e機能モジュールを支える部品内蔵基板技術の開発

e機能モジュールを支える
部品内蔵基板技術の開発
藤巻 升 小池 清 高見 和裕 尾形 繁行 飯長 裕
ピーダンス制御不要等の電気特性上の効果が期待されて
背 景
いる。
携帯機器の高機能化に伴い電子機器の小型、軽量、薄
部品内蔵基板は、ビデオカメラの高機能化、無線通信
型化が求められている。小型化する技術としてパッケージ
機器の小型化の用途として採用されており、今後、車載
の 進 化 を 見 た 場 合 、 平 置 き 構 造 ( SiP( System in
用、コンシューマ製品用、産業機器用、インフラ機器用
Package))→ 多段スタック構造(CoC(Chip on
と幅広いニーズに広がると予測される。
これらの要求に対応するためには、多様な部品、LSIを
Chip))→ パッケージスタック構造(PoP(Package
on Package)
)→ Si貫通チップスルーコンタクト構造の
実装し、内蔵する技術が必要である。
本論文では、部品内蔵基板の部品内蔵方法、接続技術、
ように2次元から3次元の実装技術により、高密度化を実
現してきた。プリント基板と実装の動向を図1に示す。プ
製造方法、信頼性、事例について述べる。
リント基板においても、3次元化した部品内蔵のプリント
基板(以降「部品内蔵基板」と呼ぶ)が注目されている。
部品内蔵基板の部品内蔵方法
部品内蔵を行うことにより、表層に実装したLSIの真下
(1)能動部品の内蔵方法
に受動部品を配置することが可能となり、回路間の信号
能動部品の埋め込み形態には、ベアチップ状態のまま
配線の最短化が図れ、ダンピング抵抗の削減、特性イン
埋め込む方法とパッケージに加工してから埋め込む方法
微細実装
実装の動向
ファインピッチ
BGA実装
高密度面実装
ベアチップ
W−CSP実装
機能モジュール
フリップチップ
実装
受動部品混載
e機能モジュール
CPU
AD/ CR CR
DAC CR CR
CR CR
ASIC RAM
フレックスリジット基板
ビルドアップ基板
車載モジュール
MID
(3D成型回路部品)
RFモジュール
基板の動向
ハイパービア基板
アナログ混載SiP
CPU
デジタルSiP
CPU Flash
SiPの動向
ASIC
部品内蔵基板
AD/
DAC
Z
i
gBeeモジュール
イメージセンサモジュール
ASIC RAM
ASIC
ASIC
ASIC
CPU
SD
RAM
XTAL
部品内蔵
I
SB基板
CPU
CPU
S
i
P
(CoC)
PoP
S
i
P
S
i
P
(平置き) (多段スタック) (パッケージスタック) (S
i貫通チップスルーコンタクト)
3次元LS
I
2003
2004
2005
2006
図1 プリント基板と実装の動向
18
OKIテクニカルレビュー
2010年4月/第216号Vol.77 No.1
2007
2010
ものづくりを支える部品技術特集 ●
の2つがある。我々は品質の安定性と歩留まりを考慮し、
部品内蔵基板の接続技術
W-CSP(Wafer-Level Chip Size Package)を内蔵す
る後者を選択した。W-CSPは検査により品質が保証され
部品内蔵基板における部品の接続方法は、W-CSPと
ているため、KGD(Known Good Die)の問題は発生し
チップ部品の両方を同時に実装できること目標とし、鉛
ない。
フリーはんだを使用したリフロー方式のはんだ接合を採
用した。この接続方法のメリットを次に示す。
① 既存プロセスの延長であり、新しい実装方式の設備を開
(2)受動部品の内蔵方法
受動部品(C、R、L)の内蔵方法は、基板の製造工程
発する必要が無い。
で造り込む方法と市販のチップ部品を埋め込む方法がある。
② 既存の部品を使用できる。
前者は、特性の保証が難しいことに加え、製造上の制約
③ LSI、受動部品が同時に実装できる。
により必要な特性を得ることができない。たとえば、コ
当社の部品実装技術は、長野沖電気殿の協力を得て習
ンデンサは、必要な静電容量を得るために積層面積を拡
得した。はんだ印刷機、マウンター、リフロー炉、検査
大するか積層数を増加すれば可能だが、小型化・薄型化
機を揃えた一貫ラインを構築し量産体制を確立した。
(ラ
の目的から外れる。それに対し後者では、特性の保証さ
インは基板製造と同じワークサイズが加工できる)実装
れた市販の汎用部品を内蔵し信頼性を確保できるため、
密度は表層実装と同等レベルである。
我々は後者を選択した。
部品内蔵基板の製造方法
(3)内蔵部品のサイズ
内蔵が可能な部品サイズは、0402、0603、1005で
ある。ただし同一層に0402、0603、1005を混載した場
部品内蔵基板の製造工程(4層板のケース)を図3に
示す。2層板の表裏に写真法により銅の回路形成を行い、
合、内層部の基板厚みは1005内層時の厚さとなる。サ
部品内蔵基板基本工程
イズが0603と1005のチップ部品を1つの層に混載した部
◆4層板のケース
品内蔵基板の断面写真を図2に示す。
材料
近年は、製品のアプリケーションの増大に伴い、コン
デンサでは1μF以上の静電容量が得られる1005サイズの
露光
エッチング
中層検査
部品内蔵が増えている。
部品の厚さが、薄型化を達成する上で障害となるため、
部品メーカーでは大容量化と部品厚さの低背化の両方の
部品実装
開発が進められている。現在は1005サイズで0603と同
等の厚さの部品の製造が可能となっている。
洗浄
銅箔
プリプレグ
0603
0603
1005
構成
0603
プリプレグ
0603サイズ
抵抗
1005サイズ
コンデンサ
0603サイズ
コンデンサ
銅箔
積層
0603
1005
表層工程へ
図2 サイズの異なるチップ部品の混載
図3 部品内蔵基板の製造方法
OKIテクニカルレビュー
2010年4月/第216号Vol.77 No.1
19
クリームはんだ印刷後、リフローはんだ付け方式により
表層実装型(312チップ搭載品)
22000
装した基板をプリプレグと銅箔で上下からはさみ込むよ
の製造方法と同様である。
360000
16000
340000
14000
320000
12000
300000
10000
当社では、お客様からの回路図・部品表・部品仕様等
8000
280000
6000
260000
4000
240000
2000
の情報を元に、小型化の提案、基板設計、基板製造、部
品実装、製品検査までのワンストップサービスを提供し
380000
ひずみ
抵抗値
18000
ひずみε [×10−6]
定する。以降、表層の製造工程は、通常のプリント基板
ひずみε オーバーレンジ
20000
うに積層し、加熱圧着する。圧着時に部品に応力がかか
らないよう、部品高さを考慮した厚さのプリプレグを選
400000
24000
抵抗値[Ω]
部品を実装後、フラックス残渣を洗浄する。その後、実
220000
0
-2000
2
4
6
8
200000
10
曲げ回数
ている。
部品内蔵型(312チップ搭載品)
24000
比べて、内蔵したW-CSPは表層実装した場合にくらべ
1)
2倍以上の寿命があることが確認された 。以下その評価
結果を述べる。
専用のTEG(Test Element Group)を用いて、W-
360000
18000
ひずみε [×10−6]
温度サイクル試験を行った結果、表層実装した場合に
380000
ひずみ
抵抗値
20000
部品内蔵基板の信頼性
(1)表面実装と部品内蔵の信頼性の比較結果
400000
ひずみε オーバーレンジ
16000
340000
14000
320000
12000
300000
10000
8000
280000
6000
260000
4000
抵抗値[Ω]
22000
240000
2000
220000
0
-2000
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
200000
曲げ回数
CSPとチップ部品を内蔵した基板を製造した。内蔵した
W-CSPは6mm角、0.5mmピッチ、112端子数であり、
図4 表層実装と部品内蔵の曲げ信頼性比較
チップ部品は0603抵抗を内蔵した。温度サイクル-25℃
/9min ⇔ 室温 ⇔ 125℃/9minの試験条件において評価
した。その結果、部品内蔵したW-CSPの断線による50%
故障率の発生する時間が、表層実装した時間の2倍以上で
あった。
次に、チップ抵抗を表層に実装した基板と、部品内蔵
した基板を準備し、それぞれに長さ方向の18%を押し込
む曲げ試験を実施した。各基板には0603チップ抵抗が
312個直列に接続されており、その抵抗値の変化を観察し
た。結果を図4に示す。
表1 内蔵部品の信頼性試験結果
試験項目
しても抵抗値の変化は見られなかった。表層実装よりも、
内蔵部品のほうが曲げに対する接続信頼性が高いことが
X、Y、Z方向に基板を落下させ、150回
まで抵抗変化無し
繰り返しリフロー
試験
吸湿後、最大20回までリフロープロファ
断面、SATで観
イルをかけたが、抵抗変化無し、膨れ、剥
察して問題なし
離無し
温度サイクル試験
-65℃
(30分)⇔125℃
(30分)
最大3000サイクルで抵抗変化無し
HAST試験
110℃*85%RH*DC25V印可
500H合格
静電気試験
IEC-61000-4-2
最大8KVまで5s10回放電し、
その前後で SATで観察して
の抵抗、容量を測定し基準値内であった。 剥離無し
10∼2000Hz、X、Y、Z方向各20サイクル
振動試験
JIS C 60068-2-6 を印加し、試験前後での抵抗値、容量を
(IEC60068-2-6) 測定し基準値内であった。
確認された。内蔵部品では、部品の接続部の周囲が、樹
脂で覆われ、応力が分散されるため、信頼性が高くなる
と推測される。
備考
落下試験
表層実装では曲げ7回目に抵抗値の上昇が見られ、10回
目で完全に破断した。内蔵の場合は、曲げを20回繰り返
試験条件及び試験結果
耐リペア性
曲げ試験
表層にBGAを実装後、
リワークをしたとき
SATで観察して
のリワーク後の接続を確認し、抵抗、容量
剥離無し
値が基準値内であった。
曲げ量(長さに対して5、10、20%)
を変化
させ、断線になる状態を観察10%14回で 参考試験
断線、20%4回で断線
(2)部品内蔵基板の信頼性試験結果
信頼性試験結果を表1に示す。
20
落下試験結果の詳細を図5に示す。
落下試験では、落下回数が150回になっても抵抗値に変
内蔵した部品が温度サイクル試験で特性が変化するの
化が無く、落下衝撃に対して内蔵部品の接続に問題の無
か、−65℃×30min ⇔ 125℃×30minの試験条件で電気
いことが確認された。
的特性として抵抗値の変化の有無を連続測定した。温度
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ものづくりを支える部品技術特集 ●
10
700
4
コンクリート床面
A、
Bブロックを1.
5
t銅張積層板3枚
(両側で6枚)にはさみ、
テープで固定した
全重量110g
落下高さ:
1.
5m
0
-4
-8
20
40
60
80
100
120
140
160
1
2
10
10
6
5
500
400
300
224
200
100
Sample A
0
Sample B
1
2
1
10
3
13
2
1
0.96 0.97 0.98 0.99 1 1.01 1.02 1.03 1.04
Resintance(kΩ)
Sample C
落下方向
3片の3軸方向を下に
向けて順番に落下させた
0
584
600
Frequency
8
-12
7
Sample A
Sample B
Resistance (Ω)
Change of resistance (%)
12
4
0
500
1000
3
1500
2000
2500
3000
3500
4000
Time (h)
部品単体の精度が±5%であり
Number of drops
温度サイクル試験により
3,000サイクル後も抵抗値は
接続不良は観察されなかった。
部品の精度内に入っている。
(膨れや剥離は観察されなかった)
落下による接続不良は観察されなかった。
図5 落下試験結果
図6 温度サイクル試験結果
ZigBee 無線ネットワークソリューション
機能モジュールに必要な要素すべてをワンストップで提供できます。
センサネットワーク応用
超小型ZigBee モジュール開発
従来モジュール
e機能モジュール
システム技術
ZigBee センサ
モジュール開発技術
第1世代
・従来実装(両面・表面実装)
35
・受動部品(C.R)基板内蔵化
・LSIワンチップ化
(ZigBee無線LSI +マイコン)
52
20
アンテナ
第2世代
・受動部品 + LSIの基板内蔵化
・搭載部品の小型化
・コネクタ削除&ランド端子化
(片面・表面実装化、薄型化)
・外部アンテナ化
センサモジュール
への組込み
電源
15
ZigBee センサ
無線ネットワーク技術
15
30
センサ
[mm]
高密度
実装技術
部品技術
部品内蔵基板技術
(受動部品)
部品内蔵基板技術
(LSI、受動部品)
半導体微細化技術
(ワンチップ化)
LSIパッケージ技術
(W-CSP化)
メッシュ
リンク
スター
リンク ZigBee
コーディネーター
ZigBee
ルーター
ZigBee
エンドデバイス
スター
リンク
図7 ZigBeeモジュール
サイクル試験結果を図6に示す。
部品内蔵基板の事例
3,000サイクルまで抵抗値の変化が無く電気的特性に問
題は認められなかった。
®*1)
(1)ZigBee
モジュール
さらに、温度サイクル試験後のサンプルについて、各
低消費電力タイプのRFモジュールであり、モジュール
チップ部品単体の抵抗の測定を実施した結果、全て部品
同士で種々のネットワークを築くことができる特徴を持
がメーカー保証の公差内であることが確認された。
ち、今後のユビキタス社会のネットワークの一つとして
その他、繰り返しリフロー試験、HAST試験、静電気
期待されるものである。52mm×35mmのサイズが部品内
試験、振動試験、耐リペア性試験を行ったが、部品内蔵
蔵技術により15mm×15mmまで小型化できた。(面積比
基板の信頼性に問題は認められなかった。
以上のように、部品内蔵基板に対して実施した各種の
で約1/8)図7に開発したZigBee無線ネットワークモ
ジュールを示す。
信頼性試験結果は、いずれも表面実装の場合と同等以上
であった。これにより、既存の部品を内蔵しても接続信
頼性が低下しないことを確認できた。
(2)指紋認証モジュール
超小型、高速、高精度、低消費電力、高セキュリティ
の開発目標の基に開発されたAll in Oneの指紋認証モ
*1)ZigBeeはZigBee Alliance Inc.の登録商標です。
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2010年4月/第216号Vol.77 No.1
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ジュール(沖セミコンダクター殿向け)であり、0603の
受動部品を内蔵することで25mm×23mmの超小型サイズ
を実現した。製品概要を図8に示す。
(3)IPカメラの小型化
受動部品を内蔵することにより、96mm×50mmの大き
さから、64mm×50mmの大きさに小型化することが実現
できた。面積比で約33%の小型化が可能となった。
図9に開発したIPカメラの小型化事例を示す。
指紋認証モジュール・商品概要
これひとつで指紋認証機能を実現します
●
超小型、高速、高精度、
低消費電力、高セキュリティの
All in Oneモジュール
指紋画像スキャン
登録データとのマッチング比較
All in One !
指紋画像
スキャン
登録データとの
マッチング比較
YES or NO
認証結果出力
●
認証結果
の出力
受動部品をプリント基板に
内蔵することでモジュールの
超小型化を実現
25mm×23mm
あ と が き
これまで、既存の部品はプリント基板に内蔵すること
を前提として製造されていないため、部品を内蔵して信
頼性を確認した報告は非常に少ない。今回、既存の部品
センサ側
コントローラ側
を内蔵したプリント基板の信頼性を確認した結果、十分
25mm × 23mm
実用に耐えるものであった。また、本技術を用いること
受動部品(0603)
部品内蔵基板
により、製品サイズが小型化できることを実証した。
お客様ご要望の部品内蔵基板を製造するためには、多
図8 指紋認証モジュール基板
種多様のLSIの実装技術が必要である。既存部品ではWCSP化が困難なこと、また、部品をお客様から直接支給
e 機能モジュール
e 機能モジュールとは、OKI グループの保有する総合技
術「高密度実装技術」「システム技術」「部品技術」を結集
した短 TAT、高付加価値モジュール製品のことである。
SiP(System in Package)
複数の半導体チップ、LSI 等を一つのパッケージに収納
して、外観上単一チップに電子システムが入っているよう
に見えるパッケージのこと。
CoC(Chip on Chip)
複数の半導体チップを 1 つのパッケージ内部で積み重ね
て実装し、複合機能を実現するもの。チップ間はワイヤボ
ンディングまたは、フリップチップ接続により接続する。
PoP(Package on Package)
複数のパッケージを積層することにより集積度を上げる
技術。パッケージに BGA(Ball Grid Array)を用い、下の
パッケージのインターポーザの電極と上のパッケージのは
んだボールをつなげて接続する場合が多い。
W-CSP(Wafer-Level Chip Size Package)
半導体部品のパッケージ形式の 1 つ。外部端子や封止樹
脂等のベアチップへ行う加工処理を、チップを切り出す前
のウエハーの段階で済ませてしまう。ボンディングワイヤ
ーによる内部配線を行わず、半導体の一部が露出したまま
のベアチップ大のパッケージ。
RF モジュール
RF とは、Radio Frequency の略で、高周波信号のこと
である。高周波信号を用いたモジュールの総称である。
22
OKIテクニカルレビュー
2010年4月/第216号Vol.77 No.1
ACF(Anisotropic Conductive Film)
異方性導電性フィルム。フィルム状の絶縁樹脂材料の中
に微細な導電性粒子を分散させた素材で圧力と熱を加える
ことにより、接着と同時に電極間に鋏まれた導電粒子を介
して電気的接続をとるとともに、電極側面では絶縁の機能
を持つ。
ACP(Anisotropic Conductive Paste)
異方性導電性ペースト。微粒子状の導体材料を、接着剤
の中に分散させたものがペースト状に調整されたものであ
る。スクリーン印刷によりプリント基板に転写、乾燥する。
機能は ACF と同様。
プリプレグ
ガラス繊維を一方向に引きそろえたシートまたは、織物
に熱硬化性樹脂(主としてエポキシ樹脂)を含浸させて、
乾燥させた成型品である。
VIA
ビア(VIA)は、多層配線において、下層の配線と上層
の配線を電気的につなぐ接続領域。通常は層間絶縁材料を
ドリル加工してビア・ホールを開口し、そのビア・ホール
をメタル材料で埋め込む、またはメッキ加工により導電性
を得る。
ZigBee
家電向けの短距離無線通信規格の一つ。同種の技術であ
る Bluetooth よりも低速で伝送距離も短いが、省電力で低
コストという利点がある。アルカリ単 3 電池 2 本で約 2 年
間駆動する。
ものづくりを支える部品技術特集 ●
I
Pカメラの小型化
特徴
・部品内蔵技術で従来より33%小型化を達成
33%小型化
<内蔵部3次元配線状態>
受動部品内蔵
X線CTでの撮影
層構成
受動部品内蔵
図9 IPカメラの小型化
される場合があること等、従来のはんだ接続技術だけで
は、新しいアプリケーションの実現は難しくなってきて
いる。そのため、超音波、ACF、ACP等、多様な接続方
式に対応する技術が必要である。
部品内蔵技術のアプ
リケーション展開は始まったばかりであるが、市場やお
客様のニーズは非常に高いものがある。それに応えるべ
く、部品内蔵基板の更なる技術開発、改善を進めたいと
考える。
◆◆
■参考文献
1)閑野義則:LSI内蔵基板技術の開発,OKIテクニカルレビュー
211号,Vol.74 No.3,pp.62-65,2007年10月
●筆者紹介
藤巻升:Noboru Fujimaki. 沖プリンテッドサーキット株式会社
e機能モジュール事業部 実装技術部 チームリーダ
小池清:Kiyoshi Koike. 沖プリンテッドサーキット株式会社 e機
能モジュール事業部 e機能モジュール開発部 室長
高見和裕:Kazuhiro Takami. 沖プリンテッドサーキット株式会
社 e機能モジュール事業部 実装技術部
尾形繁行:Sigeyuki Ogata. 沖プリンテッドサーキット株式会
社 e機能モジュール事業部 実装技術部 部長
飯長裕:Hiroshi Iinaga. 沖プリンテッドサーキット株式会社 e機
能モジュール事業部 e機能モジュール開発部 部長
OKIテクニカルレビュー
2010年4月/第216号Vol.77 No.1
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