本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。 富士通マイクロエレクトロニクス DS04–13106–2a DATA SHEET 汎用リニア IC 汎用コンバータ CMOS A/D コンバータ (24 ch,10 bit) MB88111 ■ 概 要 MB88111 は , アナログ入力を 10 ビットのディジタル値に変換してシリアルで出力する A/D コンバータです。 A/D 変換方式は , 逐次比較変換方式を採用し , 入力チャネルを 24 系統もち , 切替えは内部レジスタに書き込むことによ り行います。 16 ビットシリアルデータをクロック同期により入出力できるため , 16 ビットのマイクロコントローラのシリアル I/O ポートに接続が容易です。 ■ 特 長 ・ 24 チャネルアナログ入力 ・ サンプル&ホールド回路付き RC 型逐次比較変換方式 ・ 10 ビットの分解能 ・ 変換速度は 50 µs 以内 ( システムクロック 1 MHz 時 ) ・ ディジタル変換データは MSB から出力 ・ ディジタル変換データを 16 ビットのシリアルデータとして出力 ・ シリアル転送はクロック同期方式 ・ シリアル拡張 I/F 内蔵 ・ 外部端子より A/D 変換の起動が可能 ・ 8 チャネルのポート入力可能 ・ シリアルデータの出力方式を外部端子により選択可能 ・ 10 ビット単調増加 ・ ノンミスコード ( コード欠け無し ) ・ 電源電圧は 3.5 V ∼ 5.5 V (続く) ■ パッケージ プラスチック・QFP, 44 ピン プラスチック・SH-DIP, 48 ピン (FPT-44P-M11) (DIP-48P-M01) Copyright©1998-2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED All rights reserved 1998.1 MB88111 (続き) ・ 動作温度は −40 °C ∼ +105 °C ・ CMOS プロセス ・ パッケージは QFP-44 ピン , SH-DIP-48 ピン ■ 端子配列図 AN8 AN9 AN10 AN11 AN12 AN13 AN14 AN15 AN16 AN17 AN18 (TOP VIEW) 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 AN7 34 22 AN19 AN6 35 21 AN20 AN5 36 20 AN21 AN4 37 19 AN22 AN3 38 18 AN23 AN2 39 17 AGND AN1 40 16 AVRL AN0 41 15 V SS AVRH 42 14 TESTI AV CC 43 13 N.C. V CC 44 12 MOD 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 RSTX SCK CCLK SIN ESIN SOT ENDC IRQX ATGX CS2X CS1 INDEX (FPT-44P-M11) 2 MB88111 (TOP VIEW) AN1 1 AN0 2 AVRH 48 AN2 47 AN3 3 46 AN4 AV CC 4 45 AN5 V CC 5 44 AN6 N.C. 6 43 AN7 RSTX 7 42 N.C. SCK 8 41 AN8 CCLK 9 40 AN9 SIN 10 39 AN10 ESIN 11 38 AN11 SOT 12 37 AN12 ENDC 13 36 AN13 IRQX 14 35 AN14 ATGX 15 34 AN15 CS2X 16 33 AN16 CS1 17 32 AN17 N.C. 18 31 AN18 MOD 19 30 N.C. N.C. 20 29 AN19 TESTI 21 28 AN20 V SS 22 27 AN21 AVRL 23 26 AN22 AGND 24 25 AN23 INDEX (DIP-48P-M01) 3 MB88111 ■ 端子機能説明 端子番号 端子記号 QFP DIP 41 ∼ 26 2 ∼ 1, 48 ∼ 43, 41 ∼ 34 AN0 ∼ AN15 25 ∼ 18 33 ∼ 31, 29 ∼ 25 AN16 ∼ AN23 12 19 MOD I/O 回路形式 F I G I A 機 能 説 明 アナログ入力端子です。SIN 端子より入力される命令により選 択されます。 また , AN16 ∼ AN23 の端子がポート入力として使用できます。 シリアルデータ出力のモード選択用端子です。 “L”: モード A SCK の立下りに同期して SOT 端子より出力 “H”: モード B SCK の立上りに同期して SOT 端子より出力 11 10 17 16 CS1 CS2X I A シリアル拡張 I/F 選択用の入力端子です。 CS1 を“H”かつ CS2X を“L”にすると , A/D 変換データ転送可能 な状態になります。CS1 を“L”または CS2X を“H”にすると , コ マンドレジスタをクリアしますが , A/D 変換には影響ありませ ん。また , このとき外部拡張シリアル入力端子 ESIN に入力され たシリアルデータは SOT 端子にそのまま出力されます 「■動 ( 作説明 7. シリアル拡張 I/F」参照 )。 4 10 SIN I B シリアルデータ入力用端子です。 フィルタ付きヒステリシス入力です。 6 12 SOT O H シリアルデータ出力端子です。 3 9 CCLK I B システムクロック入力端子です。 ヒステリシス入力です。 2 8 SCK I B シリアルデータ転送用クロックの入力端子です。 フィルタ付きヒステリシス入力です。 9 15 ATGX I C 外部トリガ入力用端子です。本端子はプルアップ抵抗を内蔵し ています。ATC コマンド時 , 本端子の立下りにより A/D 変換を 開始します。 ヒステリシス入力です。 8 14 IRQX O H A/D の割込み信号の出力端子です。A/D 変換が終了すると“L” になり , 変換データが転送されると“H”になります。 7 13 ENDC O H 5 11 ESIN I A シリアル入力拡張用の入力端子です。CS1 を“L”もしくは CS2X を“H”のときに , ESIN 端子に入力されたデータが , そのまま SOT 端子に出力されます。 A/D 変換の完了信号の出力端子です。 A/D 変換が終了すると “H”になり , 変換データが転送されると“L”になります。 1 7 RSTX I D リセット信号の入力用端子です。本端子はプルアップ抵抗を内 蔵しています。本端子を“L”にすることにより , 内部を初期化 します。 フィルタ付きヒステリシス入力です。 14 21 TESTI I E テスト用入力端子です。本端子はプルダウン抵抗を内蔵してい ます。通常使用時は“L”にしてください。 44 5 VCC ⎯ ⎯ ディジタル回路用の電源端子です。 15 22 VSS ⎯ ⎯ ディジタル回路用の接地端子です。 43 4 AV CC ⎯ ⎯ アナログ回路用の電源端子です。 17 24 AGND ⎯ ⎯ アナログ回路用の接地端子です。 (続く) 4 MB88111 (続き) 端子番号 端子記号 I/O 回路形式 3 AVRH ⎯ ⎯ 基準電圧の入力端子です。 16 23 AVRL ⎯ ⎯ 基準電圧の入力端子です。 13 6, 18, 20, 30, 42 N.C. ⎯ ⎯ ノンコネクション端子です。 QFP DIP 42 機 能 説 明 ■ 入出力回路式 分 類 回 路 備 考 A ・CMOS 入力 B ・ヒステリシス入力 ・CMOS 入力 C ・プルアップ抵抗付き入力 ・CMOS 入力 D ・プルアップ抵抗付き入力 ・ヒステリシス入力 ・CMOS 入力 (続く) 5 MB88111 (続き) 分 類 回 路 備 考 E ・プルダウン抵抗付き入力 ・CMOS 入力 F ・アナログ入力 G ・アナログ入力 ・ヒステリシス入力 ・CMOS 入力 アナログ入力 H 6 ・CMOS 出力 MB88111 ■ ブロックダイヤグラム AV CC マ ル チ プ レ ク サ AN0 AN15 AGND AVRH AVRL 10 ビット D/A コンバータ サンプル& ホールド回路 逐次比較レジスタ AN16 ポ ー ト 入 力 比較器 AN23 ENDC 制御回路 IRQX ATGX SCK ESIN SIN MOD イ ン タ フ ェ ー ス 制 御 回 路 コマンドレジスタ データレジスタ CS2X 出力選択 回路 CS1 SOT RSTX TESTI CCLK V CC V SS 7 MB88111 ■ 動作説明 1. SC (Serial Command) レジスタ ( リセット時 : 0000H) A/DC のコマンド , 入力チャネルを設定します。リセット解除後 , 本レジスタをアクセスすることにより A/DC は起動し ます。 なお本レジスタは , A/D 変換動作中でも受け付けることができます。 また , コマンド入力後次のコマンドを入力するまでに 4CCLK 以上あけてから入力してください。 MSB bf LSB be bd bc コマンド bb ba b9 b8 b7 b6 チャネル b5 b4 b3 b2 b1 b0 Don't care (1) コマンドビット A/DC の停止 , コマンドの選択を行います。あるコマンドを実行中に別のコマンド設定にすると , 前のコマンドは中断さ れます。 bf be bd コマンド名 機 能 説 明 0 0 0 STOP 変換中の場合は変換を停止し , A/DC の初期化を行います。RSTX をか けた場合と同じ処理をします。 0 0 1 STC 0 1 0 ⎯ 未使用* 0 1 1 ⎯ 未使用* 1 0 0 NOP ノーオペレーションコマンドです。 A/D 変換中に本コマンドを入力し ても A/D 変換に影響はありません。また , ATC コマンドのときは , こ のコマンドを維持したまま変換データを転送することができます。 1 0 1 ATC 基本動作は STC コマンドと同じです。A/DC の開始タイミングが外部 トリガ端子 ATGX により行えます 「4. ( ATC(Auto Trigger Conversion) コマンド」参照 )。 1 1 0 ⎯ 未使用* 1 1 1 ⎯ 未使用* 指定されたチャネルの A/DC を 1 回実行します 「3. ( STC (Standard Conversion) コマンド」参照 )。 * : このコマンドを入力したときは STOP コマンドを実行します。 8 MB88111 (2) チャネル選択ビット A/D 変換を行う端子を選択するビットです。このビットは , STC コマンドと ATC コマンド時のみ有効になります。 bc bb ba b9 b8 選 択 端 子 bc bb ba b9 b8 選 択 端 子 0 0 0 0 0 AN0 1 0 0 0 0 AN16 0 0 0 0 1 AN1 0 0 0 1 0 AN2 1 0 1 1 1 AN23 0 0 0 1 1 AN3 1 1 0 0 0 0 0 1 0 0 AN4 1 1 0 0 1 1 1 0 1 0 0 1 0 1 1 AN11 1 1 0 1 1 0 1 1 0 0 AN12 1 1 1 0 0 0 1 1 0 1 AN13 1 1 1 0 1 0 1 1 1 0 AN14 1 1 1 1 0 0 1 1 1 1 AN15 1 1 1 1 1 未定義* 1 ポート入力 AN16 ∼ AN23 * 2 * 1: このビットを選択したときには STOP コマンド実行します。 * 2: このビットは , STC コマンド時のみ有効です 「5. ( ポート入力コマンド」参照 )。 ATC コマンド時に , このビットを選択した場合 , STOP コマンドを実行します。 2. データ出力形式 A/D 変換が終了すると ENDC 端子が“H”になり , IRQX 端子が“L”になります。このときシリアル転送を行うと以下の フォーマットでデータが出力されます。またデータの出力タイミングは , MOD 端子により SCK の立下り ( モード A) か立 上り ( モード B) かを選択できます。ENDC が“L”のときは 0000H が出力されます。 MSB Bf LSB Be Bd Bc Bb Ba 変換データ B9 B8 B7 B6 B5 ENDC B4 B3 B2 B1 B0 A/D 変換端子 ENDC (A/D 完了フラグ ) : A/D 変換が終了されると“1”がセットされます。シリアル転送が完了しますと“0”がセットさ れます。 (注意)ENDC“H”になると同時に SCK を入力することは , なるべく避けてください。 データが正しく出力しなくなる恐れがあります。 9 MB88111 3. STC (Standard Conversion) コマンド 本コマンドを入力すると , 指定チャネルの A/D 変換を 1 回実行します。 A/D 変換完了後 ENDC が立ち上がり , IRQX は立ち下がります。その後 , SCK にクロックを入力することにより , データ が SOT 端子に出力されます。データ出力の終了後 , ENDC は立ち下がり , IRQX は立ち上がります。次の命令が STOP コマ ンドまたは NOP コマンドであれば , A/D 変換を終了します。A/D 変換中に本コマンド入力すると , 前コマンドを中断し本 コマンドを実行します。 ・STC コマンド実行例 (1) A/D 変換中に STC コマンド入力すると前のコマンドは中断され , 新たに入力したチャネルを A/D 変換します。このとき 出力データは 0000H となります。 16 Cycle SCK SIN AN0 AN1 AN2 STOP SOT 0000H Data 0 0000H Data 2 ENDC IRQX AN0 変換 A/D AN1 変換 AN2 変換 ・STC コマンド実行例 (2) A/D 変換中に NOP コマンドを入力しても , A/D 変換に影響はありません。また , 出力データは 0000H となります。 NOP コマンド入力中に A/D 変換が終了した場合, コマンド入力が終了してから ENDC は“H”に, IRQXは“L”になります。 16 Cycle SCK SIN AN3 NOP NOP AN4 NOP STOP SOT 0000H 0000H Data 3 0000H 0000H Data 4 ENDC IRQX A/D 10 AN3 変換 AN4 変換 MB88111 4. ATC (Auto Trigger Conversion) コマンド 基本動作は STC コマンドと同じです。外部トリガ端子 ATGX により A/D の変換を開始することができます。外部トリガ 信号は 1 µs クロックでサンプリングが行われ , 1 クロックのフィルタリングが行われます。また , A/D 変換中に外部トリガ 信号が入力されても , その信号は無視されます。また , 次の命令が STOP コマンドであれば A/D 変換を終了し , NOP コマ ンドであれば ATC コマンドを引き続き実行します。 この際 , チャネルの変更はできません。 チャネルを変更するときは , ATC コマンドの命令を再度入力してください。 ・ATC コマンド実行例 (1) A/D 変換後 NOP コマンドを入力した場合 , 同チャネルが再び A/D 変換可能になります。 A/D 変換中に ATGX を下げても無視されます。 A/D 変換中に NOP コマンドを入力しても , A/D 変換に影響はありません。また , 出力データは 0000H となります。 16 Cycle SCK SIN AN5 NOP AN6 NOP STOP SOT 0000H Data 5 Data 5 0000H Data 6 ENDC IRQX ATGX AN5 変換 A/D AN5 変換 AN6 変換 ・ATC コマンド実行例 (2) A/D 変換後再度 ATGX を下げることにより A/D 変換が再開されます。 ただし , データ出力モード B のときには , 正しいデータが出なくなるため , 使用しないでください。 NOP コマンド入力中に A/D 変換が終了した場合, コマンド入力が終了してから ENDC は“H”に, IRQXは“L”になります。 16 Cycle SCK SIN AN7 AN8 NOP STOP SOT 0000H Data 7 0000H Data 8 ENDC IRQX ATGX A/D AN7 変換 AN7 変換 AN7 変換 AN8 変換 11 MB88111 5. ポート入力コマンド AN16 ∼ AN23 の 8 チャネルの入力を所定のスレッショルドで , 10 クロック以内に 1/0 判定を行い , ポート入力データと して出力されます。処理シーケンスは STC コマンドでポート入力を選択するごとに起動し , 以下のフォーマットで出力し ます。 MSB Bf LSB Be Bd Bc Bb Ba B9 B8 B7 “0” 判定データ 判定データ ENDC (A/D 完了フラグ ) B6 B5 B4 B3 B0 : AN23 ∼ AN16 の判定値がビット Bf ∼ ビット B8 に出力されます。 判定値 “H”: Vin ≧ 0.8 × VCC “L”: Vin ≦ 0.2 × VCC : 判定が終了すると“1”がセットされます。シリアル転送が完了しますと“0”がセットされます。 16 Cycle 10 Cycle 16 Cycle SCK SIN CH9 STOP SOT 0000H Data 9 ENDC IRQX AN16 ∼ AN23 12 B1 “1” ENDC ・STC コマンド実行例 (3) ( ポート入力コマンド ) A/D B2 判定 MB88111 6. シリアル出力選択機能 MB88111 は MOD 端子の設定によりクロックの立上りで出力するか , 立下りで出力するかを決めることができます。 モード A (MOD =“L”) SCK MSB SOT Bf Be Bd Bc Bb Ba B9 B8 B7 B6 B5 B4 B3 B2 B1 LSB B0 bf be bd bc bb ba b9 b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1 LSB b0 MSB SIN SCK の立下りでシリアルデータが出力されます。 (注意)ENDC がアクティブ時に MOD 端子の切替えを行ったとき,A/D 変換データの保障はできません。 出力モードを切り替えるときには,ENDC がインアクティブのとき,または MOD 端子切替え後 RSTX 端子を一度“ L ”にしてから,使用してください。 モード B (MOD =“H”) SCK MSB SOT Bf Be Bd Bc Bb Ba B9 B8 B7 B6 B5 B4 B3 B2 LSB B0 B1 MSB SIN bf be bd bc bb ba b9 b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1 LSB b0 SCK の立上りでシリアルデータが出力されます。 (注意)ENDC がアクティブ時に MOD 端子の切替えを行ったとき,A/D 変換データの保障はできません。 出力モードを切り替えるときには,ENDC がインアクティブのとき,または MOD 端子切替え後 RSTX 端子を一度“ L ”にしてから,使用してください。 最初のビットは ENDC“ H ”になると出力されます。 7. シリアル拡張 I/F これは , CS1, CS2X の端子の制御により , A/D 変換データを出力するか , ESIN 端子に入力されたデータを出力するかを 選択できます。 CS1 CS2X SOT 端子 H L A/D 変換データ L L L H H H ESIN 端子と接続 (注意)SCK 入力中に CS1 または CS2X を変更した場合 , A/D 変換データの保証はできません。 13 MB88111 ■ 電気的特性 1. 絶対最大定格 (V SS = AGND = 0 V) 定 格 値 項 目 電源電圧 記 号 条 件 単 位 最 小 最 大 VCC −0.3 +7.0 V AVCC −0.3 +7.0 * V −0.3 +7.0 * V V SS を基準にした場合 (Ta = +25 °C) AVRH 入力電圧 VIN −0.3 VCC + 0.3 V 出力電圧 VOUT −0.3 VCC + 0.3 V 消費電力 PD ⎯ ⎯ 150 mW 保存温度 Tstg ⎯ −55 +150 °C * : VCC ≧ AVCC ≧ AVRH <注意事項> 絶対最大定格を超えるストレス ( 電圧 , 電流 , 温度など ) の印加は , 半導体デバイスを破壊する可能性があ ります。したがって , 定格を一項目でも超えることのないようご注意ください。 2. 推奨動作条件 規 格 値 項 目 電源電圧 動作温度 * : V CC ≧ AV CC ≧ AVRH 14 記 号 単 位 最 小 最 大 VCC AVCC 3.5 * 5.5 * V VSS AGND 0 0 V AVRH AV CC × 0.8 AV CC V AVRL 0 AV CC × 0.2 V Ta −40 +105 °C MB88111 3. 直流特性 (1) ディジタル部 (VCC = +3.5 ∼ +5.5V, VSS = AGND = 0 V, T a = −40 ∼ +105 °C) 規 格 値 項 目 端子名 記 号 VCC “L”レベル 入力電圧 “H”レベル 入力電圧 ヒステリシス幅 “L”レベル 出力電圧 “H”レベル 出力電圧 単位 最 小 標 準 最 大 3.5 5.0 5.5 V ICC CLK = 1 MHz 動作時 ( 無負荷時 ) ⎯ 0.5 1.5 mA MOD, CCLK CS1, CS2X SCK, ESIN SIN IIZL1 VIN = VSS −2 ⎯ 2 µA ATGX RSTX IIZL2 VIN = VSS VCC = 5.0 V 時 −200 −100 −50 µA MOD, CCLK CS1, CS2X SCK, ESIN SIN, ATGX RSTX IIZH1 VIN = VCC −2 ⎯ 2 µA MOD, ESIN CS1, CS2X VIL ⎯ VSS − 0.3 ⎯ 0.3 VCC V SCK, CCLK SIN, ATGX RSTX, * VILS ⎯ VSS − 0.3 ⎯ 0.2 VCC V MOD, ESIN CS1, CS2X VIH ⎯ 0.7 VCC ⎯ VCC + 0.3 V SCK, CCLK SIN, ATGX RSTX, * VIHS ⎯ 0.8 VCC ⎯ VCC + 0.3 V SCK, CCLK SIN, ATGX RSTX, * VHYS ⎯ 0.02 VCC ⎯ 0.3 VCC V VOL IOL = 2.5 mA ⎯ ⎯ 0.4 V VOH IOH = −400 µA VCC − 0.4 ⎯ ⎯ V 電源電流 “H”レベル 入力リーク電流 ⎯ VCC 電源電圧 “L”レベル 入力リーク電流 条 件 SOT IRQX ENDC * : AN16 ∼ AN23 ( ポート入力時 ) 15 MB88111 (2) アナログ部 (AVCC, VCC = +3.5 ∼ +5.5V (VCC ≧ AVCC) , VSS = AGND = 0 V, T a = −40 ∼ +105 °C) 規 格 値 項 目 端子名 記 号 条 件 単 位 最 小 標 準 最 大 分解能 ⎯ ⎯ ⎯ 10 ⎯ bit 単調性増加 ⎯ ⎯ ⎯ 10 ⎯ bit 直線性誤差 ⎯ ⎯ ⎯ ⎯ ±1 LSB ⎯ ⎯ ⎯ ⎯ ±1 LSB フルスケール トランジション誤差 ⎯ ⎯ ⎯ ⎯ ±1/2 LSB ゼロトランジション誤差 ⎯ ⎯ ⎯ ⎯ ±1/2 LSB 総合誤差 ⎯ ⎯ ⎯ ⎯ ±2 LSB ⎯ CCLK = 1 MHZ ⎯ ⎯ 50 µs 微分直線性誤差 AN0 ∼ AN23 ⎯ 変換時間 入力クロック周波数 CCLK ⎯ ⎯ 800 1000 1200 KHZ 電源電流 AV CC IA ⎯ ⎯ 3.0 6.0 mA 基準電圧供給電流 AVRH IR ⎯ ⎯ 150 300 µA AVRH ⎯ ⎯ 0.8 AVCC ⎯ AVCC V AVRL ⎯ ⎯ 0 ⎯ 0.2 AVCC V ⎯ ⎯ AVRL ⎯ AVRH V ⎯ ⎯ −200 ⎯ 200 nA アナログ基準電圧 アナログ入力電圧 マルチプレクサ OFF − リーク電流 AN0 ∼ AN23 ・ ノンミスコード ( コード欠け無し ) を保障しています。 (注意) ・外部入力の出力インピーダンスが高すぎる場合 , アナログ電圧のサンプリング時間が不足する場合があります。 ・電源の投入はディジタル系の電源を先に入れてから , アナログ系の電源をいれるようにしてください。 アナログ入力等価回路 アナログ入力 コンパレータ R ON1 R ON2 ・R ON1=約 1.5 kΩ ・R ON2=約 1.5 kΩ ・C 0=約 15 pF (注意)ここに記した数値は目安としてください。 16 C0 MB88111 4. 交流特性 (AVCC, VCC = +3.5 ∼ +5.5V (VCC ≧ AV CC) , VSS = AGND = 0 V, Ta = −40 ∼ +105 °C) 規 格 値 項 目 記 号 条 件 単 位 最 小 最 大 CCLK クロックサイクル時間 fCLK tCLK = l/fCLK 800 1200 KHZ CCLK クロック“L”パルス幅 tCKL ⎯ 400 ⎯ ns CCLK クロック“H”パルス幅 tCKH ⎯ 400 ⎯ ns ⎯ ⎯ 10 ns CCLK クロック立上り時間 tCr CCLK クロック立下り時間 tCf SCK クロックサイクル時間 fSCK tSCK = l/fSCK 400 1200 KHZ SCK クロック“L”パルス幅 tSKL ⎯ 400 ⎯ ns SCK クロック“H”パルス幅 tSKH ⎯ 400 ⎯ ns ⎯ ⎯ 10 ns SCK クロック立上り時間 tSr SCK クロック立下り時間 tSf SIN セットアップ時間 tSIS ⎯ 50 ⎯ ns SIN ホールド時間 tSIH ⎯ 250 ⎯ ns コマンド間隔 tCOM CCLK = 1 MHz 時 4 ⎯ µs ENDC リセット時間 tENR 「・負荷条件」参照 ⎯ 1 µs RSTX パルス幅 tRSH ⎯ 100 ⎯ ns RSTX ↑→ SCK ↓ 時間 tRSS ⎯ 1 ⎯ µs SCK ↑ → CS1 ↓時間 SCK ↑→ CS2X ↑時間 tCSS ⎯ 500 ⎯ ns CS1 ↑→ SCK ↓時間 CS2X ↓→ SCK ↓時間 tCSH ⎯ 500 ⎯ ns SOT 出力ディレイ時間 ( モード A) tSODA 「・負荷条件」参照 ⎯ 300 ns SOT 出力ディレイ時間 ( モード B) tSODB 「・負荷条件」参照 ⎯ 300 ns ENDC ↑→ SOT 出力 ( モード B) tSOHB 「・負荷条件」参照 ⎯ 200 ns STC コマンド時 , A/D 変換時間 tSTC CCLK = 1 MHz 時 ⎯ 50 µs ATC コマンド時 , A/D 変換時間 tATC CCLK = 1 MHz 時 ⎯ 50 µs ATGX セットアップ時間 tATS CCLK = 1 MHz 時 4 ⎯ µs ATGX ホールド時間 tATH CCLK = 1 MHz 時 2 ⎯ µs ポート入力判定時間 tPOT CCLK = 1 MHz 時 ⎯ 10 µs ポート入力セットアップ時間 tPTS ⎯ 0 ⎯ ns ポート入力ホールド時間 tPTH ⎯ 0 ⎯ ns シリアル拡張 HL 伝播時間 tSHL 「・負荷条件」参照 ⎯ 100 ns シリアル拡張 LH 伝播時間 tSLH 「・負荷条件」参照 ⎯ 100 ns ノイズフィルタ幅 tINF 15 ⎯ ns ⎯ 17 MB88111 負荷条件 測定点 C L=50 pF ■ タイミングダイヤグラム 1. 入力クロックタイミング t CLK t CKH CCLK t Cf t CKL t Cr t SCK t SKH SCK t Sf 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 18 t SKL t Sr MB88111 2. シリアルデータ入力タイミング t RSH RSTX t RSS SCK t COM t CSS t CSH CS1 (CS2X) SIN t SIS b0 t SIH bf be t ENR ENDC 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 3. シリアルデータ出力タイミング モード A SCK t SODA SOT Bf Be 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 モード B SCK t SODB SOT Bf Be t SOHB ENDC 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 19 MB88111 4. A/D 変換・ポート入力判定 STC コマンド(通常モード) SCK SIN b0 t STC ENDC 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 ATC コマンド SCK b0 SIN t ATS t ATH ATGX t ATC ENDC 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 20 MB88111 STC コマンド ( ポート入力モード ) SCK SOT b0 t PTS AN16 ∼ AN23 t POT t PTH ENDC 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 5. シリアル拡張 I/F ESIN t SHL t SLH SOT 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 6. ノイズフィルタ t INF t INF 判定レベルは V CC の 80%・20%とします。 21 MB88111 ■ A/D コンバータの用語の定義 ・ 分解能 A/D 変換器により識別可能なアナログ変化。 ・ 直線性誤差 ゼロトランジション点 (00 0000 0000 ←→ 00 0000 0001) とフルスケールトランジション点 (11 1111 1110 ←→ 11 1111 1111) とを結んだ直線と実際の変換特性の偏差。 ・ 微分直線性誤差 出力コードを 1 LSB 変化させるのに必要な入力電圧の理想値からの偏差。 ・ 総合誤差 実際の値と理論値との差を言い , ゼロトランジション誤差 / フルスケールトランジション誤差 / 直線性誤差 / 量子誤 差および雑音に起因する誤差。 総合誤差 理想入出力特性 3FF 3FF 3FE 3FE 004 3FD 1.5 LSB ディジタル出力 ディジタル出力 3FD V FST (理想値) V OT (理想値) 003 実際の変換特性 {1 LSB×(N−1) +0.5 LSB} 004 V NT’ (実測値) 003 実際の変換特性 002 002 1 LSB (理想値) 理想特性 001 001 0.5 LSB AVRL AVRH アナログ入力 1 LSB(理想値)= AVRH−AVRL 1024 AVRL AVRH アナログ入力 [v] V OT(理想値)=0.5 LSB [v] V FST(理想値)=AVRH−1.5 LSB [v] V NT’−{1 LSB×(N−1)+0.5 LSB} ディジタル出力 N の = 総合誤差 1 LSB (続く) 22 MB88111 (続き) ゼロトランジション誤差 フルスケールトランジション誤差 004 理想特性 3FF 実際の変換特性 実際の変換特性 ディジタル出力 ディジタル出力 003 002 実際の変換特性 3FE V FST’ (実測値) 3FD 実際の変換特性 001 3FC V OT’(実測値) AVRL AVRH アナログ入力 アナログ入力 ゼロトランジション誤差= V OT’−0.5 LSB 1 LSB フルスケールトランジション誤差= 直線性誤差 3FF 理想特性 N+1 V FST’ (実測値) V NT’ (実測値) 004 003 実際の変換特性 ディジタル出力 {1 LSB×(N−1) +V OT’} 3FD ディジタル出力 1 LSB 微分直線性誤差 実際の変換特性 3FE 実際の変換特性 N N−1 V NT’ V(N + 1)T’ (実測値)(実測値) 002 理想特性 001 N−2 V OT’(実測値) AVRL AVRH アナログ入力 V NT’− {1 LSB’×(N−1)+V OT’} ディジタル出力 N の = 直線性誤差 1 LSB’ 1 LSB’ = V FST’−(AVRH−1.5 LSB) 実際の変換特性 AVRL AVRH アナログ入力 V(N+1)T’−V NT’ ディジタル出力 N の = −1 微分直線性誤差 1 LSB’ V FST’− V OT’ [V] 1022 23 MB88111 ■ オーダ型格 型 格 パッケージ MB88111PFQ プラスチック・QFP, 44 ピン (FPT-44P-M11) MB88111P-SH プラスチック・SH-DIP, 48 ピン (DIP-48P-M01) 24 備 考 MB88111 ■ 外形寸法図 プラスチック・QFP, 44 ピン (FTP-44P-M11) 14.40±0.40 SQ (.567±.016) 10.00±0.20 SQ (.394±.008) 2.35(.093)MAX ( 取付け高さ ) 0.05(.002)MIN (STAND OFF) 33 23 Details of "A" part 34 22 0.15(.006) 8.00 (.315) REF INDEX 0.20(.008) 11.60±0.30 (.457±.012) 0.18(.007)MAX 0.53(.021)MAX "A" 44 12 Details of "B" part LEAD No. 1 11 0.80(.0315)TYP 0.30±0.10 (.012±.004) 0.16(.006) M 0.15±0.05 (.006±.002) 0~10° "B" 1.40±0.30 (.055±.012) 0.10(.004) C 単位:mm (inches) 1994 FUJITSU LIMITED F44018S-1C-1 プラスチック・SH-DIP, 48 ピン (DIP-48P-M01) +0.20 43.69 –0.30 +.008 1.720 –.012 INDEX-1 13.80±0.25 (.543±.010) INDEX-2 0.51(.020)MIN 5.25(.207) MAX 0.25±0.05 (.010±.002) 3.00(.118) MIN +0.50 1.00 –0 +.020 .039 –0 1.778±0.18 (.070±.007) 1.778(.070) MAX C 1994 FUJITSU LIMITED D48002S-3C-3 0.45±0.10 (.018±.004) 15.24(.600) TYP 15°MAX 40.894(1.610)REF 単位:mm (inches) 25 MB88111 MEMO 26 MB88111 MEMO 27 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 〒 163-0722 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル http://jp.fujitsu.com/fml/ お問い合わせ先 富士通エレクトロニクス株式会社 〒 163-0731 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル http://jp.fujitsu.com/fei/ 電子デバイス製品に関するお問い合わせは , こちらまで , 0120-198-610 受付時間 : 平日 9 時~ 17 時 ( 土・日・祝日 , 年末年始を除きます ) 携帯電話・PHS からもお問い合わせができます。 ※電話番号はお間違えのないよう , お確かめのうえおかけください。 本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。 本資料に記載された動作概要や応用回路例は , 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので , 実際に使用する機器での動作を保証するも のではありません。従いまして , これらを使用するにあたってはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害な どについては , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財産権やその他の権利の使用権または実施 権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用について , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うもので はありません。したがって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された製品は , 通常の産業用 , 一般事務用 , パーソナル用 , 家庭用などの一般的用途に使用されることを意図して設計・製造されてい ます。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保されない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を 伴う用途(原子力施設における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持のための医療機器 , 兵 器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・ 製造されたものではありません。したがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談なく使用 されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火災事故 , 社会的な損害を生じさせないよ う , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続き をおとりください。 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。 編集 販売戦略部