MB89860

本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。
富士通マイクロエレクトロニクス
DATA SHEET
DS07–12504–6
マイクロコントローラ 8 ビットオリジナル
CMOS
F2MC-8L MB89860 シリーズ
MB89865/867/P867/W867
■ 概 要
MB89860 シリーズは , ASIC
(Application Specific IC)対応が可能なオリジナル 8 ビット・ワンチップマイクロコントロー
ラである F2MC * -8L シリーズの汎用品の 1 つとして開発された製品です。
低電圧かつ高速動作が可能な F2MC-8L CPU コアにタイマユニット , PWM タイマ , UART, シリアルインタフェース , 10
ビット A/D コンバータ , 外部割込みなどの周辺リソースを内蔵しています。
MB89860 シリーズは , 携帯機器をはじめ民生機器から産業機器まで幅広く使用できます。
* : F2MC は , FUJITSU Flexible Microcontroller の略で富士通マイクロエレクトロニクスの商標です。
■ 特 長
・豊富なパッケージ展開
QFP パッケージ(80 ピン):MB89860
・低電圧での高速動作が可能
最小命令実行時間:0.4 µs/3.5 V, 0.8 µs/2.7 V
・F2MC-8L シリーズ CPU コア
乗除算命令
16 ビット演算
コントローラに最適な命令体系
命令テスト&ブランチ命令
ビット操作命令 など
(続く)
富士通マイクロエレクトロニクスのマイコンを効率的に開発するための情報を下記 URL にてご紹介いたします。
ご採用を検討中 , またはご採用いただいたお客様に有益な情報を公開しています。
http://edevice.fujitsu.com/micom/jp-support/
Copyright©1988-2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED All rights reserved
2008.10
MB89860 シリーズ
(続き)
・8 bit PWM タイマ 2 ch
リロードタイマとしても PWM としても使用可能
・UART
全二重ダブルバッファ
同期および非同期のデータ転送
・シリアル I/O
転送方向が選べるため , 様々な機器と通信可能
・A/D コンバータ
10 bit 分解能 , 変換時間 13.2 µs
外部入力 , タイマユニットによる起動可能
・外部割込み:4 ch
4 ch が独立して低消費電力モード解除に使用可能(エッジ検出機能あり)
・低消費電力モード
ストップモード(発振を停止するため電流消費がほとんどない)
スリープモード(CPU を停止するため消費電流が通常の約 1/3 に)
・バスインタフェース機能
HOLD, READY 機能あり
・タイマユニット
AC モータのインバータ制御のためのノンオーバラップ 3 相波形を出力
PWM としても使用可能(4 チャネル)
2
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ 品種構成
品名
MB89865
MB89P867
MB89W867
MB89867
項目
量産品
(マスク ROM 品)
分類
ROM 容量
16 K × 8 ビット
(内蔵 ROM)
RAM 容量
512 × 8 ビット
CPU 機能
ワンタイム品 /EPROM 品 /
エバ兼用
32 K × 8 ビット
(内蔵 PROM,
汎用ライタ書込み可)
32 K × 8 ビット
(内蔵 ROM)
1 K × 8 ビット
基本命令数
:136 命令
命令ビット長
:8 ビット
命令長
:1 ∼ 3 バイト
データビット長 :1, 8, 16 ビット長
最小命令実行時間:0.4 µs/10 MHz
割込み処理時間 :3.6 µs/10 MHz
入力ポート
:5 本(5 本はリソースと兼用)
出力ポート(Nch オープンドレイン) :8 本(8 本はリソースと兼用)
入出力ポート(Nch オープンドレイン)
:15 本
出力ポート(CMOS)
:8 本(8 本はバス制御端子と兼用)
:32 本(32 本はバス端子 , リソースと兼用)
入出力ポート(CMOS)
合 計
:68 本
ポート
タイマユニット
PWM タイマ
10 ビットアップダウンカウントタイマ× 1
バッファ付きコンペアレジスタ× 4
バッファ付きコンペアタイマユニットクリアレジスタ
ゼロ検出端子制御
出力 4 チャネル
ノンオーバラップ 3 相波形出力
3 相独立のデッドタイムタイマ
8 ビットリロードタイマ動作(トグル出力可 , 動作クロック周期 0.4 µs ∼ 25.6 µs)
8 ビット分解能 PWM 動作(変換周期 102 µs ∼ 6.528 ms), 2 ch チャネル内蔵
8 ビット長
クロック同期 / 非同期のデータ転送可
UART
シリアル I/O
A/D コンバータ
外部割込み
スタンバイモード
8 ビット長
LSB ファースト /MSB ファースト選択可
転送クロック(外部 , 0.8 µs, 3.2 µs, 12.8 µs)
10 ビット精度× 8 チャネル
A/D 変換時間 13.2 µs
外部起動またはタイマユニットのコンペアチャネル 0 による連続起動
4 チャネル独立(エッジ選択 , 割込みベクタ , 要因フラグ)
立上り / 立下り選択可
ストップ / スリープからの解除にも使用(ストップモードでもエッジ検出可)
スリープモード , ストップモード
CMOS
プロセス
*
動作電圧
2.7 V ∼ 6 V
2.7 V ∼ 5.5 V
* : 使用周波数の条件によって異なります(「■電気的特性」参照)。
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3
MB89860 シリーズ
■ パッケージと品種対応
パッケージ
MB89865
MB89867
MB89P867
MB89W867
FPT-80P-M06
○
○
○
×
FPT-80C-A02
×
×
×
○
○:あり ×:なし
(注意)各パッケージの詳細は , 「■パッケージ・外形寸法図」を参照してください。
■ 品種間の相違点
1. メモリ空間
ワンタイムエバ品で評価する際には , 実際に使用する品種との相違をよく確認のうえ , 評価してください。
特にスタック領域を RAM の上限に設定している場合ご注意願います。
2. 消費電流
低速で動作させた場合には , OTPROM(EPROM)搭載品種の消費電流は , マスク ROM 搭載品種より多くなります。
ただし , スリープ / ストップモードの消費電流は同等となります。
3. マスクオプション
MB89P867/W867 ではオプションの設定はできません。
オプションの機能は「■マスクオプション一覧表」で確認のうえご使用ください。
その際以下の点にご注意願います。
・P00 ∼ P07, P10 ∼ P17, P20 ∼ P27 はシングルチップモード使用時のみ ,「プルアップ抵抗あり」の設定が可能です。
4
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ 端子配列図
80
79
78
77
76
75
74
73
72
71
70
69
68
67
66
65
P83
AVSS
AVR
AVCC
P57/AN7
P56/AN6
P55/AN5
P54/AN4
P53/AN3
P52/AN2
P51/AN1
P50/AN0
P84
P85
P86
P87
(TOP VIEW )
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
N.C.
P40/RTO0
P41/RTO1/U
P42/RTO2/V
P43/RTO3/W
P44/X
VSS
P45/Y
P46/Z
VCC
P47/TRGI
P60/INT0
P61/INT1
P62/INT2
P63/INT3/ADST
P64/DTTI
P30/SCK1
P31/SO1
P32/SI1
P33/SCK2
P34/SO2
P35/SI2
P36/PTO1
P37/PTO2
P17/A15
P16/A14
P15/A13
P14/A12
P13/A11
P12/A10
P11/A09
P10/A08
P07/AD7
P06/AD6
P05/AD5
P04/AD4
P03/AD3
P02/AD2
P01/AD1
P00/AD0
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
P82
P81
P80
P76
P75
P74
P73
P72
P71
P70
MOD0
MOD1
X0
X1
VSS
RST
P27/ALE
P26/RD
P25/WR
P24/CLK
P23/RDY
P22/HRQ
P21/HAK
P20/BUFC
(FPT-80P-M06 )
(FPT-80C-A02 )
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MB89860 シリーズ
■ 端子機能説明
端子番号
QFP *
端子記号
13
X0
14
X1
11
MOD0
12
MOD1
16
回路形式
機 能 説 明
A
水晶発振用端子です(10 MHz)。
B
動作モード指定入力端子です。
VCC または VSS に直結してください。
RST
C
リセット入出力端子です。プルアップ抵抗付き Nch オープンドレイン出力
とヒステリシス入力になっています。内部の要因により端子から“L”を出力
します。また ,“L”の入力によっても内部が初期化されます。
40 ∼ 33
P00/AD0 ∼
P07/AD7
D
汎用の入出力ポートです。外部バス使用時は , アドレス下位出力 / データ入
出力のマルチプレックス端子となります。
32 ∼ 25
P10/A08 ∼
P17/A15
D
汎用の入出力ポートです。
外部バス使用時は , アドレス上位出力端子となります。
24
P20/BUFC
F
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , バッファ制御出力としても使用できます。
23
P21/HAK
F
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , ホールドアクノリッジとしても使用できます。
22
P22/HRQ
D
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , ホールド要求入力としても使用できます。
21
P23/RDY
D
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , レディ入力となります。
20
P24/CLK
F
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , クロック出力となります。
19
P25/WR
F
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , ライト信号出力となります。
18
P26/RD
F
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , リード信号出力となります。
17
P27/ALE
F
汎用の出力ポートです。
外部バス使用時は , アドレスラッチ信号出力となります。
48
P30/SCK1
E
汎用の入出力ポートです。
UART のクロック入出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
47
P31/SO1
E
汎用の入出力ポートです。
UART のデータ出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
46
P32/SI1
E
汎用の入出力ポートです。
UART のデータ出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
45
P33/SCK2
E
汎用の入出力ポートです。
シリアル I/O のクロック入出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
44
P34/SO2
E
汎用の入出力ポートです。
シリアル I/O のクロック出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
* : FPT-80P-M06, FPT-80C-A02
(続く)
6
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
端子番号
端子記号
回路形式
43
P35/SI2
E
汎用の入出力ポートです。
シリアル I/O のデータ入力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
42
P36/PTO1
E
汎用の入出力ポートです。
8 ビット PWMch1 のパルス出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
41
P37/PTO2
E
汎用の入出力ポートです。
8 ビット PWMch2 のパルス出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
63
P40/RTO0
E
汎用の入出力ポートです。
タイマユニットのパルス出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
E
汎用の入出力ポートです。
タイマユニットのパルス出力またはノンオーバラップ 3 相波形出力端子と
兼用しています。
ヒステリシス入力です。
E
汎用の入出力ポートです。
タイマユニットのパルス出力またはノンオーバラップ 3 相波形出力端子と
兼用しています。
ヒステリシス入力です。
QFP *
62
P41/RTO1/U
61
P42/RTO2/V
機 能 説 明
60
P43/RTO3/W
E
汎用の入出力ポートです。
タイマユニットのパルス出力またはノンオーバラップ 3 相波形出力端子と
兼用しています。
ヒステリシス入力です。
59
P44/X
E
汎用の入出力ポートです。
ノンオーバラップ 3 相波形出力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
57
P45/Y
E
汎用の入出力ポートです。
ノンオーバラップ 3 相波形出力端子として兼用しています。
ヒステリシス入力です。
56
P46/Z
E
汎用の入出力ポートです。
ノンオーバラップ 3 相波形出力端子として兼用しています。
ヒステリシス入力です。
54
P47/TRGI
E
汎用の入出力ポートです。
タイマユニットのトリガ入力と兼用しています。
ヒステリシス入力です。
69 ∼ 76
P50/AN0 ∼
P57/AN7
H
Nch オープンドレインの出力ポートです。
A/D コンバータのアナログ入力端子と兼用しています。
53 ∼ 51
P60/INT0 ∼
P62/INT2
I
汎用の入力ポートです。
外部割込み入力端子と兼用しています。ヒステリシス入力です。
50
P63/INT3/ADST
I
汎用の入力ポートです。
外部割込み入力端子および A/D コンバータの起動トリガ入力端子と兼用
しています。ヒステリシス入力です。
I
汎用の入力ポートです。
デッドタイムタイマディセーブル入力端子と兼用しています。
ヒステリシス入力です。DTTI 入力には , ノイズキャンセル回路がつきま
す。
49
P64/DTTI
* : FPT-80P-M06, FPT-80C-A02
(続く)
DS07-12504-6
7
MB89860 シリーズ
(続き)
端子番号
端子記号
回路形式
10 ∼ 4
P70 ∼ P76
G
Nch オープンドレインの入出力ポートです。
ヒステリシス入力です。
3 ∼ 1, 80,
68 ∼ 65
P80 ∼ P87
G
Nch オープンドレインの入出力ポートです。
ヒステリシス入力です。
55
VCC
―
電源端子です。
15, 58
VSS
―
電源
(GND)端子です。
77
AVCC
―
A/D コンバータの電源端子です。
78
AVR
―
A/D コンバータの基準電圧入力端子です。
79
AVSS
―
A/D コンバータの電源端子です。VSS と同電位で使用してください。
64
N.C.
―
内部接続端子です。必ず開放にしてください。
QFP *
機 能 説 明
* : FPT-80P-M06, FPT-80C-A02
8
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ 入出力回路形式
分類
回 路
備 考
・発振帰還抵抗 約 1 MΩ/5 V 時
X1
X0
A
スタンバイ制御信号
・CMOS 入力
B
・出力プルアップ抵抗(Pch)
約 50 kΩ /5 V 時
・ヒステリシス入力
R
Pch
C
Nch
・CMOS 出力
・CMOS 入力
Pch
Pch
D
・プルアップ抵抗オプション
(マスク ROM 品)
・プルアップ抵抗約 50 kΩ /5 V 時
Nch
・CMOS 出力
・ヒステリシス入力
Pch
Pch
E
・プルアップ抵抗オプション
(マスク ROM 品)
・プルアップ抵抗約 50 kΩ /5 V 時
Nch
・CMOS 出力
Pch
Pch
F
・プルアップ抵抗オプション
(マスク ROM 品)
・プルアップ抵抗約 50 kΩ /5 V 時
Nch
(続く)
DS07-12504-6
9
MB89860 シリーズ
(続き)
分類
回 路
備 考
・Nch オープンドレイン出力
・ヒステリシス入力
Pch
Pch
・プルアップ抵抗オプション
(マスク ROM 品)
・プルアップ抵抗約 50 kΩ/5 V 時
G
Nch
・Nch オープンドレイン出力
・アナログ入力
Pch
H
Nch
アナログ入力
R
I
10
・ヒステリシス入力
・プルアップ抵抗オプション
(マスク ROM 品)
・プルアップ抵抗約 50 kΩ/5 V 時
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ デバイスの取扱いについて
1. ラッチアップの防止
CMOS IC では , 中・高耐圧以外の入力端子や出力端子に VCC より高い電圧や VSS より低い電圧が印加された場合 , また
は VCC ∼ VSS 間に定格を超える電圧が印加された場合に , ラッチアップ現象を生じることがあります。
ラッチアップが起きると電源電流が激増し , 素子の熱破壊の恐れがありますので , 使用に際しては最大定格を超えるこ
とのないよう十分に注意してください。
アナログ系の電源投入時および切断時においてもアナログ電源 (AVCC, AVR) とアナログ入力は , デジタル電源 (VCC) を
超えないように注意してください。
2. 未使用入力端子の処理
使用していない入力端子を開放のままにしておくと , 誤動作の原因になることがありますので Pull up または Pull down
などの処置をしてください。
3. A/D コンバータ搭載品種の電源端子処理
A/D コンバータを使用しない場合においても , AVCC = VCC, AVSS = AVR = VSS に接続してください。
4. N.C. 端子の処理
N.C.
(内部接続)端子は,必ず開放にして使用してください。
5. 電源電圧の変動について
VCC 電源電圧の動作保証範囲は規格のとおりですが , この規格範囲内においても電源電圧の急激な変化があると誤動作
を生じることがありますので , IC への供給電圧はできるだけ安定化するよう心がけてください。安定化の基準として , 商
用周波数(50 ∼ 60 Hz)での VCC リプル変動(P−P 値)は標準 VCC 値の 10%以下に , また , 電源切替え時などの瞬時変化にお
いては , 過渡変動率が 0.1 V/ms 以下になるよう電源を抑えることを推奨いたします。
6. 外部クロック使用時の注意
外部クロック使用時においても , パワーオンリセット(オプション選択)およびストップモードからの解除には , 発振安
定時間がとられます。
DS07-12504-6
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MB89860 シリーズ
■ MB89P867/W867 の EPROM 書込みについて
MB89P867/W867 は , MB89860 シリーズのワンタイム PROM 版です。
1. 特長
・32 Kbyte PROM 搭載
・EPROM モード時(ROM ライタでの書込み時)MBM27C256A 相当とします。
2. メモリ空間
EPROM モードでのメモリ空間を以下に示します。
通常使用時メモリ空間
0000H
EPROM モード時メモリ空間
(EPROM ライタ上の対応アドレス)
I/O
0080H
RAM
0480H
外部領域
8000H
0000H
PROM
32 K
FFFFH
EPROM
32 K
7FFFH
3. PROM への書込み方法
MB89P867/W867 は , EPROM モードで MBM27C256A 相当の機能になるため , 専用アダプタを使用することにより汎用
の EPROM ライタで書込みが可能です。ただし , エレクトロニックシグネチャモードは使用できません。
・書込み方法
(1) EPROM ライタを MBM27C256A の設定にする。
(2) プログラムデータを EPROM ライタの 0000H から 7FFFH にロードする(動作モードでの 8000H から FFFFH が EPROM
モードでは 0000H から 7FFFH に相当しますので , ご注意ください)。
(3) EPROM ライタで書込みを行う。
12
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
4. 推奨スクリーニング条件
実装前のスクリーニング方法として , 高温エージングをお薦めいたします。
プログラム , ベリファイ
高温エージング
+150°C,48h
リード
実装
5. 書込み歩留りについて
OTPROM は , その性質上全ビット書込み試験を実施することはできません。したがって , 必ずしも書込み歩留り 100%は
保証できない場合があります。
6. 消去手順
MB89W867 の書込みデータの消去(“0”→“1”)は , 透光性のふたを通してチップに波長 2,537Å の紫外線を照射すること
により行います。
推奨照射量は , 10 Ws/cm2 です。この照射量は , 商用紫外線ランプをパッケージ上方 2 ∼ 3 cm 離して用いた場合 15 ∼ 20
分で得られます(パッケージ表面の照度が 1200 µW/cm2 のとき)。
もし , ランプにフィルタなどがある場合は , 取り外してください。ランプに鏡面反射板を取り付けると , 照度が 1.4 ∼ 1.8
倍になり , それだけ消去時間が短くなります。パッケージの透光部が , 油 , 接着剤などで汚れていると , 紫外線の透過が悪
くなり, 消去時間が非常に長くなります。この場合は, アルコールなど(パッケージに影響を与えない溶剤)で汚れを取って
ください。
前記推奨照射量は , ガードバンドを含めた値で , 全ビット消去できたと判定される時間の数倍になっております。ガード
バンドの目的は , すべての温度範囲と電源電圧範囲に対して消去を確実にするためですので , 推奨照射量で消去を行って
ください。なお , ランプの寿命を確認し , 照度の管理を十分に行ってください。
MB89W867 は , 4,000Å 以下の波長の光の照射によりデータの消去が生じます。
2,537Å の紫外線照射に比べれば消去の割合は非常に少なくなりますが, 蛍光灯や太陽光線によってもデータチャージの
消去が生じます。したがって , これらの長時間照射は , システムの信頼度に影響を与えます。もし , 上記波長の光の照射下
で使用する場合は , シールなどにより透光部をカバーし , チップに光が照射されないようにしてください。
4,000 ∼ 5,000Å 以上の波長の光に対してはデータの消去は生じませんが , 一般的な半導体の特性上非常に強い照度の光
をチップに照射すると回路的な異常動作を起こす可能性があります。光の照射を止めれば動作は正常になりますが , この
ような光の照射が継続する場所での使用に際しては , 4,000Å 以上の波長の光に対しても対策は必要となります。
DS07-12504-6
13
MB89860 シリーズ
■ ブロックダイヤグラム
X0
X1
タイムベース
タイマ
発振回路
8 bit
クロック制御
P37/PTO2
PWM タイマ 2
リセット回路
(WDT)
RST
8 bit
P36/PTO1
P00/AD0
~ P07/AD7
P10/A08
~ P17/A15
8
8
CMOS 入出力ポート
ポ
|
ト
0
/
1
ポ
|
ト
3
8 bit
シリアル
P35/SI2
P34/SO2
P33/SCK2
P32/SI1
P31/SO1
P30/SCK1
UA RT
外部バス
インタフェース
MOD0
MOD1
P27/A L E
P26/RD
P25/WR
P24/CLK
P23/RDY
P22/HRQ
P21/HAK
P20/BUFC
内部バス
PWM タイマ 1
CMOS 入出力ポート
CMOS 入出力ポート
ポ
|
ト
2
CMOS 入出力ポート
RAM
タイマユニット
( デッドタイム
タイマ )
6
ポ
|
ト
4
4
ポ
|
ト
6
外部割込み
P47/TRGI
P46/Z
P45/Y
P44/X
P43/RTO3/W
P42/RTO2/V
P41/RTO1/U
P40/RTO0
P64/DTTI
3
P60/INT0
~ P62/INT2
P63/INT3/ADST
F 2 M C-8L
入力ポート
CPU
AVR
AVCC
AVSS
RO M
10 bit
A/D コンバータ
その他の端子
VCC, VSS × 2
8
ポ
|
ト
5
8
P50/AN0
~ P57/AN7
Nch オープンドレイン 出力ポート
14
品種名
RAM 容量
ROM 容量
MB89865
512 Byte
16 KByte
MB89867
1 KByte
32 KByte
MB89W867/P867
1 KByte
32 KByte
(EPROM)
7
Nch オープンドレイン 出力ポート
ポート 7/8
P70 ~ P76
8
P80 ~ P87
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ CPU コア
1. メモリ空間
MB89860 シリーズのメモリ空間は 64 K バイトであり , この空間の中に I/O, データ領域 , プログラム領域のすべてを格
納します。I/O はアドレスの最下位近くにあり , データ領域はそのすぐ上に配置します。データ領域は , 用途別にレジスタ
領域, スタック領域, ダイレクト領域などに分割することができます。プログラム領域は正反対にアドレス空間の最上位付
近にあり, その中でも最も上位に割込み・リセットベクトルやベクトルコール命令のテーブルなどを配置します。MB89860
シリーズのメモリ空間の構造を以下に示します。
メモリ空間
MB89867
MB89W867/P867
MB89865
0000H
0000H
I/O
I/O
0080H
0080H
RAM
RAM
512 B
0100H
1 KB
0100H
レジスタ
レジスタ
0200H
0200H
0280H
0480H
外部領域
外部領域
8000H
C000H
∗1
ROM 32 KB
∗1
ROM 16 KB
FFFFH
FFFFH
*:モードにより外部領域にもなります。
DS07-12504-6
15
MB89860 シリーズ
2. レジスタ
F2MC-8L シリーズには CPU 内にある用途専用のレジスタとメモリ上にある汎用レジスタの 2 つの種類のレジスタがあ
ります。専用レジスタは以下のものが該当します。
プログラムカウンタ(PC)
アキュムレータ(A)
テンポラリアキュムレータ(T)
インデックスレジスタ(IX)
エクストラポインタ(EP)
スタックポインタ(SP)
プログラムステータス(PS)
:16 ビット長 , 命令格納位置を示します。
:16 ビット長 , 演算などの一時記憶レジスタで 8 ビットデータ処理命令では下位側
の 1 バイトを使用します。
:16 ビット長 , アキュムレータとの間で演算を行います。
8 ビットデータ処理命令では下位側の 1 バイトを使用します。
:16 ビット長 , インデックス修飾を行うレジスタです。
:16 ビット長 , メモリアドレスを示すポインタです。
:16 ビット長 , スタック領域を示します。
:16 ビット長 , レジスタポインタやコンディションコードを格納するレジスタです。
16 ビット
初期値
PC
FFFDH
: プログラムカウンタ
A
: アキュムレータ
不定
T
: テンボラリアキュムレータ
不定
IX
: インデックスレジスタ
不定
EP
: エクストラポインタ
不定
SP
: スタックポインタ
不定
PS
: プログラムステータス
I フラグ = 0, IL1,IL0 = 11 他のビットは不定
さらに , PS は上位 8 ビットがレジスタバンクポインタ(RP), 下位 8 ビットがコンディションコードレジスタ(CCR)と分
けることができます(下図参照)。
プログラムステータスの構造
15
PS
14
13
12
RP
RP
16
11
10
9
8
7
6
空き
空き
空き
H
I
5
4
3
2
1
0
IL1, IL0
N
Z
V
C
CCR
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
RP は現在使用しているレジスタバンクのアドレスを示すもので , RP の内容と実アドレスの関係は下図に示す変換規則
になっています。
汎用レジスタ領域の実アドレス変換規則
RP
“0” “0”
発生アドレス
“0” “0” “0”
OP コード下位
“0” “0” “1” R4 R3 R2 R1 R0 b2
A15 A14 A13 A12 A11 A10 A9 A8 A7
A6 A5 A4
b1
b0
A3 A2 A1
A0
CCR は演算の結果や転送データの内容を示すビットと , 割込み時の CPU の動作を制御するビットがあります。
H フラグ :演算の結果 , bit3 から bit4 への繰上げや借越しが発生した場合 , 1 にセットされ , それ以外の場合は 0 にクリア
されます。このフラグは十進補正命令用です。
I フラグ :このフラグが 1 のとき割込みを許可し , 0 のとき割込みを禁止します。リセット時に 0 になります。
IL1, 0
:現在許可している割込みのレベルを示します。このビットが示す値より強い割込み要求があった場合のみ , 割
込み処理を行います。
IL1
IL0
0
0
割込みレベル
1
0
1
1
0
2
1
1
3
強弱
強い
弱い=割込みなし
N フラグ :演算の結果 , 最上位ビットが 1 のとき 1 にセットされ , 0 のとき 0 にクリアされます。
Z フラグ :演算の結果 , 0 であれば 1 にセットされ , それ以外のとき 0 にクリアされます。
V フラグ :演算の結果 , 2 の補数のオーバフローが発生したとき 1 にセットされ , 発生しなかったとき 0 にクリアされます。
C フラグ :演算の結果 , bit7 から繰上げや借越しが発生した場合 , 1 にセットされ , それ以外の場合は 0 にクリアされま
す。また , シフト命令ではシフトアウトした値になります。
DS07-12504-6
17
MB89860 シリーズ
また , 汎用レジスタとして , 以下のものがあります。
汎用レジスタ:8 ビット長 , データを格納するレジスタ
汎用レジスタは 8 ビット長のレジスタで , メモリ上のレジスタバンク内にあります。1 バンクあたり 8 個のレジスタがあ
り , MB89860 シリーズでは全部で 32 バンクまで使用することができます。現在使用しているバンクはレジスタバンクポ
インタ(RP)で示されます。
(注意)RAM 容量により使用できるレジスタバンク数が異なります。
レジスタバンク構成
ここのアドレス= 0100H + 8 × (RP)
R0
R1
R2
R3
R4
R5
R6
R7
32 バンク
メモリ領域
18
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ I/O マップ
アドレス
書込み / 読出し
レジスタ
レジスタの内容
00H
(R/W)
PDR0
ポート 0 データレジスタ
01H
(W)
DDR0
ポート 0 方向レジスタ
02H
(R/W)
PDR1
ポート 1 データレジスタ
03H
(W)
DDR1
ポート 1 方向レジスタ
04H
(R/W)
PDR2
ポート 2 データレジスタ
05H
(W)
BCTR
外部バス端子制御レジスタ
06H
空き領域
07H
空き領域
08H
(R/W)
STBC
スタンバイ制御レジスタ
09H
(W)
WDTC
ウォッチドッグ制御レジスタ
0AH
(R/W)
TBTC
時計割込み制御レジスタ
0BH
空き領域
0CH
(R/W)
PDR3
ポート 3 データレジスタ
0DH
(W)
DDR3
ポート 3 方向レジスタ
0EH
(R/W)
PDR4
ポート 4 データレジスタ
0FH
(W)
DDR4
ポート 4 方向レジスタ
10H
(R/W)
PDR5
ポート 5 データレジスタ
11H
12H
空き領域
(R)
PDR6
13H
14H
空き領域
(R/W)
PDR7
15H
16H
ポート 6 データレジスタ
ポート 7 データレジスタ
空き領域
(R/W)
PDR8
17H ∼ 1BH
ポート 8 データレジスタ
空き領域
1CH
(R/W)
CTR1
PWM コントロールレジスタ 1
1DH
(W)
CMR1
PWM コンペアレジスタ 1
1EH
(R/W)
CTR2
PWM コントロールレジスタ 2
1FH
(W)
CMR2
PWM コンペアレジスタ 2
20H
(R/W)
SMC
UART シリアルモードコントロールレジスタ
21H
(R/W)
SRC
UART シリアルレイトコントロールレジスタ
22H
(R/W)
SSD
UART シリアルステータス / データレジスタ
23H
(R/W)
SIDR/SODR
24H
(R/W)
SMR
シリアルモードレジスタ
25H
(R/W)
SDR
シリアルデータレジスタ
UART シリアルデータレジスタ
(続く)
DS07-12504-6
19
MB89860 シリーズ
(続き)
アドレス
書込み / 読出し
レジスタ
26H
(R/W)
EIC1
外部割込みコントロールレジスタ 1
27H
(R/W)
EIC2
外部割込みコントロールレジスタ 2
28H
(R/W)
ADC1
A/D コントロールレジスタ 1
29H
(R/W)
ADC2
A/D コントロールレジスタ 2
2AH
(R)
ADDH
A/D データレジスタ(H)
2BH
(R)
ADDL
A/D データレジスタ(L)
2CH
レジスタの内容
空き領域
2DH
(W)
ZOCTR
2EH
(W)
CLRBRH
コンペアクリアバッファレジスタ(H)
2FH
(W)
CLRBRL
コンペアクリアバッファレジスタ(L)
30H
(R/W)
TCSR
タイマコントロールステータスレジスタ
31H
(R/W)
CICR
コンペア割込みコントロールレジスタ
32H
(R/W)
TMCR
タイマモードコントロールレジスタ
33H
(R/W)
COER
コンペア / ポート切替えレジスタ
34H
(R/W)
CMCR
コンペアバッファモードコントロールレジスタ
35H
(R/W)
DTCR
デッドタイムタイマコントロールレジスタ
36H
(W)
DTSR
デッドタイム設定レジスタ
37H
(R/W)
OCTBR
38H
(W)
OCPBR0H
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
0 H)
39H
(W)
OCPBR0L
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
0 L)
3AH
(W)
OCPBR1H
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
1 H)
3BH
(W)
OCPBR1L
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
1 L)
3CH
(W)
OCPBR2H
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
2 H)
3DH
(W)
OCPBR2L
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
2 L)
3EH
(W)
OCPBR3H
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
3 H)
3FH
(W)
OCPBR3L
アウトプットコンペアバッファレジスタ (
3 L)
40H ∼ 7BH
ゼロ検出アウトプットコントロールレジスタ
アウトプットコントロールバッファレジスタ
空き領域
7CH
(W)
ILR1
割込みレベル設定レジスタ 1
7DH
(W)
ILR2
割込みレベル設定レジスタ 2
7EH
(W)
ILR3
割込みレベル設定レジスタ 3
7FH
空き領域
( 注意事項 )・空き領域は使用しないでください。
・書込みのみ可能なレジスタ , もしくは , 書込みのみ可能なビットを含んだレジスタをリードモディファイラ
イト系の命令(ビットセット等の命令)でアクセスすると , 命令で注目しているビットは所定の値になりま
すが , それ以外のビットで書込みのみ可能なビットがあると , 誤動作を引き起こしますので , これらの命令
でアクセスしないでください。
20
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ 電気的特性
1. 絶対最大定格
(AVSS = VSS = 0 V)
定 格 値
項 目
記 号
単位
備 考
最 小
最 大
VCC
VSS − 0.3
VSS + 7.0
V
AVCC
VSS − 0.3
VSS + 7.0
V
VCC を超えないこと *
AVR
VSS − 0.3
VSS + 7.0
V
AVCC + 0.3 V を超えないこと
プログラム電圧
VPP
VSS − 0.3
13.0
V
MB89P867/W867 の MOD1 端子
入力電圧
VI
VSS − 0.3
VCC + 0.3
V
出力電圧
VO
VSS − 0.3
VSS + 0.3
V
“L”レベル出力電流
IOL
―
20
mA
“L”レベル平均電流
IOLAV1
―
4
mA
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17, P20 ∼ P27,
P30 ∼ P37, P50 ∼ P57, P70 ∼ P76,
P80 ∼ P87
“L”レベル平均電流
IOLAV2
―
15
mA
P40 ∼ P47
“L”レベル総出力平均電流
ΣIOLAV1
―
30
mA
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17, P20 ∼ P27,
P30 ∼ P37, P50 ∼ P57, P70 ∼ P76,
P80 ∼ P87
“L”レベル総出力平均電流
ΣIOLAV2
―
50
mA
P40 ∼ P47
“H”レベル出力電流
IOH
―
− 20
mA
“H”レベル平均電流
IOHAV
―
−4
mA
“H”レベル総出力電流
ΣIOH
―
− 20
mA
消費電力
PD
―
300
mW
動作温度
Ta
− 40
+ 85
℃
保存温度
Tstg
− 55
+ 150
℃
電源電圧
A/D コンバータ基準入力電圧
* : AVCC と VCC は同電位で使用してください。
また , 電源投入時など AVCC が VCC を超えないよう注意してください。
<注意事項> 絶対最大定格を超えるストレス ( 電圧 , 電流 , 温度など ) の印加は , 半導体デバイスを破壊する可能性があ
ります。したがって , 定格を一項目でも超えることのないようご注意ください。
DS07-12504-6
21
MB89860 シリーズ
2. 推奨動作条件
(AVSS = VSS = 0 V)
規 格 値
項 目
記 号
単 位
最 大
2.7*
6.0*
V
通常動作保証範囲 *
MB89867/865
2.7*
5.5*
V
通常動作保証範囲 *
MB89P867/W867
1.5
6.0
V
ストップ時の RAM 状態保持
AVR
0.0
AVCC
V
Ta
− 40
+ 85
°C
VCC
AVCC
電源電圧
A/D コンバータ基準入力電圧
動作温度
備 考
最 小
* : 使用周波数 , アナログ保証範囲により異なります。図 1 および「5. A/D 変換部電気的特性」を参照してください。
( 注意事項 )MOD0, MOD1 端子は VCC または VSS に接続してください。
6
5.5
5
アナログ保証範囲は
VCC = AVCC = 3.5 ∼ 6.0 V です。
動作保証範囲
動作電圧 (V)
4
3
2
1
2
1
3
4
5
6
7
8
9
10
動作周波数 (MHz)
(µs)
4.0
2.0
0.8
0.4
最小命令実行時間 ( インストラクションサイクル )
(注意事項)斜線部は MB89865/867 のみ保証します。
図 1 動作電圧−動作周波数
22
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
3. 直流規格
(AVCC = VCC =+ 5.0 V , AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C )
規 格 値
項 目
記号
備 考
―
VCC + 0.3
V
VIHS
RST, P30 ∼ P37,
P40 ∼ P47, P60 ∼ P64,
P70 ∼ P76, P80 ∼ P87
―
0.8 VCC
―
VCC + 0.3
V
VIL
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P22, P23
―
VSS − 0.3
―
0.3 VCC
V
VILS
RST, P30 ∼ P37,
P40 ∼ P47, P60 ∼ P64,
P70 ∼ P76, P80 ∼ P87
―
VSS − 0.3
―
0.2 VCC
V
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27, P30 ∼ P37, IOH =− 2.0 mA
P40 ∼ P47
2.4
―
―
V
VOL1
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27, P30 ∼ P37,
P50 ∼ P57, P70 ∼ P76,
P80 ∼ P87
IOL = 1.8 mA
―
―
0.4
V
VOL2
P40 ∼ P47
IOL = 15 mA
―
―
1.5
V
―
―
±5
µA
VI = 0.0 V
25
50
100
kΩ プルアップ抵抗
あり選択端子
FC = 10 MHz
―
15
18
mA 通常動作時
(外部クロック)
FC = 10 MHz
―
6
8
mA スリープ動作時
(外部クロック)
Ta =+ 25 °C
―
―
10
µA ストップ動作時
ILI1
RPULL
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27, P30 ∼ P37, 0.0 V
P40 ∼ P47, P60 ∼ P64,
< VI < VCC
P70 ∼ P76, P80 ∼ P87,
MOD0, MOD1
RST
ICC
ICCS
VCC
ICCH
DS07-12504-6
最大
0.7 VCC
“L”レベル出力電圧
入力容量
標準
―
“H”レベル出力電圧 VOH
電源電流
単位
最小
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P22, P23
“L”レベル入力電圧
プルアップ抵抗値
条 件
VIH
“H”レベル入力電圧
入力リーク電流
端 子
IA
AVCC
FC = 10 MHz
―
6
―
mA A/D 変換起動時
CIN
AVCC, AVSS, VCC,
VSS 以外
f = 1 MHz
―
10
―
pF
23
MB89860 シリーズ
4. 交流規格
(1) リセットタイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10 %, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規 格 値
項 目
記 号
条 件
tZLZH
RST Low 幅
単 位
―
最小
最大
16 txCYL*
―
備 考
ns
* : tXCYL は X0 に入力する発振周期(1/FC)
tZLZH
RST
0.2 VCC
0.2 VCC
(2) パワーオンリセット
(AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規 格 値
項 目
電源立上り時間
電源断時間
記 号
条 件
tR
tOFF
―
単 位
備 考
最小
最大
―
50
ms
パワーオンリセットありのみ
1
―
ms
繰返し動作のため
( 注意事項 )選択された発振安定時間以内で電源を立ち上げるようにしてください。
また , 動作中に電源電圧を変化させる場合は , 電源電圧を滑らかに立ち上げることを推奨いたします。
tOFF
tR
2.0 V
VCC
24
0.2 V
0.2 V
0.2 V
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
(3)クロックタイミング規格
(AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規 格 値
項 目
記号
端 子
条 件
単位
最 大
1
10
MHz
100
1000
ns
20
―
ns
外部クロック時
―
10
ns
外部クロック時
FC
クロック周波数
備 考
最 小
X0, X1
クロックサイクルタイム
tXCYL
入力クロックパルス幅
PWH
PWL
―
X0
tCR
tCF
入力クロック立上り ,
立下り時間
X0, X1 タイミングおよび印加条件
tXCYL
PWH
PWL
tCF
tCR
0.8 VCC
0.8 VCC
X0
0.2 VCC
0.2 VCC
0.2 VCC
クロック印加条件
水晶振動子使用時または
セラミック振動子使用時
X0
外部クロック使用時
X1
X0
X1
開放
(4) インストラクションサイクル
規 格 値
項 目
サイクルタイム
(最小命令実行時間)
DS07-12504-6
記 号
tinst
単 位
最 小
標 準
最 大
―
4/FC
―
µs
備 考
FC = 10 MHz, tinst = 0.4 µs
25
MB89860 シリーズ
(5) クロック出力タイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10%, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規 格 値
項 目
記号
端 子
条 件
tCYC
サイクル時間
CLK
CLK ↑→ CLK ↓
単位
備 考
―
ns
10 MHz 発振時
tXCYL × 2
100
ns
10 MHz 発振時
約 tCYC/2
最 小
最 大
200
30
負荷条件 50 pF
tCHCL
tCYC
tCHCL
2.4 V
2.4 V
CLK
0.8 V
26
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
(6) バスリードタイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10%, FC = 10 MHz, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規格値(10 MHz)
項 目
記 号
端 子
条 件
最 小
最 大
単位
備 考
有効アドレス → RD ↓時間
tAVRL
RD, A15 ∼ A08,
AD7 ∼ AD0
40
―
ns
1/4 tinst* − 64 ns
RD パルス幅
tRLRH
RD
180
―
ns
1/2 tinst* − 20 ns
有効アドレス→
読出しデータ時間
tAVDV
AD7 ∼ AD0,
A15 ∼ A08
―
200
ns
1/2 tinst*
WAIT なし時
RD ↓→読出しデータ時間
tRLDV
RD, AD7 ∼ AD0
―
120
ns
1/2 tinst* − 80 ns
WAIT なし時
RD ↑→データホールド時間
tRHDX
AD7 ∼ AD0,
RD
0
―
ns
RD ↑→ ALE ↑時間
tRHLH
RD, ALE
60
―
ns
1/4 tinst* − 40 ns
RD ↑→アドレス消失時間
tRHAX
RD, A15 ∼ A08
60
―
ns
1/4 tinst* − 40 ns
RD ↓→ CLK ↑時間
tRLCH
40
―
ns
1/4 tinst* − 60 ns
CLK ↓→ RD ↑時間
tCLRH
0
―
ns
0 ns
RD ↓→ BUFC ↓時間
tRLBL
RD, BUFC
−5
―
ns
BUFC ↑→有効アドレス時間
tBHAV
A15 ∼ A08,
AD7 ∼ AD0,
BUFC
5
―
ns
負荷条件 50 pF
RD, CLK
* : tinst については , 「 (4) インストラクションサイクル」を参照してください。
2.4 V
CLK
0.8 V
tRHLH
ALE
0.8 V
AD
2.4 V
0.7 VCC
0.7 VCC
2.4 V
0.8 V
0.3 VCC
0.3 VCC
0.8 V
tAVDV
tRHDX
2.4 V
A
tRLCH
0.8 V
tAVRL
2.4 V
2.4 V
0.8 V
0.8 V
tCLRH
tRHAX
tRLDV
tRLRH
RD
2.4 V
0.8 V
tRLBL
tBHAV
2.4 V
BUFC
0.8 V
DS07-12504-6
27
MB89860 シリーズ
(7) バスライトタイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10%, FC = 10 MHz, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規格値(10MHz)
項 目
記 号
端 子
条 件
単位
備 考
―
ns
1/4 tinst*1 − 64 ns
5
―
ns
5 ns
最 小
最 大
36
有効アドレス→ ALE ↓時間
tAVLL
ALE ↓時間→
アドレス消失時間
tLLAX
AD7 ∼ AD0,
ALE,
A15 ∼ A08
有効アドレス→ WR ↓時間
tAVWL
WR, ALE
40
―
ns
1/4 tinst*1 − 60 ns
WR パルス幅
tWLWH
WR
180
―
ns
1/2 tinst*1 − 20 ns
書出しデータ→ WR ↑時間
tDVWH
AD7 ∼ AD0,
WR
140
―
ns
1/2 tinst*1 − 60 ns
WR ↑→アドレス消失時間
tWHAX
ns
1/4 tinst*1 − 40 ns
WR ↑→データホールド時間
tWHDX
AD7 ∼ AD0,
WR
60
―
ns
1/4 tinst*1 − 40 ns
WR ↑→ ALE ↑時間
tWHLH
WR, ALE
60
―
ns
1/4 tinst*1 − 40 ns
WR ↓→ CLK ↑時間
tWLCH
40
―
ns
1/4 tinst*1 − 60 ns
CLK ↓→ WR ↑時間
tCLWH
0
―
ns
0 ns
ALE パルス幅
tLHLL
ALE
65
―
ns
tXCYL − 35 ns*2
ALE ↓→ CLK ↑時間
tLLCH
ALE, CLK
70
―
ns
tXCYL − 35 ns*2
WR, A15 ∼ A08 負荷条件 50 pF
60
WR, CLK
* 1: tinst については , 「 (4) インストラクションサイクル」を参照してください。
* 2: この規格はリードタイミングにも適用します。
2.4 V
CLK
0.8 V
tLHLL
tLLCH
ALE
tWHLH
2.4 V
0.8 V
tAVLL
AD
0.8 V
tLLAX
2.4 V 2.4 V
2.4 V
2.4 V
0.8 V 0.8 V
0.8 V
0.8 V
tWHDX
tDVWH
2.4 V
2.4 V
0.8 V
A
tCLWH
tWLCH
0.8 V
tAVWL
tWHAX
tWLWH
WR
2.4 V
0.8 V
28
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
(8) レディ入力タイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10%, FC = 10 MHz, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規格値
項 目
記 号
RDY 確定→ CLK ↑時間
CLK ↑→ RDY 消失時間
端 子
条 件
単位
tYVCH
RDY, CLK
tCHYX
負荷条件 50pF
備 考
最 小
最 大
60
―
ns
*
0
―
ns
*
* : この規格はリードサイクルにも適用します。
2.4 V
CLK
2.4 V
ALE
AD
アドレス
データ
A
WR
tYVCH tCHYX
0.7 VCC
0.7 VCC
RDY
0.3 VCC
0.3 VCC
tYVCH tCHYX
(注意事項)リードサイクルでも同様にバスサイクルを延ばします。
DS07-12504-6
29
MB89860 シリーズ
(9) UART, シリアル I/O タイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10%, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規格値
項 目
記号
端 子
シリアルクロックサイクルタイム
tSCYC
SCK1, SCK2
SCK1 ↓→ SO1 時間
SCK2 ↓→ SO2 時間
tSLOV
SCK1, SO1
SCK2, SO2
有効 SI1 → SCK1 ↑
有効 SI2 → SCK2 ↑
tIVSH
SI1, SCK1
SI2, SCK2
SCK1 ↑→有効 SI1 ホールド時間
SCK2 ↑→有効 SI2 ホールド時間
tSHIX
SCK1, SI1
SCK2, SI2
シリアルクロック“H”パルス幅
tSHSL
シリアルクロック“L”パルス幅
tSLSH
SCK1 ↓→ SO1 時間
SCK2 ↓→ SO2 時間
tSLOV
SCK1, SO1
SCK2, SO2
有効 SI1 → SCK1 ↑
有効 SI2 → SCK2 ↑
tIVSH
SI1, SCK1
SI2, SCK2
SCK1 ↑→有効 SI1 ホールド時間
SCK2 ↑→有効 SI2 ホールド時間
tSHIX
SCK1, SI1
SCK2, SI2
条 件
内部クロック
動作
負荷条件 50 pF
単位
最 小
最 大
2 tinst*
―
µs
− 200
200
ns
1/2 tinst*
―
µs
1/2 tinst*
―
µs
tinst*
―
µs
tinst*
―
µs
0
200
ns
1/2 tinst*
―
µs
1/2 tinst*
―
µs
SCK1, SCK2
外部クロック
動作
負荷条件 50 pF
備 考
* : tinst については , 「 (4) インストラクションサイクル」を参照してください。
30
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
内部シフトクロックモード
tSCYC
SCK1
SCK2
2.4 V
0.8 V
0.8 V
tSLOV
2.4 V
SO1
SO2
0.8 V
tIVSH
SI1
SI2
tSHIX
0.8 Vcc
0.8 Vcc
0.2 Vcc
0.2 Vcc
外部シフトクロックモード
tSLSH
tSHSL
SCK1
SCK2
0.8 Vcc
0.2 Vcc
0.8 Vcc
0.2 Vcc
tSLOV
SO1
SO2
2.4 V
0.8 V
tIVSH
SI1
SI2
DS07-12504-6
tSHIX
0.8 Vcc
0.8 Vcc
0.2 Vcc
0.2 Vcc
31
MB89860 シリーズ
(10) 周辺入力タイミング
(VCC =+ 5.0 V ± 10%, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規格値
項 目
記号
周辺入力“H”レベルパルス幅 1
tILIH1
周辺入力“L”レベルパルス幅 1
tIHIL1
端 子
条 件
単位
TRGI, DTTI,
ADST,
負荷条件 50 pF
INT0 ∼ INT3
最 小
最 大
2 tinst*
―
µs
2 tinst*
―
µs
備 考
* : tinst については , 「 (4) インストラクションサイクル」を参照してください。
TRGI
DTTI
ADST
INT0 ~ INT3
tIHIL1
tILIH1
0.8 Vcc
0.2 Vcc
0.8 Vcc
0.2 Vcc
5. A/D 変換部電気的特性
(AVCC = VCC = 3.5 V ∼ 6.0 V, FC = 10 MHz, AVSS = VSS = 0 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C)
規格値
項 目
記 号
端 子
単位
最 小
標 準
最 大
―
―
10
bit
―
―
± 2.0
LSB
微分直線性誤差
―
―
± 1.5
LSB
総合誤差
―
―
± 3.0
LSB
AVSS −
1.5 LSB
AVSS +
0.5 LSB
AVSS +
2.5 LSB
V
AVR −
3.5 LSB
AVR −
1.5 LSB
AVR +
0.5 LSB
V
―
―
4
LSB
―
33 tinst*
―
µs
―
―
10
µA
0
―
AVR
V
0
―
AVCC
V
―
200
―
µA
分解能
直線性誤差
―
ゼロトランジション電圧
VOT
フルスケール
トランジション電圧
VFST
―
備 考
AVCC = VCC 時
AN0 ∼ AN7
チャネル間バラツキ
―
―
A/D 変換時間
アナログポート入力電流
IAIN
AN0 ∼ AN7
アナログ入力電圧
―
基準電圧
基準電圧供給電流
AVR
IR
AVR = 5.0 V
* : tinst については,「4. 交流規格 (4) インストラクションサイクル」を参照してください。
32
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
(1)A/D 用語の定義
・分解能
A/D 変換器により識別可能なアナログ変化
・直線性誤差
ゼロトランジション点(“00 0000 0000”↔“00 0000 0001”)とフルスケールトランジション点(“11 1111 1110 ”↔
“11 1111 1111”)とを結んだ直線と実際の変換特性との偏差
・微分直線性誤差
出力コードを 1LSB 変化させるのに必要な入力電圧の理想値からの偏差
・総合誤差
実際の値と理論値との差を言い , ゼロトランジション誤差 / フルスケールトランジション誤差 / 直線性誤差 / 量子誤
差および雑音に起因する誤差
理想入出力特性
総合誤差
3FF
3FF
VFST
3FE
3FE
3FD
実際の変換特性
3FD
{1LSB × N + 0.5LSB}
デジタル入力
デジタル入力
1.5LSB
004
003
VOT
002
004
VNT
003
実際の変換特性
002
1LSB
001
理想特性
001
0.5LSB
AVSS
AVR
AVSS
1LSB =
004
VFST − VOT
1022
デジタル出力 N の総合誤差 = VNT − {1LSB × N + 0.5LSB}
(V)
1LSB
フルスケールトランジション誤差
ゼロトランジション誤差
3FF
003
AVR
アナログ入力
アナログ入力
理想特性
実際の変換特性
実際の変換特性
3FE
001
デジタル入力
デジタル入力
002
実際の変換特性
3FD
VFST
( 実測値 )
実際の変換特性
3FC
VOT( 実測値 )
AVSS
アナログ入力
AVR
AVSS
アナログ入力
AVR
(続く)
DS07-12504-6
33
MB89860 シリーズ
(続き)
微分直線性誤差
直線性誤差
3FF
N+1
実際の変換特性
理想特性
3FE
{1LSB × N + VOT}
N
004
VNT
VFST
( 実測値 )
003
実際の変換特性
002
デジタル入力
デジタル入力
3FD
V(N+1)T
実際の変換特性
N−1
VNT
N−2
実際の変換特性
理想特性
001
VOT( 実測値 )
AVSS
AVR
AVSS
デジタル出力 N の直線性誤差 =
VNT − {1LSB × N + VOT}
1LSB
AVR
アナログ入力
アナログ入力
デジタル出力 N の微分直線性誤差 =
V(N+1)T − VNT
1LSB
−1
(2) 注意事項
・アナログ入力端子の入力インピーダンスについて
MB89860 シリーズの A/D コンバータは下図のようにサンプル & ホールド回路を内蔵しており , A/D 変換起動後 15
インストラクション間アナログ入力端子の電圧をサンプル & ホールド用のコンデンサに取り込みます。
そのためアナログ入力の外部回路の出力インピーダンスが高い場合 , アナログ入力サンプリング期間内にアナログ
入力電圧が安定しないことがありますので , 外部回路の出力インピーダンスは低くすること(10 kΩ 以下)を推奨い
たします。なお , 外部回路の出力インピーダンスを低くすることができない場合には , アナログ入力端子に 0.1 µF 程
度のコンデンサを外付けしていただくことを推奨いたします。
アナログ入力の等価回路
サンプル & ホールド回路
C ≡ 約 64 pF
アナログ入力端子
コンパレータ
アナログ入力インピー
ダンスが 10 kΩ 以上の
ときに約 0.1 µF のコン
デンサを付加すること
を推奨します。
R ≡ 約 3 kΩ
A/D 変換起動後
15 インストラクションサイクルを閉じます。
アナログチャネルセレクタ
・誤差について
| AVR − AVSS |が小さくなるに従って , 相対的に誤差は大きくなります。
34
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ 特性例
(1) “L”レベル出力電圧(P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27, P30 ∼ P37, P50 ∼ P57, P70 ∼ P76,
P80 ∼ P87)
(2) “L”レベル出力電圧(P40 ∼ P47)
VOL - IOL
VOL - IOL
VOL(V)
VOL (mV)
600
Ta = +25˚C
0.5
Ta = +25˚C
500
VCC = 3.0 V
VCC = 3.0 V
0.4
400
VCC = 4.0 V
VCC = 5.0 V
VCC = 6.0 V
0.3
VCC = 4.0 V
300
VCC = 5.0 V
VCC = 6.0 V
200
0.2
100
0.1
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
IOL(mA)
(3) “H”レベル出力電圧(P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27, P30 ∼ P37, P40 ∼ P47)
0
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011121314151617181920
IOL (mA)
(4) プルアップ抵抗値
RPULL - VCC
VCC - VOH - IOH
RPULL (kΩ)
1000
VCC - VOH(V)
1.0
Ta = +25˚C
Ta = +25˚C
0.9
0.8
0.7
VCC = 3.0 V
0.6
0.5
VCC = 4.0 V
VCC = 5.0 V
VCC = 6.0 V
0.4
0.3
100
0.2
0.1
0.0
0.0
−0.5
DS07-12504-6
−1.0
−1.5
−2.0
−2.5
−3.0
IOH(mA)
10
1
1
2
3
4
5
6
VCC(V)
35
MB89860 シリーズ
(5) “H”レベル入力電圧 /“L”レベル入力電圧
(CMOS 入力の場合)
(6) “H”レベル入力電圧 /“L”レベル入力電圧
(ヒステリシス入力の場合)
Vin - VCC
Vin(V)
5.0
Vin - VCC
Vin(V)
5.0
Ta = +25˚C
4.5
Ta = +25˚C
4.5
4.0
3.5
4.0
VIHS
3.0
3.5
2.5
3.0
VILS
2.0
2.5
1.5
2.0
1.0
1.5
0.5
1.0
0
0.5
1
2
3
4
5
6
0
1
2
3
4
5
6
7
VCC(V)
(7) 動作電源電流−周波数
VIHS:ヒステリシス特性で入力電圧を“H”レベル
とするスレッシュホールド
VILS:ヒステリシス特性で入力電圧を“L”レベル
とするスレッシュホールド
(8) 動作電源電流− VCC
ICC - FC
ICC - VCC
ICC (mA)
25
ICC (mA)
25
Ta = +25˚C
Ta = +25˚C
20
FC = 10 MHz
20
VCC = 5.0 V
15
10
VCC = 3.5 V
5
VCC = 3.0 V
0
FC = 8 MHz
15
FC = 6 MHz
FC = 4 MHz
10
5
0
2
36
7
VCC(V)
4
6
8
10
FC (MHz)
3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
VCC (V)
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
(9) スリープ電源電流−周波数
(10) スリープ電源電流− VCC
ICCS - VCC
ICCS - FC
ICCS (mA)
10
ICCS (mA)
10
Ta = +25°C
Ta = +25˚C
8
8
FC=10 MHz
FC= 8 MHz
6
6
VCC = 5.0 V
FC= 6 MHz
4
4
FC= 4 MHz
VCC = 3.5 V
2
VCC = 3.0 V
0
0
2
DS07-12504-6
2
4
6
8
10
FC (MHz)
3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0
VCC (V)
37
MB89860 シリーズ
■ マスクオプション一覧表(MB89865/867)
オプションの種類
オプション選択内容
パワーオンリセット
0:パワーオンリセットなし
発振安定待ち時間の初期値
0:218/Fc (s)(水晶発振子)
1:214/Fc (s)(セラミック発振子)
リセット端子出力
0:リセット出力なし
端子プルアップ抵抗
P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27, P30 ∼ P37,
P40 ∼ P47, P60 ∼ P64,
P70 ∼ P76, P80 ∼ P87
備 考
1:パワーオンリセットあり
−
パワーオンリセット時の
STBC レジスタの OSCS
ビットの初期値を選択
1:リセット出力あり
1:プルアップ抵抗なし 0:プルアップ抵抗あり
−
・1 ピンごとに選択可
・P00 ∼ P07, P10 ∼ P17,
P20 ∼ P27 はシングル
チップモード使用時のみ
「プルアップ抵抗あり」設
定可能
■ 標準オプション品一覧表
品
項 目
パワーオンリセット
発振安定待ち時間の初期値
種
MB89P867/W867
あり
18
2 /FC (s)
リセット端子出力
あり
ポート端子プルアップ抵抗
なし
■ オーダ型格
型 格
パ ッ ケ ー ジ
MB89865PF
MB89867PF
MB89P867PF
プラスチック・QFP, 80 ピン
(FPT-80P-M06)
MB89W867CF
セラミック・QFP, 80 ピン
(FPT-80C-A02)
38
備 考
ES レベルのみ
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ パッケージ・外形寸法図
プラスチック・QFP, 80 ピン
リードピッチ
0.80mm
パッケージ幅×
パッケージ長さ
14.00 × 20.00mm
リード形状
ガルウィング
封止方法
プラスチックモールド
取付け高さ
3.35mm MAX
コード(参考)
P-QFP80-14×20-0.80
(FPT-80P-M06)
プラスチック・QFP, 80 ピン
(FPT-80P-M06)
注 1)* 印寸法はレジン残りを含まず。
注 2)端子幅および端子厚さはメッキ厚を含む。
注 3)端子幅はタイバ切断残りを含まず。
23.90±0.40(.941±.016)
* 20.00±0.20(.787±.008)
64
41
40
65
0.10(.004)
17.90±0.40
(.705±.016)
* 14.00±0.20
(.551±.008)
INDEX
Details of "A" part
25
80
0.25(.010)
+0.30
3.05 –0.20
+.012
.120 –.008
(Mounting height)
1
24
0.80(.031)
0.37±0.05
(.015±.002)
0.16(.006)
0~8°
M
"A"
C
2002-2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED F80010S-c-6-6
0.17±0.06
(.007±.002)
0.80±0.20
(.031±.008)
0.88±0.15
(.035±.006)
+0.10
0.30 –0.25
+.004
.012 –.010
(Stand off)
単位:mm (inches)
注意:括弧内の値は参考値です。
最新の外形寸法図については , 下記の URL にてご確認ください。
http://edevice.fujitsu.com/package/jp-search/
(続く)
DS07-12504-6
39
MB89860 シリーズ
(続き)
セラミック・QFP, 80ピン
リードピッチ
0.8 mm
リ ー ド 形 状
ガルウィング
封 止 方 法
メタルシール
(FPT-80C-A02)
セラミック・QFP, 80ピン
(FPT-80C-A02)
0.51(.020) TYP
17.91(.705)
TYP
16.00(.630)
14.00±0.25
TYP
(.551±.010)
12.00(.472)
REF
8.50(.335)TYP
16.31(.642)
TYP
INDEX AREA
+0.08
0.35 –0.07
0.80±0.10
(.0315±.0040)
(.014±.003)
18.40(.725) REF
0.80±0.10
(.0315±.0040)
0.15±0.05
(.006±.002)
1.60(.063) TYP
4.45(.175)MAX
20.00±0.25
(.787±.010)
23.90(.941) TYP
22.00(.866) TYP
22.30(.878) TYP
C
0.80(.0315) TYP
1994-2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED F80014SC-1-3
単位:mm (inches)
注意:括弧内の値は参考値です。
最新の外形寸法図については , 下記の URL にてご確認ください。
http://edevice.fujitsu.com/package/jp-search/
40
DS07-12504-6
MB89860 シリーズ
■ 本版での主な変更内容
ページ
場所
⎯
⎯
シリーズ名を変更
MB89860/850 シリーズ → MB89860 シリーズ
⎯
⎯
旧品種の MB89855, MB89857, MB89P857, MB89W857, MB89T855 の記載
を削除
⎯
⎯
以下のパッケージを削除
DIP-64P-M01, DIP-64C-A06
13
25
■ MB89P867/W867 の EPROM 書込み
「7. ROM ライタ用アダプタと推奨ライタメーカ」の項目を削除。
について
■ 電気的特性
4. 交流規格
■ 電気的特性
32
37
変更内容
5. A/D 変換部電気的特性
「(5)推奨振動子メーカについて」の項目を削除。
ゼロトランジション電圧 , フルスケールトランジション電圧の表記方法
を変更
単位:LSB → V
AVSS/AVR ±数値 → AVSS/AVR ±数値 LSB
■ 命令一覧表
「命令一覧表」を削除
■ 命令コード一覧表
「命令コード一覧表」を削除
変更箇所は , 本文中のページ左側の|によって示しています。
DS07-12504-6
41
MB89860 シリーズ
MEMO
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DS07-12504-6
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富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル
http://jp.fujitsu.com/fml/
お問い合わせ先
富士通エレクトロニクス株式会社
〒 163-0731 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル
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本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。
本資料に記載された動作概要や応用回路例は , 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので , 実際に使用する機器での動作を保証するも
のではありません。従いまして , これらを使用するにあたってはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害な
どについては , 当社はその責任を負いません。
本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財産権やその他の権利の使用権または実施
権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用について , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うもので
はありません。したがって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を負いません。
本資料に記載された製品は , 通常の産業用 , 一般事務用 , パーソナル用 , 家庭用などの一般的用途に使用されることを意図して設計・製造されてい
ます。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保されない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を
伴う用途(原子力施設における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持のための医療機器 , 兵
器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・
製造されたものではありません。したがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談なく使用
されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。
半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火災事故 , 社会的な損害を生じさせないよ
う , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。
本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続き
をおとりください。
本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。
編集 ビジネス推進部