E5061Bネットワーク・アナライザ 及びADSを用いたワイヤレス

E5061Bネットワーク・アナライザ
ネットワーク・アナライザ
及びADSを
を用いたワイヤレス給電測定
いたワイヤレス給電測定/解析
給電測定 解析
『*本測定方式は、数100kHzオーダの磁界共鳴方式の
ワイヤレス給 電用アンテナを主な測定ターゲットとしています。
異なる周波数帯や異なる給電方式のアンテナを測定する場合や、
冶具やケーブル等測定環境の影響が大きい場合は、誤差が増加す
る事があります。』
アジェンダ
・ワイヤレス給電の原理とAC電力伝送解析手法
・実測事例
・ADSを組み合わせた解析
2
1
ワイヤレス給電
ワイヤレス給電の
給電の主な方式
磁界共鳴方式
電磁誘導方式
周波数 主に数100kHz
周波数 ~数100kHz
周波数 ~数MHz
距離
距離 ~10cm程度
距離
~数m
負荷
電界結合方式
~数cm
負荷
負荷
・従来の方式
・コイルで磁界結合
・近距離伝送
・新方式:急増中
・LCで共振させる
・長距離伝送
・電極を対抗させて伝送
・近距離伝送
アジレントの測定ソリューションの
メインターゲット
3
磁界共鳴方式の
磁界共鳴方式の動作原理
LC共振により強力な磁界を発生させるのがポイント
LC共振回路
給電回路
V
受電回路
(AC部分:アンテナ)
V
V
t
t
V
V
t
t
C
t
C
DC
電源
ダイオード検波
L
L
負荷
4
2
磁界共鳴方式の
磁界共鳴方式の動作原理
LC共振回路
給電回路
受電回路
(AC部分:アンテナ)
V
V
V
t
t
V
V
t
t
C
t
C
DC
電源
ダイオード検波
L
L
負荷
I
I
I
t
I
t
t
t
5
一般的には・・・
一般的には・・・
受電回路
給電回路
V
t
V
t
C
C
ダイオード検波
DC
電源
L
L
負荷
I
I
t
Pin=V x I
Pout=V x I
t
DC給電部分~DC受電部分の伝送効率を
電力計等を用いて測定している
アンテナ部分は意外と評価されていない・・・。
6
3
磁界共鳴方式のアンテナの
磁界共鳴方式のアンテナのRF的
のアンテナの 的な評価
LC共振回路
給電回路
受電回路
(AC部分:アンテナ)
C
DC
電源
C
ダイオード検波
L
L
負荷
LC共振回路
(AC部分:アンテナ)
V
V
t
AC電圧源
Z≠50Ω
L
I
t
C
C
L
任意の
インピーダンス
(Z=R+jX)の負荷
I
t
t
Pout=V x I
Pin=V x I
電圧、電流、電力
全てで評価したい。
7
磁界共鳴方式のアンテナの
磁界共鳴方式のアンテナのRF的
のアンテナの 的な評価
C
50Ω
C
L
L
50Ω
S21測定は
50Ω系~50Ω系に
伝わる電圧比
でしかない・・・。
S21
8
4
50Ωの信号源と、
AC電圧源は何がちがうの?
9
ネットワーク・アナライザの50Ω信号源
信号源とは・・・
ネットワーク・アナライザの
信号源とは・・・
出力電圧を1Vと設定すると・・・
50Ω
2V
2x(1/2)
=1V
50Ω 2x(1/2)
=1V
50Ω
50Ω系
50Ω
2V
2x(1/3)V
=0.666V
100Ω
2x(2/3)V
=1.333V
25Ω
2x(1/3)V
=0.666V
50Ω
測定物のインピーダンスにより
かかる電圧が異なる。
2V
2x(2/3)V
=1.333V
10
5
AC電圧源
電圧源とは・・・
電圧源とは・・・
50Ω
測定物のインピーダンスが
何Ωであっても
同じ電圧がかかる
出力電圧を1Vと設定すると・・・
1V
50Ω 1V
1V
100Ω 1V
1V
25Ω 1V
11
ワイヤレス給電用
ワイヤレス給電用アンテナ
給電用アンテナ解析
アンテナ解析ソフトウェア
解析ソフトウェア
E5061Bネットワーク・アナライザ
(オプション:3L5)+別売ソフトウェア
NEW
C
L
C
【ワイヤレス給電用解析ソフトウェア】
理想的なAC電圧源~任意のインピーダンス負荷までの、
AC電圧、電流、電力、電力効率を、
E5061Bネットワーク・アナライザ(オプション:3L5)の
画面にリアルタイムに表示します。
L
電力効率(%)=(出力有効電力/入力有効電力)x100
出力電力 (W)
入力電力(W)
入力電流(Apeak)
AC電圧源
入力電圧
(Vpeak)
*ユーザが指定
被測定物
出力電流(Apeak)
負荷
Z=R+jX
出力電圧
(Vpeak)
12
6
ワイヤレス給電用
ワイヤレス給電用アンテナ
給電用アンテナ解析
アンテナ解析ソフトウェア
解析ソフトウェア
(型番
型番:PS-X10-100)
型番
入力電流
出力電流
出力電圧
電力効率
E5061Bネットワーク・アナライザ
(オプション:3L5にインストール可能)
*本ソフトウェアを使用するためにはFull2Port校正を実施するための、校正キットが必要です
13
ワイヤレス給電測定
ワイヤレス給電測定に
給電測定に最適な
最適な
E5061B(オプション
オプション:3L5+005)ネットワーク・アナライザ
ネットワーク・アナライザ
オプション
ネットワーク・アナライザ(NA)モード
インピーダンス・アナライザ(ZA)モード
|Z|
S21
S11
Zθ
S22
Ls
Cs
被測定物
S12
測定可能周波数
5Hz~3GHz
入力電流
出力電流
出力電圧
電力効率
ワイヤレス給電用アンテナ解析ソフトウェア
別売ソフトウェア
型番:PS-X10-100
14
7
アジェンダ
・ワイヤレス給電の原理とAC電力伝送解析手法
・実測事例
・ADSを組み合わせた解析
15
磁界共鳴方式の
磁界共鳴方式の動作原理
例えば給電側のLC共振回路に
ついて考える
C
C
L
L
16
8
LC直列共振周波数
直列共振周波数における
直列共振周波数における電圧
における電圧と
電圧と電流
共振旬周波数fo=1/(2π√LC)において
Z=(1/jωC)+jωL=0Ω
出力と逆相の
大きな信号
入力電圧は
小さくても。
無限大@fo
1/jωC
jωL
過大な電流が
流れる
1E1
mag(V2)
コイル両端の電圧
7E1
1
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1.0
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
freq, MHz
アンテナコイルにも過大な電流が流れる。
(コイルの両端には過大な電圧発生)
大きな磁界が放射される。
理想状態では無限大。
周波数
17
LC共振周波数
共振周波数における
共振周波数における電圧
における電圧と
電圧と電流
1/jωC
制限される
jωL
1E1
mag(V2)
コイル両端の電圧
ESR
7E1
1
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1.0
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
freq, MHz
実際には、
電流はコイルのESRで制限される。
これにより電力伝送効率が落ちる。
周波数
18
9
1次側
次側のコイルのみインピーダンス
モード)
次側のコイルのみインピーダンス測定
のコイルのみインピーダンス測定(ZAモード
測定
モード
|Z|
ZΘ
233Ω
89.4deg
L
37uH
2.3Ω
Ls
Rs
Center=1MHz
19
1次側
次側のコイルのみインピーダンス
モード)
次側のコイルのみインピーダンス測定
のコイルのみインピーダンス測定(ZAモード
測定
モード
|Z|
ZΘ
C
L
-4.3deg
2.43Ω
1MHzで共振するように
約680pFのコンデンサをつける。
Center=1MHz
20
10
50オーム
オーム系
測定(NAモード
モード)
オーム系でのS21測定
での
測定
モード
-1.2dB
コンデンサ
あり
-25dB
C
C
L
コンデンサ
なし
L
Center=1MHz
21
電力効率測定(
電力効率測定(ワイヤレス給電解析
ワイヤレス給電解析ソフトウェア
給電解析ソフトウェア)
ソフトウェア)
入力電流
出力電圧
出力電流
電力効率
電力効率(%)=(出力有効電力/入力有効電力)x100
出力電力 (W)
入力電力(W)
入力電流(Apeak)
AC電圧源
入力電圧
(Vpeak)
*ユーザが
指定
被測定物
出力電流(Apeak)
負荷
Z=R+jX
出力電圧
(Vpeak)
AC入力電圧=1V
負荷インピーダンス=32Ω
22
11
例えばコイルの距離
えばコイルの距離を
距離を離してみる・・・
コイル間距離:近い
コイル間距離:遠い
23
コイル間距離
コイル間距離の
間距離の依存性解析結果
(ワイヤレス給電解析
ワイヤレス給電解析ソフトウェア
給電解析ソフトウェア)
ソフトウェア)
入力電流
出力電圧
入力電流
出力電圧
Up
出力電流
電力効率
出力電流
電力効率
Up
コイル間距離:近い
Up
Down
コイル間距離:遠い
コイルを離すと、大電圧がでるが、実は電力効率は悪い。
24
12
ADS(advanced design system)2011を
を
使用すれば
使用すれば、
すれば、より詳細
より詳細な
詳細な解析が
解析が可能です
可能です。
です。
25
一般的には・・・
一般的には・・・
受電回路
給電回路
V
t
V
t
C
C
ダイオード検波
DC
電源
L
L
負荷
I
I
t
Pin=V x I
Pout=V x I
t
DC給電部分~DC受電部分の伝送効率を
電力計等を用いて測定している
26
13
DCから
からDCまでの
から までのシミュレーション
までのシミュレーション
ネットワークアナ・ライザモードで
アンテナを実測した
Sパラメータを読み込み
複雑な周波数特性でも忠実に再現できる
HA RMONIC BA LA NCE
Vdcs
V_DC
SRC5
Vdc= 5 V
Harmoni cBal ance
HB1
Freq[1]=RFfreq
Order[1]=19
I_Prob e
Idcs
SwitchV
SWIT CHV1
V
Diod e
DIODE4
M odel=D1
Diode
I_Probe
DIODE5
Iouts
Mo del=D1
Diod e
DIODE6
M odel=D1
Diode
DIODE7
Mo del=D1
Vins
SwitchV
SWIT CHV2
V
Vf_Square
SRC4
Freq= RFfreq
Meas
Eqn
Vdc
V_DC
SRC6
Vdc= 5 V
I_Prob e
Idc
C
C7
C=10 p F
2
Re f
C
C1
C=Cs
C
C2
C=Cs
S2P
SNP1
Fi le=" Coil s_27_turns.s2p"
M easEqn
Wirele ssPowerSparam
Pouts=Vouts[0]*Iou ts.i [0]
Vouts=Voutsp-Voutsn
Pdcs=Vdcs[0]*Idcs.i[0]
effi cs= Po uts/Pdcs
Prfi ns=(rea l(Vins[1])*real (Iin s.i[1])+im ag(Vins[1])*im ag(Ii ns.i[1]))/2
Var
Eqn
VAR
VAR4
Cs=69 5 pF
Rl= 75 Ohm
Var
Eqn
VAR
VAR2
RFfreq=1 M Hz
SwitchV
SWIT CHV4
V
SwitchV
SWIT CHV3
V
Vf_Square
SRC7
Freq= RFfreq
Meas
Eqn
C
C8
C=10 p F
C
C9
C=Cs
C
C11
C=Cs
R
R1
R=Rl
0.8
Voutsn
Diod e
DIODE11
M odel=D1
Diode
I_Probe
DIODE9
Iout
Mo del=D1
Diod e
DIODE8
M odel=D1
Diode
DIODE10
Mo del=D1
Voutp
C
C10
C=1 uF
0.5
0.4
m1
RFfreq=1.000E6
mag(effics)=0.726
0.3
0.2
R
R2
R=Rl
0.1
Voutn
0.0
m2
RFfreq=1.000E6
mag(effic)=0.707
8.00E5
XFERP
XFer3
Lp=Ls*Kc
K=Kc
R1=Rs Ohm
R2=Rs Ohm
C1=0 pF
C2=0 pF
C=7 pF
Var
Eqn
M easEqn
Wirele ssPowerSparam1
Pout=Vout[0]*Iout.i[0]
Vout=Voutp-Voutn
Pdc=Vdc[0]*Idc.i[0]
effi c=Pout/Pdc
Prfi n=(real (Vi n[1])*rea l(Ii n.i [1 ])+im ag(Vi n[1])*i mag (Iin.i[1]))/2
m1
m2
効率
0.7
0.6
Vin
I_Pro be
Iin
Voutsp
C
C3
C=1 uF
mag(effic)
mag(effics)
1
I_Pro be
Iin s
VAR
VAR3
Kc=0 .14
Rs=2.5 Ohm
Ls=36.5 uH
8.50E5
9.00E5
9.50E5
1.00E6
1.05E6
1.10E6
1.15E6
1.20E6
RFfreq
インピーダンス・アナライザモードで
アンテナを実測した
インピーダンスパラメータを入力
値を任意にモディファイして色々試せる
Page 27
アンテナのSパラ
アンテナの パラ実測
パラ実測データを
実測データを用
データを用いて
ADS上
上でシミュレーション
m1
indep(m1)=100.000
plot_vs(real(Vouts[::,0]), Rl)=4.996
RFfreq=1000000.000000
10
HA RMONIC BA LA NCE
Vdcs
VAR
VAR2
RFfreq=1 M Hz
VAR
VAR4
Cs=682 pF
Rl=100 Ohm
Di ode
DIODE4
M odel=D1
Diode
I_Probe
DIODE5
Iouts
M odel=D1
Vins
1
SwitchV
SWIT CHV2
Vf_Square
SRC4
Freq=RFfreq
I_Probe
C
Iins
C7
C=10 pF
Meas
Eqn
C
C1
C=Cs
2
Re f
C
C2
S2P
C=Cs
SNP1
Fi le="Coil s_27_turns.s2p"
Di ode
DIODE6
M odel=D1
Diode
DIODE7
M odel=D1
Voutsp
C
C3
C=1 uF
R
R1
R=Rl
0.70
6
0.65
m1
4
Voutsn
0.60
m2
indep(m2)=100.000
plot_vs(mag(effics), Rl)=0.711
RFfreq=1000000.000000
2
M easEqn
WirelessPowerSparam
Pouts=Vouts[0]*Iouts.i [0]
Vouts=Voutsp-Voutsn
Pdcs=Vdcs[0]*Idcs.i[0]
effics=Pouts/Pdcs
Prfins=(real(Vins[1])*real(Iins.i [1])+im ag(Vins[1])*im ag(Ii ns.i[1]))/2
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
mag(effics)
Var
Eqn
V
V
効率
m2
8
Var
Eqn
SwitchV
SWIT CHV1
0.75
出力電圧
Harm onicBalance
HB1
Freq[1]=RFfreq
Order[1]=19
I_Probe
Idcs
real(Vouts[::,0])
V_DC
SRC5
Vdc=5 V
0.55
0.50
200
Rl
0.8
0.7
m1
効率
負荷抵抗掃引
定格と
にした
定格と計算しやすさを
計算しやすさを考
しやすさを考え負荷を
負荷を100Ωにした
出力電圧は
が期待される
出力電圧は5Vが
期待される
周波数掃引
1MHzで
とした
MHzで効率最大になるよう
効率最大になるようCs=682pFとした
になるよう
効率は
が期待される
効率は71.1%が
期待される
mag(effics)
0.6
0.5
0.4
0.3
m1
RFfreq=1.000E6
mag(effics)=0.711
0.2
0.1
0.0
8.00E5
8.50E5
9.00E5
9.50E5
1.00E6
1.05E6
1.10E6
1.15E6
1.20E6
RFfreq
Page 28
14
実際の
実際の回路で
回路で測定
SIMでは5.00V
給電側 = 5.0V x 73mA = 365mW 受電側 = 5.06V^2 / 100Ω = 256mW
効率 = 256 / 365 = 70.1%
SIMでは
では71.1%
では
概ね良好な
良好な相関が
相関が取れている。
れている。
Page 29
ワイヤレス給電測定
ワイヤレス給電測定に
給電測定に最適な
最適な
E5061B(オプション
オプション:3L5+005)ネットワーク・アナライザ
ネットワーク・アナライザ
オプション
ネットワーク・アナライザ(NA)モード
S11
インピーダンス・アナライザ(ZA)モード
|Z|
S21
Zθ
S22
Ls
Cs
被測定物
S12
入力電流
出力電流
出力電圧
電力効率
ワイヤレス給電用アンテナ解析ソフトウェア
ADSと組み合わせれば
より詳細な解析が可能
* 別売ソフトウェア
30
15