Power Electronics for Next "E " Stage 編集方針 本 報 告 書 は、2014 年 度 の 当 社 グ ル ー プ の CSR(Corporate Social Responsibility : 企業の社会的責任)活動をステークホルダー(利害関係者) の皆様にお伝えすることで、コミュニケーションの向上と活動内容の充実 を目指す目的で作成しています。 報告対象期間 2014 年度(2014 年 4 月 1 日〜 2015 年 3 月 31 日) * 一部の報告には、2015 年度の活動計画を含みます。 報告対象組織 本報告書の対象組織は、サンケン電気株式会社およびグループ会社とし ています。 ホームページでの開示 本報告書は、下記アドレスからもご覧いただけます。 http://www.sanken-ele.co.jp/corp/csr.htm 発行について 発 行 2015 年 6 月 次回発行 2016 年 6 月 < 予定 > 参考にしたガイドライン 「 環境報告ガイドライン」 (2012 年版) 環境省 「サステナビリティ レポーティング ガイドライン」 (GRI ガイドライン第 4 版) お問い合わせ先 サンケン電気株式会社 管理本部 CSR室 〒 352-8666 埼玉県新座市北野三丁目 6 番 3 号 TEL 048-472-1116 FAX 048-472-1158 1 2015 CSR 報告書 サンケン電気 2015 CSR 報告書 C O N T E N T S 編集方針 1 トップメッセージ 3 わたしたちの製品が使われているところ 5 半導体デバイス事業 /PM 事業 /PS 事業 特集 1 環境対応製品 6 特集 2 当社技術を活かした「エコ・省エネ出前授業」を各地で実施 9 特集 3 当社およびグループ各拠点の地域貢献活動に積極的に参加 11 特集 4 LED「ペットボタル ®」が地域活性化のために各地で活躍 13 コーポレート ガバナンス 15 CSR の取り組み CSR 体制 CSR 委員会、内部統制推進委員会、内部監査 情報セキュリティ、危機管理、輸出入管理、知的財産 社会(ステークホルダー) 19 お客様との関わり 株主・投資家との関わり お取引先との関わり 従業員との関わり 社会・地域の皆さまとの関わり 環境 25 環境活動の考え方、環境活動体制 環境パフォーマンスと具体的な活動 GRI ガイドライン対照表 29 会社概要 30 2015 CSR 報告書 2 トップメッセージ 時 代の変化を見据え 、社会との持続的な共生を はじめに サンケンの CSR 経営 当社は、1946 年の創立以来、不断の研究開発 当社は「創立宣言」において、 「産業・経済・文 を積み重ね、パワーエレクトロニクスとその周辺領 化の発展への寄与」を掲げており、その精神は「経 域での最適なソリューションの提供に努め、お客様 営理念」において「半導体をコアビジネスに、パワー との価値観の共有を図ることで、この領域で確固 エレクトロニクスとその周辺領域を含めた最適なソ たる地位を築いてまいりました。 リューションを提供することを使命とし、世界各地 コア事業である半導体デバイスでは、堅調な伸 の産業・経済・文化の発展に寄与する」と明記され びを見せる自動車電装品向けICや今後大きな成長 現在へ引き継がれています。 が期待されるモータコントロール IC、そして、産業 当社グループはこの「経営理念」の実践を通し、 機器や家電のみならず、様々な市場で求められる電 社会貢献することをCSR 活動の軸として、 「社会と 力制御IC、パワーディスクリートなど、高付加価値 の関わり」、 「厳正な企業経営」そして「地球環境の を追求した先進的な製品を世界各地のお客様にお 保全」といった観点からCSRの取り組みを行って 届けしています。このほか、永年培ってきた回路技 います。 術と制御技術を高度に融合させたパワーモジュール 特に「地球環境の保全」においては、本業であ 製品や創業以来一貫して技術革新に努めてきた電 る「パワーの変換、制御に関連する製品開発」を 源機器(パワーシステム)製品など、特徴ある製品 促進することがより大きな貢献につながると考え もお客様にお届けしています。 ております。 当社は、こうしたパワーエレクトロニクスに関わる 当社グループは、2015 年度に3ヵ年の中期経営 多様なソリューションを提供し続ける企業でありた 計画(15 中計)をスタートさせました。従来の中期 いと考えています。 経営計画とは違い、10年先まで見据えた長期的視 点でそこに生きる、サンケングループの「ありたい 姿」と、そこに至るまでの直近3年間の 「あるべき姿」 をあらわしたものです。 中期経営計画の重点戦略市場としては「車載」 「白物家電」「モータ」「産機・通信」「新エネル 3 2015 CSR 報告書 目指して ギー」「 LED 」の 6 市場を掲げています。これら 6 市場の製品群は、当社が得意とする「半導体を 生み出すプロセス技術」、「 I C・LED・センサー を組込むアッセンブリ技術」、「電源ユニットへ搭 載する回路技術」、そして「大型電源を構築する 装置化技術」のすべての要素技術が充分活かせる 市場であり、エコ・省エネを実現するための多様 な製品を通じて社会貢献してまいります。 今後の取り組み 今後も日本の省エネ規制、国際エナジースター 動とCSR 活動を一体化させたCSR 経営を着実に プログラム、欧州ErP指令、米国エネルギー省の 成果に結びつけ、全てのステークホルダーの皆様か DoE 規制、米国E ISA 2007 改定等が製品の電源 らこれまで以上のご信頼をいただき、また世界の産 部分の効率に厳しくかかわってきます。さらに自動 業・経済・文化の発展に貢献する価値ある企業と認 車に関しては世界各地でより厳格な燃費規制、排出 めていただけるよう、邁進してまいります。 ガス規制が適用されつつあります。 これらの課題を先取りし、社会が求めている高 品質な「エコ・省エネ製品」を提供していくことで、 本 CSR 報告書をご一読いただき、当社の CSR に対するご理解を深めて頂ければ幸甚です。 ステークホルダーの皆様の期待に沿えるよう努めて まいります。 一方、最近ではとくに注視されている「厳正な企 業経営」のためにコンプライアンスおよびリスク管 理を徹底しガバナンス強化を図ってまいります。 変化の著しい 21 世紀に勝ち残り、そして企業に 課せられた社会のニーズに対応するために、事業活 2015 年 6 月 サンケン電気株式会社 代表取締役社長 2015 CSR 報告書 4 「わたしたちの製品が使われているところ」 当社製品は、成長著しいエコ・省エネ関連分野において、 自動車、白物家電、LED 照明、産業機器などのさまざまな製品に使われています。 更に、新エネルギー、グリーン・インフラ市場へ商品展開していくことで 省エネに貢献しています。 法律に義務づけら れた高層建造物に 設 置 さ れ、 航 空 機 の安全航行を確保 「高光度航空障害灯」 落雷や停電、予期せぬ電 源トラブルから、ハード ウェアやデータを守る 「無停電電源装置」 オフィス、FA、通信機器向け 「半導体デバイスやユニット電源」 高 度 な 情 報・ 通 信 化 社会を支える通信基 地局用 「直流電源装置」 エアコン、洗濯機、冷蔵庫などの 家電製品や太陽光発電向け 「半導体デバイス」 「LED 照明灯具」 省エネ、省資源、長寿命で 次世代の照明として注目 自動車向けの様々な制御部分に搭載 「半導体デバイス」 5 2015 CSR 報告書 環境対応製品 特集 1 自動車向け直噴インジェクタドライバー用ディスクリートモジュール 昨今のエコカーに対する CO2 削減要 今回、 小型化・基板の省スペース化 求として、 ハイブリッド車ではない低燃 に貢献するため、 新規にノンリードパッ 費ガソリン車として小型化エンジンを用 ケージである HSON の半導体を開発 いた高出力化の動きがあります。これ しました。 を実現するための手法として、 従来の ※ HSON:ヒートシンク付き SON ※ (Small Outline No Lead Package with Heat sink= 小 型のノンリード面実装パッケージ) ユニット小型化に貢献しています。本製 例として4気筒型のガソリンエンジン 品自体が小型化になり、 お客様の実装 で比較すると、 実装面積は約 1/3 に 基板の省スペース化、 部品点数の削減 縮小、 基板面積は 1/2 となりお客様の にもつながります。 ポート式エンジンから、 直噴エンジンが 主流になりつつあります。 『ポート式ガソリンエンジン』 空気と燃料を混ぜて気化した混合気 をシリンダーの中に送り込み、 圧縮 ・従来 MOS-FET= 8 個、 ダイオード = 6 個、 計14 個の半導体部品を搭載 させ燃焼させる。 『直噴式ガソリンエンジン』 分の燃料で済むため燃費改善となる。 ら、 2020 年には 200 万個/月への拡 大を見込んでいます。 今後は、 本製品の性能アップおよび 6.6mm シリンダーの中で圧縮された空気に 直接燃料を噴射し燃焼させる。必要 製品出荷は 2016 年に 40万個/月か ■ 4 気筒のインジェクタ回路比較 HSON パッケージを利 11.9 mm 用して、 ディーゼルエ 10 mm 9.1mm ンジンなど他のユニット 展開も考えています。 直噴式エンジンはインジェクタ制御が 高圧化や多段式と複雑になり、 従来の ポート式よりも多くの半導体が使用され ・HSON で実装 14 個の半導体部品を 3 個に集約 ています。 給湯器用 FAN モータードライバーで IC の電力損失を 1/3 に低減 キッチン、洗面所、浴室へ給湯する ました。 従 来は当社 製 の SMA6010 リコン等の削減になり、給湯器メーカ ために必要なガス給湯器は、ガスの燃 と他社製のコントローラを組み合わせ ーであるお客様側でも基板の小型化に 焼効率向上(完全燃焼)のために外か た構成でお客様にご使用いただいてい つながります。 ら空気を強 制吸気するシロッコ FAN ましたが、新製品の SI-6632M は、こ 出荷数は、約200 万個 /年間を予定 が必要です。 れらを一体化して置き換えることがで しており、電力損失削減、小型化によ きます。 る CO2 排出量は従来品の 1/3 以下に この FAN に使われるモーター用ドラ イバーを大幅に小型化し、稼働時の電 部品の体積が1/ 30 になったことで、 なります。今後も、更なる低損失型製 力損失も 66% 削減した製品を開発し 使用材料のモールド樹脂、金属類、シ 品の開発を検討中です。 給湯器の内部構造 従来品と開発品の消費電力比較 年間CO2 排出量比較(2,000,000 個 / 年間) 排気 稼働時 消費電力 体積 従来品 SMA6010 開発品 SI-6632M 2.0 W 0.6 W 31×10×4 1240㎣ 6×6×1 36㎣ ton-CO2 900,000 800,000 832,200 700,000 600,000 500,000 ガスバーナー 400,000 249,660 300,000 200,000 ガス 100,000 0 シロッコFAN (内部にSI-6632 Mを使用) 湯 水 従来品 新製品 ※稼働時間 1 時間 / 日、CO2 換算係数 0.57kg-CO2/kWh 2013 年度電気事業連合会(全国平均)にて算出 2015 CSR 報告書 6 特集 1 環境対応製品 白物家電用電源部分の小型化、高効率化、省資源に寄与する IC を新規開発 冷蔵庫、エアコンに代表される白物 家電の省エネは中国等の新興国にも広 ータ損失などの効率が悪く発熱が大き いという短所があります。 まっています。例えば冷蔵庫は内部容 今回開発品のICは非絶縁チョッパ方 積を広げるため、またはデザイン性を 式採用により小型、高効率を実現しま 追求するために、電源部分には省スペ した。 ース化、低コスト化、省エネ性能の向 ・体積 1/5、重量 1/5 程度に小型化 実装用「DIP-8」 上の要求があります。 ・従来品の電源と比較し、効率が約 年間 CO2 排出量比較(2,400,000 個 / 年間) 従来、冷蔵庫などの電源部分は、AC トランス、ダイオード、レギュレータ等 で構成されています。回路が簡単でノ イズが少ないなどの長所はありますが、 40%改善 ・軽負荷時から定格時まで大幅に効 率改善 本製品の体積・重量が、1/5 になっ AC トランスが非常に重い、トランスの たことで使用材料のモールド樹脂、金 変換効率、ダイオード損失、レギュレ 属類、シリコン等の削減になり、冷蔵 従来品の電源(赤線)と開発品(緑線)の効率比較 ton-CO2 25,000 外形 形 状は、 「DIP-8」 、 「SOIC-8」の 2種類を準備し、出荷数は約 240万個 22,410 20,000 15,000 10,000 5,000 719 0 庫メーカーであるお客様側でも基板の 小型化にもつながります。 ノンリード表面実装用「SOIC-8」 新製品 従来品 ※稼働時間 1 時間 / 日、CO2 換算係数 0.57kg-CO2/kWh 2013 年度電気事業連合会(全国平均)にて算出 /年間を予定しており、これにより大幅 損失比較 従来品 開発品 STR5A464D な CO2 削減効果があります。 軽負荷時 1.87W 0.06W 定格負荷時 4.30W 0.65W 今後は、高級扇風機などに使われる DC ブラシレスモーターの電源部分の 検討、また容量増大を考えています。 単相 3 線 10kw 蓄電システム 屋内設置専用タイプで小型化 大規模災害時に必要不可欠な非常用 電源を確保するため、学校などの公共 当社製の太陽光発電用パワーコンデ 施設の防災拠点に太陽光発電と蓄電池 ィショナーと組み合わせることにより、 をセットで導入する自治体が増えてきて 商用電源系統停電時も太陽光発電電力 います。 防災拠点用非常用電源として最適な による特定負荷への電力供給や、リチ ウムイオンバッテリへの充電が可能です。 システムである本装置(EMUA103SS3- また、災害時等に商用電源が停電して LS-D2)は、単相3線式の商用電源系 いる状態からもバッテリ電力により自立 統へ連系し、15kWhのリチウムイオン 運転を開始することができるブラックア バッテリを標準内蔵した屋内設置専用型 ウトスタート機能も搭載しています。 蓄電システムです。 7 30kWh に増設することもできます。 その後に屋内用を開発しました。今回は しながらバッテリの充放電により設備に 屋内用をさらに小型化し、設置面積・体 電力を供給し、真夏に電力不足が問題 積ともに従来比 30%減を実現していま になる時のピークシフト等の電力制御 す。 も可能です。系統停電時には、自立運 今後は、現場の設置業者からの構造 転をすることで特定負荷へ電力を供給 的な改善要望をフィードバックするなど、 することができ、また蓄電池盤を追加 さらに使いやすいシステムを追求してい することでバッテリー容量を 20kWh、 きます。 一般負荷 通常時 夜 間 蓄電システム 特定負荷 AC200V(単相 3 線) 双方向 インバータ 太陽光発 電用 PCS 当社では2年前から屋外用を販売し、 商用電源系統正常時には連系運転を 2015 CSR 報告書 屋内設置線用型 単相 3 線 10kW 蓄電システム 太陽光 パネル リチウムイオン バッテリ 一般負荷 停電時 蓄電システム 特定負荷 AC200V(単相 3 線) 太陽光発 電用 PCS 太陽光 パネル 双方向 インバータ リチウムイオン バッテリ MFP (複合機用電源)の待機時電力大幅削減 コピー、プリンタ、ファックスの機能 0.3W を達成することができました。 を兼ね備えた「複合機」の電源部分に 今後もOA機器の省エネ規格は年々 は、厳しい省エネ規格が課せられていま 厳しくなると想定されますが、当社は先 す。複合機の待機時消費電力は、ヨー 行対応していくように考えています。 ロッパの省エネ規格である「ErP 指令 Lot.6」により 0.5W 以下に対応しなけ 従来品と開発品の消費電力比較 ればなりません。 開発品の中速機MFP用では、従来 品の 待 機 時 消 費 電 力 0.5W に対して 待機時消費電力 ton-CO2 250 219 200 150 131 100 従来品 開発品 1H645H 0.5W 0.3W 使用材料部品点数 年間 CO2 排出量比較(117,000 台) ほぼ変わらず 50 0 従来品 新製品 ※稼働時間 1 時間 / 日、CO2 換算係数 0.57kg-CO2/kWh 2013 年度電気事業連合会(全国平均)にて算出 LED 防犯灯 水銀灯 80W クラスに匹敵する明るさ+配光を 20W で実現。更に省エネに貢献 近年、照明のLED 化が著しく、防犯 明るく照らすのに今までは 4 本の防犯灯 利用した電源の防災用照明システム「ハ 灯にも同様の動きがみられます。当社 が必要であったところ、3 本で済むよう イブリッド LED 街路灯」向けに DC(直 LED 防犯灯の最新モデルNVS20010 になりました。 流 12 ~ 24V) 入力タイプもラインアッ SA5SN は、防犯灯のレンズの光学設 今後は、当社製の自然エネルギーを プしていきたいと考えています。 計を広範囲に明るく照らすように改善 開発品 し、消費電力は従来品と同じまま、防 犯照度基準クラス B+*を実現しました。 *(公社)日本防犯設備協会の定める、4m先の歩行者 の見え方を基準とした「防犯照明の推奨照度」の区分 NVS20008 シリーズ 開発品 NVS20010 シリーズ ルーメン 1,700lm 消費電力 20W これにより、灯具設置間隔が 24mか 防犯照度基準 クラスB+ 灯具設置間隔 ら 36mになり、100 メートルの道路を 寿命 24 m 32 m 60,000 時間 軽量化し施工性に特化した屋内天井用の高効率 LEDベースライト 蛍光灯タイプの LED 灯具に代わる施 秒と大幅に施工性の改善を図りました。 92.4%(AC200V)という高効率を達 工性の良い、装置一体型の LED ベー 施工業 者からは「作業がやりやすい」 成しています。 スライトを開発しました。当社の LED という好評価をいただいています。 「雑音端 子電圧 」と呼ばれるノイズ ベースライトは、フラットレイアウトに 発 光 部 は、 光 の 拡 散 技 術 に より 規格の対応に関しては、超低ノイズ型 より業界トップクラスの薄さ 38mm と 38mm という薄さでありながらムラの LED 照明灯具として電気用品安全法技 軽さ 900g を実現しました。これによ ない均一な発光で、高効率 LED を採 術基準省令第 1 項より、更に広範囲の り片手での取り扱いが容易となり、さ 用することで、154lm/W という高い 規格である CISPR15 規格をクリアし らにカバー部をスライド機構にするこ 変換効率を実現しました。電源部は、 ておりデータセンター等にも安心して使 とで、従来の作業時間 2 分に対し 55 当社製 IC と電源回路設計技術により、 用できます。 CISPR15 準尖頭値電圧 CISPR15 平均値電圧 2015 CSR 報告書 8 特集 2 当社技術を活かした「エコ・省エネ出前授業」を各地 サンケングループ拠点各地で次世代育成 当社の技術および当社製品の LED を活用した「エコ・省エネ出前授業」を各地で 開催しています。 各部署、各関係会社から若手社員、女性社員を「CSR 推進者」として選出・任命し、 交替で社内外にて出前授業を展開しています。 子どもたちや保護者、学校関係者から「エコ・省エネについてよく理解ができた」 と感謝の言葉をいただいています。 石川県輪島市 LED 子供教室 石川サンケン サンケンオプトプロダクツ 石川県 開催日:2014 年 10 月 18 日(土) 場 所:輪島市 ふれあい健康センター 内 容:座学「ノーベル物理学賞の青色 LED とは」 工作「あぜのきらめきのペットボタルを作ろう」 石川県志賀町 高浜小学校 夏休み子供教室 石川県 開催日:2014 年 8 月 1 日(土) サンケンオプトプロダクツ 場 所:志賀町立高浜小学校体育館 内 容:座学 「エコと省エネ・地球温暖化・LED について」、「蛍について」 工作 「ペットボタルの工作」「モニュメント飾り付け」 東京都北区 環境展 出張授業 開催日:2014 年 10 月 18 日(土) 場 所:北区立赤羽小学校 内 容:座学「地球温暖化問題」「LED について」 工作「ペットボタルの工作」「モニュメント飾り付け」 サンケン電気 東京都 東京都北区 清水小学校 LED 環境教室 開催日:2014 年 6 月 18 日(土) 場 所:北区立清水小学校 内 容:座学「地球温暖化問題」 「LED について」 工作「ペットボタルの工作」 「モニュメント飾り付け」 9 2015 CSR 報告書 で実施 福島県二本松市 夏休み子供教室 福島サンケン 福島県 開催日:2014 年 7 月 26 日(土) 場 所:二本松市 市民交流センター 内 容:座学「LED とは?」 工作「LED 行燈の製作」 はんだ付け作業にも挑戦し、二本松市伝統の「上川崎和紙」と「サンケン LED」 を組み合わせた行燈は大変満足のいく出来栄えだったようです。 埼玉県川越市 資源化センター(つばさ館)工作教室 開催日:2014 年 12 月 13 日(土) 場 所:川越市 資源化センター(つばさ館) 内 容:環境教室と LED 体験工作(光るクリスマスツリー) サンケン電気 東京都 埼玉県新座市 東北小学校4年生 エコ調査 開催日:2014 年 6 月 23 日(月)、24 日(火)、27 日(金) 場 所:サンケン電気 本社 内 容:4 年生が 3 日間にわたって来社 座学 「サンケン電気のエコ・省エネの取り組み」 「エコで省エネな LED 照明」 「電気を大事に使おう」 「サンケンの IC は待機電力を少なくして省エネ」 社内見学 「CAD 室(コンピューターで回路を設計している)」 「居室の省エネ」、 「文房具のリサイクル」 「廃棄物の 26 種類分別」 工作 「LED を使った工作」 埼玉県 サンケン電気 埼玉県 サンケン電気 2015 CSR 報告書 10 特集 3 当社およびグループ各社拠点の地域貢献活動に積極 地元行政主催イベントに積極的に参画し、 地域活性化に協力 サンケングループは首都圏以外に石川県、山形県、茨城県、福島県に複数の 重要拠点を持っています。地元地域の活性化は、当社の人材確保をはじめ、様々 なインフラの強化にもつながります。 技術および当社製品の LED を活用し、地元行政主催のイベントを盛り上げる ことは、企業の社会的責任と認識し、積極的に参画をしています。 いしかわ環境フェア 2014 開催日:2014 年 8 月 23 日(土)、24 日(日) 場 所: 石川県産業展示館 4 号館 3回目参画 石川県 出展構成 【共通】 ① LED 照明 ② CSR パネル展示 ③ LED ペットボタル工作教室 【いしかわ環境フェアのみ】 ④ 小型無停電電源装置 UPS (SXU-Z シリーズ) ⑤ ハイブリッド LED 街路灯モデル 昨年同様に、展示ブース脇で実施した子ども向け 工作は盛況でした。8 月 23 日には、石川県谷本 知事が、当社ブースへお立ち寄りになられまし た。県知事は LED ペットボタルの中に入れるメッ セージフィルムにサインされ、そのサインは 10 月の輪島白米千枚田の「あぜのきらめき」にて展 示されました。 かみすフェスタ 初参加! 茨城県 開催日:2014 年 10 月 18 日(土)、19 日(日) 場 所:神栖市文化センター かみすフェスタは、市民と企業や団体の触 れ合いの場として、鹿島サンケンのある茨 城県神栖市で毎年開催されている大きなイ ベントです。 暗室にて輝く LED ペットボタルと共に記 念撮影も行い、写真をお持ち帰りいただき ました。 11 2015 CSR 報告書 エコプロダクツ川越 開催日:2014 年 7 月 19 日(土) 場 所:川越市資源化センター(つばさ館) 今年の工作教室は容器となる「空ペットボ トル」は「つばさ館」から無償提供いただき、 中身は「あぜのきらめき」等で使用している 「ペットボタル」の旧バージョン材料を使用 するなどエコに努めました。219 名の参加 があり、昨年の 127 名に比べ大幅に増加し ました。 2 年連続で最優秀賞をいただき、川越市長 から表彰状をいただきました。 的に参画 青少年のための科学の祭典in山形 開催日:2014 年 8 月 9 日(土) 場 所:山形市霞城セントラル 初参加! 山形県 初めて参画したイベントで、LED ペットボタル材料を多数準備しました。当社ブースは 3 階にありましたが、30 分もするとあっという間に会場内に人だかりができていました。 終了時間まで行列が途切れることなく、体験人数は 258 名と今までに出展したイベント での過去最多人数となる大盛況でした。 東根市大森だんじろうの環境実験室 開催日:2014 年 11 月 16 日(日) 場所:東根市さくらんぼタントクルセンター 1F 2回目参画 山形県 昨年が好評だったことで環境部会から“今年も是非出展をお願いしたい”という要請も あり、今回の出展に至りました。今回の LED ペットボタル工作には、ペットボトル切断 作業を取り入れたので小さい子どもには難易度が高い部分もありましたが、積極的に「や りたい!」という声が多く、子ども達のチャレンジ精神に感心させられました。 2回目参画 埼玉県 川越市 SAITAMA 環境フェア&こどもエコフェスティバル 開催日:2014 年 1 月 29 日(水) 場 所:コルソホール(CORSO 7階) 初参加! 埼玉県 埼玉県からの依頼で初めての参画だったため、当社を知っていただく目的で LED 照明製品 や活動パネル類を多数展示しました。 工作教室は、短時間の実施ながら 70 名の子ども達が来てくれました。 当社は、地元行政からのご要望には可能な限り協力していく体制で、準備をすると ともに日々新しいことを企画し地域活性化の種を育てています。 2015 CSR 報告書 12 特集 4 LED「 ペットボタルⓇ 」が地域活性化のために各地で活躍 富山牛岳温泉スキー場「虹のかけはし」 ★開催期間 2014 年 7 月 22 日~ 9 月 7 日 ★ LED ペットボタル:28,000 個(7色) 冬はゲレンデとなる斜面で、水平に張った鎖に吊り下げる 方法でペットボタルを設置し、七色の虹を演出しました。 LED「ペットボタル Ⓡ 」とは? 当社は地域活性化のために「ペットボタル Ⓡ 」と呼 ばれる太陽光発電パネル付 LED(発光ダイオード)を 使用し、各地行政に技術供与をしています。 「ペットボタル Ⓡ 」の仕組みは容器に「太陽光パネ ル」、「充電池」と「LED」を組み込んだもので、昼の太 陽エネルギーで発電・蓄電し、暗くなると LED が自 動的に点灯するというシンプルな発光装置です。 化石燃料による発電ではなく、太陽光エネルギーを 利用するものなので地球環境に優しく経済的と大変評 判をいただいています。 13 2015 CSR 報告書 ライトアップされた本社の庭 2014 年 11 月、サンケン電気本社にお いても社員が CSR 活動の理解を深める 一環としてペットボタルを設置しまし た。また、社員に綺麗なイルミネーショ ンを鑑賞してもらうことで、少しでも癒 し効果が生まれ、社内連帯感向上につな がれば良いと考えました。 予想外の効果として、来社されるお客様、 取引先の方々にも大変好評でした。 石川県「輪島・白米千枚田あぜのきらめき」 ★開催期間 2014 年 10 月 18 日~ 2015 年 3 月 15 日 (今年度は 2015 年 10 月 10 日~スタート) ★ LED ペットボタル:21,000 個 日本海を望む棚田とあぜ道を幻想的に照らす光が、ピンクと黄 色に 30 分ごとに美しく変化します。 サンケングループは地域社会 の良きパートナーを目指し、 そのほかの地域でも地域との 共生を図っています。 ●千葉県鴨川市大山千枚田 「棚田の夜祭り」 ●福島県二本松市あだたら高 原スキー場 「あだたらのかがやき」 2015 CSR 報告書 14 コーポレート ガバナンス CSRの取り組み 経営理念の実践を通して、CSRの実現を目指します。 サンケングループのCSR サンケングループの理念体系は、経営理念、行動指針、コンダクトガイドライン(行動基準)の 3 つで構成されてい ます。 経営理念を実 現するための 社員の心構え 経営理念 行動指針 会社としての 目指す方向 サンケンコンダクトガイドライン (行動基準) 社規社則 ● 社長の基本姿勢 と コミットメント ● 行動指針に定める、遵守すべき重要なルールの具体化 ● 社員の行動責任の明確化 経営理念 ・私たちは、半導体をコアビジネスに、パワーエレク トロニクスとその周辺領域を含めた最適なソリュー ションを提供することを使命とし、世界各国の産 業・経済・文化の発展に寄与する。 ・私たちは、常に技術力と創造力の革新に努め、 品質の確かさを追求する。さらに顧客と価値観を 共有し、独自の技術をもってグローバルに事業を 展開する。 ・私たちは、従業員一人ひとりを尊重し、すべての 従業員に公正に接する。また、従業員は信頼さ れる個人、そして企業人として成長するよう努め る。 ・私たちは、技術と創造を重んじる企業人として、 高い倫理観に依って業務を遂行し、公正さと高潔 さをもって顧客や取引先に対して接する。 ・私たちは、株主のために会社の価値を最大限に 高め、社会的な責任を果たし、環境との調和に 努める。 サンケン電気株式会社 サンケングループ 15 2015 CSR 報告書 ● ステークホルダーへのコミットメント この理念体系をもとに CSRの基本方針ができてい ます。 サンケングループ CSRの基本方針 1. 倫理法令を遵守した公明正大な行動 企業は社会の一員であり、当社は「誠実」 な企業活動を通して社会の信頼に応える。 2. 総合技術力による省エネ製品の提供 持続可能な社会環境の実現に向け、当社は固 有技術を集結して環境問題の解決に努める。 3. 利害関係者(ステークホルダー)との 良好な関係 当社とさまざまな関係を有する個人、団体、 地域に対して、必要な対話と協力を行う。 コーポレート ガバナンス CSR体制 誠実で存在感のある会社を目指し、 管理体制の充実を図っています。 当社は企業価値の向上と社会的責任(CSR) 会社の機関とその状況 を果たすため、経営目標の設定ならびにその執 行を適正に行う仕組み(コーポレートガバナン ・取締役会 ス)の充実を図っています。 経営上の意思決定機関で、経営戦略や経営目標など を決定します。 事業年度の経営責任の明確化を図るため、任期は 1 コーポレート ガバナンス体制 年で取締役に就任しています。 当社は会社の運営に必要な機関として、 「取締役会」 「監査役会」「会計監査人」を設置しています。 ・監査役会 取締役の業務執行状況やその他の業務管理体制を また、執行役員制度の導入による経営と執行の分 監視する職務を負い、社外監査役も就任していま 離、内部監査および内部統制評価によるコーポレー す。 トガバナンス体制の整備を進め、経営の透明性の向 ・会計監査人 上に努めています。 当社は、新日本有限責任監査法人による外部監査を 受けています。 コーポレートガバナンス体制図 ガバ ナンス領 域 業 務執行領域 株 主 総 会 選 任 会計監査人 選 任 報 告 報 告 取締役会 監 査 経営会議 代表取締役 指 揮 命 令 監 督 報 告 監査役会 監 査 監 督 監 査 執行役員 選 任 諮 問 答 申 報 告 CSR 委員会 連携 報告 CSR 室 管理本部 技術本部 監 査 生産本部 パ ワ ー シ ス テム 本 部 監 査 営業本部 報告 担当部門による管理指導 サ ン ケ ン グ ル ープ 2015 CSR 報告書 16 コーポレートガバナンス CSR委員会、内部統制推進委員会、内部監査 さまざまな委員会や専門組織が、 CSRの推進を図っています。 当社は責任ある企業活動の推進によって企業 価値の持続的な向上を図ります。 内部統制推進委員会 CSR の組織全体への浸透と実践に向け、 「CSR 内部統制推進委員会は、管理本部長を推進委員長 委員会」が組織横断的な専門組織として CSR とし、内部統制の整備状況及び運用状況の確認、その 活動の推進を行っています。 際に発見された不備の是正を迅速に図り、内部統制を 推進しています。 2014 年度の内部統制活動としては、1.実質的 CSR 委員会 なリスクに対応した内部評価 2.海外拠点への積極 的アプローチの継続 3.基幹システム変更対応等を 推進してきました。 ( 基本方針 ) 内部統制推進委員 CSR 委員会 会による評価結果は、 1. 経営理念、経営計画への適合 2. 経済・法令・倫理的なリスクコントロール 3. 活動結果の開示と多様な関係者との対話 「内部統制報告書」に 記載され、代表取締 役 に 提 出 さ れ ま す。 内部統制 推進委員会 2014 年度において も、新日本有限責任 CSR 委員会は、各本部長が委員として任に当たり、 グループ全体の CSR 活動を統括しています。 監査法人による「適 正意見」が表明され、 当社の内部統制の有 効性が確認されまし CSR 推進体制 営 業 生産統 管 理 部 門 括部門 部 門 た。 社長 内部監査 当社は、「コンダクトガイドライン」( 行動基準 ) CSR 委員会 による倫理法令遵守を目的とした「内部監査」を実 施しています。内部監査の結果は、経営層ならびに 監査役に報告され、必要に応じて当社グループを含 む業務に反映されています。 また、全社員に対して、e- ラーニングによるコン プライアンス教育、身近な事例に基づくコンプライ アンスマガジンの発行など、コンプライアンスの推 進に注力してきました。 2014 年度は、前年度に続きリスクアプローチ 内 部 監 査 に基づく重要性、影響度を評価したテーマを重点的 危機管理 内部統制 中央環境 安全衛生 委員会 推進委員会 会議 委員会 に監査しました。また、コンピュータ利用監査技法 (CAAT) の活用を広げ、経営者のニーズに合った内 部監査の付加価値の実現(改善提案)を図り、経営 者のリスク管理支援を推進してきました。 17 2015 CSR 報告書 コーポレートガバナンス 情報セキュリティ、危機管理、輸出入管理、知的財産 リスク管理を強化して、 事業の継続性を確保しています。 事業活動には、その目的の達成を阻害するさ 実績情報を共有することで、グループ全体の災害対 まざまな事態が発生します。当社ではこのよう 応力のさらなる強化を図るなどの施策に取り組んでい なリスクを低減するため、計画的に社内体制の ます。 整備を進めています。 輸出入管理 情報セキュリティ 輸出入管理を適切に実施するために、当社では、 当社では、取引先との契約条件、技術情報、製造 取引対象となる商品、部品、設備、原材料などの貨 条件等の企業秘密・情報資産の保護管理を強化する 物およびその関連技術を、社内規則に定められた手 ため、「情報管理規程」を制定し、情報漏洩防止の徹 順に従い、輸出入規制に該当するかどうかをあらかじ 底を図っています。また、個人情報保護法や不正競 め判定する事で、業務を適正に推進しています。輸入 争防止法に則り、保護すべき情報の範囲やその管理 においては、当社の貨物のセキュリティ管理と法令遵 方法を定めた手順書も整備しています。 守体制の整備状況が評価され、特例輸入者として監 情報セキュリティ教育は、定期的に各部門で実施さ 督官庁である東京税関よりAEO の認定を受けました。 れています。 教育や情報管理手順などの実施状況に また、輸出入業務に関連する部門を網羅した「輸出 ついては CSR 室の監査もなされており、その結果を 入管理委員会」では、適法性向上を図ることを目的に もとに部門の情報管理体制の強化が図られています。 本業務に係る教育および監査を定期的に実施していま 外部と接続する通信ネットワークに関しては、不正 す。 侵入の防止対策強化を図るとともに、通信記録の保 2014 年は、改定航空貨物保安制度(国土交通省) 護と監視、ネットワーク使用に当たってのガイドライン の特定荷主の認定を受け、航空貨物輸送におけるセ 策定といった対策を講じており、実効性を確保してい キュリティの向上に努めています。 ます。 危機管理 知的財産 競争の激化するグローバル市場においてメーカー 当社グループでは、地震や火災などを重大なリス としての優位性を維持するためには、市場ニーズを クと捉えており、災害発生時の被害最小化と復旧手 捉えた研究開発によって競争力のある製品を他社に 順を定めた「災害対策マニュアル」 ・ 「事業継続計画 先駆けて創出することと、開発成果を知財権で適切 (BCP)」を策定するとともに、非常時における従業 に保護することが重要となります。このため、当社 員の安否確認システムを導入しています。 定期的な では、研究開発の初期段階から技術開発部門と知的 訓練などを通じてこれらを効果的に運用し、重大災害 財産部とが密接に連携し、事業活動と一体化した知 への対応力をさらに高める活動に継続的に取り組んで 財活動を展開し、牽制効果の高い知財権の効率的な います。 取得・活用をワールドワイドに行っています。 また、海外拠点の人的安全管理に関しては、「国際 また、効率的な事業活動を安定して継続できるよ 危機対策マニュアル」を策定し、その運用を通じて非 う、他社知的財産権の調査を徹底し、知財リスクの 常時対応の迅速化を図っています。 回避と防止にも努めています。 これら危機管理体制の維持・強化を図るため、グル このような観点から、当社では、従業員に対する ープ全体を統括する「危機管理委員会」を定期的に 体系的な知財教育活動を通じた知財マインドの醸成、 開催しています。そこで、災害対策マニュアル等の実 発明創作環境の向上にも力を注いでおり、グローバ 効性をさらに向上させるための見直しや、災害対応の ル市場を勝ち抜く知財立社を目指しています。 2015 CSR 報告書 18 社会【 ステークホルダー 】 お客様との関わり お客様へ最適なトータルソリューションの提供 当社グループは、お客様の声を開発・製造部 本社生産本部の品質保証統括部に「車載品質統括 門までフィードバックすることで高品質・高性 室」を設け、車載品質の確立は当然のこととし、各 能な製品の提供を行い、お客様信頼度の向上に グループ会社を横通しした品質管理の統一化の促進、 努めています。 工場立ち上げ支援強化を図っていきます。 ライティングフェア 2015 へ出展 テクノフロンティア 2015 へ出展 3 月 3 日~ 6 日に開催された「ライティングフェ 5 月 20 日~ 22 日に幕張メッセで開催された「テ ア 2015」に出展を行いました。技術説明員として クノフロンティア 2015」に出展を行いました。 当社社員がお客様対応をさせていただきました。 今回は、サンケン電気のパワーソリューション(テ 4 日間で 3,000 名以上のお客様が、当社ブースに ーマ展示)、技術プレゼンテーション、デジタルコン ご来場されました。 トロール、次世代パワーデバイス、パワーマネージ 会場内でのアンケートの結果からは、LED 単品を メント、モーターコントロール、カーエレクトロニ はじめ、グッドデザイン賞受賞ベースライト、植物 クス、LED ライティング、パワーモジュール、エネ 育成用 LED ランプ、高天井用施設灯に興味をもたれ ルギーマネージメントシステムの10のソリューシ たお客様が多く見られました。 ョン(ゾーン)を設けお客様に情報提供をさせていた だきました。 技術開発の社員が説明員を行ったため、新技術・ 新製品に対するお客様含めた来場者の反応は、開発 品へ迅速にフィードバックを行います。 当社ブースには、3 日間で昨年を超える約 2,400 名のお客様がご来場されました。2016 年度も更に 効果的でお客様にわかりやすいプロモーションを行 さらなる製品向上に向けて お客様へ安全・安心な製品・サービスをお届けす る た め、 品 質 マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム(ISO9001、 ISO/TS16949)を運用し、品質管理体制を構築、 継続的改善に努め、成果を上げています。自動車、 医療機器など安全安心を求められる製品には、通常 よりも更に高い品質・信頼性が求められています。 サンケン電気と各グループ会社においては安全性、 品質、信頼性保証に関する活動を最重要課題として 取り組まなければなりません。 19 2015 CSR 報告書 っていく予定です。 株主・投資家との関わり/お取引先との関わり タイムリーな情報開示を重視した I R活動を推進します。 当社は、積極的な IR 活動を推進し、株主や 投資家の皆様を始め、様々な関係者(ステーク IR 活動について ホルダー)に正確で公正な情報をタイムリーに 当社では、株主・証券アナリストおよび機関投資 開示し、良好なコミュニケーションを維持でき 家の皆様に当社の財務状況や事業戦略を適切にご理 るよう努めています。 解頂くために、定期的に決算説明会を開催していま す。また、同時に個人投資家の皆様には、定期的に 会社説明会を開催、当社ホームページにて決算短信・ 利益配分について 有価証券報告書・適時開示情報、および外国人投資 当社は、継続的に安定した利益をあげ、株主の皆 家向けのアニュアルレポート(英文)などを掲載し、 様への利益還元を経営の重要課題の一つとして認識 公平・公正な情報の開示に努めています。 し、経営資源の有効活用と経営の効率化による継続 的かつ安定的な配当に努めています。 お取引先との関わり 公正・透明・誠実なお取引を通じて共存共栄を図っていきます。 当社は、グローバルな調達活動において国内 提供しながら自由競争の原則に則ってパートナーシ 外の多くのお取引先の人権や労働に関する基本 ップの構築ができるお取引先を選定しています。 的な権利を尊重するとともに、常に公平で透明な 取引が誠実に行われるように取り組んでいます。 事業説明会の開催 緊密で長期的なビジネス 購入に対する姿勢 の発展を図る目的から、当社 当社は、購入に関しての基本方針、取引原則およ ではお取引先事業説明会を び倫理原則を「行動管理基準」に定め、誠実で透明 開催しています。 な取引環境の向上に努めています。 2015 年度は 97 社(193 名)のお取引先を対象に なお、調達業務の運用状況については、監査部門 実施し、当社の新しい中期経営計画の基本方針、 「車載」 による定期的な確認が行われています。 「白物家電」 「モータ」 「産機・通信」 「新エネルギー」 「LED」 の 6 つの 重 点 戦 略 市 場、BCP(Business Continuity Plan) 【 調達基本方針 】 対 応、 「 グリ ー ン 調 達 」と 1. 法令を遵守し、環境にも十分配慮します。 2. グローバルな観点で最適調達を目指し、 お取引先との相互 理解と信頼関係に基づくパートナーシップを構築します。 3. お取引先へオープンで公平な参入機会を提供し、国籍・企 業規模・取引実績の有無を問わず、QCDE 満足を基本に 選定を行います。 トの 1. コス 2. 合理化強化 調達SCM の改善 CSR調達 3. の推進 「 CSR 調達」などが説明さ れました。 また、当社の基幹システ ム変更に伴う、EDI 発注シ ステム(Web EDI)における変更点にも触れました。 今後も適切な情報の提供に心掛け、相互信頼に基づ お取引先選定について くパートナーシップの充実を図ります。 なお、パワーモジュールの生産拠点であるサンケ 当社では公明正大な選定を行い、「調達基本方針」 ンインドネシアにおいても現地取引先事業説明会を に基づき広く世界に目を向け、平等な取引の機会を 開催しています。 2015 CSR 報告書 20 社会【 ステークホルダー 】 従業員との関わり 労働環境の質的充実に向け、 さまざまな取り組みを行っています。 当社は、「従業員一人ひとりを尊重し、すべ ての従業員に公正に接する」ことを経営理念に 掲げています。この考えを基本として、当社は 従業員の能力開発に必要な機会、安全で働きや すい職場環境の整備に注力しています。 【 女性社員インタビュー 】 生産本部 プロセス技術統括部 プロセス技術部プローブ技術グループ 真尾 麻美(サナオ アサミ)さん 入社:2006 年 4 月 女性が働きやすい職場です 仕事と生活との両立に向けた取組み 当社は働く従業員の仕事と家庭の調和 ( ワークライ フバランス ) を重視しており、労働環境の整備と支援 体制の充実を進めています。 埼玉県の「ウーマノミクスプロジェクト」から、 「多 様な働き方実践企業(ゴールド)」の認定をいただい ています。女性がいきいきと働き続けられる環境を つくり、従業員の仕事と子育て等を両立できる環境 づくりを行っています。 また、女性社員はもちろんのこと、男性社員の育 児休暇取得促進や子育て参加に関する啓蒙活動も積 極的に行っており、「くるみん マーク」も取得しております。 私は就職してから、技術者として半導体のウェー ハ検査の精度向上に力を注いできました。その中で、 2012 年 12 月に第1子を出産しました。1年 3 カ月 間育児休業を取得できたので、子供の成長を側で見 守りながら有意義な育児を行う事ができました。 復帰の際は、技術者として元の職場に戻り、仕事 もスムーズに再開しています。上司や同僚の理解も あり、現在は勤務時間短縮制度を利用し、子供の通 院や介護にはサポート休暇も活用しています。 会社の支援制度のおかげで、子育てを行いながら も、夫と協力し仕事と家庭のバランスを保つことが 多様な働き方実践企業 (ゴールド) でき感謝しています。 「くるみんマーク」 これからも家族との時間を大切にしながら、業務 2010 2011 2012 2013 2014 5 4 10 2 11 育児休業者数 9 11 11 9 8 介護休業者数 0 0 1 0 1 産児休暇者数 に取り組んでいきたいと思います。 グループ全体における女性の活躍の推進 当社および国内グループ会社において、中長期的 な女性の活躍を推進するため、2012 年度から約 60 名(1 ~ 3 期生)を選抜し、3 ヵ年のポジティブ アクションを実施しています。これにはメンバーの 上司も参加し、女性が活躍するための環境整備も含 めて取り組んでいます。 今年度は取り組みの一環として、論理思考力や対 人思考力を鍛えるため、一期生に対し、外部講師に よる『 ロジカルシンキング 』の研修を実施しました。 21 2015 CSR 報告書 止のための実効ある取り組みとして、化学薬品を 多様化する雇用への取り組み 取り扱う分解室の移設を実施し、対処しました。 ダイバシティー推進の一環で障がいをお持ちの方 ③ 教育の一環として、専門業者による「薬品取扱講習 の雇用活動を継続的に行うため、所轄のハローワー 会および高圧ガス保安講習会」を内容をより充実さ クと連携を密にして、幅広く多様な人材の確保へ取 せ開催し、前年度より多くの社員が受講しました。 ④ 自転車およびバイク通勤者を対象とした「交通安全 り組んでいます。 一方、新卒採用においては、積極的に外国人を採 講習会」をより多くの社員が受講できるよう就業時 用する等、当社のビジネスがグローバル化する中で 間内に開催し、通勤途上災害の改善に努めました。 それに対応しています。 また、学生向けインターンシップにおいても、埼 玉県の企画である海外インターンシップ事業に協力 し、北米の関連会社へ学生 2 名を派遣しました。 ※期末時点 従業員のための家族見学会 12 月 13 日、 「Enjoy !福島サンケン体験ツアー」 と銘打って、福島サンケンでは初めて、従業員の家族 2011 2012 2013 2014 2015 0 13 0 16 16 (内 外国人) ─ 5 ─ 1 6 中途採用数 3 12 12 10 ─ 目線」での準備を重ねました。 障害者雇用数 21 29 29 32.5 ─ 14 組 48 名の方が参加し、エアシャワー体験や インターン数 30 26 18 18 ─ LED ペットボタルづくり、軽食バイキング…などで 新卒採用数 を対象とした「工場見学」を実施しました。参加者に 楽しんでもらえるよう、入念に打合せをし、 「子ども 楽しんでもらいました。様々な感想が寄せられ、初め 職場の安全と安心への取り組み てにしては成功であったと関係者一同喜んでいます。 事業所の安全衛生委員会を毎月開催し、職場の安 全と安心への取り組みを推進しています。また全社 的な取り組みとして、中央安全衛生委員会を四半期 毎に開催し、各事業所との連携を図りながら様々な 活動を展開しています。 工場内見学 社長 ペットボタルイルミネーション設置 中央安全衛生委員会 各事業所長 事業所安全衛生委員会 各部門 集合写真 【 参加者の感想 】 【 2014 年度の主な取り組み 】 ① フォークリフトの事故防止並びに安全管理を遂行 ・お父さんの仕事を知ることができて良かった ・ペットボタルづくりが楽しく、LED に興味が持てた するため、「フォークリフト管理マニュアル」を制 ・エアシャワー体験がおもしろかった 定し、運用を開始しました。 ・バイキングが豪華で美味しかった ② 水質汚濁防止法の改正に伴う地下水汚染の未然防 ・また来年の見学会も参加したいです! 2015 CSR 報告書 22 社会【 ステークホルダー 】 社会・地域の皆さまとの関わり 地域密着のさまざまな活動を行い、 企業市民としての社会貢献を行っています。 行政、NPO、NGO など多様なステークホル ダーと対話し、地域社会の良き隣人を目指し、 2 鹿島サンケンで障がい者施設 訪問販売 よりよい生活環境を共に作り、地域との共生を 図ります。 障がい者支援活動へ注力 当社グループ では、地元 地 域の「 障がい 者支 援 」 という社会貢献活動を行っています。 近隣の障がい者施設の方にご来社いただき、訪問 販売という形式で多数の社員とコミュニケーションを 取っています。また、障がい者施設に簡単な軽作業 の依頼することもあります。いずれの場合も、障がい 者の方に過 度なストレスが加わらないように細心の 鹿島サンケンでは、地元の神栖市矢田部にある知 配慮をしています。 的障がい者通所施設「ハミングハウス」さんで生産 施設長、ご担当者からも、 「みんな楽しみにしてお しているクッキーなどの訪問販売をお願いしていま り、サンケン社員の方と触れ合うことで明るくなる。」 す。昨年度から数え既に 6 回ほど実施し、継続的に と喜ばれています。 売上げ貢献することができています。 特に、第 6 回はクリスマスイヴの開催だったため、 1 サンケン電気本社で昼休みクッキー販売 サンケン電気本社の近隣にある障がい者施設「社 会 福祉 法 人にいざ 福祉 工 房さわらび」さんでは、 社員にも大変喜ばれました。 訪問販売実施スケジュール 保存料や着色料を使わない手作りの安心安全でおい 第1回 2013/9/11 しいクッキーを生産しています。 第2回 2013/12/24 昨年に引き続き、3 月に来社いただいて昼休みに 第3回 2014/3/20 販売し、開始直後から大盛況で社員からも好評でし 第4回 2014/6/24 第5回 2014/9/25 第6回 2014/12/24 た。障がい者の方も、社員と活発なコミュニケーシ ョンを取り充実した様子でした。 サンケン電気川越工場でも同様に、障がい者施設 の支援としてクッキーなどの訪問販売を受け入れてい く予定です。 23 クリスマスバージョンの商品を用意していただき、 2015 CSR 報告書 東京電機大学 見学受け入れ(川越工場) いざというときに備えて 技術本部 PS 事業部では、昨年に引き続き 3 月 福島サンケン、山形サンケンは、東日本大 震災で に東京電機大学の学生と引率教授の工場見学を受け 被災した工場でもあります。被災の経験を風化させる 入れました。 ことなく、地域貢献の意味も込め当社グループ会社 「研究開発だけでは製品はできないこと」を理解 では当社製「ハイブリッド LED 街路灯」を構内に複 していただくという目的のもと、製造作業に関する 数本設置しました。 説明、太陽光発電用パワーコンディショナーのライ この「ハイブリッド LED 街路灯」は、風力と太陽 ン紹介、無停電電源装置などの電源検査ライン紹介、 光で発電した電力をバッテリーに蓄電できる LED 照 開発部門の実験室内覧を興味深そうに見学していま 明です。自然エネルギーを利用し電灯線接続が不要 した。 なため、電気料金が 0(ゼロ)円、長寿命(60,000 説明した社員も学生からの熱心な質問に対し真剣・ 時間)でメンテナンス費用も大幅に削減します。蓄 丁寧に回答し、引率教授からご満足いただけたよう 電した電力は必要な時に使用することができるので、 でした。 長期の停電時にも非常時に必要な電力を供給するこ とが可能です。 石川サンケンとサンケンオプトプロダクツ 2 基 山形サンケン 2 基 福島サンケン 5 基 本社 1 基 2015 CSR 報告書 24 環境に関する事項 環境活動の考え方、環境活動体制 低炭素社会の実現に向けて 当社は、かけがえのない地球環境を健全な状 態で次世代に引き継いでいくために、事業活動 環境マネジメントシステム推進体制 と環境活動の融合を図り、低炭素社会、循環型 効率的かつ的確に環境経営を推進するため、代表 社会、自然共生社会を目指し、 「エコと省エネ」 取締役の直属組織である CSR 委員会を母体として、 を経営戦略に掲げた活動を推進しています。 グループを横断する環境管理体制を構築しています。 環境の取組 社 長 関係会社を含めた企業グループ全体で環境保全活 動を推進することにより、一層大きな改善効果が期 CSR 委員会 待できることから、2000 年にグループ全体の環境 ビジョンとして、「SG環境憲章」を制定し、企業活 動のあらゆる面で誠意と創意を持って、環境に優し く行動することを約束し、具体的な行動計画として 「SG環境行動計画」を定め、実行しています。 サンケン電気 サンケングループ 環境会議 環境会議 更にグループ各社ごとに「環境方針」を定め、事 業特性と地域の特色を踏まえ、環境負荷の継続的な 各グループ会社 低減の取り組みを推進しています。 環境会議 当社は、国内 13 事業所、海外 8 事業所の製造拠 点において環境マネジメントシステムを構築してお り、それらは、ISO14001 の認証を取得しています。 事業の特性に応じた環境に配慮した製品開発、廃 棄物や、資源エネルギーの削減などを通じて環境保 全に取り組んでいます。 環境監査と定期審査 当社は、環境活動向上のため、毎年、自社による 環境内部監査を行い、関連法規制への適合性、年間 計画の進捗状況などを点検し、更に、第三者機関に よる審査を毎年行い、当社の環境管理システムの実 ※ SG:サンケングループ 効性を確認しています。 検出された課題などは直ちに是正措置をとり、フォ ローアップ監査により効果を確認しています。 25 2015 CSR 報告書 また、同様に漏洩対策が必要な本社と福島サンケン 化学物質管理定着活動 も 2015 年 2 月までに対策工事を行い、法律で定め 当社では、法令遵守、地球環境の保全、事故の防止、 られた実施期限までに対応工事を全て完了しました。 労働安全や健康確保、製品安全のために、「化学薬品 管理マニュアル」を策定し、化学物質の適正な管理 の定着に努めております。 また、化学物質によるリスク低減を図るために、 定期的に使用・貯蔵場所のパトロールを行ったり、 分解室をより作 業環境の整った 場所に移設する な ど、 事 故 の 未 然防止に努めて います。 法規制の遵守 省エネ委員会活動 当社は、温暖化ガスである CO2 排出量削減の重要 当社は、コンプライアンスを徹底するため、環境 性を認識し、省エネ対策に取り組んできました。 に関係する法規制を捉え、定期的に法規制遵守状況 本社と川越工場に在席しているエネルギー管理士 を確認しています。 を中心に、各部門の代表者から構成される省エネ委 更に、確実な法規制遵守のために、排出ガス、排水、 員会では、各部署で改善を進めている課題の解決や 騒音・振動等について、拠点ごとに法律や条例の規 他部署と共有できる対策の水平展開を図ると共に、 制値より厳しい自主管理値を設定しています。 年 1 回のパトロールで運用状況の確認と改善ポイン 2014 年度も行政機関等から指導、勧告等、及び トの抽出を行っています。 近隣からの環境に関する苦情はありませんでした。 化学物質の管理 環境リスク対応 1.PCB(ポリ塩化ビフェニール)の管理 「化学物質把握管理促進法」 (PRTR 法)に基づいて、 トランス、コンデンサー等に使用されていた PCB は 事業所単位で年間取扱量が 1トン以上の第 1 種指定 保管場所を決め集積・管理し、行政へ管理状況を報告 化学物質と 0.5トン以上の特定第 1 種指定化学物質 しています。 を、国に報告しています。 2.省エネ法・地球温暖化対策推進法への対応 「省エネ法」ならびに「温対法」に基づき、 エネルギー 改正水質汚濁防止法への対応応 管理統括者等の選任、ならびに実績報告対象の全事業 所が中長期計画書および定期報告書を監督官庁に提出 12 年 6 月に改正された水質汚濁防止法に対応する しました。 ために、山形サンケンでは有害物質貯蔵指定施設から 今後とも、法令に基づきエネルギーの消費節減およ 漏洩防止対策など実施し、2014 年 5 月に工事が完 び有効活用に努めてまいります。 了しました。 2015 CSR 報告書 26 環境に関する事項 環境パフォーマンスと具体的な活動/山形サンケン株式会社 環境活動の状況は適宜に評価・測定され、 翌年の計画に反映されます。 省エネ対策と温室効果ガス 廃棄物の削減と資源循環 地球温暖化防止に取り組むため、各事業所の有効 資源の有効利用・枯渇防止の一環として、ごみの な活動を取り入れながら、CO2 排出量の効率的削減 発生抑制、排出量の削減、再資源化の推進を継続的 に努めましたが、2014 年度は、CO2 排出量を前年 に展開した結果、国内 10 拠点で再資源化率 99%以 度比 0.6% 削減するも、削減目標荷は届きませんで 上を維持しました。 した。 1拠点は再資源化率が 98%に留まり、更なる活動 今年度はエネルギーロス削減を図り、削減目標達 の強化を図ります。 成を目指します。 2014 年度 目標(%) CO2 削減量 13年比 −1 実績(%) 2015 年 目標(%) − 0.6 14年比 −1 ■ 温室効果ガス排出量の推移(国内製造拠点 計) 千トン -CO2 100 77 出量 2 CO排 0.8 0.614 0.539 0.6 0.587 0.596 0.482 20 0 2010 2011 99 以上 99.7 99 以上 2012 0 2013 2014 (年度) 総排出量 再資源化率 千トン 10 8 99.6 7 99.5 99.6 99.7 99.7 (%) 100 90 6 6 80 5 5 5 5 70 60 4 0.4 0.2 1999 再資源化 再資源化率 78 1 0.486 2015 年 目標(%) 廃棄物総量 78 千 t-CO 2 / 10 億円 連結売上高原単位 80 71 60 40 実績(%) 廃棄物排出量と再資源化推移 CO2 排出量 連結売上高原単位 80 目標(%) ■ 廃棄物発生の推移(国内製造拠点 計) CO2 排出量と売上高原単位の推移 80 2014 年度 50 38.3 40 2 30 0 1999 2010 2011 2012 2013 20 2014 (年度) 事業活動と環境負荷 2014 年度の国内製造拠点のエネルギー消費量、化学物質などの生産に伴う資源投入量と、二酸化炭素(CO2)、 廃棄物などの排出量は下記の通りです。 INPUT(投入量) ■ エネルギー 1,563 TJ(▲ 1%) 電力 147,999 MWh ( ▲ 重油 1,945 kℓ ( 軽油 1kℓ ( ± 灯油 33 kℓ ( ± LPG 73 t ( ▲ 事業プロセス 1% ) 5% ) 0% ) 0% ) 4% ) 3 ■ 用水 2,192 千m ( 4%) 上水 384 千m3 (▲ 5 % ) 工業用水 897 千m3 ( 9 % ) 地下水 821 千m3 ( 1% ) 研究開発 設 計 資材調達 製 造 ■ 原材料 半導体材料、ガラス材、金属材 プラスチック材、電装部品、化学薬品 ガス(窒素・酸素など)、ダンボール ■ 用紙 コピー用紙 27 2015 CSR 報告書 37 t ( 3% ) 製 品 OUTPUT(排出量) ■ 大気環境への負荷 二酸化炭素(※ 1) 硫黄酸化物量 窒素酸化物量 ■ 水環境への負荷 総排水量 公共用水域 公共下水道 BOD(※ 2) SS (※ 3) 77 千t-CO2(▲ 1%) 9 t ( 50%) 2 t (± 0%) 1,534 千m3( 4%) 1,364 千m3( 1%) 27 千m3( 13%) 5 t (▲ 37%) 8 t ( 95%) ■ 化学物質(PRTR 法報告対象物質) 大気排出量 5 t (▲ 10%) 水系排出量 0 t (▲ 97%) 廃棄物排出量 22 t (▲ 21%) ■ 廃棄物 総排出量 再資源化量 最終処分量 5,146 t 5,131 t 15 t ( 5%) ( 5%) (▲ 6%) ( )内は前年度比の増減率 ※1 二酸化炭素のうち、電 力は電気事業連合会発 表値、他は温暖化対策 法の値を使用。 ※2 BOD: 生物化 学的酸 素 要求量 ※3 SS: 浮遊汚濁物質量 山形サンケン株式会社 平成 26 年度 東北経済産業局長表彰 受賞(2 月 18 日) 山形サンケン株式会社での環境に関する二つの取 り組みが評価され、2015 年 2 月に「エネルギー管 理優良工場」として東北経済産業局から局長表彰受 賞しました。 ■ 省エネ効果 ・削減電力量 526MWh/ 年(削減率 約74%) ・投資回収期間 6.1年 ・付帯効果 ① 不純物除去率の向上 ② RO膜交換費用の低減 前列左から 3 人目が山形サンケン八木社長 低圧ポンプ RO膜 1.超純水製造装置の逆浸透膜装置 ポンプ更新による電力削減 ■ 改善の背景および概要 純水製造装置の老朽化更新に伴い、当該システ ムの見直しを行いました。孔の大きさが概ね 2 ナ ノメートル以下で、水を通し不純物は透過しない 性 質 を 持 つ 逆 浸 透 膜(RO 膜 =Reverse Osmosis Membrane)の材質を変更することで、ろ過水の送 水圧力の低圧化を可能としました。 これにより、高圧ポンプを低圧ポンプに替え、大 2.LED 照明による電力量の削減 幅なポンプ電力の削減を実現しました。 (ポンプ容量: ■ 改善の背景および概要 60kw 減) 24時間操 業 の工場棟、付属 棟、厚生棟の蛍光 灯 照明 5,710 本を、高効率 LED 照明へ交換しました。 自社施工にて工事費を削減し、電力使用量は年間約 項目 更新前 更新後 RO 膜 材質 不純物除去率 ポンプ 供給圧力 電力 稼働時 酢酸セルロース 94% ポリアミド系複合膜 99.7% ■ 省エネ効果 ・削減電力量 302MWh/年(削減率 約13%) 3.5Mpa 82kw 0.7Mpa 13%削減を実現しました。 ・投資回収期間 9.3 年 22kw 2015 CSR 報告書 28 GRI ガイドライン対照表 GRI はオランダに本部を置く NGO で、本ガイドラインの 作成に当たる国連環境会議(UNEP)の公認機関 項目 1 2 3 4 5 6 7 8 戦略および分析 組織のプロフィール 特定されたマテリアルな側面とバウンダリー ステークホルダー・エンゲージメント 報告書のプロフィール ガバナンス 倫理と誠実性 マネジメント手法の開示項目の手引き 経済 創出、分配した直接的経済価値 気候変動によって組織の活動が受ける財務上の影響、その他のリスクと機会 確定給付型年金制度の組織負担の範囲 政府から受けた財務援助 重要事業拠点における地域最低賃金に対する標準最低給与の比率(男女別) 重要事業拠点における、地域コミュニティ から採用した上級管理職の比率 インフラ投資および支援サービスの展開と影響 著しい間接的な経済影響(影響の程度を含む) 重要事業拠点における地元サプライヤーへの支出の比率 EC1 EC2 EC3 EC4 EC5 EC6 EC7 EC8 EC9 環境 使用原材料の重量または量 使用原材料におけるリサイクル材料の割合 組織内のエネルギー消費量 組織外のエネルギー消費量 エネルギー原単位 エネルギー消費の削減量 製品およびサービスが必要とするエネルギーの削減量 水源別の総取水量 取水によって著しい影響を受ける水源 リサイクルおよびリユースした水の総量と比率 保護地域の内部や隣接地域または保護地域外の生物多様性価値の高い地域に所有、賃借、管理している事業サイト 保護地域や保護地域外の生物多様性価値の高い地域において、活動、製品、サービスが生物多様性に対して及ぼす著しい影響の記述 保護または復元されている生息地 事業の影響を受ける地域に生息する IUCNレッドリストおよび国内保全種リスト対象の生物種の総数。これらを絶滅危険性のレベルで分類する 直接的な温室効果ガス排出量(スコープ 1) 間接的な温室効果ガス排出量(スコープ 2) その他の間接的な温室効果ガス排出量(スコープ 3) 温室効果ガス(GHG)排出原単位 温室効果ガス排出量の削減量 オゾン層破壊物質(ODS)の排出量 NOx、SOx、およびその他の重大な大気排出 水質および排出先ごとの総排水量 種類別および処分方法別の廃棄物の総重量 重大な漏出の総件数および漏出量 バーゼル条約 2 付属文書Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅷに定める有害廃棄物の輸送、輸入、輸出、処理重量、および国際輸送した廃棄物の比率 組織の排水や流出液により著しい影響を受ける水域ならびに関連生息地の場所、規模、保護状況および生物多様性価値 製品およびサービスによる環境影響緩和の程度 使用済み製品や梱包材のリユース、リサイクル比率(区分別) 環境法規制の違反に関する高額罰金の額、罰金以外の制裁措置の件数 製品の輸送、業務に使用するその他の物品や原材料の輸送、従業員の移動から生じる著しい環境影響 環境保護目的の総支出と総投資(種類別) 環境クライテリアにより選定した新規サプライヤーの比率 サプライチェーンにおける著しいマイナス環境影響(現実的、潜在的なもの) 、および行った措置 環境影響に関する苦情で、正式な苦情処理制度を通じて申立、対応、解決を行ったものの件数 29 2015 CSR 報告書 WEB 公開 WEB 公開 WEB 公開 WEB 公開 WEB 公開 WEB 公開 掲載関連ページ 備考 30 - - WEB 公開 ※1 - 19 - - - 27 27 27 27 27 27 27 - - - - - - - 27 27 - 27 27 27 - - 27 - - - 6, 7, 8 - - - - - - - 掲載関連ページ LA1 LA2 LA3 LA4 LA5 LA6 LA7 LA8 LA9 LA10 LA11 LA12 LA13 LA14 LA15 LA16 社会(人権) 重要な投資協定や契約で、人権条項を定めているもの、人権スクリーニングを受けたものの総数とその比率 業務関連の人権側面についての方針、手順を内容とする従業員研修を行った総時間(研修を受けた従業員の比率を含む) 差別事例の総件数と実施した是正措置 結社の自由や団体交渉の権利行使が、侵害されたり著しいリスクにさらされているかもしれないと特定された業務やサプライヤー、および 当該権利を支援するために実施した対策 児童労働事例に関して著しいリスクがあると特定された業務やサプライヤー、および児童労働の効果的な根絶のために実施した対策 備考 3 , 4 30 - 1 1 15 , 16 17 , 18 以下の指標 掲載関連ページ EN1 EN2 EN3 EN4 EN5 EN6 EN7 EN8 EN9 EN10 EN11 EN12 EN13 EN14 EN15 EN16 EN17 EN18 EN19 EN20 EN21 EN22 EN23 EN24 EN25 EN26 EN27 EN28 EN29 EN30 EN31 EN32 EN33 EN34 社会(公正な労働条件) 従業員の新規雇用者と離職者の総数と比率(年齢、性別、地域による内訳) 派遣社員とアルバイト 従業員には支給せず、正社員に支給する給付(主要事業拠点ごと) 出産・育児休暇後の復職率と定着率(男女別) 業務上の変更を実施する場合の最低通知期間(労働協約で定めているか否かも含む) 労働安全衛生プログラムについてモニタリング、助言を行う 労使合同安全衛生委員会に代表を送る母体となっている総労働力の比率 傷害の種類と、傷害・業務上疾病・休業日数・欠勤の比率および業務上の死亡者数(地域別、男女別) 業務関連の事故や疾病発症のリスクが高い労働者数 労働組合との正式協定に定められている安全衛生関連のテーマ 従業員一人あたりの年間平均研修時間(男女別、従業員区分別) スキル・マネジメント や生涯学習のプログラムによる従業員の継続雇用と雇用終了計画の支援 業績とキャリア開発についての定期的評価を受けている従業員の比率(男女別、従業員区分別) ガバナンス組織の構成と従業員区分別の内訳(性別、年齢、マイノリティ ーグループその他の多様性指標別) 女性の基本給と報酬総額の対男性比(従業員区分別、主要事業拠点別) 労働慣行クライテリアによりスクリーニングした新規サプライヤーの比率 サプライチェーンでの労働慣行に関する著しいマイナス影響(現実のもの、潜在的なもの) と実施した措置 労働慣行に関する苦情で、正式な苦情処理制度により申立、対応、解決を図ったものの件数 掲載関連ページ - - - - - - - 22 - 22 - - - - - - 掲載関連ページ HR1 HR2 HR3 - - - HR4 - HR5 - 備考 WEB 公開 WEB 公開 WEB 公開 備考 ※2 WEB 公開 備考 社会(人権) 掲載関連ページ 強制労働事例に関して著しいリスクがあると特定された業務やサプライヤー、およびあらゆる形態の強制労働を撲滅するための対策 業務関連の人権方針や手順について研修を受けた保安要員の比率 先住民族の権利を侵害した事例の総件数と実施した措置 人権レビューや影響評価の対象とした業務の総数とその比率 人権クライテリアによりスクリーニングした新規サプライヤーの比率 サプライチェーンにおける人権への著しいマイナスの影響(現実のもの、潜在的なもの)および実施した措置 人権影響に関する苦情で、正式な苦情処理制度により申立、対応、解決を図ったものの件数 社会(社会) 掲載関連ページ 事業のうち、地域コミュニティとのエンゲージメント 、影響評価、コミュニティ 開発プログラムを実施したものの比率 地域コミュニティ に著しいマイナスの影響(現実のもの、潜在的なもの) を及ぼす事業 腐敗に関するリスク評価を行っている事業の総数と比率、特定した著しいリスク 腐敗防止の方針や手順に関するコミュニケーショ ンと研修 確定した腐敗事例、および実施した措置 政治献金の総額(国別、受領者・受益者別) 反競争的行為、反ト ラスト 、独占的慣行により法的措置を受けた事例の総件数およびその結果 法規制への違反に対する相当額以上の罰金金額および罰金以外の制裁措置の件数 社会に及ぼす影響に関するクライテリアによりスクリーニングした新規サプライヤーの比率 サプライチェーンで社会に及ぼす著しいマイナスの影響(現実のもの、潜在的なもの)および実施した措置 社会に及ぼす影響に関する苦情で、正式な苦情処理制度に申立、対応、解決を図ったものの件数 SO1 SO2 SO3 SO4 SO5 SO6 SO7 SO8 SO9 SO10 SO11 社会(製造責任) 主要な製品やサービスで、安全衛生の影響評価を行い、改善を図っているものの比率 製品やサービスのライフサイクルにおいて発生した、安全衛生に関する規制および自主的規範の違反事例の総件数(結果の種類別) 組織が製品およびサービスの情報とラべリングに関して手順を定めている場合、手順が適用される製品およびサービスに関す る情報の種類と、このような情報要求事項の対象となる主要な製品およびサービスの比率 製品およびサービスの情報とラベリングに関する規制ならびに自主的規範の違反事例の総件数(結果の種類別) 顧客満足度調査の結果 販売禁止製品、係争中の製品の売上 マーケティング・コミュニケーション(広告、プロモーション、スポンサー活動を含む)に関する規制および自主的規範の違反事例の総件数(結果の種類別) 顧客プライバシーの侵害および顧客データの紛失に関して実証された不服申立の総件数 製品およびサービスの提供、使用に関する法律や規制の違反に対する相当額以上の罰金金額 備考 - - - - - 20 - HR6 HR7 HR8 HR9 HR10 HR11 HR12 - - - 16 - - - - - 20 - 備考 ※1 掲載関連ページ 備考 PR1 PR2 - - ※1 PR3 - PR4 PR5 PR6 PR7 PR8 PR9 - 19 - - - - ※1 ※1 ◇ ※ 1 当社業務に関連しない、または該当しない項目 ◇ ※ 2 報告書には記載がないが、社内規則等にて別に定めのある項目 会社概要 商号 本社所在地 設立 資本金 決算期 営業・事業所 連結子会社 事業目的 サンケン電気株式会社 Sanken Electric Co., Ltd. 〒 352-8666 埼玉県新座市北野三丁目 6 番 3 号 1946 年( 昭和 21 年) 9 月 5 日 208 億円( 2015 年 3 月 31 日現在) 3 月 31 日 国内 10 ヶ所 石川サンケン株式会社 山形サンケン株式会社 鹿島サンケン株式会社 福島サンケン株式会社 サンケンオプトプロダクツ株式会社 サンケン ノースアメリカ インク アレグロ マイクロシステムズ エルエルシー ポーラー セミコンダクター エルエルシー アレグロ マイクロシステムズ フィリピン インク アレグロ マイクロシステムズ フィリピン リアルティー インク アレグロ マイクロシステムズ ヨーロッパ リミテッド アレグロ マイクロシステムズ アルゼンチン エスエー アレグロ マイクロシステムズ ビジネス ディベロップメント インク 埃戈羅(上海)微電子商貿有限公司 アレグロ マイクロシステムズ タイランドカンパニー リミテッド アレグロ マイクロシステムズ フランス エスエーエス アレグロ マイクロシステムズ ジャーマニー ジーエムビーエイチ クリーバセンス テクノロジーズ エスエーエス 韓国サンケン株式会社 サンケン エレクトリック シンガポール プライベート リミテッド サンケン エレクトリック ホンコン カンパニー リミテッド ピーティー サンケン インドネシア サンケン パワー システムズ(ユーケー)リミテッド 大連三墾電気有限公司 大連三墾貿易有限公司 サンケン エレクトリック コリア株式会社 三墾電気(上海)有限公司 台湾三墾電気股份有限公司 サンケン エレクトリック(マレーシア)エスディーエヌ ビーエイチディー サンケン電設株式会社 三墾力達電気(江陰)有限公司 サンケンロジスティクス株式会社 サンケンビジネスサービス株式会社 半導体デバイス事業 パワー IC コントロール IC トランジスタ 整流ダイオード 発光ダイオード(LED) LED 照明 PM 事業 スイッチング電源(SMPS)AC アダプター トランス PS 事業 無停電電源装置(UPS)直流電源装置 インバータ 高光度航空障害灯 パワーコンディショナー 蓄電システム 単位 : 億円、人 主な業績推移(連結) 2013 年 3 月期 (96期) 売上高 当期純利益 設備投資 研究開発費 従業員数 2014 年 3 月期 (97期) 2015 年 3 月期 (98期) 1,263 1,444 1,607 22 50 79 77 104 150 120 145 166 10,427 10,377 10,454 2015 CSR 報告書 30