ライン目のデータはカーソル位置と一致しますので、カーソルを区別するためにはデータを“0”にする必要があ
ります。8ライン目のデータが“1”の時カーソルは区別できません。
3:キャラクタコードbit4∼7がすべて“0”の時CGRAMキャラクタパターンが選択されます。
キャラクタコードのbit3は無効bitです。キャラクタコード00Hと08Hは同じキャラクタパターンになります。
4:“1”:ON Data“0”:OFF Data
18
スタンダードIC
BU97711-00
(7)キャラクタコードとキャラクタパターンの対応表(ROM Ver.00)
上位4 bit
下位4 bit
0000 0001 0010 0011 0100 0101 0110 0111 1000 1001 1010 1011 1100 1101 1110 1111
CGRAM
XXXX0000 (1)
XXXX0001 (2)
XXXX0010 (3)
XXXX0011 (4)
XXXX0100 (5)
XXXX0101 (6)
XXXX0110 (7)
XXXX0111 (8)
XXXX1000 (1)
XXXX1001 (2)
XXXX1010 (3)
XXXX1011 (4)
XXXX1100 (5)
XXXX1101 (6)
XXXX1110 (7)
XXXX1111 (8)
注)アドレス“00”∼“08”に割り当てられるCGRAMデータと“00”∼“0F”に割り当てられるCGRAMデータは同じもの
です。
19
BU97711-00
スタンダードIC
(8)セグメントRAM(SGRAM)
セグメントRAM(SGRAM)はユーザープログラムでアイコンやマーク等のセグメントを自由に表示/非表示
するRAMです。
1行表示モード時はCOM9で、2行表示モード時はCOM17でSGRAMが読み出され、セグメント表示を行います。
表示を行うセグメントに対応するSGRAM内のbitを直接セットします。DDRAM,CGRAMの設定値には依存せ
ず、表示シフトも行いません。
SGRAMは8bitで構成され、下位6bitで各セグメントのON / OFF制御と、各アドレス中の5bitのセグメントの一
括ブリンク制御を行います。上位2bitは無効です。
SGRAMアドレスと表示パターンの関係
SGRAM ADDRESS
SGRAM DATA
A3
A2
A1
A0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
0
0
0
0
*
*
B
S5
S4
S3
S2
S1
0
0
0
1
*
*
B
S10
S9
S8
S7
S6
0
0
1
0
*
*
B
S15
S14
S13
S12
S11
0
0
1
1
*
*
B
S20
S19
S18
S17
S16
0
1
0
0
*
*
B
S25
S24
S23
S22
S21
0
1
0
1
*
*
B
S30
S29
S28
S27
S26
0
1
1
0
*
*
B
S35
S34
S33
S32
S31
0
1
1
1
*
*
B
S40
S39
S38
S37
S36
1
0
0
0
*
*
B
S45
S44
S43
S42
S41
1
0
0
1
*
*
B
S50
S49
S48
S47
S46
*無効
注)1: SGRAMに設定されたデータは、1行表示モードの時はCOM9選択時に、2行表示モ ードの時はCOM17選択時に出力されます。
2: S1∼S50はセグメント出力ドライバ端子番号(SEG1∼SEG50)にそれぞれ対応します。SGRAMの設定のないSEG50はSGRAM出力の時、非選択型
を出力します。
3: Bは8bitデータで表されるセグメントのブリンク制御データです。“1”のときそのSGRAMアドレス中のセグメントデータに“1”が書かれてい
るセグメントの表示がブリンクし、“0”でブリンクOFFです。
20
BU97711-00
スタンダードIC
(9)タイミング発生回路
タイミング発生回路は内部回路及びDDRAM、CGROM、CGRAM、SGRAM等の内部回路を動作させるタイミ
ング信号を発生します。
MPUの動作が、LCDディスプレイの動作に影響を与えないように設計されています。
MPUよりDDRAMにデータを書き込むときに悪影響、例えばデータを書き込んだ場所以外の場所にフリッカが
でることなどはありません。
(10)LCDドライブ回路
LCDドライブ回路は17本のコモンドライバと50本のセグメントドライバで構成されています。
表示行数をコマンドにて選択した時、有効なコモンドライバは自動的に駆動波形を出力します。他のドライバ
は非選択波形を出力します。
(11)カーソル/ブリンク/白黒反転制御回路
カーソル表示、ブリンク(点滅)または白黒反転表示を発生します。カーソル/ブリンク/白黒反転はアドレ
スカウンタ中にセットされているDDRAM中のデータアドレスと一致したところに表れます。
アドレスカウンタが08Hの時カーソルは以下のように表れます。
N=0(1行表示)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
表示位置
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
DDRAMアドレス
カーソル位置
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
表示位置
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
DDRAMアドレス
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
DDRAMアドレス
N=1(2行表示)
カーソル位置
注)カーソル/ブリンク白黒反転はアドレスカウンタがCGRAMまたはSGRAMアドレスを示している場合も同じように表れます。しかしそのカー
ソル/ブリンク/白黒反転はDDRAMのデータアドレスと無関係です。
(12)LED制御
BU97711-00は3bitのレジスタ制御NMOSオープンドレイン出力サポートを持っています。LEDの点灯制御をシ
リアルインターフェースを介してMPUから制御可能です。
3bitのうち2bitは大電流駆動が可能ですので携帯機器のバックライト駆動に適しています。
(13)キーパッドマトリクスインターフェース
6×6のキーパッドをシングルコンタクトのキースイッチで構成することが可能です。キーデータはシリアルイ
ンターフェースを介してMPUから直接読み出せます。
複数のキーを同時押下した場合のキーデータのシリアル出力は右図のように
0 1 1 0
C1 C2 C3 C4
なります。
0 R1
AとDが同時押下された時のキーデータとBとCが同時押下された時のキ
A B
1 R2
ーデータは同じです。
1 R3
C D
0 R4
21
BU97711-00
スタンダードIC
(14)電源ON時リセット回路
電源ON時BU97711-00は内部リセット回路により自動的に初期化された後、スタンバイモードにセットされま
す。電源投入後BU97711-00を動作させるとき、最初にスタンバイモードを解除する必要があります。
(スタン
バイモードでは“スタンバイモード解除命令”及び“LED制御命令”以外は実行不可能です。
)
また、初期状態では次のインストラクション実行後の状態になっています。
・表示クリア・・・・・・・・・・・R=1(LED消灯)
・表示モードセット・・・・・・・・N=1(2行表示モード)
・エントリーモードセット・・・・・I / D=1(インクリメントモード)
S=0(シフトなし)
・表示ON / OFF ・・・・・・・・・D=0(表示OFF)
C=0(カーソルOFF)
B=0(ブリンク/白黒反転OFF)
・KEYスキャンタイミングセット・・B1=1、B2=0、B3=0
オンデバウンス:1500 / fosc
オフデバウンス:2400 / fosc
注)電源条件によってはリセットが正常にかからない場合がありますので、このような電源条件の場合インストラクションによる初期化を
行ってください。
(15)LCDドライブ電源
VLCDは電源電圧に関わらずVSS≦VLCD≦6.0Vの範囲内で供給し、これとVCの間にコントラスト調整用の抵抗を挿
入し、VC、V1、V2、V3、V4の間の内部ブリーダ抵抗を利用して1 / 4バイアスで供給します。
また、BU97711-00は昇圧回路駆動用出力を持っていますので、これを用いてV DDからLCDドライブのための
VLCDを得ることが可能です。
VDD
D1
VLCD
VDD
D2
D1
VLCD
VR
VR
VR=0 ~1MΩ
D3
VR
VC
VC
D2
VLCD
VC
VR=0 ~1MΩ
VR=0 ~1MΩ
C1
D1, D2:1SS131
C1, C2:0.1μF
a) VLCD外部供給
CPC
C2
CPCB
(CPCB,OSC2)
CPC
C2
C1
D1, D2, D3:1SS131
C1, C2, C3:0.1μF
b) VLCD2倍昇圧電源使用
c) VLCD3倍昇圧電源使用
(16)発振回路
外付け抵抗1本で発振回路をを構成できます。
OSC1
OSC1
Rf
OSC2
OSC2
発振抵抗(Rf)で発振周波数
OSC1より入力し、OSC2は
を調整できます。
オープンにしてください。
a)内部発振回路使用時
22
b)クロック外部供給の場合
C3
BU97711-00
スタンダードIC
●発振周波数とフレーム周波数との関係
以下のLCDフレーム周波数の例はすべて発振クロックが70kHz(14.3μs / CLK)の場合です。
a)1 / 9Dutyの場合
1 line select time(100clock)
1
2
3
4
9
1
2
3
4
9
1
2
3
17
1
2
3
VLCD
V1
COM1
V2
V3
V4
1 frame
1 frame
1
1 frame=
×100×9=12857(μs)=12.86(ms)
70(kHz)
1
フレーム周波数=
=77.78(Hz)
12857(μs)
b)1 / 17Dutyの場合
1 line select time(50clock)
1
2
3
4
17
1
2
3
4
VLCD
V1
COM1
V2
V3
V4
1 frame
1 frame
1
1 frame=
×50×17=12143(μs)=12.14(ms)
70(kHz)
1
フレーム周波数=
=82.3(Hz)
12143(μs)
23
BU97711-00
スタンダードIC
●インストラクション設定例
a)内部リセット動作の電源特性が満足されている場合(1行設定の例)
内部リセット動作によりBU97711-00は次の状態に設定されています。
電源投入
スタンバイモード、2行表示モード、表示OFF、インクリメントモード
表示シフトOFF、DDRAMの“00H”に、アドレスセット、
DDRAM / SGRAM 及びSGRAM及びLEDレジスタを初期化。
KEYオンデバウンス時間:1500 / fosc、KEYオフデバウンス時間:2400 / fosc
MSB
スタンバイモード解除
0
LSB
1 * * * * * * * * * * * * * *
MSB
表示モードセット
1
LSB
0
0
0
0
1
0 * * * * * * * * *
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1 * * * * *
MSB
KEYタイミングセット
0
LSB
MSB
エントリーモードセット
0
RAMへの書き込み
他のインストラクション
24
0
0
1
0
1
0
表示モードを設定します。
(1行表示モード)
KEYインターフェースのオンデバウンス及び
オフデバウンス時間を設定します。
(オンデバウンス:800 / fosc、
オフデバウンス:1400 / foscに設定)
LSB
MSB
表示ON / OFF
スタンバイモードが解除され全てのインストラクション
は実行可能となります。
エントリーモードの設定を行います。
(インクリメント、表示シフトオン)
LSB
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
0 * * * *
表示のON / OFFを設定します。
(表示オン、カーソルオン、ブリンクオン)
BU97711-00
スタンダードIC
b)内部リセット動作の電源特性が満足されない場合(2行表示設定の例)
電源投入
VDD≧2.4Vになって6ms以上待つ
MSB
スタンバイモード解除
LSB
1 * * * * * * * * * * * * * *
0
MSB
表示モードセット
0
LSB
0
0
0
0
1
1 * * * * * * * * *
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1 * * *
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1 * * * * *
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
MSB
KEYタイミングセット
0
LSB
MSB
表示クリア
0
0
0
1
KEYインターフェースのオンデバウンス及び
オフデバウンス時間を設定します。
(オンデバウンス:1500 / fosc.
オフデバウンス:2400 / foscに設定)
全ての表示をクリアします。
(SGRAM、LEDポートもクリア)
LSB
MSB
表示ON / OFF
0
LSB
MSB
エントリーモードセット
0
表示モードを設定します。
(2行表示モード)
エントリーモードの設定を行います。
(インクリメント、表示シフトオン)
LSB
1 * * * *
表示のON / OFFを設定します。
(表示オン、カーソルオン、白黒反転オン)
RAMへの書き込み
他のインストラクション
●使用上の注意
電源投入時にリセット動作を行う場合次の使用条件に従ってください。
・外部リセット端子を使用する場合、VDDが2.7V以上になって1ms以上RESET=“L”としてください。
・外部リセット端子を使用しない場合、VDDは次の条件を満たす必要があります。
命令受付可能
VDD≧2.7V
tWAIT≧1ms
VDD<0.3V
0<tON≦10ms
tOFF≧1ms
25
BU97711-00
スタンダードIC
●外形寸法図(Unit:mm)
16.0±0.3
14.0±0.2
75
26
100
25
0.125±0.1
0.10
1.4±0.1
1
0.5
0.2±0.1
0.10
VQFP100
26
0.5
14.0±0.2
16.0±0.3
51
50
76