デバイスに夢を乗せて サンケン電気 サンケン電気株式会社 管理本部 CSR室 〒352-8666 埼玉県新座市北野三丁目 6 番 3 号 TEL. 048-472-1116 / FAX. 048-472-1158 問い合わせ先 2010 CSR 報告書 デ バ イ ス に 夢 を 乗 せ て 編集方針 本報告書は、2009 年度の当社グループの CSR(Corporate Social Responsibility : 企業の社会的責任 ) 活動をステークホルダー ( 利害関係者 ) の皆様にお伝えすること で、コミュニケーションの向上と活動内容の充実を目指す目的で作成しています。 報告対象期間 2009 年度(2009 年 4 月 1 日∼ 2010 年 3 月 31 日) * 一部の報告には、2010 年度の活動計画を含みます。 報告対象組織 本報告書の対象組織は、サンケン電気株式会社および国内グループ会社 9 社としてい ます。 ホームページでの開示 本報告書は、下記アドレスからもご覧いただけます。 http://www.sanken-ele.co.jp/corp/index.htm 発行について 発 行 2010 年 6 月 次回発行 2011 年 6 月 < 予定 > 参考にしたガイドライン 「環境報告ガイドライン」(2007 年版 ) 環境省 「サステナビリティ レポーティング ガイドライン」(2006 年版 ) GRI お問い合わせ先 1 2010 CSR 報告書 サンケン電気株式会社 管理本部 CSR室 〒 352-8666 埼玉県新座市北野三丁目6番3号 TEL 048-472-1116 FAX 048-472-1158 サンケン電気 2010 CSR 報告書 CONTENTS 1 社長挨拶 3 CSR の取り組み 5 ガバナンス 編集方針 CSR 方針 ガバナンス 6 CSR 体制/コーポレートガバナンス CSR 委員会/内部統制推進委員会/内部監査 ヘルプライン/知的財産/ CRS 調達 情報セキュリティー/危機管理/安全保障輸出管理 環境 各研修 環境 11 環境マネージメント 環境パフォーマンス 省エネ対応(製品紹介) 社会(ステークホルダー) 17 お客様との関わり 従業員との関わり 社会 お取引先との関わり 株主・投資家との関わり/地域社会との関わり GRI ガイドライン対照表 25 会社概要 26 2010 CSR 報告書 2 社 長 挨 拶 社 会との 持 続 的 な共 生を目指して はじめに 経営理念の実践を通した社会への貢献 当社の歴史は、終戦から間もない 1946 年(昭和 当社は「創立宣言」において、 「産業・経済・ 21 年)に、当時はまだ創成期にあった半導体の研 文化の発展への寄与」を使命と掲げてスタートし、 究開発を進め、当時の最先端技術を応用した電源 今もその精神は「パワーエレクトロニクスとその 製品の製造を開始したことに始まります。 周辺分野における最適ソリューションの提供」と 今年で創立 63年を迎えるに当たり、より一層の して「経営理念」に脈々と引き継がれています。 創造性と先進性にあふれた製品を社会に供給し、 特に企業の社会的責任が大きくクローズアップ パワーエレクトロニクスとオプティカルデバイス される昨今においては、創業時から続くこの社会 の革新者として常に挑戦し続ける企業でありたい 的な使命をより一層効果的に実現するべく、先進 と考えています。 技術の追求と絶対品質の確保に一段と注力した経 同時に、環境をはじめとする社会的課題を日々 営を実行して参りました。 の経営に取り組み、さまざまなステークホルダー 今後も「経営理念の実践を通した社会への貢 の皆様と価値観を共有しつつ広く社会的な存在感 献」を念頭に、ガバナンス体制の強化と革新的な を発揮できる企業となるべく、CSRを強く意識し 製品・サービスの充実に努めてまいります。 た経営に引き続き邁進してまいります。 持続可能な社会への対応 企業に求められるさまざまな社会的課題の中で も、地球環境の保全に向けた温室効果ガス(CO2) および環境負荷物質の削減は、 「持続可能な社会」 に向けた企業経営上の重要なテーマとして一段と その重要度を増しています。 そこで、当社は「エコと省エネ」に寄与する製 3 2010 CSR 報告書 品・サービスの提供を主要な経営課題と位置付け、 今後のCSRへの取り組み 先端技術の開発や効率的生産体制の構築など必要 当社は、CSR活動の実効性をより高める目的 な諸施策を「中期経営計画」に具体的に織り込ん から、これまでのライン組織による CSR 活動を で事業展開を図っております。 改め、組織横断的に総括管理する「CSR 委員会」 を昨年設置し、よりきめ細かい、具体的な活動を トータル・ソリューションによる エコと省エネの追求 当社の特色は、電力変換に必要なパワーエレク 推し進めることとしました。 現在は、当該委員会が中核となり年度基本方針 ならびに年度活動計画によるサンケン・グループ トロニクス製品、電気を光変換するオプティカル 全体を包括した CSR活動の推進・進捗管理を行い、 デバイスといった幅広い製品群を擁すること、さ CSR 経営の一層の充実化を図っております。 らには、これら製品を的確に組み合わせて、電気 同時にコンプライアンスの徹底と幅広いリスク エネルギーの使用効率を最大にする「トータル・ 管理によるガバナンス体制の強化を図り、さまざ ソリューション技術」をも併せ持っているところ まなステークホルダーの皆様から、さらに信頼さ にあります。 れる企業へと成長していけるよう、役員・社員一 当社は、 「エコと省エネ」に寄与する製品・サー 人ひとりが誠実に CSR に取り組んでまいります。 ビスの提供をさらに推し進めるため、これまで社 本 CSR 報告書をご一読いただき、当社の CSR 内の各事業分野で個別に培ってきた技術・ノウハ 活動に対するご理解を深めていただければ幸甚 ウを社内横断的に活用し、入力から出力にまで至 です。 るトータルな製品エコ性能の向上を図っていま す。また、半導体工場の前工程・後工程を一体と 捉えたトータルな省エネものづくりの確立に向 け、従来にも増して強力に取り組んでおります。 2010 年 6 月 サンケン電気株式会社 代表取締役社長 飯島貞利 2010 CSR 報告書 4 CSRの取り組み CSR 方針 経営理念の実践を通して、CSRの 実現を目指します。 経営理念とCSR CSR 基本方針 当社は、創立より 50 余年を経た 2003 年を第二 1. 倫理法令を遵守した公正明大な行動 の創業期と位置付け、新たな経営理念を制定し 21 企業は社会の一員であり、当社は「誠実」な企 世紀に向けた成功への道しるべとしました。 業活動を通して社会の信頼に応える。 2. 総合技術力による省エネ製品の提供 持続可能な社会環境の実現に向け、当社は固有 経営理念 ・私たちは、半導体をコアビジネスに、パ ワーエレクトロニクスとその周辺領域を 含めた最適なソリューションを提供する ことを使命とし、世界各国の産業・経済・ 文化の発展に寄与する。 ・私たちは、常に技術力と創造力の革新に 努め、品質の確かさを追求する。さらに 顧客と価値観を共有し、独自の技術をも ってグローバルに事業を展開する。 ・私たちは、従業員一人ひとりを尊重し、 すべての従業員に公正に接する。また、 従業員は信頼される個人、そして企業人 として成長するよう努める。 ・私たちは、技術と創造を重んじる企業人 として、高い倫理観に依って業務を遂行 し、公正さと高潔さをもって顧客や取引 先に対して接する。 ・私たちは、株主のために会社の価値を最 大限に高め、社会的な責任を果たし、環 境との調和に努める。 サンケン電気株式会社 サンケングループ この経営理念において、当社ならびに当社グルー 技術を集結して環境問題の解決に努める。 3. 利害関係者 ( ステークホルダー ) との 良好な関係 当社とさまざまな関係を有する個人、団体、地 域に対して、必要な対話と協力を行う。 CSRの浸透と実践 経営理念における CSR の浸透と実践を図るため、 当社は「行動指針」を具体化した「サンケン コン ダクトガイドライン」( 行動基準 )) を定め、国内外 のグループ社員への浸透を図っております。また、 海外拠点の社会環境や商慣習に対応した英語版、中 国版、韓国版も作成されています。 取り組むべき課題 CSR の実現に向けた取り組みとして、当社なら びに当社グループは「社会」 「経済」「環境」の側面 からそれぞれの課題解決を目指します。 分野 経済 品質管理、顧客満足、危機管理 情報セキュリティー、安全保障輸出 サプライチェーン 環境 省エネ製品の開発、温室効果ガス (CO2) の削減、環境負荷物質の削減 社会 安全衛生、ワークライフバランス、 コンプライアンス、情報開示、地域貢献 プの果たすべき役割と責任 (CSR) を、「経営理念の 実践を通した社会貢献」と明確に位置付けました。 5 2010 CSR 報告書 取り組むべき課題 ガバナンス CSR 体制/コーポレートガバナンス 誠実で存在感のある会社を目指し、 管理体制の充実を図っています。 を果たすため、経営目標の設定ならびにその執 CSR体制 コーポレートガバナンス 当社は、企業価値の向上と社会的責任(CSR) 会社の機関とその状況 ・取締役会 行を適正に行う仕組み ( コーポレートガバナン 経営上の意思決定機関で、経営戦略や経営目標な ス ) の充実を図っています。 どを決定します。2008 年 6 月の第 91 回定時株 主総会にて、事業年度の経営責任を明確化を図る ため、任期が 2 年から 1 年に短縮され、現在 6 名 コーポレート ガバナンス体制 が取締役に就任しています。 当社は会社の運営に必要な機関として、「取締役 ・監査役会 会」「監査役会」「会計監査人」を設置しています。 取締役の業務の執行状況やその他の業務管理体制 また、執行役員制度の導入による経営と執行の分離、 を監視する職務を負い、現在 4 名 ( 内 2 名は社外 内部監査および内部統制評価によるコーポレートガ 監査役 ) が就任しています。 バナンス体制の整備を進め、経営の効率化と透明性 ・会計監査人 の充実に努めています。 当社は、新日本有限責任監査法人による外部監査 を受けています。 環境 株 主 総 会 選 任 会計監査人 選 任 報 告 取締役会 選 任 監 査 監査役会 監 督 監 査 任 命 代表取締役 経営会議 危機管理委員会 内部監査 社会 サンケングループ 執行役員 CSR 委員会 安全衛生委員会 管理本部 内部統制推進委員会 CSR 室 技術本部 生産本部 品質保証本部 営業本部 ガバナンス領 域 業務執行領域 2010 CSR 報告書 6 ガバナンス <CSR 体制> CSR 委員会/内部統制推進委員会/内部監査 さまざまな委員会や専門組織が、 CSR の推進を図っています。 CSRの組織全体への浸透と実践に向け、当 社は経営層を責任者とした委員会が、その推進 内部統制推進委員会 当社は会社法の規定に基づき、2006 年 5 月の取 に当たっています。 締役会において「内部統制の基本方針」を決議し、 必要な管理体制の強化を図りました。また、金融商 CSR 委員会 品取引法 ( 旧 証券取引法 ) の施行に先立ち、2008 当社は CSR 活動の一層の推進を図るため、新た 年 4 月には「内部統制推進委員会」を発足し、必要 に「CSR 委員会」を 2009 年 10 月に設置し、同時 な管理体制の整備に着手しました。 に「基本方針」を以下に定めまた。 内部統制推進委員会による評価結果は、 「内部統 制報告書」に記載され代表取締役に提出されます。 ( 基本方針 ) 2008 年の会計年度においては、会計監査人による 1. 経営理念、経営計画への適合 「適正意見表明」が行われ、当社の内部統制の有効 2. 経済・法令・倫理的なリスクコントロール 性が確認されました。 3. 活動結果の開示と多様な関係者との対話 CSR 委員会は、代表取締役の直属組織で各本部 内部監査 長が委員として任に当たり、グループ全体の CSR 当社は、2003 年の新たな「経営理念」の制定を 活動を統括しています。 機に、高い倫理観に依る業務の遂行を目指しコンプ ライアンス室 ( 現 CSR 室 ) を設置しました。同室 CSR 推進体制 では、「コンダクトガイドライン」( 行動基準 ) によ る倫理法令の遵守に向けた啓発教育や業務効率の向 代表取締役 上を目的とした「内部監査」を実施しております。 内部監査の結果は、経営層ならびに監査役に報告 され、必要に応じてグループを含む業務に反映され CSR 委員会 ています。 CSR 推進事務局 CSR 推進委員 推進部会 経済分野 環境分野 社会分野 グループ CSR 委員会 7 2010 CSR 報告書 ガバナンス <CSR 体制> ヘルプライン/知的財産/ CSR 調達 知的財産 当 社 は 従 業 員 と の 適 切 な 情 報 交 換 の 場 と し て、 企業が持続的に競争力を維持するためには、絶え 2003 年 10 月にヘルプライン ( 通報相談 ) を設置し 間ない研究開発による付加価値の高い製品の創出 ました。その後の 2007 年には、グループ会社へと と、これらの技術を知的財産として適切に保護する その拡大を図りました。 ことが重要となります。このため、当社は 2007 年 ヘルプラインは、通報相談者のブライバシー保護 4 月にこれまで分散していた知財法務の関連組織を を目的に公正・中立な第三者機関 ( 株式会社インテ 統合し、知的財産の創造、権利化、およびその活用 グレックス ) を窓口として運用されています。 を円滑に推進するための体制を整えました。 また、研究開発部門と知財法務部門との連携の強 サンケンヘルプラインの仕組み CSR委員会/内部統制推進委員会/内部監査 ヘルプライン/知的財産/CSR調達 ヘルプライン 化により、初期の開発段階から新製品・新技術に関 する知的財産権の積極的な創出が可能となりまし サンケングループ 従業員 環境 郵 送 件数も飛躍的に増加しました。 実名 報告 メール た。これにより、ここ数年間での国内外の特許保有 CSR 調達 第三者機関 経済のグローバル化に伴い、当社も生産拠点を海 (株)インテグレックス 匿名 連 絡 外に展開しています。同時に生産活動に必要な材料 を、さまざまな国や地域から購入しています。この ような背景から、当社では購入に際して相手国の商 慣習や法令を尊重し、適正な取引先からの責任ある 報告 本 社 CSR 室 購入(CSR 調達)を目指しています。 CSR 調達の推進には、お客様と取引先を含めた 連鎖供給管理(サプライチェーン)が必要となる ことから、当社では ( 財 ) 電子情報技術産業協会 社会 調 査 (JEITA)による「サプライチェーン CSR 推進ガイ ドプック」にて取引先評価を実施しています。 結果評価 < 詳細は p22-23「お取引先との関わり」を参照 > 勧告是正 確 認 2010 CSR 報告書 8 ガバナンス <CSR 体制> 情報セキュリティ/危機管理/安全保障輸出管理 リスク管理を強化して、 事業の継続性を確保しています。 事業活動には、その目的の達成を阻害するさ まざまな事態 ( リスク ) が発生します。当社で 安全保障輸出管理 はこのようなリスクを事前に防止するため、計 当社の単独売上げの約半数は、輸出が占めていま 画的に社内体制の整備を進めています。 す。このため、大量破壊兵器や民生品の兵器転用に 関する国際的な枠組み(レジーム)に対応する管理 体制の整備と継続的な強化を図っています。 情報セキュリティー 当社では企業秘密などの情報資産の保護管理 ( 情 (CP プログラム)に基づく取引審査や該非判定を通 報セキュリティー ) を強化するため、2001 年 1 月 して、さまざまな国内関係法令の遵守を図ると共に、 に「情報管理規程」を制定し、グループ全体でその 仕向け国の法令にも細心の注意を払っています。 保護の充実を図っています。 また、業務が適正に実施されているかを評価する その後、個人情報保護法や不正競争防止法の制改 ため、内部監査部門が定期的に監査を実施していま 定に合わせ、管理すべき情報の範囲やその保管方法 す。 を定めた手順書の整備を行いました。 2009 年 12 月には、当社ならびにグループ 3 社 の従業員 1,656 名を対象に理解度調査を実施し、今 後の情報セキリティー教育計画に反映しました。 また、社外とを結ぶ通信ネットワークに関しては、 社外からの不正なネットワークへの侵入防止対策を 引き続き強化するとともに、通信記録 ( ログ ) の保 護と監視の強化を図っています。 危機管理 当社グループの製品は、家電・OA・AV・通信お よび自動車などの幅広い分野で使用されています。 このため、当社ではグループ全体で地震や火災を予 め想定した対策を講じております。また、万一の災 害発生に備え、2005 年 10 月に被害の最小化と復 旧手順 ) を定めた「危機管理マニュアル」を制定し ました。また、同時に非常時の緊急通報や安否確認 のためのシステム (ECS) を導入し、非常時を想定 したテストを定期的に実施しています。 現在も危機管理委員会を中心に、危機管理体制の 強化に向けた取り組みが行われています。 9 製品の輸出に際しては、 「安全保障輸出管理規程」 2010 CSR 報告書 ガバナンス <CSR 体制> 各研修 CSRの浸透を、さまざまな 社内研修がサポートしています。 管理者を対象とした研修 【内部統制研修】 新入社員・中途社員を対象とした研修 情報セキュリティー/危機管理 安全保障輸出管理/各研修 【CSR 研修】 【コンプライアンス研修】 新入社員・中途社員を対象とした研修 【財務研修】 管理者・実務者を対象とした研修 環境 【下請法研修】 実務者を対象とした研修 社会 その他の教育 ・環境教育 (ISO14001) ・品質教育 (ISO9001) ・安全保障輸出教育 ・情報管理教育 ・危機管理教育 など 2010 CSR 報告書 10 環境 環境マネジメント 環境を重要な経営課題と捉え、 自然との調和を目指します。 当社は、環境に対する考えを経営理念に定め、 社 長 環境マネジメントシステム(EMS)による環境 保全活動をグループ一丸となって推進していま CSR 委員会 す。また、 経営戦略に 「エコと省エネ」 を取り組み、 製品面での積極的な対応も図っています。 環境ビジョン 各事業所 中央 SG 環境会議 環境会議 環境会議 当社グループは、環境への取り組みに際して共通 ビジョンを「SG 環境憲章」に定め、「SG 環境行動 計画」により必要な施策が展開されます。 各事業所・グループ会社 当社グループでは、これらを環境マネジメントシ ステムとして運用しています。 環境マネジメント 当社は、1998 年に環境マネジメントシステム (ISO14001)を取得し、廃棄物や資源エネルギー の削減、環境に配慮した製品開発などを通して環境 保全に取り組くんでいます。 現在、国内 15 事業所 海外 8 事業所にて認証を 取得し、グループによる取り組みを強化しています。 【主な国内外グループ会社の状況】 社名 サンケン電気 サンケンビジネスサービス 環境推進体制 認証番号 JQA JQA-EM0445 サンケン電設 必要な環境施策を速やかに実施するために、社長 石川サンケン JQA JQA-EM0184 直属の CSR 委員会をその推進母体として、環境会 山形サンケン JQA JQA-EM0397 福島サンケン JQA JQA-EM0160 鹿島サンケン JQA JQA-EM0472 サンケンオプトプロダクツ JSA JSAE 1427 命を受けた統括環境管理責任者と各事業所の環境管 アレグロ . ウースター TUV 951 06 3486 理責任者で構成され、環境実施計画に対する活動状 アレグロ . フィリピン TUV 01 104 000557 況を確認し、今後の重点施策の決定を行います。 ポーラーセミコンダクター BSI EMS504679 議ならびにその他の委員会と協働した推進体制を設 けています。環境会議は、EMS 最高責任者より任 11 サンケンロジスティクス 認証機関 2010 CSR 報告書 化学物質の管理 地球環境の保全は、今や企業に求められる優先度 2001 年 4 月に施行された「化学物質把握管理促 の高い社会的な責任(CSR)の一つとなっています。 進法」(PRTR 法)に基づいて、事業所単位で年間 このため、当社は環境マネジメントシステムが正 取扱量が1トン以上の第1種指定化学物質と 0.5 ト しく機能しているか、必要な改善が図られているか ン以上の特定第 1 種指定化学物質を、国に報告して を評価するために、毎年、自社による環境監査と第 います。 三者機関による定期審査が行なわれています。 2011 年度より、報告対象となる物質数が 354 物 2009 年度の環境監査ならびに定期審査において 質から 462 物質に拡大するため、当社および国内 も、環境マネジメントシステムが正しく運用され、 グループ各社はその対応を進めています。 ガバナンス 環境監査と定期審査 計画から見直しまでの仕組みが有効に機能している ことが確認されました。 環境マネジメント 有機塩素系溶剤の状況 当社は、以前に製品の洗浄等にトリクロロエチレ 法規制の遵守 ンなどの有機塩素系溶剤を使用していました。 当社グループは、環境法令による規制およびその 環境負荷低減に向け、1992 年に使用を全廃し、 他の遵守すべき項目について、官報などにて最新の 以降は使用しておりません。 情報の把握と必要な対策を行っています。 2009 年度の確認結果では、法令に反する行為は 認められておりません。また、近隣を含めた関係者 土壌汚染の状況 からの苦情なども寄せられておりません。 当社は、工場ならびに社屋などの自社所有地につ 今後も環境の法規制等の遵守について、一層の注 いて、土壌汚染対策法に基づき随時調査を実施して 意を払ってまいります。 汚染の有無を確認しています。 調査により汚染が確認された場合は、行政と協 緊急事態への対応 議を行い速やかな浄化に努めます。 社会 不測の事故は、近隣住民や環境に深刻な影響を与 える場合があります。当社グループでは、このよう な事態を回避するため、予め設備や施設についてそ れぞれの影響度を評価しています。評価結果は「環 境緊急事態対応基準」に反映され、対応手順を含め た確認テストを年1回以上実施しています。 2010 CSR 報告書 12 環境 環境パフォーマンス 環境活動の状況は適宜に評価・測定され、 翌年の計画に反映されます。 省エネルギー対策と温室効果ガス 設備の省エネ化、物流の効率化などでエネルギー 廃棄物の削減と資源循環 管理の徹底を行い、温室効果ガス(CO2)の削減に 善などにより、2009 年度の国内 6 製造拠点で再資 努めました。 源化率 99%を達成しました。 廃棄物の発生抑制に向け、生産歩留まりや作業改 2009 年度 目標(%) 実績(%) 2010 年目標 2009 年度 目標(%) 実績(%) 2010 年目標 CO2 削減量 08 年比 −1 − 13 09 年比 −1 再資源化 99 以上 99.4 99 以上 ■温室効果ガス排出量の推移 ( 国内製造拠点 計 ) 14 t-CO 2/ 百万円 13 0.8 8 8 0.69 0.65 0.59 0.62 0.4 4 2 0 0.6 1999 年度 2007年度 2008年度 2009年度 8 99.3% 99.4% 8 7 80 7 6 6 % 100 60 再資源化率 10 10 98.7% 10 廃棄物総量 1 再資源化率 千トン 連結売上高原単位 CO2排出量 12 8 総排出量 CO2排出量 連結売上高原単位 万 t-CO 2 6 ■廃棄物発生の推移 ( 国内製造拠点 計 ) 40 4 38.3% 0.2 2 0 0 20 0 1999 年度 2007 年度 2008年度 2009年度 事業活動と環境負荷 2009 年度の国内製造拠点のエネルギー消費量、 化学物質などの生産に伴う資源投入量と、 二酸化炭素(CO2) 、 廃棄物などの排出量は下記の通りです。 INPUT(投入量) 事業プロセス ■ エネルギー 2,155TJ(▲ 12%) 電力 199,915Mwh(▲ 11%) 重油 2,505KL (▲ 24%) 軽油 0.4KL ( 52%) 灯油 799KL ( 41%) LPG 926t (▲ 17%) 研究開発 設 計 3 ■ 用水 2,866km (▲ 5%) 上水 485km3 (▲ 8%) 工業用水 883km3 (▲ 11%) 地下水 1,498km3 ( 1%) 資材調達 製 造 13 2010 CSR 報告書 44t (▲ 21%) ■ 大気環境への負荷 二酸化炭素(※ 1) 硫黄酸化物 85Mt-CO 2 (▲ 13%) 14t (▲ 24%) ■ 水環境への負荷 総排水量 公共用水域(※ 1) 公共下水道 BOD(※ 1) SS (※ 2) 2,006km3 1,921km3 85km3 9t 7t (▲ 5%) (▲ 4%) (▲ 11%) (▲ 13%) ( 12%) ■ 化学物質(PRTR 法報告対象物質) 大気排出量 4t (▲ 14%) 水系排出量 6t ( 4%) ■ 原材料 半導体材料、ガラス材、金属材 プラスチック材、電装部品、化学薬品 ガス(窒素・酸素など) 、ダンボール ■ 用紙 コピー用紙 OUTPUT(排出量) 製 品 ■ 廃棄物 総排出量 再資源化量 6,171t 6,135t (▲ 13%) (▲ 13%) ( ) 内は前年度比の増減率 ※1 BOD:生物化学的酸素 要求量 ※2 SS:浮遊汚濁物質量 ※3 二酸化炭素のうち、電 力は電 気 事 業 連 合 会 発表値、他は温暖化対 策法の値を使用 グループ会社の活動紹介 当社グループでは、社員一人ひとりが地球環境の 山形サンケンは半導体チップの生産会社で、工場 現状と環境活動の重要性について理解を深めるため 廃棄物の徹底した分別を図り、2005 年には、( 財 ) の、啓発教育に注力しています。また、環境マネジ 世界自然保護基金(WWF)ジャパン協賛による第 メントシステムの 14 回地球環境大賞(フジサンケイ・ビジネスアイ 運用に必要な階層 賞)を受賞しました。現在も 99%以上のリサイクル 別教育や環境監査 率の達成と使用電力量の低減を強力に推進していま 員の監査品質の向 す。また、車の相乗りや自転車によるエコ通勤など 上を目的とした専 の活動にも積極的に取り組み、2009 年に山形県よ 門教育にも注力し り優良企業としての表彰を受けました。 ています。 【 新入社員教育 】 ガバナンス 教育・啓発活動 私たちが推進しています。 環境パフォーマンス 【 重油削減 】 【 電力削減 】 【 エコ通勤 】 省エネ対策 省エネ対策の推進に向け、当社では 2002 年より 社屋の空調温度の一元化管理 ( オンデマンド ) を実 施しています。さらに、自社製品を用いた蛍光灯照 明の LED 化や太陽光パネルからの効率発電などに 今野 雅史 滝口 慎二 熊澤 俊行 て CO2 削減に向けた取り 石川サンケンは 5 つの専属工場を有する半導体 組みも行っています。 チップの組立会社で、全工場を含めて 99%以上の リサイクル率の達成と組立工程で使用される環境負 【 パワーコンデイショナー 】 荷物質の削減に積極的に取り組んでいます。また、 材料などの購入に際しても、グリーン調達による生 【 LED 照明 】 態系に悪影響を与える有害物質の削減を行っていま す。同時に敷地内に併設された物流関係会社と連携 社会 【 太陽光パネル 】 し、物流の効率化による製品の輸送段階で発生する CO2 削減にも取り組んでいます。 私たちが推進しています。 【 環境保全 】 【 省エネ 】 【 設備保守 】 松田 猛 浦 義一 川端清隆 2010 CSR 報告書 14 環境 省エネ製品の紹介 省エネに貢献する製品群が、 さまざまな分野で活躍しています。 当社の電力を効率的に変換し安定化するパワーエレクトロニクス製品、供給された電力を用途に 合わせて光に出力するオプティカルデバイス製品は、さまざまな分野で省エネに貢献しています。 半導体製品 PM 製品 AV・デジタル家電・OA機器用IC 家電用インバータモジュール ■薄型テレビ向け ■エアコン、洗濯機、冷蔵庫向け 高効率スイッチング電源(SMPS) ■ OA、FA、通信機器向け 冷陰極蛍光放電管 (CCFL) ■ノートパソコン向け ■複写機、プリンター向け 自動車用 IC・位置検出用 IC ■液晶テレビ、照明向け 発光ダイオード(LED) ■液晶テレビ向け(薄型) ■液晶テレビ、 照明、街路灯向け (MCM・LAM) 詳 細ならびに他の 製 品については、 当社ホームページ (http://www.sanken-ele.co.jp) よりご覧いただけます。 ■オルタネーター、携帯電話向け 15 2010 CSR 報告書 省エネ製品の開発に携わる、 技術者からのメッセージ 電源 IC で、業界最高水準の低待機電力と省エネを実現 薄型テレビ、エアコンなどの待機時電力を無負荷時 25mW 以下とした PWM 電源 IC STR-A6000 は、CO2 削減と同時 にお客さまより好評を得てい ます。 PS 製品 ガバナンス 無停電電源装置(UPS) PCD 事業部 電源 IC 技術 1G 田畠 鉄哉 AC アダプターで、世界トップレベルの小型・省エネを実現 携帯電子機器に使用される AC アダプターに、自社製 IC と 低ノイズトランスを採用し、環境規制や最も厳しい省エネ規制 ■ネットワーク保護、 非常電源向け に適合した AC アダプター SED シリーズを開発しました。地 球にやさしい製品開発を推 進します。 省エネ製品の紹介 汎用インバータ(VVVF) PM 事業部 技術 1G 杉浦 英人 回生エネルギーを利用した省エネ型 UPS の開発 動力機器から発生する余剰エネルギーを再利用(回生)する ■モータ、ファン制御向け 電源装置(UPS)SPU の開発を契機 直流安定電源 に、エネルギー制御技術による環境 貢献を目指します。 高光度航空障害灯 社会 PS 事業部 技術 2G 石隈 悟 技術のコラボレーション(協業)で、 開発スピードを向上 ■ 150m 以上建造物に設置 次世代 IC の製品化に向け、本社(日本) と PSI(米国)の架け橋として開発プロ ジェクトに従事しています。 ■通信基地局向け 技術本部 齋藤真希子 ポーラー セミコンダクター インク 出向中 2010 CSR 報告書 16 社会【ステークホルダー】 お客様との関わり お客様とのコラボレーションを通して、 最適なソリューションをご提案します。 当社は、お客様のブランド価値の向上を第一 に、お客様と一体となったコラボレーション体 サポート体制の充実 制により、お客様の課題解決に向けた最適なソ 経済のグローバル化に対応すべく、当社では中国 リューションのご提案に努めています。 の 4 拠点を始めとした主要な地域に、設計段階から 最適なソリューションのご提案を行う専門技術者 (FAE)が常駐し、お客さまへの質の高いサポート体 お客様へのメッセージ 制を整えています。 当社グループは、 「中期経営ビジョン」の基本方 針にもとづき、「パワーエレクトロニクス」と「オプ ティカルデバイス」を中心に、さらなる事業展開と お客様に密着した販売体制の充実に取り組んでまい ります。 【 基本方針 】 上海(中国)FAE 深圳(中国)FAE マンチェスター(米国)FAE ブリッジエンド(英国)FAE 1. トータルソリューションによる『エコと省エネ』 の追求 2. 差別化技術の創造と革新的ものづくりの推進 3. マーケティングの定着と市場密着型営業の徹底 4. グローバル戦略の展開とグループ総合力の発揮 5. 社員一人ひとりの生産性向上 お客様満足度の向上 当社では製品ならびにサービスの向上を目指し、 毎年さまざまな市場のお客様にアンケートによる調 査を実施させて頂いております。 集められたアンケートは、当社の開発・納期・品質・ 価格面などから分析を行い、その集計結果は「顧客 満足度調査」にまとめられ、次年度の重点施策計画 としてグループ全体の生産管理指標に展開されます。 今後も製品ならびにザービスのさらなる改善に努 め、お客様満足度の向上を図ります。 17 2010 CSR 報告書 品質管理の体制 ガバナンス 当社ならびに国内外のグループ各社では、お客様 へ安全・安心な製品・サービスをお届けするため、 品質マネジメントシステム (ISO9001/TS16949) により「品質方針」を定め、品質保証体制の強化に 努めています。 また、お客様のご要望により、国内外のさまざま な安全規格にも対応しており、現在までに 20 に及 ぶ規格に対応しています。 【 主な国内グループ会社の状況 】 承認機関 承認番号 サンケン電気 JQA JQA-1992, JQA-0458 石川サンケン JQA JQA-QMA13868 山形サンケン JQA JQA-QMA13867 福島サンケン JQA JQA-QMA13870 鹿島サンケン JQA JQA-QMA13869 環境 会社名 【 面実装半田付装置 】 革新的ものづくりへの挑戦 お客様との関わり 当社は、創立より一貫としたものづくりに徹した メーカーとして今日に至っております。培われた固 有技術の伝承ならびに革新的な製造技術の開発に向 け、2006 年 4 月に「ものづくりセンター」( 現、 「も 【 マルチダイボンダー 】 のづくり技術統括部」) を設置いたしました。 以来、当社は独自の製造設備と生産技術の融合を 図り、投資の効率化とコスト競争力の強化に努め、 グループ各社との情報の共有化を通した生産の最適 化を推進しています。この革新的なものづくりへの 挑戦は、製造に伴って発生する二酸化炭素 (CO2) を削減し、地球環境の保全に役立っています。 2010 CSR 報告書 18 社会【ステークホルダー】 従業員との関わり 労働環境の質的充実に向け、 さまざまな取り組みを行っています。 当社は、 「従業員一人ひとりを尊重し、すべ ての従業員に公正に接する」ことを経営理念に 掲げています。この考えを基本として、当社は 従業員の能力開発に必要な機会、働きやすい職 2006 2007 2008 2009 新卒採用数 33 50 41 40 中途採用数 38 42 18 3 2006 2007 2008 2009 17 19 21 23 2006 2007 2008 2009 17 23 38 60 2006 2007 2008 2009 4 7 12 15 場環境の整備に注力しています。 障害者雇用数 能力開発と人材育成への取り組み 技術革新の著しいエレクトロニクス業界において は、高度な専門性とグローバルな視点が求められま す。このような背景から、当社は平成 11 年(1999 ※期末時点 再雇用者数 年)に新人事制度を導入し、中長期的な人材の育成 に着手いたしました。同時に組織体系も4階層に簡 素化し、業務運営のスピート化を図っております。 インターン数 教育体系は、おもに4つのブログラムから構成さ れ、各階層と組み合わせて運用しています。 実務職 執務職 管理職 基幹職 仕事と生活との両立に向けた取組み 働く従業員の仕事と家庭の調和 ( ワークライフバ 職種別教育 幹部教育 ランス ) に向け、当社は時間外労働の削減などの労 階層別教育 働環境の整備と支援体制 意識改革教育 の充実を進めました。そ の 結 果、 平 成 21 年 7 月 通信教育 に次世代育成支援の認定 事業主として「くるみん マーク」を取得しました。 多様化する雇用への取り組み 労働人口の減少、高齢化社会の進行およびグロー バル化は、今後の企業活動にとって大きな課題の一 つでもあります。当社ではこのような状況への対応 として、定期採用に加え中途採用および再雇用など を含め多様な人材の確保に努めています。 また、将来の就業選択の支援として、在学中の学 生に対してインターンシップによる就業体験の場を 提供しています。 19 2010 CSR 報告書 2006 2007 2008 2009 産児休暇者数 7 6 3 8 育児休暇者数 6 5 5 8 介護休暇者数 0 0 0 0 健康の維持増進への取り組み 従業員にとって、職場が安全で安心して働ける環 健全で健康な会社生活を送ることは、会社にとっ 境にあるかは、大切なことです。 ても、またその後の個人の人生設計にとっても大切 当社では、「安全衛生委員会」を中心に安全啓発 なことです。このことから、当社は従業員の健康管 講習や構内パトロールなどを定期的に実施し、業務 理や健康増進に向け、管理監督者への「メンタルヘ 上の事故の未然防止と、より快適な労働環境の充実 ルスケア研修」や産業医による「健康相談」を定期 に努めています。 的に実施し、心と体の健康バランスの維持に努めて H21年度 主な実施内容 います。また、事業所内には保健スタッフが常駐し、 身近な相談から生活習慣病の改善・予防に向けた指 4月 交通安全講習会、新入社員衛生教育 5月 作業環境測定 6月 危険物安全確認 7月 薬品講習会、安全設備・保護具点検 労働組合との連携 8月 配線点検 会社を取り巻く環境の変化に柔軟に対応するため、 9月 救命救急法講習会 当社では労使協議会を定期的に開催しております。 10 月 職場環境調査、高圧ガス保安講習会 この会議を通して、労使間のさまざまな課題への 11 月 避難・消火訓練 意見交換と必要な対策が協議され、相互の連携が図 12 月 安全パトロール 職場安全点検 2月 運搬器具点検 3月 防火パトロール 導を行っています。 環境 1月 ガバナンス 職場の安全と安心への取り組み られております。これにより、団体交渉においても 相互信頼にもとづく交渉が行われます。 【 団体交渉 】 従業員との関わり 【 防火パトロール 】 第二の生活設計の支援 当社では、定年を迎える従業員の方に年金セミナ ーを開催し、年金の運用を含む生活設計のアドバイ スを行っています。今後も、内容の充実に向けた取 り組みを行います。 2010 CSR 報告書 20 社会【ステークホルダー】 お取引先との関わり 誠実で合理的なお取引を通して、 共存共栄を図って参ります。 当社は、国内外の多くのお取引先から生産に 必要なさまざまな材料を購入しております。そ 事業説明会の開催 のため、購入に関連する法規制の遵守はもとよ お取り先とのより緊密で長期的なビジネスの発展 り、誠実で合理的な取引による共存共栄をめざ を図る目的から、当社では事業説明会を毎年開催 した取り組みを行っています。 しております。平成 21 年度は 97 社のお取引先が 参加され、当社の市場見通し、エコと省エネに向け たトータルソリューション技術の開発状況、グロー 購入に対する姿勢 バル生産に向けた取り組み、環境ならびに社会との 当社は、コンプライアンス(倫理法令遵守)体制 調和を目指した調達の取り組みなどが説明されまし の強化に向け、購入に関しての基本方針、取引原則 た。 および倫理原則を「行動管理基準」に定め、誠実で 今後も適切な情報の提供に心掛け、相互信頼に基 透明な取引環境の向上に努めています。 づくパートナーシップの充実を図ります。 なお、取引環境を含めた運用状況については、監査 部門による定期的な確認が行われています。 2009 年度 資材お取引先様 事業説明会 【基本方針】 4つの観点から、取引を決定します。 資材統括部 ◆ 調達基本方針 ◆ 2009 年度活動方針 合理性 ◆ 資材統括部新組織 公平性 適法性 ◆ 調達計画(部材・設備) ◆ 資材統括部からのお願い 環境性 【倫理原則】 購入には、3つの義務が課せられています。 互恵取引の禁止 個人利得の禁止 個人利害の排除 21 2010 CSR 報告書 サンケン電気資材統括部は 『公平』『公正』『透明』を基本に 調達活動と SCM を実践し お取引先様とパートナーシップの 構築に邁進いたします。 コンプライアンスへの取り組み SG 製品含有化学物質管理基準 〈第 5 版〉 下請法(下請代金遅延等防止法)をはじめとして、 Sanken Group Standard for the Management of Chemical Substances in Products [ver.5] さまざまな法令への遵守が求められます。常に適正 1. 目的 な取引の維持に向け、当社では社内研修会を定期的 底に努めています。 講習回数 受講者計 独占禁止法 6 126 下請法 5 170 この基準は、サンケン製品における製品 含有化学物質の管理基準を定めたもので、 〈改定:01 版〉 これをサンケングループ内及びお取引様に 周知徹底することにより、製品含有化学物 2007 年 12 月 19 日 質に関する法規制及び顧客要求事項を順守 サンケン電気株式会社 サンケングループ するとともに、廃製品による環境への影響 を緩和することを目的とする。 グリーン調達ガイドライン に開催し、コンプライアンス(倫理法令遵守)の徹 H21 年度 ガバナンス 購入に際しては、独占禁止法やその特別法となる 目次 2. 用語 1. はじめに 2. グリーン調達 3. 納入品への含有を禁止する物質 4. 環境関係調査への協力のお願い 1 章 . はじめに 【 下請法講習会 】 環境の世紀と言われる を合わせて以下、サ 環境 CSR 調達への取り組み 当社は、環境にやさしい材料の購入のほかに、お 取引先のコンプライアンス(倫理法令遵守) 、安全 衛生、社会貢献などの状況を、確認させていただい ております。これは、当社として購入のグローバル 化に対応した、責任ある購入(CSR 調達)を目指す ものです。 お取引先との関わり 環境にやさしい材料の調達 当社グループでは、生態系に悪影響を与える有 害物質の削減に向けたグリーン調達を、積極的に サンケングループ サプライチェーン CSR 推進ガイドブック 【CSR 項目の解説】 推進しています。推進に際しては、「グリーン調達 ガイドライン」 、 「グリーン調達の手引き」および 「SG 製品含有化学物質管理基準」を定め、当社ホ ー ム ペ ー ジ(http://www.sanken-ele.co.jp/ kankyo/green.htm)にてお取引先の皆様に広く サンケン電気株式会社 生産本部 資材統括部 公開しています。 2010 CSR 報告書 22 社会【ステークホルダー】 株主・投資家との関わり 情報開示と対話を重視した IR活動を推進します。 当社は、株主・投資家の皆様に投資判断に 株主構成比 2010.03.31 現在 必要な情報の充実を目指して、2003 年 4 月に 外国人 19.1% IR(インベスター・リレーションズ)室を設置 しました。 その他 10.1% 金融機関 31.0% 個人 39.8% 以来、企業情報の適時開示を始めとする、さ まざまな情報の開示(ディスクロージャー)と 対話に努めています。 情報開示について 利益配分について 当社は、株主や投資家の皆様を始めさまざまな関 当社は、企業価値を高め株主の皆様への利益還元 係者(ステークホルダー)に、正確で公正な情報を を経営の重要な課題として認識し、経営資源の有効 素早く開示することを基本としています。 活用と経営の効率化による安定配当に努めていま 証券取引所の適時開示規則に定められた情報は、 す。2009 年 3 月期は、米国のサブプライムローン 取引所のシステム(TDNET)にて公開します。 による世界同時不況の影響により、遺憾ながら一株 こ れ ら は 当 社 ホ ー ム ペ ー ジ(http://www. 当たり 10 円の配当となりました。 sanken-ele.co.jp/index.php)でも公開され、 一般投資家の皆様にも広く公開されています。 また、適時開示規則に定められていない情報も、 一株当たり配当金(円) 20 15 15 14 14 必要に応じた開示に努めます。 10 10 5 株主構成 当社の発行済み株式とその株主構成は、以下の通 0 2006.03 2007.03 2008.03 2009.03 りです。金融機関ならびに個人投資家で約 73%を 占めています。 (2010.03.31 現在) 発行可能株式枚数 2 億 5,700 万株 発行済株式数 1 億 2,549 万株 株主数 18,782 名 IR 活動について 当社では、株主・証券アナリストおよび機関投資 家の皆様に当社の財務状況や事業戦略を適切に理解 頂くために、四半期 ごとの決算説明会を開催して います。また、同時に個人投資家の皆様には、当社 ホームページの投資家情報コーナーにて決算短信・ 有価証券報告書・適時開示情報、および外国人投資 家向けのアニュアルレポート ( 英文 ) などを掲載し、 公平・公正な情報の開示に努めています。 23 2010 CSR 報告書 社会【ステークホルダー】 地域社会との関わり 小さくも心のこもった活動を通して、 地域社会との交流を深めています。 サンケングループは、地域社会の良き隣人を エコキャップ運動 交流を図っています。地域社会の抱える課題は サンケングループでは、途上国の子供たちにポリ きまざまですが、 「小さくも心のこもった活動」 オワクチンを届ける「エコキャップ運動」を推進し を基本に、誠実に地域との共生を図ります。 ています。集められたペットボトルのキャップは、 ガバナンス 目指し、さまざまな活動を通して地域社会との リサイクル業者に送られ、その代金は NPO を通し て子供たちのワクチン接種に使用されています。 LED 街路灯の寄贈 省エネ効果の高い LED 街路灯を、グループ会社 が所在する県の公共施設に寄贈しています。従来の 水銀灯に比べ電力消費量が 70%削減され、二酸化 炭素の発生も抑えました。 【石川県金沢市】 環境 LED 灯 水銀灯(従来品) 小学生体験教室 サンケングループでは、近隣の小学生を招いてラ ジオなどを製作する「ものづくり教室」や、電気で 製品が動く仕組みを学ぶ「身近な電気教室」を開催 鹿島サンケンの しています。実体験によって得た興味が、次世代を 茨城県日川浜の清 担う子供たちの「夢」となるような取り組みを、今 掃活動は、家族も 後も継続する予定 参加して3年目を です。 地域社会との関わり 株主・投資家との関わり 地域清掃活動 向えました。 山形サンケン の道路清掃で集 められた落葉は、 農家に肥料とし て提供されます。 【ものづくり教室】 はんだ付け 【身近な電気教室】 液晶テレビ 2010 CSR 報告書 24 GRI ガイドライン対照表 GRI はオランダに本部を置く NGO で、本ガイドラインの 作成に当たる国連環境会議(UNEP)の公認機関 項目 掲載関連ページ 1 戦略および分析 2 組織のプロフィール 3 報告要素 報告書のプロフィール 報告書のスコープおよびバウンダリー GRI 内容索引 保証 4 ガバナンス、コミットメントおよび参画 ガバナンス 外部イニシアティブへのコミットメント ステークホルダー参画 5 マネジメン・アプローチおよびパフォーマンス指標 経済パフォーマンス指標 経済的パフォーマンス 市場での存在感 間接的な経済的影響 エネルギー 水 生物多様性 排出物、廃水および廃棄物 製品およびサービス 遵守 EC1 EC2 EC3 EC4 EC6 EC7 EC8 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 EN1 EN2 EN3 EN4 EN8 EN11 EN12 EN16 EN17 EN19 EN20 EN21 EN22 EN23 EN26 EN27 EN28 労使関係 労働安全衛生 研修および教育 多様性と機会均等 無差別 結社の自由 児童労働 強制労働 LA1 LA2 LA4 LA5 LA7 LA8 LA10 LA13 LA14 中核 中核 中核 中核 中核 中核 HR1 HR2 HR4 HR5 HR6 HR7 公共政策 遵守 中核 中核 中核 中核 中核 中核 SO1 SO2 SO3 SO4 SO5 SO8 中核 中核 中核 中核 PR1 PR3 PR6 PR9 2010 CSR 報告書 WEB 公開 p26 p13 − − p21,22 − p24 備考 WEB 公開 WEB 公開 *1 p13 p13 p13 p13 − − − p13 p13 p13 p13 p13 p13 p12 p15,16 − − 備考 *1 *1 *1 *1 *1 − − − − p20 p20 − − − 備考 *2 − p22 − − p7,8,22 p7,8,22 備考 *1 *1 − p7 p10 − − − 備考 *1 *1 *1 掲載関連ページ 指標項目は、重要な GRI 中核事項を掲載 *1 当社業務に関連しない、または該当しない項目 *2 報告書には記載がないが、社内規則等にて別に定めのある項目 25 p6,7 p5 p17,20,21 以下の指標 掲載関連ページ 製造責任のパフォーマンス指標 顧客の安全衛生 製品およびサービスのラベリング マーケティング・コミュニケーション 遵守 WEB 公開 WEB 公開 掲載関連ページ 社会パフォーマンス指標 コミュニティー 不正行為 p1 p1 p25 − 掲載関連ページ 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 人権パフォーマンス指標 投資および調達の慣行 WEB 公開 WEB 公開 掲載関連ページ 労働慣行とディーセント・ワーク パフォーマンス指標 雇用 p3,4 p26 掲載関連ページ 中核 中核 中核 中核 中核 中核 中核 環境パフォーマンス指標 原材料 備考 p17,18 p17,18 p7 − 備考 *1 会社概要 商号 サンケン電気株式会社 Sanken Electric Co., Ltd. 本社所在地 〒 352-8666 埼玉県新座市北野三丁目6番3号 設立 1946 年(昭和 21 年 ) 9 月 5 日 資本金 208 億円 (2010 年 3 月 31 日現在) 決算期 3 月 31 日 営業・事業所 国内 11 ヶ所 連結子会社 国内外 28 社 事業目的 半導体事業 パワー IC コントロール IC トランジスタ 整流ダイオード 発光ダイオード (LED) 冷陰極蛍光放電管 ( CCFL) PM事業 スイッチング電源 (SMPS) AC アダプター トランス PS事業 無停電電源装置 (UPS) 直流電源装置 インバータ 高光度航空障害灯 主な業績推移 ( 連結 ) 金額単位 : 百万円 2006 年3月期 (89 期) 2007 年3月期 (90 期) 2008 年3月期 (91 期) 2009 年3月期 (92 期) 2010 年3月期 (93 期) 173,527 203,815 184,309 147,003 134,134 7,035 7,499 1,776 △ 15,773 △ 18,950 設備投資 15,905 26,306 7,875 12,283 4,978 研究開発費 11,252 12,883 13,673 13,468 11,116 9,726 10,579 10,379 10,063 9,986 売上高 当期純利益 ( △当期純損失 ) 従業員数 2010 CSR 報告書 26 デバイスに夢を乗せて サンケン電気 サンケン電気株式会社 管理本部 CSR室 〒352-8666 埼玉県新座市北野三丁目 6 番 3 号 TEL. 048-472-1116 / FAX. 048-472-1158 問い合わせ先 2010 CSR 報告書