プレスリリース

平成 17 年 12 月期
第 3 四半期財務・業績の概況(連結)
平成 17 年 10 月 26 日
上場会社名
スミダコーポレーション株式会社
(コード番号:6817 東証第 1 部)
( URL http://www.sumida.com )
代
表
者
役職名 代表執行役会長
問合せ先責任者 役職名 代表執行役チーフファイナンシャルオフィサー
氏名
八幡 滋行
氏名
松田 三郎
TEL(03)3667-3381
1.四半期財務情報の作成等に係る事項
①
②
③
会計処理の方法における簡便な方法の採用の有無:有 法人税等の計算について簡便的な方法を採用しております。
会計処理の方法の最近連結会計年度における方法との相違の有無:有
連結及び持分法の適用範囲の異動の状況
直前四半期(平成 17 年 12 月期第 2 四半期)比 連結(新規) 1 社 (除外) - 社 持分法(新規) - 社 (除外) - 社
2.平成 17 年 12 月期第 3 四半期財務・業績の概況(平成 17 年 7 月 1 日~平成 17 年 9 月 30 日)
(注)記載金額は百万円未満を四捨五入して記載しております。
(1)経営成績(連結)の進捗状況
売
上
高
百万円
17 年 12 月期第 3 四半期
16 年 12 月期第 3 四半期
(参考)16 年 12 月期
10,225
9,518
36,246
営 業 利 益
%
7.4
18.5
18.7
1株当たり
四半期(当期)
純
利
益
円
百万円
845
1,036
3,611
四半期(当期)
純
利
益
経 常 利 益
%
△18.4
46.2
50.8
百万円
733
934
3,128
%
△21.5
53.7
59.6
百万円
%
590
631
1,807
△6.4
57.1
473.8
潜 在 株 式 調 整 後
1 株 当 た り
四半期(当期)純利益
銭
円
銭
17 年 12 月期第 3 四半期
30
69
26
53
16 年 12 月期第 3 四半期
36
20
35
44
(参考) 16 年 12 月期
104
25
101
49
(注)売上高、営業利益等におけるパーセント表示は、対前年同四半期増減率を示す。
(2)財政状態(連結)の変動状況
総
資
産
株 主 資 本
百万円
17 年 12 月期第 3 四半期
16 年 12 月期第 3 四半期
(参考) 16 年 12 月期
株主資本比率
百万円
54,760
35,653
34,170
24,080
21,355
20,511
1 株当たり株主資本
%
44.0
59.9
60.0
円
銭
1,251
1,224
1,175
43
51
67
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による
キャッシュフロー
投資活動による
キャッシュフロー
百万円
17 年 12 月期第 3 四半期
16 年 12 月期第 3 四半期
(参考)16 年 12 月期
1,253
700
2,413
財務活動による
キャッシュフロー
百万円
△15,191
△781
△3,107
現金及び現金同等物
期
末
残
高
百万円
9,396
2,268
1,245
百万円
5,130
6,615
4,900
3.平成 17 年 12 月期第 4 四半期の連結業績予想(平成 17 年 10 月 1 日~平成 17 年 12 月 31 日)
売
上
高
経 常 利 益
百万円
17 年 12 月期第 4 四半期
四半期(当期)純利益
百万円
10,300
750
1 株 当 た り
四半期(当期)純利益
百万円
850
円
44
銭
17
本資料は、当社の評価を行うための参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資等の最終決定は、ご自身の判断でなさるようにお願い
致します。投資の結果等に対する責任は負いかねますのでご了承ください。当資料に掲載されている予想数値あるいは将来に関する記述の部分
は、資料作成時点の判断ですが、その内容の完全性・正確性を会社として保証するものではありません。また、通期の業績予想を行うことが困難
な状況であるため、本資料では翌四半期に係る業績予想を開示しております。
-1-
Date.2005.10.26
Quarterly Report
スミダコーポレーション株式会社
(コード番号 6817 東証一部)
〒 103-8589
東京都中央区日本橋人形町三丁目 3 番 6 号
2005 年第 3 四半期の連結事業概況について
2005 年第 3 四半期決算ハイライト
2005年第3四半期の連結業績概要
1.経営成績(連結)の進捗状況
期別
科目
前期
売
上
高
9,518
営
業
利
益
1,036
経
常
利
益
934
税 金 等 調 整 前 利 益
876
当
期
純
利
益
631
一株当たり当期純利益(円)
36.20
潜 在 株 式 調 整 後
一株当たり当期純利益(円)
35.44
(単位:百万円,%)
第 3 四 半 期
構成比
当期
構成比
100.0
10.9
9.8
9.2
6.6
-
10,225
845
733
814
590
30.69
100.0
8.3
7.2
8.0
5.8
-
26.53
-
増減率
前期
7.4
△ 18.4
△ 21.5
△ 7.1
△ 6.4
-
26,885
2,779
2,476
2,405
1,751
101.16
-
98.24
9ヶ月通期
構成比
当期
構成比
100.0
10.3
9.2
8.9
6.5
-
29,349
2,257
1,855
1,965
1,283
66.73
-
60.67
増減率
100.0
7.7
6.3
6.7
4.4
-
△
△
△
△
-
9.2
18.8
25.1
18.3
26.7
-
2.財政状態(連結)の変動状況
(単位:百万円)
期別
第 3 四 半 期
科目
前期
当期
増減額
総
資
産
35,653
54,760
19,107
資
本
金
6,597
6,654
57
株
主
資
本
21,355
24,080
2,725
発行済株式総数(千株)
17,440
19,242
1,802
一 株 当 た り 株 主 資 本 ( 円 ) 1,224.51 1,251.43
26.92
株 主 資 本 比 率 (%)
59.9
44.0
3.連結キャッシュフローの状況
期別
第 3 四 半 期
科目
前期
当期
増減額
営業活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフロー
財務活動によるキャッシュフロー
現金及び現金同等物期末残高
700
1,253
553
△ 781 △ 15,191
△ 14,410
2,268
6,615
9,396
5,130
(単位:百万円)
9 ヶ 月 通 期
前期
当期
増減額
1,479
2,964
1,485
△ 1,902 △ 18,915 △ 17,013
7,128
△ 1,485
2,434
6,615
15,806
5,130
13,372
△ 1,485
2005年第4四半期の業績予想
2005年
2004年
第4四半期 第4四半期
予想
実績
予想売上高(百万円)
予想営業利益(百万円)
予想経常利益(百万円)
予想当期純利益(百万円)
一株当たり予想当期純利益(円)
10,300
880
750
850
44.17
9,361
832
652
56
3.21
増減率
(%)
10.0
5.8
15.0
1,417.9
-
四半期業績の推移
(単位:百万円)
期別
科目
売
上
営
業
利
経
常
利
高
益
益
税金等調整前利益
当 期 純 利 益
2003
1Q
7,202
301
306
△ 934
△ 942
2Q
7,162
571
488
440
481
2004
3Q
8,033
709
607
472
402
4Q
8,140
813
559
95
374
1Q
8,188
764
625
625
475
2Q
9,179
979
917
904
645
3Q
9,518
1,036
934
876
631
4Q
9,361
832
652
220
56
1Q
9,424
708
610
541
374
2005
2Q
9,700
704
513
610
318
3Q
10,225
845
733
814
590
通期業績の推移
(単位:百万円)
2000
売
上
営
業
利
経
常
利
税 金 等 調 整 前 利
当
期
純
利
株
主
資
総
資
一株当たり指標(円)
当 期 純 利
株
主
資
2001
2002
2003
2004
高
益
益
益
益
本
産
33,575
3,318
2,967
2,632
1,973
18,581
32,000
31,558
1,112
82
△ 1,779
△ 1,037
19,534
32,340
34,796
2,171
2,116
1,653
1,118
18,910
30,666
30,537
2,394
1,960
73
315
18,809
29,941
36,246
3,611
3,128
2,625
1,807
20,511
34,170
益
本
163.43
1,539.48
△ 78.11
1,471.29
83.64
1,408.72
21.21
1,220.14
104.25
1,175.67
2
2005 年第 3 四半期CEOメッセージ
千葉県の幕張で開催されたCEATEC(アジア最大級の規模を誇る映像・情報・通
信の国際展示会)には、スミダも例年通りブースを設け、多くの来場者を迎えることが
できました。私は初日の 10 月 4 日に、当社を訪れていた香港ジョンソンエレクトリック
社(JE社)の汪(ワン)CEOと共に会場をまわる中で、21 世紀を睨んだあらゆる戦
略のヒントを得ました。
当社は長年に亘り、家電業界に対して“単なる製品の提供ではなく、顧客に独自の技
術を通してCS(顧客満足)を提供するソリューションプロバイダー”を目指し成長し
てきました。そして、確実な地位を築いた家電業界に加えて、10 年前には新たに自動車
部品市場に参入し、自動車の大切な部品であるABS用コイルにおいて、世界トップシ
ェアを取るという良い第一歩を踏み出しました。一方で世界の自動車業界は、開発・生
産のスピード短縮という新しいチャレンジの時代を迎えており、国内・世界市場におい
ても従来の系列体制では測れない国境を越えたダイナミックな再編が進んでいます。電
子部品メーカーである当社が本格的にオートモーティブビジネスに参入するには、従来
にはなかった新ビジネスモデル(既存の体制にはない新たなビジネスモデル)を逸速く
提案し、他にはない部品ユニットを提供することが利益を生む=付加価値の創造になり
ます。これには当社単独ではまかない切れない技術を持つ企業と組むことにより、専門
部品ユニットメーカーとして直接自動車メーカーや Tier1 へ部品及びユニットをソリュ
ーションとして提供出来なくてはなりません。
こうした背景の中、車載部品メーカーでありますスイスのサイアバージェス社(SB
社)を技術戦略パートナーの候補として選び、公開買付けを続けてまいりましたが、S
B社と同様の技術を持つJE社も買付けに参入し当社より高値での公開買付けを表明し
ました。各社戦略を練り直し、結果的に当社においては株式を保有せずに、SB社のみ
ならずJE社とも今後の事業において、上述のソリューションプロバイダーとしてユニ
ットを組める友好的な関係を構築いたしました。積極的なチャレンジを試み、方法は変
わりましたがベストな結果に至ったと思います。
さて、2005 年第 3 四半期の業績については、売上高で対前年比 7.4%増の 102 億 25 百
万円となりました。オートモーティブが対前年比でも 26%増と好調だったことに加え、
パワーソリューション・シグナルといった部門が予想を上回った結果、四半期ベースで
初めて売上高 100 億円を突破しました。また、営業利益では同 18.4%減の 8 億 45 百万円
となりました。増収達成の中、利益に関しましては営業利益率が 8.3%となり前年同四半
期に比べ低い水準にあります。しかし、マーケットシェア拡大戦略のために今年前半に
7%台に落とした水準から、確実に利益を伴う成長基調に戻りはじめています。2006 年度
に当社設立 50 周年を輝かしく迎えるために、製造業の原点に戻り、品質を第一としなが
ら更なる原価低減にチャレンジして増益に努めてまいります。
スミダグループCEO
3
八幡滋行
連
結
貸
期 別
科 目
( 資 産 の 部 )
Ⅰ 流 動 資 産
1. 現 金 及 び 預
2. 受 取 手 形 及 び 売 掛
3. 棚
卸
資
4. 繰 延 税 金 資
5. そ
の
6. 貸
倒
引
当
流 動 資 産 合
Ⅱ 固 定 資 産
(1) 有形固定資産
1. 建 物 及 び 構 築
2. 機 械 装 置 及 び 運 搬
3. 工 具 器 具 及 び 備
4. 土
5. 建
設
仮
勘
6. 減 価 償 却 累 計
有 形 固 定 資 産 合
(2) 無形固定資産
1. 営
業
2. 借
地
3. ソ フ ト ウ エ
4. そ
の
無 形 固 定 資 産 合
(3) 投資その他の資産
1. 投 資 有 価 証
2. 繰 延 税 金 資
3. そ
の
Ⅰ
1.
2.
3.
4.
Ⅱ
1.
2.
3.
4.
5.
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
定
資
産
産 合
合
対
照
表
(単位:千円)
決算期末
第3四半期末
前期
金 額
構成比
当期
金 額
%
金
金
産
産
他
金
計
6,614,718
8,879,937
4,184,076
864,704
1,012,080
△
256,122
21,299,393
物
具
品
地
定
額
計
6,358,931
10,168,402
2,855,383
1,253,846
278,583
△ 10,877,310
10,037,835
権
権
ア
他
計
535,761
111,894
17,744
665,399
券
産
他
178,627
2,349,522
1,122,408
3,650,557
14,353,791
35,653,184
投 資 そ の 他 の 資 産 合 計
固
資
借
計
計
( 負 債 の 部 )
流 動 負 債
支 払 手 形 及 び 買 掛 金
短
期
借
入
金
1 年 以 内 償 還 予 定 社 債
そ
の
他
流 動 負 債 合 計
固 定 負 債
社
債
転換社債型新株予約権付社債
長
期
借
入
金
繰 延 税 金 負 債
そ
の
他
固 定 負 債 合 計
負
債
合
計
( 少 数 株 主 持 分 )
少 数 株 主 持 分
( 資
本
の
部
)
資
本
金
資
本
剰
余
金
利
益
剰
余
金
その他有価証券評価差額金
為 替 換 算 調 整 勘 定
自
己
株
式
資
本
合
計
負債・少数株主持分及び資本合計
構成比
前期
金 額
%
構成比
%
59.7
5,130,286
9,493,768
3,901,614
1,368,240
3,049,148
△
36,616
22,906,440
28.2
6,206,405
11,699,989
2,743,917
1,756,013
807,512
△ 11,819,400
11,394,436
1.9
805,041
472,845
124,706
5,189
1,407,781
10.2
40.3
100.0
16,776,699
1,383,589
890,659
19,050,947
31,853,164
54,759,604
34.5
3,635,059
14,175,008
2,374,970
20,185,037
1,200,000
503,302
196,982
114,567
2,014,851
14,298,101
5.6
40.1
1,200,000
8,000,000
28,294
1,018,939
193,764
10,440,997
30,626,034
19.0
55.9
370,800
212,059
221,463
804,322
13,610,300
-
-
53,934
0.1
49,196
0.2
6,597,472
6,409,582
10,590,800
58,519
△ 2,262,319
△
38,971
21,355,083
35,653,184
18.5
18.0
29.7
0.2
△ 6.4
△ 0.1
59.9
100.0
6,653,584
6,465,724
11,379,380
1,185,720
△ 1,542,269
△
62,503
24,079,636
54,759,604
12.2
11.8
20.8
2.2
△ 2.9
△ 0.1
44.0
100.0
6,604,072
6,416,181
10,646,801
67,762
△ 3,183,290
△
40,543
20,510,983
34,170,479
19.3
18.8
31.2
0.2
△ 9.3
△ 0.2
60.0
100.0
3,488,983
6,646,009
2,148,258
12,283,250
4
41.8
4,900,291
9,085,372
4,048,675
1,432,466
845,971
△
29,984
20,282,791
59.4
20.8
6,221,547
9,514,102
2,641,264
1,253,616
322,325
△ 10,267,933
9,684,921
28.3
2.6
839,460
496,827
148,518
3,721
1,488,526
4.4
34.8
58.2
100.0
194,570
1,536,667
983,004
2,714,241
13,887,688
34,170,479
7.9
40.6
100.0
36.9
3,571,556
5,524,508
1,200,000
2,509,914
12,805,978
37.5
2.3
39.8
連 結 損 益 計 算 書
(単位:千円)
第3四半期
期 別
前期
金 額
科 目
百分比
9ヶ月通期
当期
金 額
%
Ⅰ 売
上
百分比
前期
金 額
%
百分比
当期
金 額
百分比
%
%
高
9,518,551
100.0
10,225,167
100.0
26,885,323
100.0
29,349,358
100.0
価
6,732,057
70.7
7,565,645
74.0
19,237,128
71.6
21,702,739
73.9
益
2,786,494
29.3
2,659,522
26.0
7,648,195
28.4
7,646,619
26.1
Ⅲ 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
1,750,643
18.4
1,814,431
17.7
4,869,466
18.1
5,389,556
18.4
1,035,851
10.9
845,091
8.3
2,778,729
10.3
2,257,063
7.7
Ⅱ 売
上
売
原
上
営
総
利
業
利
益
Ⅳ 営 業 外 収 益 ( 費 用 )
受 取 利 息 及 び 配 当 金
支
為
払
替
差
利
35,019
36,761
△
39,366
△
12,671
5,989
4,239
△ 212,947
△ 306,121
その他の営業外収益(費用)
△
37,497
△
36,375
△
△
営 業 外 収 益 ( 費 用 ) 計
△ 101,995
△ 1.1
△ 112,422
△ 1.1
△ 303,003
△ 1.1
△ 401,653
△ 1.4
933,856
9.8
732,669
7.2
2,475,726
9.2
1,855,410
6.3
固
定
利
益
資
(
産
35,492
21,639
△
75,265
常
)
19,318
△
利
損
△
94,617
別
差
12,547
13,284
△
経
(
7,911
△
持 分 法 に よ る 投 資 損 失
Ⅴ 特
益
息
益
損
失
売
却
79,173
78,514
)
益
491
0
2,531
ゴ ル フ 会 員 権 売 却 益
-
-
-
162
投 資 有 価 証 券 売 却 益
-
81,385
-
81,385
ワ ラ ン ト 預 り 金 戻 入 益
42,728
-
-
8
-
△
356
ゴ ル フ 会 員 権 評 価 損
-
-
△
1,150
-
工
場
移
転
損
失
-
-
△ 116,379
-
構
造
改
革
費
用
△
57,795
-
△
57,795
特 別 利 益 ( 損 失 ) 計
△
57,312
△ 0.6
81,385
0.8
△
70,554
△ 0.3
109,395
0.4
益
876,544
9.2
814,054
8.0
2,405,172
8.9
1,964,805
6.7
等
245,431
2.6
222,670
2.2
654,095
2.4
677,180
2.3
少 数 株 主 に 帰 属 す る 利 益
-
-
913
0.0
-
-
4,738
0.0
631,113
6.6
590,471
5.8
1,751,077
6.5
1,282,887
4.4
固
税
法
当
定
資
引
産
除
売
前
人
期
却
利
税
利
損
益
△
5
102,595
△
14,880
-
連結キャッシュ•フロー
(単位:千円)
第3四半期
期 別
科 目
前期
9ヶ月通期
当期
前期
当期
Ⅰ.営業活動によるキャッシュ・フロー
当期純利益
631,113
590,471
1,751,077
減価償却費
404,832
400,805
1,139,829
491
-
8
21,587
△
295,578
△
固定資産売却益
△
固定資産除売却損
売上債権の増減額
△
686,810
棚卸資産の増減額
△
213,748
仕入債務の増減額
429,411
△
△
2,531
1,282,887
1,150,531
△
42,728
356
14,880
1,804,484
85,703
920,639
113,363
857,731
410,710
△
217,001
その他
135,249
57,961
457,690
279,488
営業活動によるキャッシュ・フロー 699,564
1,253,039
1,479,029
2,964,470
Ⅱ.投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得
△
563,927
有形固定資産の売却
△
709,638
△
1,259,484
△
2,383,489
-
△
292,161
1,660
1,294
4,209
子会社株式の取得による支出
-
-
関係会社株式の取得
-
投資有価証劵の取得
-
△
61,595
-
-
△
308,790
13,873,283
-
△
15,185,188
投資有価証券の売却
-
459,855
-
無形固定資產の取得
-
△
1,356
-
△
36,927
△
219,035
△
1,068,253
△
647,073
△
1,229,544
△
781,302
△
15,191,381
△
1,902,348
△
18,914,649
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
459,855
Ⅲ.財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金純増減額
2,714,801
9,850,000
2,714,801
8,850,000
長期借入金純増減額
△
239,202
△
154,602
△
727,606
△
配当金の支払額
△
237,533
△
288,852
△
391,690
△
社債による調達
-
社債の償還
-
株式の発行による収入
その他
財務活動によるキャッシュ・フロー
Ⅳ.現金及び現金同等物に係る換算差額
△
44,403
△
14,453
△
2,268,016
2,259,814
Ⅵ.現金及び現金同等物期首残高
4,354,904
Ⅶ.新規連結会社に伴う現金及び現金同物の増加額
△
-
1,200,000
-
2,039
856,627
1,215
9,395,970
73,536
Ⅴ.現金及び現金同等物の増減額
Ⅷ. 現金及び現金同等物期末残高
1,188,600
△
17,672
542,006
550,458
9,171,276
△
1,200,000
98,963
△
21,959
2,434,460
15,805,816
374,358
172,957
121,010
4,369,415
2,132,151
229,995
9,499,701
4,471,169
4,900,291
-
-
11,398
-
6,614,718
5,130,286
6,614,718
5,130,286
6
2005 年第 3 四半期の連結業績概況について
2005 年第 3 四半期の世界経済は、原油価格が高水準で推移するなかヨーロッパの景気停滞が
続き、アメリカはハリケーンの影響から立ち直りつつあるものの、政府当局による金融引き締
め、住宅市場の沈静化策等により緩やかに減速しています。中国も計画的な投資抑制策を受け
安定成長に移行しつつあります。日本は IT 分野での生産調整の終了、輸出の持ち直し等を背景
とした企業部門の改善が個人の家計部門にも波及し、国内の消費需要を押し上げています。一
方、原油、銅、鉄鉱石など一次産品の上昇によりロシア、中東、ブラジルの経済成長が高まり、
インドも対外開放、海外直接投資の誘致の積極化で製造業及びサービス業が活発化しています。
世界の電子機器市場では昨年後半に製品在庫が積み上がったことから各セットメーカーが生
産調整を実施したものの、在庫調整がほぼ一巡したこと、PC 等消費者の情報化投資が旺盛であ
ること、新興市場での購買力が高まっていることなどから、需要は急激に立ち上がってまいり
ました。
音響・映像機器では、液晶 TV、携帯型音楽プレーヤーが国内外で成長しているものの、ラジ
オ、ステレオ等アナログ製品が弱含みで推移しました。一方、パソコンの出荷台数は、2005 年
第 1 四半期に前年同期比 10.3%増の 50 百万台、第 2 四半期は同 14.8%増の 49 百万台、第 3 四
半期は同 17.2%増の 55 百万台と順調に増加しています。携帯電話の出荷台数は、2005 年第 1
四半期に前年同期比 17.5%増の 181 百万台、第 2 四半期は同 21.6%増の 190 百万台と拡大し、
第 3 四半期もノキア、モトローラなど大手携帯電話メーカーの販売が更に活発化していること
から好調に推移しているものと推定されます。アメリカ、西ヨーロッパなど先進国での買換え
需要が活発化し、ロシア、ポーランド、ウクライナ等東ヨーロッパ、ブラジル、メキシコ等中
南米、中東、アフリカの新興市場も成長しています。また、世界の自動車の新車販売台数が高
水準で推移するなか安全性、快適性、燃料効率化を実現する車載用電子部品の需要が更に高ま
っています。
スミダグループはノート PC、LCD モニター、液晶 TV 等フラットパネル向けを担うインバータ
事業、主に車載用電子部品を手掛けるオートモーティブ事業など今後高成長が見込まれる分野
に経営資源を集中させると同時に、長年に亘って培ってきた巻線技術を基盤とするレガシー事
業においても世界の電子部品市場を上回る成長率を目指し、新技術、新製品、新用途の開発に
力を注いでまいりました。
2005 年第 3 四半期の売上高につきましては、マグネティックス及び光ピックアップの OEM 製
品部門からの撤退でその他事業(JENSEN、STELCO 等)が縮小しましたが、パワーインダクタを
中心にレガシー事業が増加し、インバータ事業、オートモーティブ事業が拡大したことから前
年同期比 7.4%増の 10,225 百万円になりました。
利益面では、増収効果及び原価低減でインバータ事業の収益力が向上したものの、レガシー
事業の機械設備及び新規人員の拡充で製造経費が増加したこと、オートモーティブ事業の大手
顧客向け製品がユーロ安の影響を受けたこと、研究開発費が増加したことなどから営業利益は
前年同期比 18.4%減(△191 百万円)の 845 百万円になりました。
営業外損益で持分法による投資損失が減少したものの、為替差益が減少したことなどから経
常利益は前年同期比 21.5%減(△201 百万円)の 733 百万円、特別利益に投資有価証券売却益
を計上したことから当期利益は前年同期比 6.4%減(△41 百万円)の 590 百万円となりました。
7
事業別売上高
(単位:百万円、%)
期別
事業名
ー
レ パワーソリューション
ガ パワーインダクタ
シ シグナル
レガシー合計
インバータ
オートモーティブ
その他
合計
前期
856
2,871
1,018
4,745
2,551
1,558
664
9,518
第3四半期
当期
構成比
745
7.3
3,184
31.1
1,016
9.9
4,945
48.3
2,784
27.3
2,013
19.7
483
4.7
100.0
10,225
構成比
9.0
30.1
10.7
49.8
26.8
16.4
7.0
100.0
増減率
△ 13.0
10.9
△ 0.2
4.2
9.1
29.2
△ 27.3
7.4
前期
2,581
7,853
2,918
13,352
6,328
4,296
2,909
26,885
9ヶ月通期
当期
構成比
1,990
6.8
8,754
29.8
2,792
9.5
13,536
46.1
8,254
28.1
5,829
19.9
1,730
5.9
29,349
100.0
構成比
9.6
29.2
10.9
49.7
23.5
16.0
10.8
100.0
増減率
△ 22.9
11.5
△ 4.3
1.4
30.4
35.7
△ 40.5
9.2
事業別四半期売上高の推移
(単位:百万円)
1Q
2Q
レ パワーソリューション
ガ パワーインダクタ
シ シグナル
レガシー合計
インバータ
オートモーティブ
その他
合計
879
2,250
888
4,017
1,708
1,334
1,129
8,188
846
2,732
1,012
4,590
2,069
1,404
1,116
9,179
ー
期別
事業名
2004
3Q
856
2,871
1,018
4,745
2,551
1,558
664
9,518
4Q
YTD
748
2,626
908
4,282
2,716
1,795
568
9,361
3,329
10,479
3,826
17,634
9,044
6,091
3,477
36,246
2005
3Q
1Q
2Q
607
2,703
850
4,160
2,819
1,867
578
9,424
638
2,867
926
4,431
2,651
1,949
669
9,700
YTD
1,990
8,754
2,792
13,536
8,254
5,829
1,730
29,349
745
3,184
1,016
4,945
2,784
2,013
483
10,225
製品仕向地別売上高
(単位:百万円、%)
期別
仕向地
日本
香港/中国
ASEAN
台湾/韓国
NAFTA
EU
合計
前期
2,416
2,009
748
1,961
937
1,447
9,518
構成比
25.4
21.1
7.9
20.6
9.8
15.2
100.0
第3四半期
当期
構成比
2,271
22.2
1,946
19.0
789
7.7
2,379
23.3
739
7.2
2,101
20.6
10,225
100.0
増減率
△ 6.0
△ 3.1
5.5
21.3
△ 21.1
45.2
7.4
前期
6,948
5,533
2,148
5,402
3,040
3,814
26,885
構成比
25.8
20.6
8.0
20.1
11.3
14.2
100.0
9ヶ月通期
当期
構成比
23.4
6,884
5,302
18.1
7.5
2,202
7,034
24.0
1,992
6.8
5,935
20.2
29,349
100.0
増減率
△ 0.9
△ 4.2
2.5
30.2
△ 34.5
55.6
9.2
製 品 用 途 別 売 上 高
期別
品目
コ 音響・映像機器
用コイル
イ 通信・情報処理
ル 機器用コイル
事 その他コイル
車載用電子部品
業 コイル事業計
光電子事業
電磁気事業
新規事業
合計
前期
第3四半期
構成比
構成比
当期
1,021
10.7
979
5,079
625
2,114
8,839
400
279
9,518
53.4
6.6
22.2
92.9
4.2
2.9
100.0
5,337
647
2,663
9,626
71
86
442
10,225
9.6
増減率
前期
(単位:百万円、%)
9ヶ月通期
構成比
構成比
増減率
当期
△ 4.1
2,572
9.6
2,737
52.2
5.1
6.3
3.5
26.1
26.0
94.2
8.9
0.7 △ 82.3
0.8 △ 69.2
4.3
100.0
7.4
13,603
1,732
6,139
24,046
1,734
1,105
26,885
50.6
6.4
22.8
89.4
6.5
4.1
100.0
15,327
2,009
7,403
27,476
195
330
1,348
29,349
8
9.3
6.4
52.2
12.7
6.9
16.0
25.2
20.6
93.6
14.3
0.7 △ 88.8
1.1 △ 70.1
4.6
100.0
9.2
事業別営業損益情報
2004年第3四半期
期別
事業名
科目
レガシー
インバータ
オートモーティブ
その他
小計
全社又は消去
連結
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
売 上 高
4,745,903
2,551,459
1,557,952
663,237
9,518,551
営業費用
2,412,368
2,201,596
1,077,418
559,753
6,251,135
2,231,565
8,482,700
営業損益
2,333,535
349,863
480,534
103,484
3,267,416 △ 2,231,565
1,035,851
13.7
30.8
15.6
(%)
49.2
34.3
事業名
科目
インバータ
オートモーティブ
その他
小計
全社又は消去
連結
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
4,945,228
2,784,306
2,012,738
482,895
10,225,167
営業費用
2,728,686
2,233,605
1,617,217
404,803
6,984,311
営業損益
2,216,542
550,701
395,521
78,092
19.8
19.7
16.2
(%)
44.8
-
10,225,167
2,395,765
9,380,076
3,240,856 △ 2,395,765
845,091
31.7
-
8.3
2004年9ヶ月通期
期別
事業名
科目
レガシー
インバータ
オートモーティブ
その他
小計
全社又は消去
連結
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
売 上 高
13,352,618
6,328,274
4,295,918
2,908,513
26,885,323
営業費用
6,743,635
5,295,429
2,958,183
2,522,006
17,519,253
営業損益
6,608,983
1,032,845
1,337,735
386,507
(%)
49.5
16.3
31.1
13.3
-
26,885,323
6,587,341
24,106,594
9,366,070 △ 6,587,341
2,778,729
34.8
-
10.3
2005年9ヶ月通期
期別
事業名
レガシー
インバータ
オートモーティブ
その他
小計
全社又は消去
連結
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
(千円)
売 上 高
13,535,821
8,253,913
5,829,141
1,730,483
29,349,358
営業費用
7,345,671
6,931,536
4,395,650
1,404,680
20,077,537
営業損益
6,190,150
1,322,377
1,433,491
325,803
(注):
10.9
レガシー
売 上 高
(%)
-
9,518,551
2005年第3四半期
期別
科目
-
45.7
16.0
24.6
18.8
-
29,349,358
7,014,758
27,092,295
9,271,821 △ 7,014,758
2,257,063
31.6
-
7.7
レガシー、インバータ、オートモーティブ、その他の営業費用は本社経費、販売費及び試験研
究費等を除いた直接原価を採用しております。
9
事業別状況
*注記
2005 年第 3 四半期の業績を説明するに当たり、円での表示と同時に現地通貨での前年同期比
も表示しております。現地通貨の前年同期比は単一通貨の場合当該現地通貨、複数の通貨に跨
る場合は US$換算での数値を採用しております。
スミダグループの事業はレガシー事業、インバータ事業、オートモーティブ事業、その他事業
から構成されております。
1.レガシー事業
レガシー事業の売上高は、昨年のアテネ オリンピックの反動で音響・映像機器の需要が伸び
悩みパワーソリューション、シグナルが減少したものの、主力のパワーインダクタが順調に拡
大したことから前年同期比 4.2%増(現地通貨での前年同期比 3.8%増)の 4,945 百万円になりま
した。
利益面では今後の事業拡大に対応するため製造現場の機械設備及び新規人員を拡充し、労務
費、減価償却費、ライン増設費が増加したのに加え、原油価格の上昇に伴い光熱費、輸送費が
嵩んだことなどから売上高から直接原価を控除したマージンは前年同期比 5.0%減の 2,217 百万
円となりました。
a) パワーソリューション
パワーソリューションの売上高は前年同期比 13.0%減(現地通貨での前年同期比 13.2%減)
の 745 百万円になりました。
地域別では中国、ヨーロッパが増加したのに対して、日本、香港、アメリカ、シンガポー
ル、台湾が減少しました。使用製品別に見ますと、OA 機器及び通信機器向けが増加したもの
の、デジタルカメラ、DVD プレーヤー等音響・映像機器、車載用電装品向けなどが減少しまし
た。
b) パワーインダクタ
パワーインダクタの売上高は前年同期比 10.9%増(現地通貨での前年同期比 10.4%増)の
3,184 百万円になりました。
地域別ではアメリカが減少したものの、日本、ヨーロッパ、香港、中国、台湾、シンガポ
ールが増加しました。使用製品別では、車載用電装品、通信機器、POS 向けが減少したもの
の、PC 及び PC 周辺機器、デジタルカメラ向けが増加しました。
c)シグナル
シグナルの売上高は前年同期比 0.2%減(現地通貨での前年同期比 0.6%減)の 1,016 百万
円になりました。
地域別では、アメリカ、ヨーロッパ、香港、シンガポールは増加したものの、日本、中国、
台湾が減少しました。使用製品別では、車載用電装品、アニマルタグ向けが増加した一方で、
OA 機器及び PC 周辺機器、音響・映像機器、通信機器向けが減少しました。
2.インバータ事業
インバータの売上高は前年同期比 9.1%増(現地通貨での前年同期比 8.7%増)の 2,784 百万
円となりました。
地域別では、日本、香港、シンガポール、ヨーロッパは減少したものの、中国が堅調に推移
し、台湾が大幅に増加しています。使用製品別では、娯楽機器、自動車機器、液晶 TV 向けが減
少したのに対してノート PC、LCD モニター向けが増加しています。
利益面では、原材料費の低減、労務費等製造経費の抑制への取り組みが奏功し、売上高から
直接原価を控除したマージンは前年同期比 57.4%増の 551 百万円となりました。
10
3. オートモーティブ事業
オートモーティブ事業の売上高は前年同期比 29.2%増(現地通貨での前年同期比 28.6%増)
の 2,013 百万円になりました。
地域別では、中国、シンガポールが減少したものの、日本、ヨーロッパ、アメリカ、香港が
好調に推移しました。使用製品別では主力の ABS コイル、キーレスエントリーが大幅に増加し
たのに加え、カーエアコン向けが堅調に推移しています。直噴エンジン用インジェクションコ
イルも徐々に売上に寄与してきました。
利益面ではヨーロッパの大手顧客向けに納入している製品がユーロ安の影響を直接受けたこ
とや、新規設備導入に伴い減価償却費が増加したこと、原油価格上昇で輸送費、光熱費が嵩ん
だこと、新製品立ち上げに伴う諸費用が計上されたことなどにより、売上高から直接原価を控
除したマージンは前年同期比 17.7%減の 395 百万円となりました。
4.その他事業
その他事業の売上高は前年同期比 27.3%減(現地通貨での前年同期比 27.6%減)の 483 百万
円に縮小いたしました。昨年第 2 四半期から売上計上の始まった JENSEN と昨年末に買収した
STELCO の売上が当四半期寄与したものの、光ピックアップ及び電磁気製品の生産撤退が大きく
影響しております。
減収効果等により売上高から直接原価を控除したマージンは前年同期比 24.5%減の 78 百万
円となりました。
2005 年 1-9 月通期の連結業績概況について
2005 年 1-9 月通期の売上高につきましては、マグネティックス及び光ピックアップの OEM 製品
部門からの撤退でその他事業(JENSEN、STELCO 等)が縮小しましたが、パワーインダクタを中心
にレガシー事業が堅調に推移し、インバータ事業、オートモーティブ事業が大幅に増加したこと
から前年同期比 9.2%増の 29,349 百万円になりました。
利益面では、増収効果、原価低減等でインバータ事業、オートモーティブ事業の利益が増加し
たものの、機械設備及び新規人員の拡充、原油高により労務費、光熱費、輸送費等レガシー事業
の製造経費が増加したこと、業容拡大に伴い販売費及び一般管理費が嵩んだことなどから営業利
益は前年同期比 18.8%減の 2,257 百万円になりました。
持分法による投資損失が増加したこと、為替差損が発生したことなどから経常利益は前年同期
比 25.1%減の 1,855 百万円、当期利益は前年同期比 26.7%減の 1,283 百万円となりました。
今後の経営環境と事業展開方針
続きまして、今後の経営環境と事業展開方針についてご説明いたします。以下の記述は将来の
スミダグループの業績に関わる見通しを含んでおります。将来の見通しに関する記述は、スミダ
グループが独自に判断し、経営の指針として採用しているものです。実際には世界各国の経済環
境の変化、突発的な出来事など様々な要素により見通しとは大きく乖離する場合があります。こ
れらの見通しに全面的に依拠されることはお控えいただくようお願い申し上げます。
また、スミダグループのコイルの販売額と世界の半導体出荷額を対比して下記にスミダの現状
を説明しております。コイルは半導体には含まれないものの、どちらも電子機器に使用され市場
動向に関連性があると見られること、半導体出荷額は世界規模での統計数値があることからベン
チマークとして採用いたしました。
11
(指数:00年1Q=100)
スミダのコイル合計と半導体市場
200
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
1Q/00
2Q
3Q
4Q
1Q/01
2Q
3Q
4Q
1Q/02
2Q
3Q
4Q 1Q/03
2Q
スミダのコイル合計
(指数:00年1Q=100)
3Q
4Q 1Q/04
2Q
3Q
4Q 1Q/05
2Q
3Q
2Q
3Q
4Q 1Q/05
2Q
3Q
世界の半導体市場
スミダのコイルと半導体市場
800
700
600
500
400
300
200
100
0
1Q/00
2Q
3Q
4Q
スミダのコイル合計
1Q/01
2Q
3Q
4Q
1Q/02
2Q
3Q
スミダのインバータユニット(台湾、 蘇州)
(指数:00年1Q=100)
4Q 1Q/03
2Q
3Q
スミダのABS コイル
4Q 1Q/04
スミダの一般コイル
世界の半導体市場
スミダの一般コイルと半導体市場
160
140
120
100
80
60
40
20
0
1Q/00
2Q
3Q
4Q
1Q/01
2Q
3Q
4Q 1Q/02
2Q
3Q
4Q
1Q/03
スミダの一般コイル
2Q
3Q
4Q
1Q/04
2Q
3Q
4Q 1Q/05
2Q
3Q
世界の半導体市場
*半導体市場の数値は米半導体工業会(Semiconductor Industry Association, SIA)の Web ページのデータを基に指数化。
2005 年第 3 四半期については当社予想。
12
スミダグループのコイルの販売額は市場を上回って成長し、ここ数年市場との乖離幅が拡大し
ています。
2000 年第 1 四半期における世界の半導体市場の出荷額及びスミダグループのコイルの販売額を
100 とした指数を見た場合、同年第 4 四半期までほぼ一致して推移していたものの、2001 年第 1
四半期から 2002 年第 4 四半期の半導体市場の低迷期ではコイルの販売額が比較的底堅く、2003
年第 1 四半期以降の上昇局面ではコイルの販売額が半導体市場を大きく上回って増加しています。
また、スミダググループのコイルを台湾、蘇州のインバータユニット、ABS コイル、一般コイル
の 3 つに区分し同様に指数化したグラフでは、
半導体市場の低迷期にインバータユニット及び ABS
コイルが増加し、コイルの販売額を下支えしています。2003 年第 1 四半期以降の半導体市場の上
昇局面では、ノート PC、LCD モニター、液晶 TV 向けの引き合いの活発化、蘇州での製造・販売の
本格化を背景にインバータユニットがコイルの拡大に大きく寄与しています。ABS コイルも 2003
年は大手顧客の生産調整により伸び悩んでいたものの 2004 年第 1 四半期から増加に転じています。
一方、インバータユニット、ABS コイルを除いた一般コイル(パワーインダクタ、DC/DC コンバ
ータ、IFT・RF コイル、ABS コイルを除く車載用電子部品等)は世界の半導体市場にほぼ連動して
います。只、一般コイルも半導体市場の低迷期に比較的底堅く推移するという特徴が見られます。
これは主に、半導体には汎用品が多く含まれているのに対して、スミダグループのコイルは電子
回路を調整する機能があるため特注品の割合が高く市況に左右されにくいことによるものです。
また、
一般コイルは 2003 年第 1 四半期から同第 4 四半期にかけての上昇局面では半導体市場にほ
ぼ連動しているのに対し、2004 年第 1 四半期以降同市場を上回って成長し、徐々に乖離幅を広げ
ています。2003 年からのパワーソリューション、パワーインダクタ、シグナル、オートモーティ
ブ、インバータ等製品別経営の実施でそれぞれの開発・製造・販売が一体となり成長分野に特化
する体制が整い、次の収益の柱となる製品が育ってきたことがその背景として考えられます。
こうした中、スミダグループのコイルの受注が足元で更に活発化しています。
コイルの月間受注数量(当月受注=当月販売予定)は、2004 年 5 月に史上初めて 1 億個を突破
した後、第 3 四半期月平均 109 百万個、第 4 四半期 105 百万個、2005 年第 1 四半期 106 百万個と
1 億個台が続き、2005 年第 2 四半期に 113 百万個と着実に水準を切上げた後、第 3 四半期は 127
百万個に増加しています。直近の月次では 7 月 109 百万個、8 月 126 百万個から 9 月 147 百万個
に拡大いたしました。
コイルの受注・生産・販売
(百万個)
150
130
110
90
70
50
30
1/99
4
7
10 1/00
4
7
10 1/01
4
7
10 1/02
4
受注数量
7
10 1/03
生産数量
4
7
10 1/04
4
7
10 1/05
4
7
販売数量
電子部品を取り巻く環境は今後も予断を許さない状況が続くものと考えられます。ヨーロッパ
は消費低迷が続き、アメリカは金融引き締め、住宅市場の沈静化策等により緩やかに減速してい
ます。中国も計画的な投資抑制策を受け安定成長に移行しつつあります。
13
〔原油価格、バーレル/USドル〕*2
〔GDP成長率(USドルベース)、%〕*1
120
40
中国
30
100
ロシア
20
80
10
60
0
インド
中東諸国
ブラジル
-10
40
-20
原油価格
20
-30
0
-40
95
96
97
98
99
00
01
02
03
04
05
06
* 1 G D P 成 長 率 ( U S ドル ヘ ゙ー ス ) : 出 典 IM F 「 W O R LD E C O N O M IC O U T LO O K D a tabe se 」 。 2 0 0 5 年 、 2 0 0 6 年 に つ い て は 見 通 し 。
* 2 原 油 価 格 : W T Iス ホ ゚ッ ト価 格 ( 月 末 )
只、ヨーロッパは年末から消費が改善に向うものと見られ、アメリカも景気減速を確認した後
引き締め策を転換する可能性が指摘されています。中国も投資抑制策を緩めるとの見方が出てき
ました。また、原油、銅、鉄鉱石など一次産品の価格上昇により、ロシア、中東諸国、ブラジル
など新興諸国の経済が活発化し、購買力が高まっているため、今後も電子部品市場を力強く下支
えするものと予測されます。2006 年はドイツでワールドカップが開催され、2008 年には北京オリ
ンピックが予定されていることから、電子部品市場は中長期的にも拡大傾向が続くものと考えら
れます。
こうした事業環境の中、スミダグループにおきましては、電子部品市場を更に上回る成長率を
実現するため、今後の成長分野へ経営資源を積極的に集中してまいります。
1.レガシー事業
パワーソリューションでは、音響・映像機器の生産調整の影響を受け売上高が減少したものの、
今後は市場がやや上向きに転じるなか原材料の価格低減、製造効率の向上で製品競争力を高め、
デジタルカメラ、DVC、DVD プレーヤー、プリンター向けラインフィルター及びスウィッチングト
ランスの拡販に取り組んでまいります。家電以外では将来需要拡大が見込まれる車載用分野での
新規開拓に力を注ぐ方針です。地域的には台湾、韓国での開発・販売体制を強化いたします。
パワーインダクタでは、小型・低背化、電源エネルギーの効率化を追求した新製品を開発し顧
客への納入シェア拡大に力を注いでおります。今後数量が多く見込める携帯電話、デジタルカメ
ラ、HDD、ノート PC、車載関連、ゲーム機器、プリンター、携帯型音楽プレーヤー向けの販売に
積極的に取り組んでまいります。特に足もとでは携帯電話、ゲーム機器向けを強化いたします。
また、パワーインダクタの使用点数の多い PDP 向けも力を注いでまいります。生産現場において
は、原材料価格の引き下げを実現すると同時に、安価で効率の良い自動機を開発し製造の部分自
動化を推進します。
シグナルでは主力のトナーセンサー向けに加え、モデム、ADSL 等テレコミュニケーション分野、
キーレスエントリー用アンテナコイル等自動車分野を強化してまいります。急激に成長しつつあ
るアニマルタグ向けも今後さらに拡販する方針です。
14
2.インバータ事業
インバータ事業ではノート PC、LCD モニター、液晶 TV、娯楽機器向けにインバータトランス、
インバータユニットを販売しています。従来から手掛けているノート PC、LCD モニター向けでは
価格競争力を高め納入先のシェア拡大に努めています。成長分野である液晶 TV 向けでは、今後の
主流となりつつある 32 インチ型に焦点を合わせた事業活動を展開しております。
製造現場においては、昨年後半から原材料価格の引き下げに本格的に取り組み、一定の成果を
あげています。引き続き原材料の価格低下を推進すると同時にインバータユニットに使用される
部品の内製化及び部品点数の大幅な削減を進めることで収益力の向上を実現してまいります。
3. オートモーティブ事業
オートモーティブ事業では ABS コイルで既存顧客への納入拡大と同時に新規顧客向けの開拓に
更に力を注いでまいります。ABS コイル以外ではキーレスエントリーが 2 番目の主力製品に成長
し、カーエアコン向けコイルも急速に増加しています。直噴エンジン用インジェクションコイル
も今年から生産が本格化しています。そのほか、イモビライザー、ナビゲーションシステム、EPS
(エレクトロニック・パワー・ステアリング)、エアーバッグ向けコイルの拡販に取り組んでまい
ります。
生産現場では今後の新製品の本格化に伴う立ち上げ時の混乱を避けるため、歩留率向上等製造
効率化を推し進めてまいります。
4.その他事業
STELCO はヨーロッパ経済の低迷による影響があったものの、消費は年末から来年にかけて改善
に向かい、徐々に売上が回復するものと思われます。また、今後スミダグループを通じて同社製
品をアジア市場で拡販すると同時に、ヨーロッパでの同社の営業網を利用したスミダのコイルの
販売も推進する方針です。
JENSEN は、現在主にプロジェクター用 GDT をヨーロッパ向けに販売しています。車載向けにつ
きましては採用決定まで時間を要するものの、サンプル出荷を着実に行っており、2006 年には
徐々にその成果が顕在化するものと考えられます。また、日本、韓国の顧客開拓にも力を注いで
まいります。
2005 年第 4 四半期の業績予想
スミダグループでは、各部門から提出される翌四半期のコミットメントを積み上げた方式によ
る業績予想を発表しております。
現時点における 2005 年第 4 四半期の業績予想は次の通りです。
2005 年第 4 四半期連結業績予想
2004 年第 4 四半期連結業績実績
(2005 年 10 月 1 日~2005 年 12 月 31 日)
売上高
(2004 年 10 月 1 日~2004 年 12 月 31 日)
10,300 百万円
売上高
経常利益
750 百万円
経常利益
当期純利益
850 百万円
当期純利益
(前提となる為替レートは1米ドル 107.5 円としております。)
15
9,361 百万円
652 百万円
56 百万円
財務状態(連結)の変動状況に関する定性的情報等
キャッシュ・フローの状況
当第 3 四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物残高は、5,130 百万円(前
第 3 四半期連結会計期間末は、6,615 百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,253 百万円の収入超(前第 3 四半期連結会計期間
は、700 百万円の収入超)となりました。これは、当期純利益を 590 百万円計上したこ
と、非現金流出項目である減価償却費を 401 百万円計上したこと及び原材料在庫を圧縮
したことにより棚卸資産が 296 百万円減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、15,191 百万円の支出超(前第 3 四半期連結会計期間
は、781 百万円の支出超)となりました。これは、新製品対応の機械設備の取得に 710
百万円を支出したこと、TOB によりスイスの Saia-Burgess 社の株式取得に 13,873 百万
円を支出したこと、また当該株式取得に関する諸費用等を 1,068 百万円支出したことが
主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、9,396 百万円の収入超(前第 3 四半期連結会計期間
は、2,268 百万円の収入超)となりました。これは、主に Saia-Burgess 社の株式取得の
ために短期借入金 9,850 百万円を取引銀行から調達したものです。
16