環境経営推進部 千葉県千葉市美浜区中瀬1-8 〒261-8507 電話番号:043-211-1111(代表) 043-211-1149(直通) ファクシミリ:043-211-8019 http://www.sii.co.jp/eco/ 社会との共存と 地球環境との 調和をめざして この印刷物に使用している用紙は、 S I Iグループ 森を元気にするための間伐と 間伐材の有効活用に役立ちます。 植物油インキを使用しています。 社会・環境報告書 印刷工程で有害廃液を出さない「水なし印刷」を採用しています。 発行日2011年7月 次回発行2012年7月 1-1108/6000/CO/SE 2011 SIIグループ事業概要 目次 SIIグループの製品は身近なパーソナル機器からレストランやタクシーで使用する機器、オフィスや 研究所、工場などの設備として、 また、部品類は多くの製品のキーパーツとして社会のあらゆるとこ ろで皆様にご利用いただいています。ここでは、SIIグループの代表的な製品をご紹介いたします。 S I I グループ事業概要 メカトロ 1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ トップメッセージ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 S I I グループの C S R ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ハイライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 【価値の提供】 お客様の視点で、お客様の声を大切に ・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 ウオッチムーブメント クオーツムーブメントは世界的なベ ストセラー、機械式ムーブメントは 世代を超えて愛用される製品です。 機械式腕時計 伝統の精密技術の結晶、機械式腕 時計。温かみのある時を刻み続け ます。 ハードディスク用部品 腕時計製造で培った精密加工技術 を活かしたハードディスクドライ ブ用部品です。 サーマルプリンタ (メカ・ユニット・周辺機器) POS、医療計測、物流などの業 種に小型・軽量・高速なサーマル 印字式の製品を提供しています。 全自動内面研削盤 小径ベアリング、車載部品を高 精度、高能率に研削する省スペ ースなCNC内面研削盤です。 【公正・誠実な企業活動】 コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス リスクマネジメント ・・・・・・・ 11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 知的財産活動、情報セキュリティ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 誠実な購買活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 電子デバイス 【人間尊重と人材育成】 社員に対する支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 安心して働ける職場環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 【社会との共存】 地域・社会とともに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 液晶デバイス 液晶パネル、タッチパネルなどの 開発、光学設計力、実装技術によ り、薄型で美しい表示を実現。 CMOS IC 小型、低消費電力、高信頼性。モバ イル機器や家電製品、車載電装など 身近なところで活躍しています。 水晶振動子 フォトリソグラフィー技術により 小型・高精度化を実現。低消費電 力化にも貢献しています。 インクジェットプリントヘッド 屈指の印字安定性と多様なインク 適応性を活かし、各種印刷ニーズ に応える製品を提供しています。 マイクロ電池 モバイル機器のメモリーや時 計機能を確実にバックアップ し、安心を提供しています。 【環境との調和】 S I I グループの環境経営 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 環境目標と実績/環境会計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 21 事業活動と環境負荷 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 システム アプリケーション 環境に配慮した製品 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 地球温暖化防止への取り組み 3R活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 化学物質管理、生物多様性への取り組み ・・・・・・・・・・・・・ 27 28 29 拠点概要と環境負荷 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 オーダーエントリーシステム 外食産業向けオーダリングシステ ムです。レストラン、居酒屋、ゴ ルフ場などで幅広く活躍中です。 電子辞書 ビジネスパーソンや医学・翻訳の スペシャリスト、学生のための電 子辞書を提供しています。 PHS音声端末/データ通信モジュール 無線通信や小型端末の技術を駆使 してユビキタス社会の進化に貢献 しています。 大型プリンター 業務用プリンターに求められる 効率性と信頼性を高い技術で実 現します。 無線決済端末 無線カード決済をサポートす るクレピコ。多くのタクシー 会社で導入されています。 科学機器 分析・計測装置 集束イオンビーム装置、プロー ブ顕微鏡などがナノテクノロ ジーの世界で活躍しています。 蛍光X線分析装置 環境規制により使用が制限されて いる鉛などの含有検査に広く用い られています。 放射線スペクトル分析装置 放射線を精密に測定します。 学術研究や安全管理に幅広く 利用されています。 ネットワーク製品群 通信機器や運用管理製品群など、 通信事業者から一般企業まで幅 広い分野で利用されています。 社 名 : セイコーインスツル 株式会社(略称:SII) 従業員数: (単独) 設 立 : 1937年(昭和12年)9月7日 2,748名 (出向者除く) 株式会社 和光 10% 18% 35% 売上比率(連結) 従業員比率(連結) (2011年3月31日現在) 37% セイコークロック 株式会社 セイコータイムシステム 株式会社 41% セイコースポーツライフ 株式会社 (2011年3月31日現在) メカトロ 電子デバイス システムアプリケーション 科学機器 セイコーホールディングス 株式会社 日本 海外 セイコープレシジョン 株式会社 お問い合わせ先 千葉県千葉市美浜区中瀬1−8 〒261−8507 セイコーインスツル株式会社 環境経営推進部 TEL:043−211−1149 FAX:043−211−8019 ホームページ http://www.sii.co.jp/eco/ 本報告書に掲載していない詳細な情報や最新情報はホームページで ご覧いただけます。 59% セイコーオプティカルプロダクツ 株式会社 2010年度(2010年4月∼2011年3月) * ただし、それ以前からの取り組みや、最新の活動報告も一部含んでいます。 セイコーウオッチ株式会社 年間売上高 : S I I社会・環境報告書 ● (連結) 11,507名 決 算 期 : 3月(年1回) 1 報告対象期間 セイコーホールディングス グループ 資 本 金 : 72.56億円 (2010年度連結) 1,672億円 報告対象範囲 ● セイコーインスツル (株)の各事業所、営業所、ならびに関連会社。 * 環境報告は国内8拠点、海外7拠点(ISO14001認証取得) を中心に報告して います。 会社概要 (2010年度単独) 1,160億円 編集方針 ● 本報告書はSIIグループの環境活動や社会性への取り組みをス テークホルダーの皆様に分かりやすく報告することを目的に発行 しています。 ● 作成にあたっては環境省発行の 「環境報告書ガイドライン (2007 年版)」など各種ガイドラインを参照しました。 セイコー NPC 株式会社 Web 本文中には で表記しています。 S I I社会・環境報告書 2 トップメッセージ 「企 業としてあり続 けるために」 企業活動を担うのは社員です。私は企業行動憲章を 地球環境の改善に貢献できるものづくりを進めてまい 理解し実践する社員一人ひとりに、高い倫理観を持 ります。 った人間になって欲しいと思っています。厳しい競 地球温暖化防止と同様に生物多様性の保全も重要で 争が求められる経済社会においても倫理観は不可欠 す。2010年10月に名古屋で開催された生物多様性 のものです。倫理的に正しい行動を前提とする競争、 条約の締約国会議においては、名古屋議定書と愛知目 それをSIIの文化として根付かせていきたいと願って 標が採択されました。企業においても生物多様性保全 います。そのためにより一層の人材育成に努めてい の責任を果たしていかなければなりません。 きます。 SIIでは2011年4月に「生物多様性行動指針」を制 定しました。今後は事業活動が及ぼす生物多様性への グローバル企業としてやるべきこと 影響を把握しながら生物多様性保全に貢献していき ます。 世界のどの地域においても、企業に対する社会的 責任への期待は高く多様化しています。企業は地域 SIIならではの技術で社会に貢献する や社会の課題や期待を意識し、事業活動が及ぼす影 セイコーインスツル株式会社 代表取締役社長 響に配慮する必要があります。SIIは世界各地に拠点 SIIは技術理念として『匠・小・省』を掲げていま を構え地域や社会から恩恵を受ける企業として、働 す。この理念を背景に、SIIは腕時計の技術を源とす く人々を尊重し、地域とのコミュニケーションを図 る多岐にわたる技術の展開を探求してきました。私 りながら誠実な事業活動を展開します。SIIの社会的 は技術者には現状で満足して欲しくないと思ってい 責任の遂行が社会的課題の解決の一助となれば幸い ます。技術は常に進化し変化を重ね、行きつくこと です。 はないからです。改定した企業行動憲章にも「技術 の研鑽に努める」ことを宣言しました。 持続可能な地球環境を目指して 新たな技術や製品の開発には、技術者たちの飽く なき探究心とともに、互いの意見を率直に出し合い 東日本大震災を経て 2011年3月11日、まさしく想定外の大地震が東 日本を襲いました。被災されました皆様に謹んでお 今回の大地震を教訓にして「不屈のSII」を創って 東日本大震災を経て、日本の、そして世界のエネル 議論するワイガヤの企業文化が不可欠と考えていま いくとともに、『誠実・信頼・感謝』というSIIの理 ギー事情が大きく転換しようとしています。そして地 す。『匠・小・省』を駆使した開発を通じ、技術も 念のもと、被災地域や日本の復興に少しでもお役に 球温暖化防止のためには、これまで以上に安全性の高 社員も活き活きとした会社に、そして技術で社会に 立てるよう尽力していく所存です。 い再生可能エネルギーの普及が望まれます。SIIでは 貢献できる企業にしていきたいと強く願っています。 従来のCO 2 排出削減を鋭意推進するとともに、再生可 そのためには、それを支えるマネジメントの率先垂 能エネルギー活用の可能性を検討していきます。 範の姿勢も重要です。経営トップとして真摯に努め 見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を心 よりお祈り申し上げます。 倫理観を持った人材、会社を育てる また、製品面でも環境への配慮を重点的に推進して 今回の被災地である東北地方は、SIIにとって重要 な製造拠点がありますが、社員全員が無事であった 2010年11月に社会的責任の国際規格 ISO26000 います。SIIでは、製品自らの環境性能を向上したグ こと、拠点の建物等に大きな被害がなかったことは が発行されました。これを一つの契機にSIIでは企業 リーンプロダクツに加え、SIIの製品が組み込まれるこ 幸いでした。事業活動の復旧にあたっては、お取引 行動憲章を改定しました。改めて、企業経営におけ とでお客様の製品の環境性能を向上できること、また、 先様はじめ、ステークホルダーの皆様に多大なるご るトップマネジメントの責任、並びに企業の社会的 人々が生活する環境の保全に貢献できるという概念を 協力を賜り厚く御礼を申し上げます。 責任およびコンプライアンスの重視を強調しました。 『グリーンプロダクツplus』と位置づけ、より一層の 3 S I I社会・環境報告書 ていく所存です。 本報告書をお読みいただき、ご意見とご指導を賜れ ば幸いです。心より宜しくお願い申し上げます。 2011年7月 S I I社会・環境報告書 4 SI IグループのCSR (Corporate Social Responsibility = 企業の社会的責任) SIIが目指すCSRの考え方 SIIが考えるCSR SII はCSRを基本的CSRと能動的CSRという2つの見 方で捉えています。基本的CSRは、法令で定められたこ とを守り、企業倫理にかなった行動を取ることで、公正 CSRのテーマ 能動的CSR 企業倫理 に秩序を守り信頼を得る、企業の基盤ともいうべき責任 です。能動的CSRは、法令遵守のような義務的なもので 理念とコーポレートアイデンティティー 理念 誠実・信頼・感謝 はなく、ステークホルダーにとって有意義な価値を積極 基本的CSR 法令遵守 的に提供し、一人ひとりの満足を高めていくものです。 環境、人権、雇用 安全衛生、品質 サプライチェーンマネジメント 公正な取引、コンプライアンス 製品安全・責任 CS、個人情報保護、情報開示 メセナ、フィランソロピー リスクマネジメント、 ガバナンス CSR活動の目標と実績 コーポレートアイデンティティー 時を創り、時を活かし、時を豊かに 発想指針 匠・ときめき 行動指針 勤勉・創造 SIIの理念「誠実、信頼、感謝」は、SIIと社会・ス テークホルダーとのかかわり方の基本姿勢を示すもので 環境指針 共存・調和 す。SIIのCSRはこの理念の中に原点があり、持続可能 な社会に期待される企業の姿としてその意志を表明した のが「SII企業行動憲章」です。この憲章は、社内外の環 2010年度は、活動方針を「グローバル企業に相応しいCSR活動を推進する」とし、CSR活動に取り組みました。 企業行動憲章 価値の提供 (関連ページ:9・10) 2010年度の目標・計画 2010年度の主な実施項目 ● お客様満足度向上への継続的取り組み ● ● 製品安全・技術法規制点検の実施と指 ● 摘問題点の100%改善 ● 製品安全教育<3回/年>と各国技術 法規制セミナー実施 ● 製造の業務プロセス点検実施への反映 ● UD実践としての<グリーンデザイン> の要素検討 お客様満足度向上への継続的取り組み 13部門40の新モデル対象、40件の指摘と 100%の是正完了 ● 教育・セミナーを計8回実施 ● 22事業部門の国内・海外の製造ラインを中心に 実施 ● IT活用状況の現場点検を実施 ● <グリーンデザイン>の提案と要素の調査分析 ● 業務におけるGUI実践開発(計5件) ◎ : 目標以上に達成 ○ : ほぼ達成 △ : 一部達成 評価 ○ ○ ◎ 2011年度の目標・計画 ● お客様満足度向上への継続的取り組み ● 製品安全・技術法規制点検の実施と指摘問題 点の100%改善 ● 製品安全教育<3回/年>と各国技術法規制セ ミナー実施 ● 業務プロセス点検実施 ○ ○ ● 放射能汚染に対する放射線検査を実施し出荷 保証する ● <グリーンデザイン>評価項目の検討 ● GUI開発事例によるガイドライン化 境の変化に対応し、2011年4月に改定しました。 企業行動憲章 公正・誠実な企業活動 (関連ページ:11-14) SII企業行動憲章 (2005年10月制定 2011年4月改定) SIIグループは、経済社会の発展を担うとともに、いつ の時代にあっても社会から必要とされ、信頼される存在 でありたいと考えています。SIIグループ各社および社員 は、高い倫理観を持って社会的責任を果たしながら、社 会とステークホルダーへ新しい価値を提供し、持続可能 な社会の創造を目指します。 第3条 人間尊重と人材育成 ● 社員の人格と多様性を尊重し、安全で働きやすい環境を実 現します。成長を支援し、公正な評価と処遇に努めます。 ● 事業活動において関わる全ての人々の人権と人格を尊重します。 ● 高い倫理観を持ち、創造性と専門性に優れた人材の育成に 努めます。 ● 技術の研鑽に努め、社会的に有用で、安全性と品質が高 ● 環境問題への取り組みは人類共通の課題と認識し、主体的 に行動します。 します。 ●「良き企業市民」として、積極的に社会貢献活動を行います。 と信頼の向上を図ります。 ● グローバルな事業活動においても、この憲章に従いながら、 ● 遵法はもとより、個人情報・顧客情報をはじめとする各 種情報を正しく管理し、倫理的で公正、誠実な企業活動 を行います。 ● 政治や行政との健全な関係を保ち、社会の秩序や安全に 脅威を与える反社会的勢力には、毅然とした態度で対応 します。 5 ● 社会と対話し、適正な情報開示を行い、開かれた企業を目指 い製品やサービス、新しい価値を提供し、お客様の満足 第2条 公正・誠実な企業活動 S I I社会・環境報告書 2010年度の主な実施項目 ● 海外拠点のコンプライアンス体制の整備 ● ● オンライン形式のコンプライアンス教 ● 育の継続実施 ● コンプライアンス意識調査の定例実施 ● ● 本社部門、事業別リスクマネジメントの継続実施 ● 緊急時対応力の強化 ● (国内拠点)バイヤー教育、購買監査、サプライヤー認 定制度の更新完了、リスクマネジメントの更なる充実 ● (海外拠点)バイヤー教育、サプライヤー認定の更な る充実 海外拠点のコンプライアンス推進員の設定 全社員・役員を対象に実施 全社員・役員を対象に実施 ● 接待・交際費使用運用基準の設定と運用状況の監査 ● 本社部門で合計44項目のリスクに対して対応策を実施 ● 東日本大震災における災害対策本部による状況把握と対応 ● バイヤー教育、購買監査、サプライヤー認定制度 の更新、リスクマネジメント実施 ● バイヤー教育、香港/中国圏サプライヤーの認定 実施 ◎ : 目標以上に達成 ○ : ほぼ達成 △ : 一部達成 評価 △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2011年度の目標・計画 ● 海外拠点のコンプライアンス体制の整備 ● オンライン形式のコンプライアンス教育の継 続実施 ● コンプライアンス意識調査の定例実施 ● 本社部門、事業別リスクマネジメントの継続実施 ● 緊急時対応体制の見直し ● バイヤー教育リニューアル、購買監査および サプライヤー認定制度の効率化、リスクマネ ジメントの更なる充実 第4条 環境との調和 第5条 社会との共存 第1条 価値の提供 2010年度の目標・計画 ステークホルダーの関心に配慮した経営を行い、各国の発 展に貢献します。 第6条 経営トップのコミットメント ● この憲章の精神を率先垂範の上、実効ある体制を確立し、 SIIグループへの徹底を図るとともに、取引先にも促します。 ● この憲章に反する事態が生じたときは、自らが問題解決にあた り、説明責任を遂行の上、自らを含め厳正な処分を行います。 企業行動憲章 人間尊重と人材育成 (関連ページ:15・16) 2010年度の目標・計画 2010年度の主な実施項目 ● (海外関連会社)行動規範、行動ガイド ● ライン、人権宣言の作成12拠点 ● 海外関連会社の新人事制度の構築及び 再構築(中国3拠点) ● 健康づくりに関する支援・推進 ● 救命講習会を国内6拠点にて実施 ● (国内外製造拠点)作業環境リスク点検 の定例実施 6拠点で行動規範、行動ガイドライン、人権宣言 作成 ● 中国3拠点で新人事制度の構築及び再構築を実施 特定保健指導実績(10.7%) ● 救命講習を国内6拠点にて実施(222名受講) ● SIIグループ総合安全点検(自主点検)を国内全 拠点と海外製造拠点にて実施 ● ◎ : 目標以上に達成 ○ : ほぼ達成 △ : 一部達成 評価 △ ○ ○ ○ ○ 企業行動憲章 社会との共存 (関連ページ:17・18) 2010年度の目標・計画 2010年度の主な実施項目 ● 各拠点での地域貢献の継続実施 ● ● 各拠点での体験学習、インターンシッ プなどの受け入れ継続 各拠点で地域清掃などを実施 ● 各拠点で体験学習、インターンシップなどを受け 入れ 2011年度の目標・計画 ● (海外関連会社)行動規範、行動ガイドライン、 人権宣言の作成12拠点 ● 海外関連会社の新人事制度の構築及び再構築 (タイ) ● 健康づくり支援(特定保健指導 実施率45%) ● 救命講習を国内6拠点にて実施 ● SIIグループ総合安全点検(自主点検)を国内 全拠点と海外製造拠点にて実施 ◎ : 目標以上に達成 ○ : ほぼ達成 △ : 一部達成 評価 ○ ○ 2011年度の目標・計画 ● 各拠点での地域貢献の継続実施 ● 各拠点での体験学習、インターンシップなど の受け入れ継続 企業行動憲章「環境との調和」はP19∼P30を参照して下さい。 S I I 社会・環境報告書 6 ハイライト グリーンプロダクツplus - SIIのエネルギーソリューション- 製品自らの環境性能だけでなく、 “ お客様の製品の環 境性能も向上”、また“人々が生活する環境の保全にも 貢献できる”、そんなSIIの『グリーンプロダクツplus 』 発電 の概念にもとづいたSIIならではのエネルギーソリュー ションをご紹介します。 高効率化 電気を匠に 創りだす SIIの 保有技術 小型化 エネルギー ハー ベ スティン グ ワールド 腕時計で培ったSI Iのさまざまな技術を、 SI Iらしく高効率化して発電、小型化し て発電、 SI Iらしく蓄電を大容量化、大出力化、そしてそれらをSI Iらしく制御する ことでエネルギーハーベストの世界に貢献します。 マイクロメカニクス 材料・電気化学 歯車等の微小なムーブメント部品その 機械式腕時計のぜんまい材料 ものと、歯車を組み合わせた輪列などの (SPRON)やクオーツ式腕時計の 機構に活かされています。 銀電池などに見られます。 コンセントがなくても光、熱、振動、電 SENSOR NETWORK 磁波、温度差など身の回りにある微小な エネルギーを収穫して電力として活用で きる、電池交換がいらなくなる、充電や 制御 電源の心配がいらなくなる、などエネル ギーハーベストに期待できることはさま 電気を効率的に ざまです。微小なエネルギーをあつかう 使いこなす 磁気回路 ローパワーIC クオーツ時計で針を動かすための クオーツ時計における水晶駆動用ICや 小型モーターの設計などに 電流制御ICなどに見られ、超低電力化に 活かされています。 寄与しています。 解析技術 のはSIIの得意とする分野です。 SIIでは、これまでも人の腕から放出される熱 を利用した熱発電ウオッチ「サーミック」 低消費電力化 の開発をはじめ、現在では携帯電話向けの 高効率のソーラー充電器や、ワイヤレス ぜんまいや歯車輪列などの最適設計 センサーネットワーク「Mr.匠エネ」 をするための機構解析や、モーターの などを商品化しています。今後も 磁場解析に活用されています。 蓄電 電気をコンパクトに SIIの 技術理念 ためておく 大容量化 大出力化 EMERGENCY さらにSIIの技術を活かして、 技術の進歩に伴い、さまざ WATCH まな分野でローパワー化、 ワイヤレス化が進んでき ました。エネルギーの ワイヤレス化にも SIIの技術は貢献 していきます。 新しい分野でもお役に立て るように努めていき ます。 「匠」:一歩進んだものを、 「小」:ミニマムなサイズで、 「省」:環境にやさしく創ること。 これを、 ” SYO” ismとして表しています。 7 S I I社会・環境報告書 S I I 社会・環境報告書 8 価値の提供 お客様の視点で、お客様の声を大切に お客様相談室 SIIお客様相談室では、お客様からのお問い合わせやご相 消費生活用製品安全法の施行に合わせ、SIIホームペー SIIはお客様にお届けする製品を、お客様の視点に立って、安全に、そして安心してお使いいただくために、 談などに、迅速で正確、誠実な対応を心掛けています。寄 ジに「重要なお知らせ」アイコンを設置しています。SII 全グループを挙げて幅広い品質保証活動を展開しています。 せられたご意見、ご要望、お困りの声は、関係する事業部 の製品の安全事故情報及び重要品質情報を、速やかに且 と共有し、製品の品質改善など有効に活用させていただい つ的確にお客様にお伝えし、お客様の不利益を最小限に ています。 くい止めるよう努めています。 品質基本方針 「お客様価値を創造するQ(Quality 品質)、C(Cost コスト)、D(Delivery 納期)、S(Safety&Service 製品安全及びサービス)を提供する」 これは SIIグループの品質基本方針です。品質のみ ならず、コストも納期もそして製品の安全性も含め、 お客様にご満足いただきたい、という私たちの強い 意志が込められています。この品質方針を具体化す るために、品質保証推進体制を構築し、以下を基本 政策として取り組んでいます。 1.品質、製品安全に関する国内外の技術法規制、 各種規格の遵守 2.開発・設計段階での品質、製品安全の作りこみ のしくみづくりと人材育成 3.品質、製品安全に関する情報の共有化 Web 品質情報の開示 射線検査の実施、海外顧客からの放射能に対する非汚染 また、製品の取扱相談窓口や修理サポート・サプライ窓 証明書の要求等が多発しました。SIIでは、事故発生直後 口の対応改善などを提言し、お客様にご満足いただけるア から、この事態にすばやく対応すべく、全事業部門の品 フターサービスの品質向上にも力を注いでいます。 質保証責任者を招集し、全社の製品に対する放射線測定 の実施を指示し展開しました。 SIIでは、万が一 、SIIの製品による事故が発生した場合 ユニバーサルデザイン(UD)への取り組み は、報告ルールに則って経営トップへは10分以内に迅速 SIIのUDの基本的な考えは<人に誠実であること>です。 に報告するとともに、全社で情報の共有化を図り、問題の <気配り> <多様さ> <美しさ> の3つをキーワードに活動 早期解決と未然防止に向けた水平展開を実施しています。 しています。 ユニバーサルデザインの考え方 製品安全教育 製品安全意識の向上と安全技術者を育成するために、 基礎教育に加え、電気安全規格検討WGを開催し、より 専門的な電気安全規格の知識を習得するプログラムを 行っています。 品質保証推進体制 人に誠実であること Universal Design は人の多様性を認め、 創造的に対処していくものづくりです 気配り 多様さ 美しさ ユーザーにとって、 解りやすく 使いやすいものであること ユーザーが、個々の条件、 嗜好、用途にあった ものを選択できること ユーザーに高い 満足と共感を 提供できること 開発段階からの品質の作りこみ 品質問題やバラツキの原因は、多くの場合、開発・設 製品安全教育での実習 計段階に原因があります。SIIが品質向上活動として特に 力を入れて推進しているのが、この開発・設計段階で品 質を作りこみ、技術完成度を徹底的に高めることです。 グローバルな業務プロセス点検 本社品質保証部門による「業務プロセス点検」を、海 2010年度は、業務用プリンターの外装デザインをはじ イコンなどの瞬読性を重視しました。特に注意を喚起する め、インターフェイスを含めたタッチパネル画面のUDに取 アイコンのみ効果的な色を使用することで、色による煩雑 り組みました。画面デザインの開発にあたっては「視覚的 さを抑えています。また、メンテナンス用には白をベース な簡潔さ」、「直感的な把握しやすさ」、「操作の優先度」に とした画面にし、操作性も向上させました。 その施策として、品質工学や統計的手法、3次元 外を含めた全事業部門を対象に実施しています。これは CAD、CAE、機器分析などを活用した技術者の思考力の 品質を作りこむために、開発から製造にいたる業務の全 一般的にタッチパネル画面は、色による視認性でデザイ 向上や、設計条件や加工条件のパラメータの同時最適化 プロセス実施の確実性、意識レベル、改善の進捗などを ンするためカラフルになりがちですが、今回取り組んだ画 による品質ばらつきの最小化などを、品質保証部門、研 点検するものです。点検は、製造部門を中心にした点検 面デザインでは色使いを極力抑え、黒をベースに文字やア 究開発部門、生産技術部門、分析評価部門他が共同して と、開発・設計部門を中心にした点検とを毎年交互に行 取り組んでいます。 います。 2010年度の点検では特にITシステムやその管理状況 安全・安心を作りこむ品質保証 の点検も実施しました。他部門の参考になる事例は、全 SIIの製品安全への基本的な考えは、「お客様へ安全な 社に水平展開しています。継続的に実施してきた結果、 製品、サービスを確実に提供し、お客様の安心と信頼を レベルが着実に向上し、ものづくり力が高まってきたこ 高めること」です。製品安全連絡会を設置し、SIIグルー とを実感しています。 プの全製品について定期的に製品安全・技術法規制点検 9 S I I社会・環境報告書 今後はこれまでのノウハウを活かしながら、業務用端 末や民生機器へ展開していきます。 また、環境やエネルギーにも配慮した「グリーンデザ イン」の検討に着手しました。 グッドデザイン賞受賞 SOMA RunONE 300PACE (ソーマ ランワン300ペース) 上質さと機能性を進化させた センサー付きランニングウオッチ ラフなどの基本機能に加え、歩数計測が可能な加速度センサー 状態を検証しています。 事故では放射能汚染が問題となり、各国の輸入規制や放 重点をおきました。 「RunONE 300PACE」は、ランニングに必要なクロノグ を実施し、販売製品の安全性と各国技術法規制への適合 2011年3月に起こった東日本大震災に伴う福島原発 大判マルチファンクションプリンター LP-2050 が搭載されています。30゜傾けた大型ディスプレイや、大きく 現場での 業務プロセス点検 押しやすいボタンを採用するなど、推定スピードやペース、推 定走行距離などを走りながら確認しやすいデザインです。 多機能化されているが、最小限のボタ ン操作でブラインド操作できるユーザ ビリティーが評価されました。 S I I 社会・環境報告書 10 公正・誠実な企業活動 コーポレート・ガバナンス 多様なステークホルダーの信頼維持には、 株 主 総 会 監督機能 選任・解任 執行機能 コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 経営戦略会議 CSR委員会 執行役員 CIC本部 技術本部 監査役会 (社外監査役2名) によるコンプライアンスに反する行為について、取引先の 皆様からも情報提供いただけるようになっています。ま 会計監査人 た、社内に相談窓口も設置しています。なお、通報・相談 事業ユニット 子会社 財務本部 人事総務本部 内部統制推進室 場合に通報ができるよう、社外弁護士を窓口とするSIIヘル 解任 コンプライアンス委員会 総合企画本部 織体制や仕組みを整備するとともに、必要な施策を実施 し、ステークホルダーの皆様の信頼を得ながら企業価値 報告 リスクマネジメント委員会 SIIは、経営の透明性、公正性の確保を重要な経営課題 社内においてコンプライアンスに反する行為を発見した プラインを設置しています。SIIヘルプラインは、当社社員 選定・解職 代表取締役 の一つとして位置付けています。その実現のために、組 選任・解任 取締役会 合理的で透明性のあるガバナンスをどう構 築し経営を監視するかが重要と考えます。 内部通報制度 コーポレート・ガバナンス体制 経営監査室 法人の監査計画を把握し、定例会合での情報共有により 監査の実効性確保に努めています。 (1)会社の機関の内容 取締役会は、取締役8名で構成され、原則毎月開催 に関する教育テーマ、疑問に感じている事柄などについての 意見も収集し、今後の施策に活かす予定です。 実施期間:2011年5月3日∼6月2日 対 象 者:SII 及び国内関連会社の社員および役員 回 答 者:4,124名(前回:3,754名) ます。 回 答 率:84.5%(前回:79.2%) 2010年度のSIIヘルプラインへの通報は0件、相談窓口 への相談件数は17件でした。 コンプライアンス教育 Q1 自分の業務に関係する法 律・ルールを認識・意識して 仕事をしていますか? 24.4% ラインクイズ形式の教育を、国内のSIIグループの全ての SIIは、2006年に、取締役会において、「内部統制シ ループに関する重要事項の決定を行っています。社外監 ステムの基本方針」を決議後、毎年、整備状況を取締役 また、コンプライアンスを率先垂範すべき経営幹部に 査役は、取締役会全てに出席し、SIIと特別の利害関係の 会で確認のうえ、この方針の継続を決定しています。 対してコンプライアンスの重要性を再認識させるべく、 ない独立した立場から、取締役会の意思決定の妥当性・ 2008年からは、経営監査室と内部統制推進室で構成し 2010年8月から毎月、コンプライアンス意識啓発教育 適正確保の観点から適宜質問・助言等を行っています。 たCIC本部を中心に内部統制システムの整備を推進して を実施しています。 1.6% 9.5% アンスを徹底するために、2010年度も回答必須のオン (2)内部統制システムの整備 Q2 法律・ルールの遵守は重 要だという意識が、あなたの 部門には浸透してますか? 0.6% 経営トップから社員一人ひとりに至るまでコンプライ (2010年度13回)し、経営に対する監督及びSIIグ 監査役会は、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成 遵法意識の浸透度、定着度を把握するコンプライアンス意 識調査を、昨年に引き続き実施しました。コンプライアンス の内容は定期的に経営トップおよび監査役に報告されてい の向上に取り組んでいます。 コーポレート・ガバナンス体制の状況 コンプライアンス意識調査を実施 役員・社員に実施しました。 89.9% (前回88.2%) ■ 認識・意識している ■ どちらともいえない ■ 認識・意識していない 74.0% (前回71.0%) ■ 浸透している ■ どちらともいえない ■ 浸透していない います。 し、ほぼ毎月開催(2010年度10回)しています。各監 金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告 査役は、監査役会で決定した監査方針や計画等に従い、 対応としては、従来の自主的取り組みから2009年10月 監査を実施し、監査結果等の意見交換、経営会議体等へ 以降、上場会社のセイコーホールディングス株式会社の の出席等を通じて、職務執行状況を把握し、内部統制シ 事業継続上のリスクマネジメント 子会社として、SIIグループの体制整備を進めています。 リスクマネジメント ステムの整備を監査しています。社外監査役は、監査役 また、適時・適正な会社情報の開示とインサイダー取引 事業活動に関連した様々なリスクに対し、 の供給を目指し、生産を中断させないリスクマネジメン 会全てに出席し、監査方法等のほか、取締役の職務執行 防止を徹底するため情報開示委員会を中心とした体制を 適切に管理してステークホルダーの皆様に トを実施しています。職場内の作業改善レベルの活動か についての意見表明を行っています。 整え運用しています。 安心・安全をお届けしたいと考えています。 ら、設備投資を必要とする抜本的な改善、さらには新規 また、各監査役は、会計監査人の有限責任あずさ監査 Web の工場建設での免震構造の採用など、体系的に取り組ん 内部統制システムの基本方針 全社リスクマネジメントの取り組み コンプライアンス 生産工場では、リスク発生時においても継続的な製品 社長が委員長を務め、本社部門の委員を中心に構成す でいます。東日本大震災の際、免震構造を採用した効果 もあり被害を回避できました。 に向けては、各海外子会社よりコンプライアンス推進員を るリスクマネジメント委員会を設置しています。委員会 今回の東日本大震災では、計画停電、燃料供給の不足 選任しました。 では、本社部門及び事業部門のさまざまなリスクを選 や物流の停滞など外的要因による想定外の事象がありま 出・共有して活動を進めています。経営会議体での報告 したが、今後も事業継続性を強化していきます。 法令の遵守、高い倫理観を持っての公正・ 誠実な活動は、企業活動の基本であり、コ SII 行動規範・行動ガイドライン や、定期的な経営トップによるレビューを通じて、経営 ンプライアンスの徹底に努めています。 SII企業行動憲章の内容を実践し、SIIグループの全ての と一体となったリスクマネジメントのPDCAを確実に回 役員・社員が遵守しなければならない基本的事項を定め しています。 災害時への備え SIIの国内拠点では、水・食料、寝具、その他の防災備 コンプライアンス体制 た「SII行動規範」と具体的かつ詳細な行動基準を明示し 東日本大震災の際には震災当日に震災対策本部を設置 蓄を計画的に準備しています。東日本大震災では、社員 SIIではコンプライアンス委員会を設置し、コンプライ た日本国内向け「行動ガイドライン」を制定しています。 し、各拠点の状況に対応した活動を展開しました。社員 はもとより、当社で被災されたお客様に対しても、避難 アンス意識の普及啓発、問題事例発生時の対策検討などを SII行動規範は英語版と中国語版も作成し、海外子会社に は全員無事で建物・機械設備の大きな被害がなかった一 場所を確保するとともに、これらの防災備蓄品を提供す 行っています。 も日本国内同様に遵法と倫理的行動の徹底を図っていま 方で、ライフラインの寸断の影響もあり、課題があるこ ることで、交通機関の再開まで一時待機することができ 内部統制システムの基本方針に従い、コンプライアンス す。現在は、海外子会社向けの行動ガイドラインについ ともわかりました。今回の震災を機に反省点を踏まえ、 ました。また、東北にある各拠点に対しても、防災備蓄 体制の継続的な充実・向上を図り、現在は国内外子会社に て内容検討を行っています。 さらに効果的なマネジメント体制を目指して、改善して 品を有効に活用するなどグループ内での支援ができまし いきます。 た。 おける体制整備を進めています。海外子会社での体制整備 11 S I I社会・環境報告書 Web SII行動規範 S I I 社会・環境報告書 12 公正・誠実な企業活動 知的財産活動 は、発明者にとって魅力があり、より強い特許の取得を 促す制度になっています。 誠実な購買活動 購買管理マニュアル SIIでは、購買部門のルールや倫理、および購買業務上 知的財産は事業活動上の重要資源と考え、 また、2009年度から発明に対するインセンティブを サプライヤーの皆様とのパートナーシッ の管理ポイント等をまとめたマニュアルを設定し、基本 開発等の成果の知的資産としての獲得とそ より向上させるため、多数の発明を行った発明者を褒賞 プを大切に、公正で誠実な購買活動を進 ルールとして運用しています。海外拠点向けに英語版、 の活用に積極的に取り組んでいます。 する制度を新設しています。 めています。 中国語版も発行しています。 2011年4月現在、SIIグループで保有している特許 知的財産活動の基本方針と体制 は、国内で約2000件、海外では約3200件です。 SIIでは以下の購買方針のもとで、購買活動を進めてい 中・長期方針「知的財産を尊重・重視する企業風土の醸 成」を掲げ、知的財産部門、研究開発部門、生産技術開発 啓発・研修制度 部門が三位一体の活動を行うとともに、開発戦略・事業戦 全社員の知的財産に関する知識・モチベーションを向 略に沿った知的財産活動に取り組んでいます。 上させ、強い権利の取得・他社権利侵害回避のための知 2010年度はCSR活動の一環として、SIIの環境配慮型製 識を習得するために、各社員のレベルにあわせて設定し 品の普及促進に寄与すべく、それら製品への知的財産面か た教育コースを設け、継続した教育に取り組んでいます。 らのサポート活動を実施しました。 知的財産関連団体への活動支援 発明補償・褒賞制度 購買方針 知的財産関連団体における理事・委員への就任、講師 発明を奨励し、SIIの技術競争力向上に資するために、 の派遣等を行い、当該団体から特許庁に対する提言への 1965年度から発明者に対する補償・褒賞制度を運用し 寄与、地域の知財戦略実現・推進へのサポートなど、知 ています。改正特許法35条に対応して2005年4月に導 財立国へむけた活動の支援を行っています。 ます。 下請代金支払遅延等防止法(下請法)の遵守 下請法は国内の購買活動において特に重要な法律です。 SIIでは、本社に下請法事務局を置き、日常業務における 適切な指導、下請法の教育等を通じてグループの購買関 SIIグループ購買方針 1. ミニマムコストの追求 2. CSR (1)コンプライアンスの強化 (2)グリーン購入の推進 (3)リスクマネジメント 3. サプライヤーパートナーシップの強化 4. 上記を含め購買機能改革・強化 入した新たな補償制度、その他の発明者への褒賞制度 係者との連携のもと遵守に取り組んでいます。 尚、公正な取引の観点からSIIグループの関係者の問題 や懸念をご指摘いただけるよう、コンプライアンス通 報・相談窓口を設置しています。 購買リスク管理 購買部門の役割として、購入部品の供給停止というリ スクを最小限に抑えることは重要です。代替先、代替品 の探索はもとより、サプライヤーの経営状況も定期的に 確認しています。 また、キーパーツを定義し、その製造拠点所在地を管 サプライヤー認定制度 SIIでは、サプライヤー認定基準を用いて公平な取引先 情報セキュリティ 可用性の向上 ITインフラの進展に伴い、SIIではさまざ 情報資産としてのシステムやデータを保管するサー 選定を図るとともに、購買サプライチェーンでCSR体制 バー・ストレージを仮想化技術を用いて集約、冗長化す 認定サプライヤーを、単一事業の取引に限定すること ることで、システムの安定稼動とデータの保護を図りま なく、グループ全体のサプライヤーとしてパートナー 持・改善に努めています。 した。あわせて省電力、省スペース化によるグリーンIT シップ強化に努めています。 お客様をはじめ、ステークホルダーの皆様からお預か せんでしたが、通信障害や停電の影響を受けました。 りする個人情報等のさまざまな情報を保護し、機密情報 今後は災害時への備えの一つとしてクラウドサービス の漏洩を防ぐことは、企業の社会的責任として極めて重 等の利用を視野に入れ、より可用性の高い環境を実現し 要です。また、内部統制上も情報セキュリティは大きな ていきます。 ウエイトを占めています。 SIIでは、これらの情報を管理する情報システムを、グ ループの重要な資産と位置付け、情報セキュリティの強 化を図っています。 迅速に状況確認を行ない、対応することができました。 購買部門基礎教育 購買業務に関わる基礎知識の修得を目的として、購買 担当者と管理者をはじめ、設計/製造/生産管理等の部門 にも教育を実施しています。2008年度からは対象範囲 の実現に向けて取り組みました。 東日本大震災では幸いデータ消失などの被害はありま します。2011年3月に発生した東日本大震災の際も、 を構築していきます。 まな視点から情報セキュリティの確立と維 情報セキュリティの考え方 理することで、地震等の地域災害発生時には迅速に対処 SIIグループのサプライヤー認定基準 ● 誠実で公平な取引、人間尊重、社会との共存等を 実行するための仕組み を海外拠点にも広げ、受講者総数は延べ1000名を超え ています。2010年度より教育内容のリニューアルに取 り組んでおり、今後、より充実した教育体系を構築し、 実施していきます。 ● 安定した経営状況 ● 環境管理体制 技術面でのセキュリティの強化 企業情報漏洩対策として、メールデータや電子文書の ● 品質管理体制 ● 機密情報/ 納期 / 生産等の管理体制 一元管理、IT資産管理やPC操作ログ収集等、さらなるセ キュリティ強化に取り組みました。 情報セキュリティ体制 SIIの情報セキュリティの基本原則である「情報システ ムセキュリティ方針」および「情報システムセキュリ 今後もスマートフォンを始めとするモバイル端末の利 用など、IT技術の変化に適合したセキュリティ管理を実 2010年度末時点で国内では約1600社のサプライヤー 施していきます。 を認定登録しています。2010年度は、初期に認定した ティ管理規程」を基に整備体制と各種ルールを定め、体 系的かつ効率的な管理を実施しています。 2004年度に開始したサプライヤー認定制度に基づき、 サプライヤーの再評価をほぼ完了し、海外拠点が直接取 Web 個人情報保護ポリシー 引しているサプライヤーの認定を開始しています。 中国での購買教育 購買監査 本社購買部門は国内22購買部門を対象に、購買管理マ ニュアルに準じた監査を実施し、改善事項の指摘、改善 方法の指導を行っています。 13 S I I社会・環境報告書 S I I 社会・環境報告書 14 人間尊重と人材育成 社員に対する支援 SIIでは社員が安心して自己の能力を発揮し 成長できる環境づくりを進めています。 人権の尊重 【制度と利用実績】 年度 2008年 2009年 2010年 育児休職 11名 23名 20名 育児短時間勤務 28名 37名 36名 介護休職制度 0名 1名 2名 介護短時間勤務 0名 1名 1名 制度 尊重することを明示し、グループ内での徹底を図ってい ます。 人材の育成 は普通救命講習会を定期的に開催しています。これまで SIIでは、快適な職場環境づくりに継続的 国内拠点で延べ849名(2010年度は222名)の社員が に取り組んでいます。 受講し、救命技能を身につけました。SIIの社員が1人で 普通救命講習会の実施 AED(自動体外式除細動器)の導入に伴い、各拠点で も多く救命技能を身につけられるように、今後も積極的 安全衛生の考え方 に救命講習を実施していきます。 すべての社員が「安全で、安心して働ける」、すべて SIIではSII企業行動憲章で、事業活動において関わる全 ての人々の人権と人格を尊重すること、社員の多様性を 安心して働ける 職場環境 技術・技能の伝承 の社員が「心身ともに健康である」ことが企業を支える SIIでは、技術・技能の伝承および後継者の育成を目的 根幹をなすものと考えています。2008年に定めた「SII に、高度な専門性を保有している社員をプロフェッショナ グループ労働安全衛生方針」のもと、SIIグループすべて ル人材として認定する「プロフェッショナル人材制度」を の拠点において、高い安全意識を持って事業活動を行っ 導入しています。この制度には、研究開発、設計、生産技 ています。 SIIの目指す社員像は高い倫理観を持ち、創造性と専門 術などを専門とするスペシャリストと、加工、組立など製 性に優れた人材です。育成にあたっては人事部門による 造業務を専門とするマイスターのコースがあり、各々3段 階層別教育、品質、環境、知的財産など職種別の専門教 階のレベルが設定されています。 Web SII グループ労働安全衛生方針 SIIグループ安全衛生管理体制と情報の共有化 普通救命講習会 社員の心身の健康を支援 育や職場におけるOJTなどを通して実施しています。こ 2011年3月現在、46名のスペシャリストと16名の SIIでは事業所単位の安全管理体制に加え、グループ横 健康は個人の財産でもあります。SIIでは社員が心身と の他、新入社員については「メンター制度」を導入して マイスターが認定され、それぞれの分野で活躍し、後継者 断で安全管理を統括するSIIグループ安全管理運営機構を もに健康であることを目指し、健康づくり活動を推進し います。この制度は新入社員一人に対して一人の先輩社 を育成しています。今後は、海外拠点にもこの制度を導入 構築しています。 ています。 員をメンター(良き相談相手)として任命し、指導や支 していきます。 援を継続的に行う制度です。 また、SIIでは自分のキャリアや評価に対して自ら責任 を持つ自立・自己責任型社員の育成に注力しています。 高齢者雇用の推進 SIIでは高齢者雇用を積極的に推進しています。2010 「社内公募制度」、「フリーエージェント(FA)制度」、 年度からは定年を満61歳到達後の3月31日に延長し、 「公募留学制度」などの制度を設け、社員個人の意欲を 自己の能力発揮に高い意欲を持つ高齢者の活躍の場の拡 尊重し、キャリア選択の幅を広げる支援をしています。 充を図りました。また、2006年よりグループ内の業務 拠点の担当者で構成する「SIIグループ安全管理担当者 2008年4月から特定健康診査と特定保健指導の実施 会議」では、各拠点の活動報告のほか、法令改正や社内 が始まりました。2010年度も、40歳以上の人を対象と ルールの確認など、安全に関する情報の共有化を図りま したメタボリックシンドロームに着目したセミナーや、 した。今後も定期的に開催し、グループ内の安全管理レ 個人を対象とした特定保健指導を実施しました。 ベル向上に取り組んでいきます。 また、東日本大震災の経験を踏まえ、現状の安全衛生 また、39歳以下の予備群を対象に同様の指導や、生活 習慣の身近な改善を指導し、その成果も顕著に現れてき 管理体制の課題などを是正していきます。 ました。 安全に関する点検と調査 家族と一緒に健康づくり をサポートすることを目的とした高齢者雇用会社である 全SIIグループの人事制度の統一 「株式会社セシカ」を設立しています。 SIIでは、社員はみんな平等であるという考えのもと、 SIIでは安心して働ける労働安全衛生環境の維持向上の 肩こり・腰痛予防などに対して実践を交えた健康セミ 国内・海外のどの拠点においてもSIIグループとしての同 ため、毎年、事業所毎に行なう職場安全巡回等に加え、 ナーや、家族も一緒に参加できるウオーキングを継続的 海外の製造拠点を含めたSIIグループ全拠点を対象に、工 に開催しています。 じ価値観・評価基準に基づく人事制度の構築を進めてい 「お父さん応援講座」を開催 ます。この制度は、各々の国の法律遵守はもちろん、文 盛岡セイコー工業(株)では、ワークライフバランス推進の一環 場火災予防点検、作業環境リスク点検、建物設備安全点 化や慣習にも配慮しながら、国内・海外関係会社人事部 として「お父さん応援講座」を開催しました。18名の父親が参 検の3つの点検を実施しています。 門と本社人事部門とがコミュニケーションをとりながら 加し、子育ての楽しさや父親の役割をさまざまな視点から見直 構築しています。 し、育児参加の意義やワークライフバランスの重要性などを学 びました。 ワークライフバランスの実現 2010年度からは、この3つの点検の実施時期をあわ 2010年度はウオーキングを4回開催し、延べ300名 が参加しました。毎回、趣向を凝らした企画で、楽しみ にしている社員も増えてきました。 せ「総合安全点検」として実施しています。 今後も、毎年定期的に実施し、SIIグループ「総合安全 点検」の定着を図っていきます。 SIIでは社員の一人ひとりが能力を充分に発揮できるよ うに、仕事と家庭生活との両立を支援する各種制度を定 めています。制度は継続的に充実を図り、なかでも介護 休職制度は対象家族のうち一人については3年間の休職 ウオーキング を取得することができる制度にしています。2010年10 健康相談窓口の設置 月からは時間単位休暇制度を導入し、より柔軟な働き方 SIIでは外部専門機関と提携し、24時間体制でいつで が可能になりました。今後も継続的に働きやすさを実現 していきます。 15 S I I社会・環境報告書 お父さん応援講座 海外拠点での総合安全点検 も健康相談が可能な窓口を設置しています。 S I I 社会・環境報告書 16 社 会 と の 共存 地域・社会とともに 「良き企業市民」として本業を活かした活動や地域社会への貢献を通じて、社会との共存を目指しています。 「良き企業市民」として本業を活かした活動や地域社会へ の貢献を通じて、社会との共存を目指しています。 学術振興による社会貢献 シンガポールにおける技術振興 シンガポール駐在員事務所は、海外研究開発の拠点と (財)新世代研究所はSIIの出資により1993 年に設立 「メカ時計セミナー」を開催 盛岡セイコー工業(株)(略称:MSI)では、一般の方々を対 SIIの各拠点では、工場見学の受け入れや就業体験に協力して 象に機械式腕時計の組立が体験できる「メカ時計セミナー」を、 います。栃木事業所では継続的に高校生や大学生のインターン 2007年より定期的に開催しています。「機械式腕時計のファ シップの受け入れを行っています。企業人としての一般教育か ンを増やしたい」という思いを込めて、これまで103名の方に ら製造現場での実習まで幅広く体験してもらい、発表会も開催 参画していただきました。 しています。 MSIではこの他、2006年より「いわて機械式時計士技能評 価」を実施しています。これは機械式腕時計の技能評価を通じ してシンガポール科学技術研究庁傘下の国家研究機関や、 て、技能の普及と向上、および後進への継承を行い、日本の機 シンガポールの大学と共同開発を推進しています。 械式腕時計の復興を目指すものです。 されました。ナノサイエンスにおける新しい研究概念の 環境という視点では、国立マイクロエレクトロニクス 創出と異分野研究領域間の融合促進のための総合的調査 研究所(IME)とMEMSデバイスを真空封止する新しい 研究活動などを行い、人類社会の発展とその基盤である パッケージの技術開発を推進しています。これにより、 学術の振興に寄与することを目的としています。 小型化・低消費電力化が実現できます。 実習生の発表 また、国立高機能電算処理研究所(IHPC)と、コン ● ナノ科学研究の推進 ナノ科学に新しい研究の概念を創出することを目的と して物理学から生物学、先端ナノ計測技術にいたるまで ピュータシミュレーションを用いた3次元での製造設 として「時を計る」研究会を運営し、「時」と「時計」に関し 24回広州地区大学生日本語弁論大会」に協賛しました。 メカ時計セミナー Think the Earthプロジェクトへの参加 Think the Earthプロジェクトは「エコロジーとエコ 清掃活動 義援活動 Seiko Instruments(Thailand)Ltd.(略称:SIT)では、 SIIの各拠点では周辺地域の清掃活動を行なっています。 様々な義援活動を行なっています。タイで多発した洪水の被害 SII はプロジェクト発足時より事業パートナーとして参 Seiko Instruments Singapore Pte.Ltd.(略称:SIS)で に対し、タイ赤十字社やボランティア団体である泰國義徳善堂 加し、初のプロジェクト製品として地球時計(北半球 は、「Clean and Green Singapore 2010」に参加し、アド を通じ、救援物資を提供しました。また、東日本大震災の際も ミラルティ公園の清掃を行いました。 タイ赤十字社とChulalongkorn Hospitalを通じて義援金を送 「科学は融合するⅡ−ナノ科学の進展−」や、時流の研 ノミーの共存」をテーマに2001年に発足したNPOです。 究ニーズに応じた特定テーマ研究会の開催など数多くの 研究に取り組みました。 領事館、広州日本商工会、および広東外語外貿大学共催の「第 とに成功しました。 て技術、歴史、文化・社会などの観点から考察しました。 この他、異分野の研究領域間の融合を図る合同研究会 広州精工技術有限公司(略称:GSW)では、在広州日本国総 備設計を推進し、試作費用や時間を大幅に削減するこ 5つの研究会が活動しました。また、ユニークな研究会 就業体験への協力・教育支援 版)を開発しました。その後、南半球版や、アルミ素材 りました。 のバージョンなどラインアップに加えてきました。これ らの地球時計を通じて地球について考え、行動するきっ かけにして欲しいと願っています。 Think the Earthプロジェクトから生まれる商品や サービスの売上の一部は、プロジェクトの活動を支 えるとともに、NPO、NGOの支援にも使われて 第5回合同研究会「科学は融合する」 ● 公開市民講座 ATIフォーラム 科学技術の最新の話題を広く提供し、一般の方々の知 います。 wn-2 silver wn-2は地球針(24時間針)を持つ 的好奇心に応える公開市民講座を定期的に開催していま “watch”で、この“watch”には「地球 す。2010 年度は「宇宙の創生とマルチバース」、「うま を見る」と「地球の時計」とふたつの意 味はなぜ好まれるのか」の二つの話題を取り上げ、約 味があります。地球温暖化をはじめ、地 100 名の参加をいただきました。 なお、ATIは新法人制度のもとで2012年4月より『公 益財団法人 新世代研究所』としてより公益性の高い事業 を行うべく移行申請を行っています。 Web 17 ATI http://www.ati.or.jp/ S I I社会・環境報告書 植樹活動 広州精工電子有限公司(略称:GSI)では会社と労働組合との 同じくSITでは、タイ赤十字社の臓器提供プロジェクトに協力 協賛で植樹活動を行いました。社員174名が参加し、広州市内 し、有志の社員174名が登録をしました。 の中国科学院華南植物園にクロガネモチ10本を植えました。 球規模の問題を、ふだんの暮らしの中で 「自分のこと」と感じて行動するきっか けになることを願っています。 Web Think the Earthプロジェクト http://www.thinktheearth.net/jp/ S I I 社会・環境報告書 18 環境との調和 SIIグループの環境経営 SIIでは3つのグリーン「グリーンプロセス・グリーンプロダクツ・グリーンライフ」を基本コンセプトと するグリーンプランを策定し環境経営を実践しています。 グリーンプラン概念図 緊急事態への対応訓練 環境経営推進体制 環境マネジメントシステム セイコーインスツル(株)の社長のもと、環境担当役員を 各拠点では緊急事態を想定し、対応策やコミュニケー 最高責任者として、SII グループの環境マネジメントシステ ションに関する手順書を整備しています。手順書に基づ ムの推進体制を構築し、本社の環境経営推進部が事務局とな いた緊急事態対応訓練を定期的に実施し、手順書の有効 り、各拠点や事業部と協力しながら推進しています。SII 環 性を確認することにより、汚染物質の拡大防止の方法を 境推進委員会では、SII グループの目的・目標の審議、各拠 実践で習得しています。 点からの活動報告や情報交換を行い、全グループで環境活動 SII は、グループ全体として、また各拠点においても環境マ を着実に推進していくことを確認しています。 ネジメントシステムを構築し、Plan−Do−Check−Actの グリーンプロセス グリーンプロダクツ 環境にクリーンな製造 環境に負荷の 少ない製品 内部監査は、環境マネジメントシステムと環境パフォー マネジメントサイクルを確実に回し、環境パフォーマンスの 社 長 マンスの継続的な向上を主眼に、客観性・独立性を保ち 向上に努めています。「SIIグループ環境方針」に基づき、環 環境担当役員 ながら実施しています。監査員は、他の拠点や本社から 境活動における中期目標や年度目標を策定し、これらの目標 環境監査チーム その活動実績は定期的に本社へ報告され、本社では全グルー SII では国内、海外の主要拠点でISO14001認定取得をし ています。(P30参照) Web も参加することにより、高い有効性と拠点間の情報交換 SII 環境推進委員会 は各拠点の環境マネジメントシステムによって展開されます。 による相乗的な効果を狙っています。 SII 専門分科会 ●省エネルギー分科会 ●公害・廃棄物対策分科会 ●紙資源有効活用分科会 ●化学物質分科会 ●商品エコロジー分科会 環境経営推進部 プを統括した環境マネジメントシステムを運用しています。 2010年度の内部監査の結果は、国内拠点、海外拠点 ともに、環境側面、力量・教育訓練及び自覚、運用管理 に関する指摘が多い結果となりました。 国内・海外拠点 ISO14001認証取得拠点 内部監査の信頼性を上げていくためには、内部監査員 事業所長・関連会社社長 の育成が必須です。SIIでは内部監査員教育の他、内部監 内部監査チーム グリーンライフ 環境を守る生活 事業所環境委員会 ●マネジメント レビュー Act Plan ●マネジメント レビュー 環境管理責任者 ●SIIグループ環境方針 ●計画 査員のリフレッシュ講座も設け、監査員のスキルアップ 専門分科会 各事業部 各事業部 ●環境方針 Plan ●計画 Act Check Check SII グル−プ環境方針 ●点検 ●点検 Do SII グループ PDCA 全社環境教育 ●実施 ●運用 SIIグループは良き企業市民として、企業活動と地球環境との 調和をめざし、環境の保全と継続的向上に努め、全ての生命と 共生できる持続可能な社会の実現に貢献する。 環境活動 指 針 CEAR(環境マネジメントシステム審査員評価登録セン SII 本社が主催する環境教育は、一般教育、専門教育、 2. 環境関連の法規制、協定等を遵守し、環境汚染の未然防止を図る。 3. 製品・サービスを通じて環境保全に貢献する。 (1)ライフサイクルにわたって環境負荷を低減した製品・サービスを提供する。 リキュラムは毎年見直しを行い、年度の環境教育計画を 策定し、各拠点に受講を要請します。2010年度の本社 主催の教育には130名(累計2,709名)が参加しました。 います。本社主催の教育の他、各拠点でも独自の環境教 定されました。 育や啓発活動を実施しています。 この制度は、森林整備活動を実施した一年間で、その森林が吸 収したCO 2の量を評価・数値化し、岩手県がその成果を認定す る制度です。MSIでは、2009年4月に岩手県、雫石町と「企 本社主催の環境教育 種 類 一般教育 (4)化学物質による環境リスクを低減させるとともに、有害物質の排除を推進する。 7. 環境に関する社会活動により、社会に貢献する。 8. 全社員に環境教育を徹底し、意識の向上を図ると共に、一人ひとりが身近な生活においても環境保全に努める。 9. 環境マネジメントシステムの運用状況について、社会各層に積極的な情報開示を図る。 S I I社会・環境報告書 2010年12月、盛岡セイコー工業(株)(略称:MSI)は岩手県 の「岩手県企業の森づくりCO 2吸収量認定制度」の第一号に認 (3)リデュースを始めとする3Rに努め、地球資源の有効利用を図る。 6. 内部環境監査を実施し、自主管理の向上を図る。 CO2吸収量認定制度で認定を受ける 教育後はアンケートを実施し、次回の教育に反映させて (2)省エネルギーを徹底し、地球温暖化防止に努める。 5. あらゆる製品・部品・サービスの調達に際し『グリーン購入』を推進する。 ター)登録の審査員を8名擁しています。 社内資格者養成教育の3つに大別されます。その教育カ 1. 環境マネジメントシステムを維持し、かつ継続的な改善を図る。 4. 環境負荷を継続的に低減するために次の項目に取り組む。 19 また、監査経験など一定の要件を満たした監査員を環 2011年3月現在、22名が認定されています。この他、 Do ●実施 ●運用 を図っています。 境担当役員が認定する「SII環境監査員認定制度」を設け、 各拠点 PDCA 環境理念 内部環境監査 専門教育 業の森づくり」の協定を締結し、社会貢献活動の一環として間 対 象 地球環境問題とSIIグループの取り組み 新入社員 環境保全活動講座中堅社員コース 中堅社員 環境保全活動講座管理者コース 管理者 環境保全活動講座営業担当者コース 営業担当者 廃棄物管理講座 ・取扱従事者 化学物質管理講座 要領に基づく審査を経て、認定を受けることができました。 ・環境設備運転者 省エネルギー講座 ・生産・製造技術者 環境配慮型製品講座 開発担当者 社員資格者 環境内部監査員養成講座 養成教育 環境内部監査員リフレッシュ講座 伐などの森林整備活動を推進してきました。今回、県が定めた 各拠点の資格者候補 上記講座受講者 認定書 S I I社会・環境報告書 20 環境との調和 環境目標と実績/環境会計 2010年度の結果と中期計画 環境パフォーマンス指標 取り組み項目 製品 関連 2010年度目標 2010年度実績 一般製品 96% 98.2% ◎ 96%以上に維持する 一般製品の SIIグリーン商品の売上比率を96%以上に維持する 大型製品 40% 36.5% ○ 45% 大型製品のSIIグリーン商品の売上比率を2013年度末までに55%以上にする 創出製品数 年間3製品以上 創出製品数 年間3製品以上 ○ 創出製品数 年間3製品以上 SII ハイグレードグリーン商品の創出数を2013年度末に年間4製品以上にする 製品へのカドミウム、六価クロム、 95%以上に維持する 水銀、鉛の非含有を管理する※1 99.1% ◎ 95%以上に維持する 製品へのカドミウム、六価クロム、水銀、鉛の非含有達成率を95%以上に維持する※1 製品へのポリ塩化ビニルの非含 有を管理する※2 95%以上に維持する 97.2% ◎ 95%以上に維持する 製品へのポリ塩化ビニルの非含有達成率を95%以上に維持する※2 地球温暖化防止対策 CO2 排出量を削減する 69,803トンCO (原単位1%/年向上) 67,264 トンCO 前年度比+6.5% ◎ 68,576 トンCO (原単位1%/年向上) エネルギー起源のCO2 排出量を2020年度末までに1990年度比25%削減する 27 廃棄物削減と再資源化 廃棄物総発生量を削減する 2,161トン 2,939トン 前年度比+16% × 再資源化率88%以上※4 再資源化率を2013年度末までに90%以上にする 28 化学物質削減と管理 PRTR※3法対象物質+自主管理 物質(HFC類、 PFC類、 SF6) + VOCの排出量を削減する 45.6トン 前年度比+5% 以下 27.7トン 前年度比−36% ◎ 前年度維持 前年度比+5%以下 PRTR法対象物質+自主管理物質(HFC類、 PFC類、 SF6) +VOCの排出量を 前年度レベルに維持する (+5%以下) 29 水使用量削減 水使用量を削減する 716千m3 前年度比−1% 824千m3 前年度比+14% × 816千m3 前年度比−1% 水使用量を毎年前年度比1%削減する ̶ 地球温暖化防止対策 CO2 排出量を削減する 42,011 CO 前年度比−1% 47,810 CO 前年度比+12.7% × 47,332CO 前年度比−1% CO2 排出量を毎年前年度比1%削減する 27 廃棄物削減と再資源化 再資源化率を3ポイント向上する 60% ◎ 65% 前年度比+3ポイント 再資源化率を3ポイント向上する 28 事務用紙使用量削減 事務用紙使用量を削減する 20.8トン 前年度比−3% 27.1トン 前年度比+26% × 26.3トン 前年度比−3% 事務用紙使用量を毎年前年度比3%削減する ̶ 水使用量削減 水使用量を削減する 613千m3 前年度比−1% 763千m3 前年度比+23% × 756千m3 前年度比−1% 水使用量を毎年前年度比1%削減する ̶ 環境配慮型製品の創出 SIIグリーン商品の売上比率を 向上する SIIハイグレードグリーン商品 の製品数を向上する 製品含有化学物質の 管理徹底 国内 拠点 海外 拠点 ◎ : 目標以上に達成 ○ : 達成または、 ほぼ達成 △ : 一部達成 ×: 未達成 (前年度実績値を考慮して評価) 環境マネジメント指標 2 トン2 2 トン2 評価 62% Webでのサイトレポートの充実を図る 業務に密着した取り組みテーマの充実を図る 地域・社会貢献 社員が参画できる環境活動での地域・社会貢献に取り組む 中期目標 関連ページ 24-26 25 2 トン2 ※1 EU圏向け製品は2006年5月末に全廃達成しました。 ※2 安全規格上で使用するものや代替が困難なものは除きます。 ※3 PRTR:特定の化学物質の取扱量,環境への排出量を把握・集計し公表する仕組み ※4 2011年度より指標を「再資源化率の向上」にしました。 取り組み項目 環境マネジメントシステム 2011年度目標 環境会計 2010年度の集計の結果、投資額は約253百万円、費用額は約2,385百万円でした。 環境保全効果 環境保全コスト(国内拠点) (単位: 百万円) 取り組み項目 分 類 投資額※1 費用額※2 (1)事業エリア内コスト 環境活動に伴う経済効果 削減量('09-'10) (前年度比較) 環境負荷 実質効果の内容 (単位: 百万円) 実質効果金額(前年度比較) 省エネルギーによる費用削減 CO2 −4,083トン-CO2 用水 −101千m3 省資源による費用の削減(水) 4トン 省資源による費用の削減(紙) −121.9 −0.9 ①公害防止コスト 水質、大気、騒音、振動など公害防止に関すること 73.9 615.3 紙資源 ②地球環境保全コスト 地球温暖化防止、 オゾン層保護などに関すること 172.8 449.7 産業廃棄物 −399トン ③資源循環コスト 省資源、廃棄物の削減・リサイクル、購入抑制など 6.4 382.8 一般廃棄物 −15トン 有価物など売却による収入 単年度効果 261.7 環境配慮型製品の製造 製品・容器包装等のリサイクルなど 0.0 113.3 新規材料購入抑制量※3 551トン 新規材料購入抑制金額※4 483.8 (3)管理活動コスト 環境教育、環境情報の開示 環境マネジメントシステムの運用など 0.0 316.5 (4)研究開発コスト 環境に関する研究開発など 0.0 505.1 (5)社会活動コスト 環境保護団体、地域への支援など 0.0 2.7 (6)環境損傷コスト 土壌汚染修復費など 0.0 0.0 253.1 2,385.4 内訳 (2)上・下流コスト 合 計 21 S I I社会・環境報告書 単年度効果 ※1 投資額は2010年度単年のみの投資額です。全額を環境保全コストと判断で きない場合は按分集計を行っています。 ※2 費用額には2009年以前の減価償却費を含んでいます。(投資額を設備は5 年、施設は10年で均等に分割して算出)全額を環境保全コストと判断できな い場合は按分集計を行っています。 ※3 廃油、廃プラなどをリサイクルして再利用した量を、新規購入抑制量として 算出しています。 ※4 ※3の材料購入抑制量を金額換算し、新規購入抑制金額として算出してい ます。 廃棄物処理費用の削減 単年度効果 合 計 環境リスク回避効果試算 0.6 −6.6 616.7 単年度効果 試算効果 大気、水質汚染などによる操業停止回避 217.2 不法投棄などによる罰則の回避・その他 51.7 合 計 268.9 経済効果総合計 885.6 S I I 社会・環境報告書 22 環境との調和 事業活動と環境負荷 環境に配慮した製品 SII は、環境負荷を製品のライフサイクルを通して的確に把握していくことは環境活動の基本だと考えています。 2010年度の総括 2010年度の環境負荷の概要は次の通りです。 SII グリーン商品の売上比率(%) ● SIIグリーン商品の売上比率の実績は98.2%で目標を達成 INPUT 資源 しました。(大型製品は除く) エ ネ ル ギ ー 1,631,089 GJ(国内) 水 輸送用エネルギー ※1 ●原材料:1,139トン ●電 気:1.5億kWh 824千m3 ●ガソリン:44kl ●包装材: 498トン ●ガ ス ●紙 : 51トン しました。(累積では10製品群、47製品) 75,939千kWh LPガス:283千m3 ●燃 料 ● SIIハイグレードグリーン商品は3製品が認定され目標を達成 ●電気: ●軽油:63kl 都市ガス:896千m3 製品使用の エネルギー ※2 灯 油:1,736kl 価クロム、水銀、鉛は99.1%、ポリ塩化ビニルは97.2% ( 海 外 ) ●電 気:1.21億kWh 763千m3 ●重 油:474kl 企画・設計 資 材・部 品 購入 製造 使 用(お客様) (製品、消耗品) 回収・ 再資源化 水域への排出 廃棄物 ●排水量: ●一般廃棄物 ●産業廃棄物 輸送による 大気への排出※1 製品使用による 大気への排出※2 ●CO2 排出量: 67,264トン-CO2 544千m3 総発生量:498トン 総発生量:2,441トン ●CO2 排出量: ●NOx排出量:6.1トン ●化学物質: 再資源化率:83% 再資源化率:91% ●SOx排出量:2.0トン 0.2トン 再資源化量:414トン 再資源化量:2,232トン 269トン-CO2 ●化学物質 :27トン ●COD:1.9トン ●紙 : 社内で使用するコピー用紙、プリンター用紙 ● 化学物質 : PRTR 対象物質とHFC 類、PFC類、 SF6、VOC ● 電 気 : 電力会社からの購入電力 ●水 23 : 上水道、工業用水、地下水 S I I社会・環境報告書 : ガス、油などの使用により発生する 窒素酸化物 ● SOX : 油などの使用により発生する硫黄酸化物 * NOX、SOX は大気汚染防止法で規制されるばい煙 発生施設を設置している事業所に限定 ● COD SF6、VOC の大気・水域への排出量 ● 排水 : 河川、下水道への排水 : 汚濁負荷量 * 水質汚濁防止法の総量規制対象事業所に限定 ● BOD : 汚濁負荷量 * 水質汚濁防止法の特定施設設置事業所に限定 ● 一般廃棄物 : 事業活動に伴い発生する廃棄物のうち、 紙ゴミ、生ごみなど ● 産業廃棄物 : 事業活動に伴い発生する廃油、廃酸、廃 ● 化学物質 : PRTR 対象物質とHFC類、PFC類、 ● ガ ス : 都市ガス、LP ガス ● 燃 料 : 灯油、重油 : 電気、ガス、油、冷温水などの使用 により発生する二酸化炭素 プラスチック 2009 2010 (年度) の環境配慮基準(グリーン商品基準)に基づく評価結果、平均 組み込まれた製品の環境性能や人々の生活環境に大きく貢献す 点が3.5点以上の商品に対して認定するものです。 ることを条件に加えました。 Web SIIの環境配慮型製品 SII ハイグレードグリーン商品 LCA 評価を実施している 2. 特徴的な環境配慮項目がある ●原材料、加工方法などの環境負荷低減をトップランナーで実現 ●他社にない斬新な技術で環境負荷低減に貢献 ●組み込まれることでお客様の製品の環境性能向上に"大きく"貢献する、 又は人々が生活する環境の保全に"大きく"貢献する など SII グリーン商品 ※ 総発生量:5,079トン (有価物:3,033トン含む) ● NOX 2008 SIIグリーン商品基準評価項目による評価の平均点が3.5点以上 ※1:国内のSIIグループ間の輸送のみを対象 ※2:2010年度までのSIIグリーン商品認定品を対象に1年間の使用で推計 ● 包装材 : 容器包装リサイクル法の対象となる紙・ 2006 ラベル」制度を導入しました。2010年度はこの制度を見直し、 28,705トン-CO2 (海外) 材料、ガラス材料などの一部を対象 2007 60 ました。SIIグリーン商品は、SIIが独自に定めた5段階評価方式 ●最終埋立率: 0.5% 14トン OUTPUT (内容説明) 96 環境性能の高い商品を認定する「SIIハイグレードグリーン商品 選択 ●CO2 排出量: ● CO2 96 1. SIIグリーン商品基準評価項目のうち何らかの項目の環境配慮がトップレベル ●「世界最小」「国内最小」「業界最小」など、トップレベルである など ●環境効率(=機能/環境負荷)が従来製品比の2倍以上 大気への排出 ● 原材料 : 生産に使用する金属材料、プラスチック 94 14021)に相当する「SIIグリーン商品ラベル」制度を導入し OUTPUT INPUT (内容説明) 92 さらに、2006年10月よりSIIグリーン商品の中でも極めて 必須 CO2 排出量: 47,810トン-CO2 98.2 SIIでは、2001年12月より環境ラベルタイプⅡ(ISO 廃棄 ( 海 外) 97.9 SIIグリーン商品・SIIハイグレードグリーン商品 輸送 ●BOD:3.0トン 98.3 (海外) ●ガ ス:103千m3 259トン 97.9 88.3 90 目標 70 0 象物質は2006年5月末に全廃済み) 化学 物 質 90 80 ● 製品含有化学物質の非含有管理の実績は、カドミウム、六 で目標を達成できました。(EU向け製品のRoHS指令対 重 油:494kl 100 実績 アルカリ、廃プラ、燃え殻、汚泥など No 1 2 3 4 5 6 環境配慮項目 使用時消費電力 待機時消費電力 製品の重量 再使用部品・リサイクル材料使用部品使用 使用済製品のリサイクル可能性 製品の長寿命化 7 8 9 10 11 12 13 物品への含有回避物質※の含有抑制 物品への条件付含有禁止物質※の含有禁止 物品への含有禁止物質※の含有禁止 梱包の小型化・軽量化 梱包での発泡材使用抑制 梱包での塩ビ、重金属使用回避 製造工程での省エネ あらたな取り組み ∼グリーンプロダクツplus∼ SIIでは2010年度にグリーンプロダクツビジョンを策定 の保全に貢献できる」というこの考え方を『グリーンプロ ダクツplus』と名付け、製品やサービスの創出に注力して ● 最終埋立率 : 廃棄物総発生量に対する最終埋立処分 います。2011年度はこのグリーンプロダクツplusとして の貢献度をSIIグリーン商品基準の評価項目に取り入れる検 量の比率 当社基準 製造工程での省資源 製造工程での使用回避物質※の使用抑制 製造工程での使用禁止物質※の使用禁止 グリーン購入の実施 解体作業容易性 分別作業容易性 取説等への情報開示 S I I グリーンプロダクツビジョン グリーンライフ しました。「SIIの製品が組み込まれることでお客様の製品 の環境性能を向上できる」、そして「人々が生活する環境 14 15 16 17 18 19 20 環境を守る生活 グリーンプロダクツplus お客様の製品の環境性能を向上 グリーンプロセス 環境にクリーンな 製造 グリーンプロダクツ 環境に負荷の 少ない製品 グリーンプロダクツ 製品自らの環境性能を向上 ● 超低電圧動作チャージポンプ IC ● 低消費電力マイコン用水晶発振子 ● 電子ペーパーシステム など 人々が生活する環境の保全に貢献 ● 蛍光X線分析装置 ● 無線センサーネットワーク “Mr. 匠エネ”など 討を進め、基準の改定および運用を開始する予定です。 S I I 社会・環境報告書 24 環境との調和 環境に配慮した製品 ④回収と再資源化 SII では資源の有効活用のため使用済みの製品や消耗品 の回収と再資源化に取り組んでいます。 グリーン購入からS I I グリーン商品創出まで ●業界団体などを通じての回収・適正処理・再資源化 製品など 参加団体 データ通信カード PHS音声端末 モバイル・リサイクル・ネットワークに参加 ボタン電池 ボタン電池回収推進センターに参加 (社団法人電池工業会) 小形二次電池 一般社団法人JBRC に参加 容器包装 公益財団法人日本容器包装リサイクル協会に委託 ●カートリッジの回収 お客様のニーズの把握 SII サプライヤー 営業/企画部門 ② 開発/設計部門 環境管理 体制 各種設計ガイドライン 製品アセスメントガイドライン 部品・部材 ● 含有化学物質 ● 製造工程使用 ④ 製造部門 SIIグリーン商品基準(P24参照) ① 体制調査 調査結果 お客様 環境推進部門/エコ設計部会 新製品企画 調達部門 SIIグループ グリーン購入基準書 大判プリンターの使用済みトナーカートリッジ、廃ト サプライヤー認 定委員会で審議 部品・部材調査 調査結果 調査結果 登録 評価結果 製品設計 調査結果 登録 評価結果 製品 アセスメント 化学物質 グリーン物品 登録 グリーン物品発注 グリーン物品購入 製品製造 SII グリーン商品 審査 SII ハイグレード グリーン商品 審査 ナーボトル等は回収を行っています。適正な処理フロー により、回収したトナーカートリッジの約90%がリサイ クル可能となっています。 ⑤ 環境配慮型製品提供 ⑤ SIIの環境配慮型製品 「SIIグリーン商品」が累計1,000商品を達成 2010年9月、「SIIグリーン商品」が累計1,000商品 世界No.1レベルの高効率を実現(SIIハイグレードグリーン商品) を達成しました。SIIでは、2001年12月から「SIIグ 単結晶高効率太陽電池に、SIIが開発したチャージポンプICと ③ リーン商品」ラベル制度を導入しています。(P24参 照)2002年3月に第一号として、4製品を認定して以来、 民生品に限らず、産業用製品や部品、OEM製品も含め、 SIIの全製品を対象にグリーン商品の創出に取り組んでき 品などの最終製品に組み込まれる製品は、規制以上に厳 環境配慮型製品の創出には、部品や材料の一つひとつ に及ぶまで環境に配慮していることが不可欠です。 しい閾値への対応やハロゲンフリーなどの顧客からの要 請にも対応しています。 SIIでは、1999年よりグリーン購入活動の取り組みを また、REACH規則 ※1での要求である、製品に含まれ 開始し、品質や価格だけの判断だけでなく、より環境負 るSVHC(高懸念物質)※2については、継続的に含有把 荷の少ない商品を購入しています。 握をしています。その結果を踏まえ、次のステップとし 生産材については「SIIグループ グリーン購入基準 書」を用いてサプライヤーの環境管理体制や特定化学物 質の含有/使用の有無を調査し、所定の基準を満たした 物品をグリーン物品として認定しています。基準は定期 的に見直し、2010年7月に改定しました。 て削減・代替活動を推進していきます。 ※1 し、購入者が容易にグリーン購入できる仕組みを確立し ています。 Web グリーン購入 製品に関わる化学物質規制は、欧米から広まり世界各 携帯機器としては初めてのMPPT機能を組み合わせることで、 従来比約1.4倍の高効率発電が可能。快晴時は携帯電話などを4 ∼5時間でフル充電できます。エネルギー・ハーベストにより CO 2削減に貢献し、アウトドア活動や災害時にも活躍します。 太陽電池モジュールはガラスの代わりに樹脂を採用して軽量化 も図っています。 SIIグリーン商品基準は、常に業界のトップレベルを見 守りながら、2年に1度、基準の見直し・改訂を行い、先 進性を維持しています。また、環境部門だけではなく、 全事業部門の開発・設計者がお互いに評価をして認定を 行い、公平、客観的で広い見地からの審査に加え、事業 部間の情報交換も行えることで、全社的なグリーン商品 の底上げも進めています。 NTTドコモ様の商品例 制限に関する規則。 ※2 SVHC:REACH規則の付属書XIV「認可対象物質のリスト」 への収載候補とすることを決定した高懸念物質 (SVHC:Substances of Very High Concern)。 ③蛍光X線分析装置を使って分析 特定化学物質が混入されやすい部品・部材については、 有害物質の非含有を保証するために、グリーン購入基準 書による調査の他、製造現場で規制物質の混入防止を確 ②製品含有化学物質の管理 ました。 REACH規則:EUにおける化学物質の登録・評価・認可および また、生産材の他、事務用品類については電子購買シ ステムを利用し、環境負荷の少ない商品を優先的に登録 ソーラー充電器 現品 分析調査 品質保証部門 ①グリーン購入の取り組み SIIの環境配慮型製品 Web 電子辞書 大判マルチファンクションプリンター 全てがグリーン商品に認定 エコマーク認定商品 SIIの電子辞書は全ての製品がグリーン商品に認定されていま LP-2050/2030/1030は3R設計、省エネ設計、プラス す。SII独自のダンパーシェル構造を採用し、液晶パネルの割れ チックのハロゲンフリー化、再生プラスチックの採用などを進 を大幅に削減することで、製品の長寿命化に貢献しています。 め、エコマーク認定を受けています。LP-2050は設置面積が従 専門性の高いコンテンツをPASORAMA※1で便利に使いこなせ 来機比80%とコンパクトな上、高速プリントエンジンと最速 る機能を備えた製品を揃えています。 240mm/秒の高速スキャナーで、業務の生産性向上に大きく貢 献します。 認しています。確認には、エスアイアイ・ナノテクノロ ジー(株)の蛍光X線分析装置を利用しています。 国で制定されつつあります。SIIでは、鉛、カドミウム、 ※1 パソコンにつないで パソコン画面から電 子辞書がひける機能。 六価クロム、水銀、ポリ塩化ビニルの5物質を非含有管 理対象物質と定め、製品に携わる事業部門を中心に体制 を構築して含有化学物質の削減活動を推進しています。 時計はもとより、大型プリンタ製品に至るまで、各国 の含有規制を遵守したものづくりは勿論ですが、電子部 25 S I I社会・環境報告書 エコマーク認定番号:10122005 蛍光X線分析装置の一例 SEA1200VX (SIIグリーン商品認定) 認定企業: (株)セイコーアイ・インフォテック エンジニア向け電子辞書SR-G9003 LP-2050-MF S I I 社会・環境報告書 26 環境との調和 地球温暖化防止への取り組み 3R 活動(リデュース・リユース・リサイクル) 2010年度の総括 2010年度の総括 国内拠点CO2排出量の推移(単位:万トン-CO2) 海外拠点CO2排出量の推移(単位:万トン-CO2) 10 5 4.25 8.48 7.67 8 7.27 4.32 4.40 4.20 0.10 GSW 0.43 INTECH 4.24 4 6.70 6.32 0.50 DSI 6.73 0.78 その他 6 0.53 栃木事業所 0.72 仙台事業所 0.96 盛岡セイコー 4 2.71 高塚事業所 0 ’90 ’00 ’07 ’08 ’09 ’10 年度 国内CO2排出量 67,264トンーCO2 前年度比+6.5% 4,083トンーCO2 増加 (有価物含む 単位:トン) 特廃油 9% 5000 金属屑 15% 3 0.76 SIS 2 再資源化 最終処分 4,322 4000 減量化 汚泥 26% 2939 トン 一般廃棄物 17% 廃プラ 18% 2,939 5,079 100% 3,728 3,820 4,065 2000 2000 50% 52% 57% 57% 2010年度のエネルギーを起源とするCO2排出量は、 国内拠点では目標を達成することができました。前年度 0 1000 ’05 ’06 ’07 ’08 ’09 ’10 年度 海外CO2排出量 47,810トンーCO2 前年度比+12.7% 5,375トンーCO2 増加 て取り組んでいきます。一方、海外拠点においては、目 標は達成できませんでした。要因は一部の拠点の大幅な 生産拡大によるものです。 東日本大震災を受け、今後のエネルギー政策は、世界 たが、これは生産拡大によるものです。2010年度は中 で転換していくことが予想されます。SIIでは従来からの 期目標の最終年度にあたりました。今後は2020年度に CO 2 削減に加え、再生可能エネルギー利用の可能性を 1990年度比で25%削減するという新たな目標に向かっ 探っていきます。 40% 0 1000 493 ’00 ’07 ’08 ’09 20% 14 ’10 年度 国内廃棄物総発生量 2,939トン 前年度比+16% 414トン増加 0 ’06 ’07 ’08 ’09 水使用量削減 国内拠点の水使用量は824千m3 で目標を達成できませんでした。(前年度比+14% 101千m3 増加) 海外拠点の水使用量は763千m3 で目標を達成できませんでした。(前年度比+23% 144千m3 増加) 3R活動の考え方と現状 2010年度における国内拠点の廃棄物総発生量は、目標 取り組み事例 を達成することができませんでした。これは生産拡大によ ●秋田事業所では蒸気ドレンの回収に取り組みました。蒸 り汚泥や廃プラスチックの発生量が増加したためです。発 気と温水の熱交換により発生する蒸気ドレンを、従来は排 生量としては増加しましたが、廃棄物処理委託先の新規開 水していましたが、回収して48℃の熱水としてボイラーの ●大連精工電子有限公司では製造現場での省エネ活動はもち す中で、外部講師を招いての省エネルギー教育や、既存エネ 拓などにより、最終処分量としては前年度より削減するこ 給水に利用することで、灯油、上水 ろん、洗面所や食堂など生活系での省エネについてもきめ細 ルギー設備の運用状況の点検などを実施し、改善につなげて とができました。 の使用量削減につながりました。 かな改善活動を展開しています。2010年度は熱源の変更に います。設備関係では空調機や冷却装置の保全を実施しまし 海外拠点については再資源化率の向上を目標に取り組ん 取り組み、洗面所の温水器の熱源には一部ソーラー式を採用 た。SITはこのシステムを有効にまわしてCO2の削減に努めて しました。 いきます。 でいますが、2010年度は目標値を達成することができま した。発生量としては前年度より増加する結果となりまし たが、こちらも生産拡大によるものです。 廃棄物処理委託先の監査 設備の点検 ●Seiko Instruments(Thailand)Ltd.(略称:SIT)では、 エネルギーに特化したマネジメントシステムを構築し省エネ ●仙台事業所では棚卸時の機械・設備の全停止時間を利用し、 ルギー活動に取り組んでいます。SITはタイにおける省エネ 総勢24名でエア漏れチェックを実施しました。その結果 法の適用を受けると同時に、SIIグループの海外拠点の中で 298件のエア漏れを検出し、全て改善しました。 S I I 社会・環境報告書 0% ※正式な社名はP30をご覧ください。 CO 2排出量が一番多い拠点です。マネジメントシステムを回 省エネルギー教育 ’10 年度 海外廃棄物総発生量 5,079トン 前年度比+25% 1,014トン増加 取り組み事例 27 60% 2.44 SIT 1 からの比較では排出量としては増加する結果となりまし ソーラー式温水器 62% 2,432 ※正式な社名はP30をご覧ください。 地球温暖化対策の考え方と現状 80% 3,528 3000 2,525 再資源化率 (単位:%) 5000 4000 2,784 3000 海外拠点廃棄物総発生量と再資源化率の推移(有価物含む) 総発生量(単位:トン) 3,485 0.52 GSI 1.03 秋田事業所 2 国内拠点廃棄物総発生量の推移 4.78 0.03 SIH 2010年度 内訳 その他 9% 廃アルカリ 3% 特廃酸 5% ドレン回収器 ●Instruments Technology(Johor)Sdn.Bhdでは再 SIIでは適正な廃棄物処理を推進するために、廃棄物処 資源化活動の一環でリサイクルボッ 理委託先の現地確認を定期的に実施しています。契約内容 クスを設置し、分別方法についての に照らした確認のほか、受け入れや保管状況なども確認し 教育を社員に実施しました。 ています。監査には本社環境部門も同行し複数の目で確認 するとともに、複数の拠点から処理を委託している場合は 情報の共有化を図っています。 分別BOX S I I社会・環境報告書 28 環境との調和 化学物質管理 拠点概要と環境負荷 2010年度の総括 国内拠点 海外拠点 ■本社・幕張事業所 ISO14001認証取得:2001年10月 化学物質管理の考え方と現状 PRTR法対象物質の排出・移動先の内訳(国内拠点) 化学物質を正しく安全に管理していくことは、企業の 大気への排出 3.6% 責任であり、リスクマネジメントの上でも重要だと考え 公共水域への排出 0.2% ます。SIIの国内拠点では製造工程で使用する化学物質の ■高塚事業所 ISO14001認証取得:1996年11月 中で、PRTR法対象物質に加えSIIで独自に指定した自主 管理物質(22物質)とVOC(揮発性有機化合物:100 物質)を排出量削減の管理対象としています。 2010年度の排出量は、27.7トンで目標を達成できま した。海外拠点においては塩素系有機溶剤の全廃に取り 分解・ 反応等 組んでいます。 取扱量 126.3トン 廃棄物 としての 事業所外へ の移動 28.9% 61.3% 有価物としての 事業所外への 移動 0.1% 製品として 移動等 5.9% また、PRTR法対象物資の排出・移動先の内訳は次の 通りです。 生物多様性への取り組み 生物多様性保全の考え方 SIIグループの事業活動は生態系サービス に依存しています。生物多様性の保全は、社会貢献活動 という面だけではなく、本業で対応を検討すべき環境経 営の重要課題だと考えます。 SIIでは生物多様性の保全に具体的に取り組むにあたり、 2011年4月に生物多様性行動指針を策定しました。今 後は、事業活動と生物多様性との関連性を認識し啓発活 動を行いながら生物多様性の保全に努めていきます。 森林整備活動 ∼「企業の森づくり」協定締結∼ 盛岡セイコー工業(株)は、岩手県および雫石町(岩手 県岩手郡)と「 企業の森づくり」活動の協定を締結し、雫 石町にある「七ツ森森林公園」の森林整備活動を行ってい ます。 自然保護区の見学 Seiko Instruments (H.K.) Ltd.(略称:SIH)では自然保 護の重要性の認識を高めるため、Yuen Longに位置するマ 生物多様性行動指針(2011年4月制定) <基本的な考え方> SIIグループは事業活動が生態系サービスの恩恵を受け、ま 所在地 千葉県千葉市美浜区 事業内容 SIIグループの本社機能、時 計、電子辞書、IT関連機器の 開発・販売および電子部品の 販売など 所 在 地 千葉県松戸市 事業内容 CMOS ICの開発・製造およびマ イクロテクノロジー・電子デバイ スの開発、マイクロメカトロニク スの開発・設計・生産技術など ■大野事業所 ISO14001認証取得:1999年3月 基金)のガイドによって自然保護の重要性を学びました。 た、同時に影響を与えていることを認識し、生物多様性の 保全に努めます。 ■栃木事業所 ISO14001認証取得:1998年2月 所 在 地 栃木県栃木市 事業内容 水晶振動子の製造など ■仙台事業所 ISO14001認証取得:1999年2月 所 在 地 宮城県仙台市 事業内容 電池、キャパシタなどの電子 部品、精密機器材料の製造な ど ■秋田事業所 ISO14001認証取得:1997年4月 所 在 地 秋田県大仙市 事業内容 STN LCD・ユニークLCD製 造、高密度実装、ICパッケー ジ実装 ■エスアイアイ・ナノテクノロジー 株式会社(小山事業所) ISO14001認証取得:1998年8月 所在地 静岡県駿東郡小山町 事業内容 分析・計測機器、音響機器の 開発・製造など <重点施策> ■盛岡セイコー工業株式会社(略称:MSI) ISO14001認証取得:1997年4月 ● 事業活動を通じた生物多様性への影響について理解を深 めます。 ● 製品・サービスのライフサイクルにおける生物多様性へ の影響を分析・評価し、その低減に努めます。 ● 地域の生物多様性保全に資する社会貢献活動を推進します。 29 S I I社会・環境報告書 参加者一同 ●電 力:9,663千kWh ●都市ガス:27千m3 ●地域冷暖房:14,047GJ ■大連精工電子有限公司(略称:DSI) ISO14001認証取得:2001年6月 所 在 地 中国 大連 事業内容 ウオッチ部品、小型精密部品 などの製造・販売 OUT ●CO2 排出量:4,185トン-CO2 ●廃棄物総発生量:193トン (再資源量:170トン) IN ●電 力:66,251千kWh ●重 油:38kl ●都市ガス:762千m3 ■広州精工電子有限公司(略称:GSI) ISO14001認証取得:2003年7月 所 在 地 中国 広州 事業内容 LCDパネルおよび各種表示 体モジュールの製造・販売 OUT ●CO2 排出量:27,119トン-CO2 ●廃棄物総発生量:1,170トン (再資源量:991トン) IN ●電 力:4,126千kWh ●都市ガス:108千m3 ■広州精工技術有限公司(略称:GSW) ISO14001認証取得:2005年3月 所 在 地 千葉県市川市 事業内容 OUT 切削工具、冶具、精密部品、 ●CO2 排出量:1,821トン-CO2 小物自動車部品の製造・販売、 ●廃棄物総発生量:59トン および精密小型モータの製 (再資源量:33トン) 造・検査 イポー(米埔)自然保護区を訪問しました。 SIHの社員24人とその家族はWWF-香港(世界自然保護 IN 所在地 岩手県岩手郡雫石町 事業内容 ウオッチの一貫生産及び製造 技術開発、ウオッチ部品の製 造など,雫石高級時計工房 IN ●電 力:10,661千kWh ●重 油:449kl 所 在 地 中国 広州 事業内容 ウオッチ部品の製造・組立及 び販売 ■Seiko Instruments(H.K.)Ltd.(略称:SIH) ISO14001認証取得:2005年3月 所 在 地 香港 事業内容 ウオッチ・音響機器などの製 造・電子部品の製造・販売 OUT ●CO2 排出量:5,275トン-CO2 ●廃棄物総発生量:363トン (再資源量:363トン) IN ●電 力:14,736千kWh ●LPガス:258千m3 所 在 地 マレーシア 事業内容 ウオッチムーブメント組立/ 部品製造 ●CO2 排出量:10,313トン-CO2 ●廃棄物総発生量:425トン (再資源量:399トン) IN OU T ●CO2 排出量:5,178トン-CO2 ●廃棄物総発生量:573トン IN ●電 力:2,700千kWh ●重 油:1.7kl OU T ●CO2 排出量:1,034トン-CO2 ●廃棄物総発生量:69トン IN ●電 力:661千kWh OU T ●CO2 排出量:252トン-CO2 ●廃棄物総発生量:4トン IN ■ Instruments Technology(Johor)Sdn.Bhd(略称:INTECH) ●電 力:11,253千kWh ISO14001認証取得:2002年10月 OUT ●電 力:3,446千kWh ●重 油:8kl ●灯 油:181kl ●LPガス:4千m3 IN ●電 力:10,239千kWh ●重 油:472kl 所 在 地 シンガポール 事業内容 OU T ウオッチムーブメント/部 ●CO2 排出量:7,609トン-CO2 品・サーマルプリンタの製造、 ●廃棄物総発生量:272トン 電子部品・計測分析機器の販 (有価物量:101トン) 売 ●CO2 排出量:7,143トン-CO2 ●廃棄物総発生量:101トン (再資源量:99トン) IN OU T ●CO2 排出量:5,026トン-CO2 ●廃棄物総発生量:451トン (有価物量:294トン) IN ■Seiko Instruments Singapore Pte.Ltd.(略称:SIS) ●電 力:19,953千kWh ISO14001認証取得:1997年5月 OUT ●電 力:21,949千kWh ●灯 油:766kl ●LPガス:1千m3 IN ●電 力:12,539千kWh ●ガ ス:103千m3 ●蒸 気:3千t OU T ●CO2 排出量:4,291トン-CO2 ●廃棄物総発生量:92トン (有価物量:72トン) IN ■Seiko Instruments(Thailand)Ltd.(略称:SIT) ●電 力:64,038千kWh ISO14001認証取得:2002年3月 所 在 地 タイ 事業内容 ハードディスクドライブ (HDD)部品の製造 OUT ●CO2 排出量:1,814トン-CO2 ●廃棄物総発生量:80トン (再資源量:78トン) OU T ●CO2 排出量:24,420トン-CO2 ●廃棄物総発生量:3,617トン (有価物量:2,565トン) IN ●電 力:19,603千kWh ●重 油:0.5kl ●灯 油:789kl ●LPガス:21千m3 OUT ●CO2 排出量:9,594トン-CO2 ●廃棄物総発生量:548トン (再資源量:512トン) ●国内拠点の再資源量には有価物を含んでいます。 Web サイトレポート S I I社会・環境報告書 30