超低歪みの高速アンプ AD8007 特長 接続ブロック図 極めて低歪み 2次高調波 −88dB@5MHz −83dB@20MHz 3次高調波 −101dB@5MHz −92dB@20MHz 高速 −3dB帯域幅:650MHz(G=+1) スルーレート:1000V/μs ローノイズ 入力電圧ノイズ:2.7nV/√Hz 反転入力電流ノイズ:22.5pA/√Hz 低消費電力 電源電流:9mA(Typ) 広い電源電圧範囲: +5V∼+12V 入力オフセット電圧:0.5mV(Typ) 小型パッケージ 8ピンSOICまたはSC70パッケージ SOIC (R-8) SC70 (KS-5) AD8007 NC 1 (上面図) 7 +VS 2 –IN VOUT 1 8 NC +IN 3 6 VOUT –VS 4 5 NC AD8007 (上面図) 5 +VS 4 –IN –VS 2 +IN 3 NC=未接続 アプリケーション 計装用機器 IFアンプおよびベースバンド・アンプ フィルタ ADCのドライバ DACのバッファ 概要 ※現在開発中 REV.0 アナログ・デバイセズ株式会社 –30 G = +2 RL = 150 VS = ±5V VOUT = 2V p-p –40 –50 –60 歪み―dBc AD8007は歪みとノイズが極めて小さい、高性能電流帰還型 アンプです。他の高性能アンプとは異なり低価格かつ低静 止電流なので、広範囲なアプリケーションで使用できます。 アナログ・デバイセズ独自の第2世代超高速相補型バイポー ラ(XFCB)プロセスの採用により、このような低消費電力 高性能アンプが実現しました。 AD8007は、650MHzの帯域幅、2.7nV/√Hzの電圧ノイズ、 20MHzで−83dBのスプリアスフリー・ダイナミックレンジ を備えています。 広い電源電圧範囲(+5V∼+12V)と広い帯域幅を持つ AD8007アンプは、あらゆる種類のアプリケーションで動作 するように設計されています。電源電流はわずか9mAです。 AD8007は、小型のSC70および標準の8ピンSOICパッケージ で供給されます。また、デュアル・アンプAD8008*も、8ピ ンSOICおよび8ピンμSOICパッケージで2002年8月から出荷 予定です。 各アンプは、−40℃∼+85℃の温度範囲で仕様規定されて います。 –70 –80 2次 –90 3次 –100 –110 1 図1 10 周波数―MHz 100 2次および3次高調波歪み 対 周波数特性 アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、その情報の利用または利 用したことにより引き起こされる第3者の特許または権利の侵害に関して、当社はいっさいの責任を負いません。 さらに、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を許諾するものでもありません。 *日本語データシートは、REVISIONが古い場合があります。最新の内容については英語版をご参照ください。 本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03 (5402)8200 〒105-6891 ニューピア竹芝サウスタワービル (6350)6868 (代)〒532-0003 大阪営業所/大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06 新大阪MTビル2号 AD8007−仕様 VS=±5V(特に指定のない限り、TA=+25℃、RS=200Ω、RL=150Ω、RF=499Ω、ゲイン=+2) パラメータ ダイナミック特性 −3dB帯域幅 平坦性0.1dBでの帯域幅 オーバードライブ回復時間 スルーレート 0.1%までのセトリング・タイム 0.01%までのセトリング・タイム ノイズ/高調波特性 2次高調波 3次高調波 IMD 3次インターセプト 入力電圧ノイズ 入力電流ノイズ 微分ゲイン誤差 微分位相誤差 DC特性 入力オフセット電圧 入力オフセット電圧ドリフト 入力バイアス電流 入力バイアス電流ドリフト トランス・インピーダンス 入力特性 入力抵抗 入力容量 入力コモン・モード電圧範囲 コモン・モード除去比 出力特性 出力飽和電圧 短絡電流、ソース 短絡電流、シンク 容量負荷の駆動 電源 動作範囲 アンプ1個当たりの静止電流 電源変動除去比 +PSRR −PSRR 条件 Min Typ Max 単位 G=+1、VO=0.2Vp−p、RL=1kΩ G=+1、VO=0.2Vp−p、RL=150Ω G=+2、VO=0.2Vp−p、RL=150Ω G=+1、VO=2Vp−p、RL=1kΩ VO=0.2Vp−p、G=+2、RL=150Ω ±2.5Vの入力ステップ、G=+2、RL=1kΩ G=+1、VO=2Vステップ G=+2、VO=2Vステップ G=+2、VO=2Vステップ 540 250 180 200 50 650 500 230 235 90 30 1000 18 35 MHz MHz MHz MHz MHz ns V/μs ns ns fC=5MHz、VO=2Vp−p fC=20MHz、VO=2Vp−p fC=5MHz、VO=2Vp−p fC=20MHz、VO=2Vp−p fC=19.5MHz∼20.5MHz、RL=1kΩ、 VO=2Vp−p fC=5MHz、RL=1kΩ fC=20MHz、RL=1kΩ f=100kHz −入力、f=100kHz +入力、f=100kHz NTSC、G=+2、RL=150Ω NTSC、G=+2、RL=150Ω −88 −83 −101 −92 dBc dBc dBc dBc −77 43.0 42.5 2.7 22.5 2 0.015 0.010 dBc dBm dBm nV/√Hz pA/√Hz pA/√Hz % 度 +入力 −入力 +入力 −入力 VO=±2.5V、RL=1kΩ RL=150Ω 1.0 0.4 0.5 3 2 0.2 12 8 1.5 0.8 56 4 1 −3.9∼+3.9 59 +入力 +入力 VCM=±2.5V VCC−VOH、VOL−VEE、RL=1kΩ 1.05 130 90 8 30%オーバーシュート 5 9 59 59 2 64 66 4 8 6 mV μV/℃ μA μA nA/℃ nA/℃ MΩ MΩ MΩ pF V dB 1.2 V mA mA pF 12 10.2 V mA dB dB REV.0 AD8007 VS=±5V(特に指定のない限り、TA=+25℃、RS=200Ω、RL=150Ω、RF=499Ω、ゲイン=+2) パラメータ ダイナミック特性 −3dB帯域幅 平坦性0.1dBでの帯域幅 オーバードライブ回復時間 スルーレート 0.1%までのセトリング・タイム 0.01%までのセトリング・タイム ノイズ/高調波特性 2次高調波 3次高調波 IMD 3次インターセプト 入力電圧ノイズ 入力電流ノイズ DC特性 入力オフセット電圧 入力オフセット電圧ドリフト 入力バイアス電流 入力バイアス電流ドリフト トランス・インピーダンス 入力特性 入力抵抗 入力容量 入力コモン・モード電圧範囲 コモン・モード除去比 出力特性 出力飽和電圧 短絡電流、ソース 短絡電流、シンク 容量負荷の駆動 電源 動作範囲 アンプ1個当たりの静止電流 電源変動除去比 +PSRR −PSRR REV.0 条件 Min Typ Max 単位 G=+1、VO=0.2Vp−p、RL=1kΩ G=+1、VO=0.2Vp−p、RL=150Ω G=+2、VO=0.2Vp−p、RL=150Ω G=+1、VO=1Vp−p、RL=1kΩ Vo=0.2Vp−p、G=+2、RL=150Ω 2.5V入力ステップ、G=+2、RL=1kΩ G=+1、VO=2Vステップ G=+2、VO=2Vステップ G=+2、VO=2Vステップ 520 350 190 270 72 580 490 260 320 120 30 800 18 35 MHz MHz MHz MHz MHz ns V/μs ns ns fC=5MHz、VO=1Vp−p fC=20MHz、VO=1Vp−p fC=5MHz、VO=1Vp−p fC=20MHz、VO=1Vp−p fC=19.5MHz∼20.5MHz、RL=1kΩ, VO=1Vp−p fC=5MHz、RL=1kΩ fC=20MHz、RL=1kΩ f=100kHz −入力、f=100kHz +入力、f=100kHz −96 −83 −100 −85 −89 dBc dBc dBc dBc dBc 43.0 42.5 2.7 22.5 2 dBm dBm nV/√Hz pA/√Hz pA/√Hz +入力 −入力 +入力 −入力 VO=1.5V∼3.5V、RL=1kΩ RL=150Ω 0.5 0.4 0.5 2.6 2 0.5 12 7 1.3 0.6 56 4 1 +1.1∼+3.9 59 MΩ pF V dB 1.05 70 50 8 1.15 V mA mA pF 12 9 V mA +入力 +入力 VCM=1.75V∼3.25V VCC−VOH、VOL−VEE、RL=1kΩ 30%オーバーシュート 5 8.1 59 59 3 62 64 4 8 6 mV μV/℃ μA μA nA/℃ nA/℃ MΩ MΩ dB dB AD8007 検討します。 絶対最大定格* 電源電圧 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12.6V 消費電力 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥図2参照 コモン・モード入力電圧 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥±VS 差動入力電圧 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥±1.0V 出力短絡時間 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥図2参照 保管温度 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥−65℃∼+125℃ 動作温度範囲 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥−40℃∼+85℃ ピン温度範囲(ハンダ処理、10秒) ‥‥‥‥‥‥‥‥300℃ PD = (VS × I S ) + VS 4 2 RL VSを基準とするRLを使う単電源動作では、ワースト・ケー スは次のようになります。 VOUT = *上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えると、デバイスに永久破壊をもたらすことがあり ます。この定格は、デバイスの単なるストレスの度合いであり、基本的な動作あるいは動作の 項に示す条件において、この定格は考慮されていません。デバイスを長期間絶対最大定格条件 に置くと、デバイスの信頼度に影響を与えます。 VS 2 空気流があると放熱効果が向上し、θJAが抑えられます。ま た、メタル・パターン、スルー・ホール、グラウンド・プ レーン、電源プレーン等からパッケージ・ピンへ直接接続 されるメタルとの接触領域が増える場合にも、θJAが小さく なります。ボード・レイアウトのセクションで説明するよ うに、高速オペアンプの入力ピンでの寄生容量を小さくす るように注意する必要があります。 図2に、パッケージ内での安全な最大消費電力と周辺温度の 関係を、JEDEC標準4層ボードに実装したSO-8(125℃/W) パッケージとSC70(210℃/W)パッケージについて示しま す。θJA値は近似値です。 最大消費電力 AD8007のパッケージ内での安全な最大消費電力は、チップ の接合温度(T J)上昇により制限されます。チップをプラ スチック封止すると、局所的に接合温度に到達します。約 150℃のガラス遷移温度で、プラスチックの属性が変わりま す。この温度規定値を一時的に超えた場合でも、パッケー ジからチップに加えられるストレスが変化して、AD8007のパ ラメータ性能が恒久的ににシフトしてしまう場合がありま す。+175℃の接合温度を長時間超えると、シリコン・デバイ ス内に変化が発生して、故障の原因になることがあります。 パッケージとPCB(θJA)の自然空冷時の熱特性、周辺温度 (TA)、パッケージ内の合計消費電力(PD)によって、チッ プの接合温度が決定されます。 接合温度は次式で計算されます。 2.0 TJ = 150℃ 最大消費電力―W 1.5 T J = TA + ( PD ×θJA ) SO-8 θJA = 125℃ /W 1.0 SC70-5 0.5 パッケージ内の消費電力(P D)は、静止消費電力と負荷駆 動する全出力によるパッケージ内の消費電力との和になり ます。静止電力は、電源ピン(VS)間の電圧に静止電流(IS) を乗算して計算されます。負荷(RL)は電源電圧の中点を 基準とすると、合計駆動電力はVS/2 × IOUTになり、この電 力がパッケージ内と負荷(V OUT × I OUT)で消費されます。 合計駆動電力と負荷消費電力の差が、パッケージ内で消費 される駆動電力です。 θJA = 210℃ /W 0 –40 –30 –20 –10 図2 10 20 30 周辺温度―℃ 40 50 60 70 80 0 4層ボードでの最大消費電力 対 温度 出力の短絡 出力をグラウンドへ短絡した場合、またはAD8007に過大な 電流を流した場合には、致命的な故障が発生します。 PD=静止電力+(合計駆動電力−負荷電力): 2 PD =( VS × I S ) + 0 VS V OUT V × − OUT 2 RL RL RMS出力電圧についても検討する必要があります。単電源 動作の場合のようにRLがVSを基準とすると、合計駆動電力 はVS×IOUTになります。 RMS信号レベルが不確定の場合は、電源電圧の中点を基準 とするR Lに対してV OUT=V S/4としてのワースト・ケースを 注意 ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、 検知されることなく放電されることがあります。本製品には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネル ギーの静電放電を受けたデバイスには回復不可能な損傷が発生することがあります。このため、性能低下や機能喪 失を回避するために、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。 4 WARNING! ESD SENSITIVE DEVICE REV.0 AD8007 オーダー・ガイド モデル 温度範囲 パッケージ パッケージ外形 ブランド AD8007AR AD8007AR-RL AD8007AR-RL7 AD8007AKS-RL AD8007AKS-RL7 −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ 8ピンSOICSO-8 8ピンSOICSO-8 8ピンSOICSO-8 5ピンSC70 5ピンSC70 KS-5 KS-5 HTA HTA REV.0 5 AD8007−代表的な特性 (特に指定のない限り、VS=±5V、RL=150Ω、RS=200Ω、RF=499Ω) 3 6.4 2 6.3 G = +1 1 6.2 6.1 G = +2 –1 ゲイン―dB 正規化ゲイン―dB 0 –2 –3 6.0 VS = +5V 5.9 5.8 VS = ±5V 5.7 –4 G = +10 –5 5.6 G = –1 5.5 –6 –7 G = +2 1 10 100 5.4 10 1000 周波数―MHz 特性1 さまざまなゲインに対する小信号周波数応答 特性4 3 0.1dBゲイン平坦性(VS=+5、±5V) G = +2 8 1 7 RL = 1kΩ, VS = ±5V RL = 1kΩ, VS = +5V 0 6 –1 ゲイン―dB ゲイン―dB 1000 9 G = +1 2 RL = 150Ω, VS = ±5V –2 –3 5 RL = 150Ω VS = +5V 4 3 RL = 150Ω, VS = ±5V 2 –4 RL = 150Ω, VS = +5V –5 RL = 1kΩ, VS = ±5V 1 0 –6 –7 10 100 周波数―MHz 特性2 –1 10 1000 VSとRLOADに対する小信号周波数応答 2 100 周波数―MHz 特性5 1000 VSとRLOADに対する小信号周波数応答 9 3 G = +1 RL = 1kΩ 8 1 0 6 –1 5 –2 –3 RS = 301Ω RS = 249Ω –4 3 –6 0 特性3 RF = RG = 249Ω RF = RG = 499Ω 2 1 100 周波数―MHz RF = RG = 324Ω 4 –5 –7 10 G = +2 7 RS = 200Ω ゲイン―dB ゲイン―dB 100 周波数―MHz –1 10 1000 さまざまなRS値に対する小信号周波数応答 RF = RG = 649Ω 100 周波数―MHz 1000 特性6 さまざまな帰還抵抗、RF=RGに対する小信号周波数応答 6 REV.0 AD8007 10M 20pF 20pFおよび 20Ωスナッブ 8 20pFおよび 10Ωスナッブ 6 5 499Ω 4 499Ω 3 RSNUB 0pF 200Ω 49.9Ω 1 0 1 位相 10k –90 1k –150 –180 100 –210 10 –270 10 100 1 10k 1000 100k 周波数―MHz 特性7 容量性負荷とスナッブ抵抗に対する小信号周波数応答 3 1 7 0 6 –1 5 VS = +5V, –40℃ –3 VS = ±5V, –40℃ 2 1 –6 0 特性8 VS = ±5V, +85℃ VS = +5V, –40℃ VS = ±5V, –40℃ –1 10 1000 温度に対する小信号周波数応答、VS=+5V、±5V 特性11 100 周波数―MHz 1000 温度に対する小信号周波数応答(VS=+5V、±5V) 9 3 VOUT = 2V p-p 2 G = +2 8 G = +1 G = +2 1 7 6 ゲイン―dB 0 –1 G = +10 –2 G = –1 –3 5 4 3 –4 2 –5 1 –6 0 –7 –330 1G 2G VS = +5V, +85℃ 3 –4 100 周波数―MHz 100M トランス・インピーダンスと位相 対 周波数 4 –5 –7 10 10M 周波数―Hz G = +2 8 VS = ±5V, +85℃ –2 1M 9 ゲイン―dB ゲイン―dB 特性10 VS = +5V, +85℃ G = +1 2 正規化ゲイン―dB 0 –30 CLOAD 2 1 10 100 特性9 RL = 150Ω, VS = ±5V, VO = 2V p-p –1 10 1000 周波数―MHz REV.0 30 トランス・インピーダンス 100k 7 ゲイン―dB 90 1M 相互インピーダンス―Ω G = +2 9 位相―度 10 さまざまなゲインに対する大信号周波数応答 RL = 1kΩ, VS = ±5V, VO = 2V p-p RL = 150Ω, VS = +5V, VO = 1V p-p RL = 1kΩ, VS = +5V, VO = 1V p-p 100 周波数―MHz 1000 特性12 VSとRLOADに対する大信号周波数応答 7 AD8007 (特に指定のない限り、VS=±5V、RL=150Ω、RS=200Ω、RF=499Ω) –40 –40 G = +1 VS = 5V VO = 1V p-p –50 HD2, RL = 150Ω HD3, RL = 150Ω 歪み―dBc HD2, RL = 1kΩ 歪み―dBc HD2, RL = 1kΩ –60 –60 –70 HD3, RL = 1kΩ –80 –70 HD2, RL = 150Ω –80 –90 –90 –100 –100 –110 G = +2 VS = 5V VO = 1V p-p –50 HD3, RL = 150Ω HD3, RL = 1kΩ –110 1 10 周波数―MHz 特性13 1 100 2次および3次高調波歪み 対 周波数とRL 100 10 周波数―MHz 特性16 2次および3次高調波歪み 対 周波数とRL –40 –40 G = +1 VS = ±5V VO = 2V p-p –50 G = +2 VS = ±5V VO = 2V p-p –50 –60 –60 歪み―dBc 歪み―dBc HD2, RL = 1kΩ HD2, RL = 150Ω –70 HD2, RL = 1kΩ –80 HD3, RL = 150Ω –70 HD2, RL = 150Ω –80 –90 HD3, RL = 1kΩ –100 –110 1 –30 –100 –110 100 10 周波数―MHz 特性14 2次および3次高調波歪み 対 周波数とRL 1 –30 10 周波数―MHz 歪み―dBc HD3, G = +10 –70 2次および3次高調波歪み 対 周波数とRL HD3, VO = 4V p-p –50 –60 100 G = +2 VS = ±5V RL = 150Ω –40 HD2, G = +10 –50 HD3, RL = 1kΩ 特性17 VS = ±5V VO = 2V p-p RL = 150Ω –40 歪み―dBc HD3, RL = 150Ω –90 HD2, VO = 4V p-p –60 –70 HD2, VO = 2V p-p –80 –80 HD3, G = +1 –90 –90 HD2, G = +1 HD3, VO = 2V p-p –100 –100 –110 –110 1 特性15 10 周波数―MHz 1 100 2次および3次高調波歪み 対 周波数とゲイン 10 周波数―MHz 100 特性18 2次および3次高調波歪み 対 周波数とVOUT 8 REV.0 AD8007 –40 –65 G =+ 2 VS = 5V FO = 20MHz G =+ 2 VS = ±5V FO = 20MHz –70 –50 HD3, RL = 1kΩ –75 HD3, RL = 150Ω HD2, RL = 150Ω 歪み―dBc –60 歪み―dBc –80 HD3, RL = 1kΩ HD2, RL = 1kΩ –70 –85 HD2, RL = 1kΩ –90 HD3, RL = 150Ω –95 –100 –80 HD2, RL = 150Ω –90 –105 –110 1 2 1.5 2.5 1 特性19 2次および3次高調波歪み 対 VOUTおよびRL 特性22 6 2次および3次高調波歪み 対 VOUTおよびRL 1000 44 G = +2 G = +2 VS = ±5V VO = 2V p-p RL = 1kΩ 43 100 出力インピーダンス―Ω 42 3次インターセプト―dBm 5 3 4 VOUT – V p-p 2 VOUT – V p-p 41 40 39 38 37 10 1 0.1 36 35 5 10 15 20 特性20 25 30 35 40 45 周波数―MHz 50 55 60 65 0.01 100k 70 3次インターセプト 対 周波数 特性23 電流ノイズ – pA/ Hz 電圧ノイズ – nV/ Hz 10 2.7nV/ Hz 100 特性21 REV.0 10M 周波数―Hz 100M 1G 出力インピーダンス 対 周波数 1000 100 1 10 1M 1k 周波数―Hz 10k 100k 100 10 1 10 1M 入力電圧ノイズ 対 周波数 入力端子での反転電流ノイズ22.5pA/ Hz 入力端子での非反転電流ノイズ2.0pA/ Hz 100 1k 10k 100k 周波数―Hz 1M 特性24 入力電流ノイズ 対 周波数 9 10M AD8007 (特に指定のない限り、VS=±5V、RL=150Ω、RS=200Ω、RF=499Ω) 0 20 VS = ± 5V,+ 5V 10 –10 0 –10 PSRR – dB CMRR – dB –20 –30 –40 –20 –30 +PSRR –40 –50 –50 –60 –60 –PSRR –70 –70 100k 1M 特性25 G = +1 10M 周波数―Hz 100M –80 10k 1G CMRR 対 周波数 特性28 特性26 PSRRの周波数特性 50mV/DIV 20 30 時間―ns 40 50 0 RL=150Ω、1kΩかつVS=+5V、± 5Vに対する 小信号過渡応答 G = +1 1G RL = 1kΩ, VS = +5V および ±5V 50mV/DIV 10 100M G = +2 RL = 150Ω, VS = +5V および ±5V RL = 150Ω, VS = + 5V および ± 5V RL = 1kΩ, VS =+ 5V および ±5V 0 10M 1M 周波数―Hz 100k 特性29 10 20 30 時間―ns 40 50 RL=150Ω、1kΩかつVS=+5V、± 5Vに対する 小信号過渡応答 G = –1 RL = 150Ω 入力 RL = 1kΩ 出力 1V/DIV 1V/DIV 0 特性27 10 20 30 時間―ns 40 50 0 RL=150Ω、1kΩに対する大信号過渡応答 10 20 30 時間―ns 40 50 特性30 大信号過渡応答、G=−1、RL=150Ω 10 REV.0 AD8007 G =+ 2 CLOAD = 0pF CL = 0pF G =+ 2 CL = 20pF CLOAD = 10pF CL = 20pF RSNUB = 10Ω CLOAD = 20pF 499Ω 499Ω 200Ω RSNUB – + CLOAD 49.9Ω 1V/DIV 0 10 50mV/DIV 20 30 時間―ns 40 50 0 10 20 30 40 50 時間―ns 特性31 容量負荷=0pF、10pF、20pFに対する大信号過渡応答 特性34 小信号過渡応答:容量負荷駆動時の 直列スナッブ抵抗の効果 4 G =+ 2 G = +10 VS = ±5V VIN = ±0.75V 3 +VS RL = 1kΩ 2 RL = 150Ω VOUT – V 1 –1 出力(2V/DIV) 入力(1V/DIV) −VS 0 –2 –3 0 100 200 300 時間―ns 400 500 –4 0 200 400 600 800 RL – Ω 特性32 RL=1kΩ、150Ω、VIN=±2.5Vに対する 出力オーバードライブ回復 特性35 0.5 G = +2 0.4 セトリング・タイム―% 0.3 0.2 0.1 0 −0.1 18ns −0.2 −0.3 −0.4 −0.5 0 特性33 REV.0 5 10 15 20 25 時間―ns 30 35 40 45 0.1%セトリング・タイム、2Vステップ 11 VOUT振幅 対 RLOAD、VS=±5V、 G=+10、VIN=±0.75V 1000 AD8007 動作原理 AD8007(シングル)およびAD8008(デュアル)*は、低歪 み性能に最適化した電流帰還型アンプです。AD8007の簡略 化した概念図を図3に示します。相補型エミッタ・フォロア 入力ステージ、1対の信号ミラー、ダイアモンド型出力ステ ージから構成される従来型の電流帰還型アンプに非常に良 く似ています。ただし、AD8007/AD8008には、従来型の電 流帰還型トポロジよりも歪み性能を大幅に改善するために、 いくつかの変更が行われています。 +VS M1 RF 499Ω – I3 I1 – GND 1 CJ1 IDI RG 499Ω Q3 IDO HiZ IN– OUT D2 Q2 入力 Q4 –VS CJ2 10μF + 0.1μF Q5 +VS Q1 D1 IN+ AD8007の使い方 低歪みのための電源のデカップリング 低歪み性能を実現するためのデカップリングには注意深い 考慮が必要です。高周波数で使用する電源デカップリン グ・コンデンサを物理的に距離を取ったグラウンドに接続 すると、偶数次高調波特性が低下することがあります。こ の状況を図4に示します。サイン波入力の場合、各デカップ リング・コンデンサにはグラウンドへ大きな偶数次高調波 を含む擬似整流電流が流れます。 +VS RS 200Ω AD8007 –VS Q6 10μF + 0.1μF I2 – 出力 – I4 GND 2 M2 –VS 図4 物理的に分離したグラウンドに接続した高周波コンデンサ (推奨できない方法) RF RG 図3 図5に、望ましいデカップリング方法を示します。ここでは、 2個の高周波数用のデカップリング・コンデンサが一緒に共通 ノードで接続された後、1箇所の接続によりグラウンド・プレ ーンに接続されています。まず、各高周波数用のデカップリ ング・コンデンサを流れる2つの電流を加算することにより、 グラウンド・プレーンに戻る電流は基本周波数だけにします。 簡略化したAD8007の回路図 信号ミラーは、低歪みの高精度ミラーにしてあります。図3 では“M1”と“M2”で示してあります。歪みの点でのこ れらの基本機能は、容量C J1とC J2に起因する大きな非線形 歪みの影響を大幅に抑えることです。これらのコンデンサ は、ミラーの出力デバイスのコレクタ−ベース間容量を表 しています。 電圧不平衡が、高インピーダンス・ノード“HiZ”と出力ノ ード“Out”間で測定される出力ステージに発生します。こ の不平衡は大きな出力電流を駆動することで発生し、出力 歪みの主な原因です。このため出力電圧不平衡を検出して 補償電流“IDO”を発生する回路が加えてあります。このIDO が回路に注入されると、出力ステージで発生していた歪み が小さくなります。同様に、入力ステージでの非線形電圧 不平衡(非反転から反転入力の間で測定)を検出して、入 力で発生する歪みを補償するために、電流“IDI"を注入しま す。 設計とレイアウトは、偶数次高調波を抑えるために、厳密 に上下対称にしてあります。 RF 499Ω 10μF + RG 499Ω 入力 +VS 0.1μF RS 200Ω AD8007 出力 0.1μF –VS 10μF 図5 + 1ケ所でグラウンドに戻すコンデンサ(推奨される方法) 基板レイアウトで図5に示すデカップリング方法を採用でき ないときは、高周波数用のデカップリング・コンデンサの 内の1つを直接電源間に接続して、もう一方の高周波数用の デカップリング・コンデンサをグラウンドに接続すること ができます。この様子を図6に示します。 *現在開発中。 12 REV.0 AD8007 出力容量 出力の寄生容量によって、周波数応答でのピーキングが発 生します。この影響を小さくするためには、次の2つの方法 があります。 1. 小さい値の抵抗を出力に直列に挿入して、アンプの出力 ステージから負荷容量を分離します。 (特性7を参照) 2.( a)アンプ・ゲインを大きくするか、または(b)帰還 抵抗に並列にコンデンサを接続して極を追加することに より、位相マージンを増やします。 RF 499Ω 10μF + +VS C1 0.1μF RG 499Ω 入力 RS 200Ω AD8007 出力 C2 0.1μF 入力から出力へのカップリング 容量結合を小さくするため、入力信号パターンと出力信号 パターンを並行にならないようにします。これは、不要な 正側フィードバックを減らすことに役立ちます。 –VS 10μF + 図6 (電源間に接続する)高周波コンデンサ(推奨される方法) 外付け部品と安定性 AD8007は電流帰還型アンプであるため、最初に帰還抵抗が 帯域幅と安定性を決定します。もちろんゲイン、負荷イン ピーダンス、電源電圧、入力インピーダンスも影響します。 特性6に、ゲイン=+2での帯域幅とピーキングに対するRF 変化の影響を示します。R Fが大きくなると、ピーキングは 小さくなりますが帯域幅も狭くなってしまいます。特性1は、 与えられたR Fに対して、ゲインを増やすと、ピーキングと 帯域幅が減ることを示しています。表Iに、小さいピーキン グで帯域幅を最適にするRFとRGの推奨値を示します。 レイアウト時の考慮事項 推奨の電源バイパスで行った標準の非反転回路を図6に示し ます。このバイパス方法は、図7に示す評価ボードでも使用 されています。0.1μFの高周波数用デカップリング・コン デンサは、X7RまたはNPOのチップ部品である必要があり ます。C2は+V Sピンと−V Sピンの間に接続します。C1は +VSピンと信号グラウンドの間に接続します。 高周波数用バイパス・コンデンサのリード長は重要です。 長いリードに起因する寄生インダクタンスは、バイパス・ コンデンサにより得られた低インピーダンスとは逆の働き をします。負荷インピーダンスのグラウンドは、バイパ ス・コンデンサのグラウンドと物理的に同じ場所にする必 要があります。低周波数での効果を狙った大きな値のコン デンサの場合は、電流リターン・パスの長さは問題になり ません。 表I レイアウトとグラウンドについての考慮事項 グラウンド グラウンド・プレーン層は、高密度実装のPCボードでは寄 生インダクタンスを抑えるために重要です。回路内の電流 が流れる場所を理解することは、高速回路設計を効果的に 行うためにはさらに重要です。電流パスの長さは寄生イン ダクタンスの大きさに比例するので高周波インピーダンス に比例することになります。誘導性のグラウンド・リター ンに高速電流が流れると、望ましくない電圧ノイズが発生 します。グラウンド・プレーン領域を広くすると、寄生イ ンダクタンスは小さくなります。 ゲイン RF RG RS −1 +1 +2 +5 +10 499Ω 499Ω 499Ω 499Ω 499Ω 499Ω NA 499Ω 124Ω 54.9Ω 200 200 200 200 200 また、特性2と特性5に示すように、負荷抵抗も帯域幅に影 響を与えます。特性2と特性5を比較すると、ゲインと電源 電圧の影響も分かります。 容量成分を持つ負荷を駆動するときは、スナッブ抵抗 “RSNUB”を出力に直列に接続すると、安定性が向上しま す。さまざまな容量負荷に対する周波数応答とパルス応答 をそれぞれ特性7と特性34に示します。 非反転構成の場合は、入力に直列抵抗R Sを接続して、ゲイ ン=+1に対する安定性を最適化する必要があります(特性 3を参照)。非反転ゲインが大きい場合は、直列抵抗の効果 は小さくなります。 入力容量 高速アンプは、バイパスとグラウンドの他に、入力とグラ ウンドとの寄生容量に対しても敏感です。高い周波数の場 合は、1pFまたは2pFのわずかな容量でも入力インピーダン スを低下させてアンプ・ゲインを増大させるため、周波数 応答でのピーキング、最悪の場合には発振までも発生する 場合があります。入力ピンに接続される外付けの受動部品 は、寄生容量を回避するため出来るだけ入力の近くに配置 することを推奨します。グラウンド・プレーンと電源プレ ーンは、ボードの全層で入力ピンから少なくとも0.05mm離 す必要があります。 REV.0 推奨部品値 13 AD8007 評価ボード AD8007向けとしては、SC70評価ボードがあります。図7に 回路図を示します。反転構成でこのボードを使うときは、 RGNを使い、RGPはオープンのままにしておきます。ピン3を グラウンドに接続できるようにするには、R Sの位置をシフ トします。非反転として使う場合、R GPを実装し、R GNはオ ープンのままにしておきます。両構成で、RTが50Ω終端抵 抗になります。ユニバーサルな(反転/非反転の両構成) AD8007 SOボードも提供しています。 RF +VS C4 10μF + C1 0.1μF RGN 入力 RGP SMA 4 AGND 5 AD8007 RT AGND RS 3 1 RBT 出力 SMA C2 2 0.1μF AGND C3 10μF + –VS 図7 (SC70パッケージの場合の)AD8007評価ボードの回路図 14 REV.0 AD8007 REV.0 図8 SC70評価ボード・シルクスクリーン(上面) 図9 SC70評価ボード・シルクスクリーン(裏面) 図10 図11 15 SC70評価ボード、アンプ側(上面) SC70評価ボード、部品側(裏面) AD8007 外形寸法 TDS07/2002/1000 8ピン標準スモール・アウトライン・パッケージ(SOIC) 狭体 (R-8) サイズはmmと(インチ)で示します。 5.00 (0.1968) 4.80 (0.1890) 4.00 (0.1574) 3.80 (0.1497) 8 5 1 4 6.20 (0.2440) 5.80 (0.2284) ピン1 0.50 (0.0196) × 45° 0.25 (0.0099) 1.27 (0.0500) BSC 1.75 (0.0688) 1.35 (0.0532) 平坦性 0.25 (0.0098) 0.10 (0.0040) 0.51 (0.0201) 実装面 0.33 (0.0130) 8° 0.25 (0.0098) 0° 1.27 (0.0500) 0.40 (0.0157) 0.19 (0.0075) 寸法管理はmmです。インチ寸法はmmに丸め処理してあるため参考用であり、 設計での使用には適しません。 JEDEC標準MS-012AAに準拠 5ピンSC70パッケージ (KS-5) サイズはインチと(mm)で示します。 0.087 (2.20) 0.071 (1.80) 0.053 (1.35) 0.045 (1.15) 4 5 1 2 3 0.094 (2.40) 0.071 (1.80) ピン1 0.016 (0.40) 0.004 (0.10) 0.026 (0.65) BSC 0.039 (1.00) 0.031 (0.80) 0.012 (0.30) 実装面 0.006 (0.15) 0.007 (0.18) 0.004 (0.10) 0.012 (0.30) 0.004 (0.10) PRINTED IN JAPAN 0.004 (0.10) 0.000 (0.00) 0.043 (1.10) 0.031 (0.80) このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。 16 REV.0